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リースside
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俺はリース。
ライム王国のヴェルディという街にある冒険者ギルドでギルドマスターをしている。
ギルドマスターの職に就くまえは冒険者として色んな街を回っていた。もともと冒険者になりたくてなった訳ではないが、他にやりたいこともなくなんとなく冒険者を選んだ。
他に興味もなかったのでコツコツと依頼をこなしているうちにいつの間にかSランク冒険者になっていた。
そんなころ、ヴェルディの前ギルドマスターがそろそろ隠居したいから、代わりにギルドマスターになってくれと頼まれて渋々引き受けたのだ。
そして、ギルマスとして忙しい日々を送っていたのだが、書類仕事が膨大でストレスが溜まっており、それをみたギルマス補佐が息抜きに散歩してはどうかと提案してきた。執務室に籠りぎみで最近体も動かしてなかったなと思い、ヴェルディの東にある草原へ運動がてら散歩しにいくことにした。
この世界は魔法が存在する。人間は生まれつき魔力をもっており、成長と共に魔力も多くなる。また鍛練をつめばさらに魔力を増やすこともできる。
なぜ、魔力を増やすのか、それは魔獣と呼ばれる魔力をもった獣を倒すためである。
生活魔法と呼ばれるものは、魔力消費量が少ないため誰でも使えるが、魔獣を倒すためにはそれなりの魔力が必要になるのだ。
今から向かう草原にはあまり魔獣は出没しない。出たとしても下級の魔獣だ。
そのため、短剣をもっていれば十分だろうと身軽に散歩に出かけた。
もうすぐ夕方になるしあまり長時間は出掛けられないだろう。さすがに夜になると草原も危険だ。
草原に差し掛かり、鳥のさえずりが聞こえる中リラックスして散歩をしていると、所々ある木のうちの1つの根本に何かがいるのが見えた。魔獣か?まだ夜になっていないのに出没しているとは、この草原も安全とは言えないな。
そう思いながら足音を忍ばせながら近づいてみると。そこにいたのは子供だった。見たところ10歳くらいだ。呼吸はしっかりしているし、大きな怪我を見られない。寝ているのか?いくら昼間は魔獣がでないと言ってもこんなところで寝るのは危険だ。
「おい、おい君!こんなところで寝てたら危ないぞ」
少年の体を揺すって起こす。すると少年はハッとし目を覚ました。見開かれたその少年の目をみて、俺は驚いた。今まで見たことのない神聖とされる黒目だったのだ。それだけではなく、髪も漆黒で艶がある。
このライム王国では、500年前に黒目黒髪を持った人が存在し、膨大な魔力を保持し、魔王を封印したとされている。その人物依頼、黒目黒髪をもった人は存在していない。一瞬、黒髪に染めているのかと思ったが、自然なまでの黒髪で地毛であることは容易にわかる。
それだけでなく、容姿がとんでもなく整っている。白い肌に大きな瞳、唇は紅を塗ったように赤い。手足も細くあまり筋肉がついていない。
どうしてそんな子供がここにいるのかわからないが、どうやらワケありらしい。
ギルマスとして、いや1人の男としてこの子をこのままにはしておけない。どんな理由があったとしてもこの子を守らなくてはいけない。
初めてあった子供にこんな感情をもつのは自分らしくないと思いながらも、自分の家に少年を誘った。
少年は安心したように頭を深く下げてお礼を言った。ふむ、礼儀正しいところも好感がもてるな。
とりあえず、靴も履いていないようなので抱っこして連れていこう。そう思い抱き上げると想像以上に軽い。今までちゃんと食事を食べさせてもらえていないのだろうか。心配になるほどの軽さだというのに、少年は申し訳なさそうに、重いだろうからと降りようとする。それを軽いから大丈夫だと言いくるめ、そのまま家に向かって歩き出す。
家に向かう途中にお互い自己紹介をし、少年の名前がマオだということを知った。
マオ、マオ何があったかわからないがもう大丈夫だ。俺が必ず守ってやる。マオを一生大切にすると誓おう。
ライム王国のヴェルディという街にある冒険者ギルドでギルドマスターをしている。
ギルドマスターの職に就くまえは冒険者として色んな街を回っていた。もともと冒険者になりたくてなった訳ではないが、他にやりたいこともなくなんとなく冒険者を選んだ。
他に興味もなかったのでコツコツと依頼をこなしているうちにいつの間にかSランク冒険者になっていた。
そんなころ、ヴェルディの前ギルドマスターがそろそろ隠居したいから、代わりにギルドマスターになってくれと頼まれて渋々引き受けたのだ。
そして、ギルマスとして忙しい日々を送っていたのだが、書類仕事が膨大でストレスが溜まっており、それをみたギルマス補佐が息抜きに散歩してはどうかと提案してきた。執務室に籠りぎみで最近体も動かしてなかったなと思い、ヴェルディの東にある草原へ運動がてら散歩しにいくことにした。
この世界は魔法が存在する。人間は生まれつき魔力をもっており、成長と共に魔力も多くなる。また鍛練をつめばさらに魔力を増やすこともできる。
なぜ、魔力を増やすのか、それは魔獣と呼ばれる魔力をもった獣を倒すためである。
生活魔法と呼ばれるものは、魔力消費量が少ないため誰でも使えるが、魔獣を倒すためにはそれなりの魔力が必要になるのだ。
今から向かう草原にはあまり魔獣は出没しない。出たとしても下級の魔獣だ。
そのため、短剣をもっていれば十分だろうと身軽に散歩に出かけた。
もうすぐ夕方になるしあまり長時間は出掛けられないだろう。さすがに夜になると草原も危険だ。
草原に差し掛かり、鳥のさえずりが聞こえる中リラックスして散歩をしていると、所々ある木のうちの1つの根本に何かがいるのが見えた。魔獣か?まだ夜になっていないのに出没しているとは、この草原も安全とは言えないな。
そう思いながら足音を忍ばせながら近づいてみると。そこにいたのは子供だった。見たところ10歳くらいだ。呼吸はしっかりしているし、大きな怪我を見られない。寝ているのか?いくら昼間は魔獣がでないと言ってもこんなところで寝るのは危険だ。
「おい、おい君!こんなところで寝てたら危ないぞ」
少年の体を揺すって起こす。すると少年はハッとし目を覚ました。見開かれたその少年の目をみて、俺は驚いた。今まで見たことのない神聖とされる黒目だったのだ。それだけではなく、髪も漆黒で艶がある。
このライム王国では、500年前に黒目黒髪を持った人が存在し、膨大な魔力を保持し、魔王を封印したとされている。その人物依頼、黒目黒髪をもった人は存在していない。一瞬、黒髪に染めているのかと思ったが、自然なまでの黒髪で地毛であることは容易にわかる。
それだけでなく、容姿がとんでもなく整っている。白い肌に大きな瞳、唇は紅を塗ったように赤い。手足も細くあまり筋肉がついていない。
どうしてそんな子供がここにいるのかわからないが、どうやらワケありらしい。
ギルマスとして、いや1人の男としてこの子をこのままにはしておけない。どんな理由があったとしてもこの子を守らなくてはいけない。
初めてあった子供にこんな感情をもつのは自分らしくないと思いながらも、自分の家に少年を誘った。
少年は安心したように頭を深く下げてお礼を言った。ふむ、礼儀正しいところも好感がもてるな。
とりあえず、靴も履いていないようなので抱っこして連れていこう。そう思い抱き上げると想像以上に軽い。今までちゃんと食事を食べさせてもらえていないのだろうか。心配になるほどの軽さだというのに、少年は申し訳なさそうに、重いだろうからと降りようとする。それを軽いから大丈夫だと言いくるめ、そのまま家に向かって歩き出す。
家に向かう途中にお互い自己紹介をし、少年の名前がマオだということを知った。
マオ、マオ何があったかわからないがもう大丈夫だ。俺が必ず守ってやる。マオを一生大切にすると誓おう。
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