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旦那様?
しおりを挟むいつものようにリースさんの暖かい腕の中で目覚めた。
でも、いつもと違う見慣れない天井。
「僕、昨日…王様に会って…それで、王子様に求婚されて…」
ちらっと隣のリースさんを見る。
…裸
僕も…裸
…
…
「わあぁぁぁぁぁーーーーー!!!」
そうだ!昨日、僕リースさんと、エッエッチしちゃったんだー!
「ん?どうしたんだマオ。大きい声出して」
僕が叫んだせいでリースさんを起こしてしまった。
「すっすみません。起こしてしまいました。」
「いや、そろそろ起きねぇといけねぇ時間だから大丈夫だ。それよりマオ、朝の挨拶がまだだな。…チュッ」
「はぅっ!」
今まで朝と夜の挨拶は額かほっぺだったのに、今口にされた。
「どうした?そんなビックリして。俺たちは恋人で婚約者なんだ。これからは口にするぞ」
「え?恋人…婚約者??」
「そうだ。俺たちは昨日愛を確かめあった。俺はマオを離してやれねぇし、マオも離すなと俺に言った。つまり、俺と結婚してずっと一緒にいるってことだろ?」
確かに離さないでくださいって言ったけど、いきなり結婚だなんて。
「…昨日の言葉は嘘だったのか?」
リースさんが悲しそうに聞いてきた。
「そんなことはありません。ぼっ僕リースさんのこと好きだし、ずっと一緒にいれたらいいなって思ってます」
「そうか!ならヴェルディに戻ったら婚姻の手続きをしよう」
「…はっはい。よろしくお願いします」
僕、この世界にきてまさか男の人と結婚することになるなんて。
それにこんなに強くてカッコいい人が相手なんて。
リースさんが僕の旦那様になるのか。
…旦那様でいいんだよね?僕が抱かれる側ってことは女役、つまり僕がお嫁さん??
「…旦那様?」
「マオ!!」
「え?んっ…んぁっ…はぁ…」
朝から深いキスされちゃった。
「俺はいつでもマオを抱きたいと思ってるんだ。そうやって煽られたら我慢できねぇ」
「え?煽るって?」
「今言っただろう?旦那様と」
えっ?僕口に出てた??
「ごっごめんなさい。結婚したらリースさんが僕の旦那様になるのかなって考えてたら声に出てたみたいで」
「そうだな。俺はマオの旦那で、マオは俺の嫁だ」
「よっ嫁??女の人がいないのに嫁なの?」
「結婚して子を産む側は嫁と呼ばれるぞ」
「……こども」
「いつかマオにも俺の子を産んでほしいと思ってるが、今はまだ二人の時間を大切にしたい」
「ぼっぼくも、今すぐに子供を産むことはちょっと考えられません。でも、いつか覚悟ができたら…その…リースさんの赤ちゃん…欲しい…です」
「あぁ!今はそれで充分だ。さぁ、風呂に入ろう。昨日そのまま寝ちまったからな。マオの中もキレイにしないといけねぇしな」
僕の中??
お腹を見るとぽっこり膨れている。
そう言えば、昨日たくさん中に出されたんだった。
かぁーーーっと顔が熱くなる。
「思い出してるところ悪いが、そろそろ城の者が来るだろうから急ぐぞ」
ヒョイっとお姫様抱っこされて風呂場まで運ばれる。
そのまま、対面座位でリースさんの膝の上に乗せられ中のものを掻き出される。
「あっ…うっ…ひゃっ…あんっ」
これはエッチじゃないんだからと必死に声を我慢するけど、ときどき気持ちいい部分を押されて声が漏れちゃう。
耐えに耐えて、やっと終わった頃にはクタクタになっていた。
そんな僕を見て「可愛い」と言いながら身体の隅々まで洗われた。
お風呂から出て、ふわふわのタオルで拭かれ服を着せられる。
抱っこで寝室とは違う部屋に連れていかれソファーに降ろされる。
昨日は、部屋のなかを見渡す暇もなく寝室に連れていかれたからちゃんと見るのは今が初めてだ。
部屋はすごく広くてさっきの寝室とは扉続きになっている。家具も装飾も煌びやかでちょっと落ち着かない。
リースさんの家のほうがリラックスできそう。
そんなことを考えてると部屋の扉がノックされた。
「俺たちの世話係だろう。朝食を持ってきたんだ」
そういって、リースさんが扉を開けるとそこに立ってたのは…
「おはようございます。おや?これはどういうことです?私はマオと朝食を共にしようと訪ねてきたのですが、あなたが居るとは思いませんでした。貴方の部屋は別に用意されていたはずですが?」
「昨日私はマオとこの部屋で朝まで過ごしましたからね。俺が居るのは当たり前のことです。」
「…そうですか。初めての場所でマオは不安だったのですね。だから付き添っていたのですね?ですが、もう大丈夫です。これからは私がマオのそばに居ますから。不安にさせることはありません。貴方はご自分の部屋にお戻りください」
なんだが二人の間にバチバチと火花が散っているように見えるのは僕だけかな。
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