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許してください
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「…あのっ、王族にってどういう意味ですか?」
「うむ。今後、黒をもつマオを手に入れようとする者が出てくるだろう。それは国外だけでなく国内にもだ。今のマオの身分は平民であろう?
何の後ろ楯もない状態では、襲ってくれと言っておるようなもんだ。
もちろん、そんなことをさせるつもりはない。私はマオを守りたいと思っておるのだ。
そのためには王族になるのが一番手っ取り早い。」
なっなるほど、王様の言ってることは理解できる。
でも、王族になるって、養子になるってことかな?
もしそうだとしても、僕が王族になるなんて考えられないよ。
周りに頭を下げられて、自由のない生活なんて僕は嫌だ!
「僕は、王族になるなんて考えられません。城に住むことも出来ません。だからごめんなさい。」
「ふむ。ではこう考えたらどうだろうか。
マオは特別な力を持っていると聞いた。どんな傷でもどんな状態の者でも完璧に治してしまうと。
その力が良からぬものに悪用されればどうなる?
この国は今は平和だが、そなたの力を利用して攻めてくる国も出てくるかもしれん。
そうなれば辛いのはマオだ。横にいるリースも傷を負うことになるやもしれん。」
えっ?僕のせいで街やリースさんを傷つける??
そんなのだめだ!!
「そっそれは嫌です」
「そうであろう?ならば、この城に住めばよい。他国からもすべての悪から守ってやる。
故に、私の二番目の息子ウィリアムと婚姻を結んでほしい」
「…え???婚姻???」
王族になるって結婚するってこと?
ムリムリ絶対無理だよ!
初対面でしかも相手は男!いや、男同士はこの世界では当たり前なんだった。
でも、平民と王子様なんて釣り合うわけないよ。
「紹介しよう、私の息子ウィリアムだ」
頭の中で色々考えてる内に目の前に銀髪翠目のイケメンが立っていた。
髪は長く、背中の真ん中まである。
リースさんよりも少しだけ背は低いけど、僕にとっては見上げるほどの身長だ。
イケメン王子様は、僕の前に跪き手を取る。
「はじめまして。私はウィリアム・ランド・ライム。この国の第二王子です。美しいマオ、私の愛しい人。我が伴侶となっていただけますか?」
「……」
突然のことで固まり返事が出来ない。
取られた手もそのままに、ポカンと口を開け目の前の王子様を見つめることしか出来ない。
「陛下!申し訳ございませんが、マオはこれからも私の家で私と暮らします。もちろんマオに降りかかる危険は私がすべて振り払うと誓いましょう。
それに、マオは私の色のピアスを身に付けているのです。この意味お分かりのはずですが?」
何も言わない僕に代わってリースさんが城に住むことを断った。
でもピアスって今関係ある?
ただのアクセサリーじゃないの?
「確かにピアスを身に付けているようだが、マオはまだ子供ではないか。成人まであと5年と言ったところか?そなたとてまだ幼きマオに手は出しておらんのだろ?」
「恐れながら、マオは先日16歳になったばかりです。」
「なっなんと!!まことに16歳なのか?」
「はい。ピアスは誕生日に私がマオに贈り、マオはそれを受け入れてくれました。故に、今回の陛下のお話はお断りさせていただきます。
マオは1日以上馬車に揺られて疲れておりますので、これにて失礼いたします」
言うが早いか、リースさんはウィリアム王子に今だ手を握られたままの僕をヒョイっと抱き上げてそのまま部屋を出ていってしまった。
「わわわ!リースさん!帰るんですか?」
「今日は城に部屋を用意して貰っている。今すぐ帰りたいがさすがに疲れるだろうからな。一泊して明日の朝ここを発つ」
少し乱暴な足取りで僕に宛がわれた部屋に連れていかれた。
そしてそのまま寝室に迎い、乱暴にベッドの上に落とされた。
「わっ!!リースさん?どうしたんですか?」
「なぜ王子に求婚されたとき、すぐに断らなかったんだ。お前が誰のものか分かっていないのか?だとしたら、しっかり分からせてやらなきゃいけねぇな」
僕の上に跨がり、上から見下ろされる。
リースさん怒ってる?
どうしよう。許してー
「うむ。今後、黒をもつマオを手に入れようとする者が出てくるだろう。それは国外だけでなく国内にもだ。今のマオの身分は平民であろう?
何の後ろ楯もない状態では、襲ってくれと言っておるようなもんだ。
もちろん、そんなことをさせるつもりはない。私はマオを守りたいと思っておるのだ。
そのためには王族になるのが一番手っ取り早い。」
なっなるほど、王様の言ってることは理解できる。
でも、王族になるって、養子になるってことかな?
もしそうだとしても、僕が王族になるなんて考えられないよ。
周りに頭を下げられて、自由のない生活なんて僕は嫌だ!
「僕は、王族になるなんて考えられません。城に住むことも出来ません。だからごめんなさい。」
「ふむ。ではこう考えたらどうだろうか。
マオは特別な力を持っていると聞いた。どんな傷でもどんな状態の者でも完璧に治してしまうと。
その力が良からぬものに悪用されればどうなる?
この国は今は平和だが、そなたの力を利用して攻めてくる国も出てくるかもしれん。
そうなれば辛いのはマオだ。横にいるリースも傷を負うことになるやもしれん。」
えっ?僕のせいで街やリースさんを傷つける??
そんなのだめだ!!
「そっそれは嫌です」
「そうであろう?ならば、この城に住めばよい。他国からもすべての悪から守ってやる。
故に、私の二番目の息子ウィリアムと婚姻を結んでほしい」
「…え???婚姻???」
王族になるって結婚するってこと?
ムリムリ絶対無理だよ!
初対面でしかも相手は男!いや、男同士はこの世界では当たり前なんだった。
でも、平民と王子様なんて釣り合うわけないよ。
「紹介しよう、私の息子ウィリアムだ」
頭の中で色々考えてる内に目の前に銀髪翠目のイケメンが立っていた。
髪は長く、背中の真ん中まである。
リースさんよりも少しだけ背は低いけど、僕にとっては見上げるほどの身長だ。
イケメン王子様は、僕の前に跪き手を取る。
「はじめまして。私はウィリアム・ランド・ライム。この国の第二王子です。美しいマオ、私の愛しい人。我が伴侶となっていただけますか?」
「……」
突然のことで固まり返事が出来ない。
取られた手もそのままに、ポカンと口を開け目の前の王子様を見つめることしか出来ない。
「陛下!申し訳ございませんが、マオはこれからも私の家で私と暮らします。もちろんマオに降りかかる危険は私がすべて振り払うと誓いましょう。
それに、マオは私の色のピアスを身に付けているのです。この意味お分かりのはずですが?」
何も言わない僕に代わってリースさんが城に住むことを断った。
でもピアスって今関係ある?
ただのアクセサリーじゃないの?
「確かにピアスを身に付けているようだが、マオはまだ子供ではないか。成人まであと5年と言ったところか?そなたとてまだ幼きマオに手は出しておらんのだろ?」
「恐れながら、マオは先日16歳になったばかりです。」
「なっなんと!!まことに16歳なのか?」
「はい。ピアスは誕生日に私がマオに贈り、マオはそれを受け入れてくれました。故に、今回の陛下のお話はお断りさせていただきます。
マオは1日以上馬車に揺られて疲れておりますので、これにて失礼いたします」
言うが早いか、リースさんはウィリアム王子に今だ手を握られたままの僕をヒョイっと抱き上げてそのまま部屋を出ていってしまった。
「わわわ!リースさん!帰るんですか?」
「今日は城に部屋を用意して貰っている。今すぐ帰りたいがさすがに疲れるだろうからな。一泊して明日の朝ここを発つ」
少し乱暴な足取りで僕に宛がわれた部屋に連れていかれた。
そしてそのまま寝室に迎い、乱暴にベッドの上に落とされた。
「わっ!!リースさん?どうしたんですか?」
「なぜ王子に求婚されたとき、すぐに断らなかったんだ。お前が誰のものか分かっていないのか?だとしたら、しっかり分からせてやらなきゃいけねぇな」
僕の上に跨がり、上から見下ろされる。
リースさん怒ってる?
どうしよう。許してー
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