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プロローグ
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高校一年生(15歳)の佐藤真生は今日の授業を終えて家に帰っている途中、最近よく見かけるおじさんに話しかけられる。
「やぁ、真生くん。今帰りかい?」
「あっ、こんにちは。はい、今帰ってるところです」
この人最近よく見かけるけど、どうして僕の名前知ってるんだろう。
「これ、少し前に拾ったんだけど、真生くんの物だよね?」
そういって渡されたのは最近なくした僕の体操服。
そうか、体操服の名前を見たから知ってるんだ!
「これ、最近失くしちゃって困ってたんです。おじさんが拾ってくれてたんですね。ありがとうございます」
親切なおじさんだなぁと思いながら、体操服を受け取りしっかりお礼を言って真生は帰宅した。
帰宅後、体操服を洗濯に出そうと取り出すと、なぜが体操服が少し濡れている。白い液体のような物がかかっており生臭い。まぁ、道端に落ちてたなら汚れてるのは当たり前だよね、と思いながら深くは考えずに洗濯機に入れた。
その後、自分の部屋にもどり半袖半パンの部屋着に着替えてベッドの上でゴロゴロしていたら、急にベッドが光だし、驚くと同時にその光に吸い込まれてしまった。
光が徐々に弱まり、恐る恐る目を開けると、そこは一面緑の広い草原だった。
「え?ここどこ?さっきまで自分の部屋にいたのに…」
状況が理解できず、ただただ立ち尽くす。
だめだ、まずは落ち着こう。そうだこれは夢だ。ベッドでゴロゴロしてるうちに僕は寝ちゃったんだ。早く夢から覚めなくちゃ。そう思い自分のほっぺをつねる。
痛い。え?痛い?
これ夢じゃないの?
何度もほっぺをつねっても感じる痛みに、だんだんこれが夢じゃないことを理解していく。
どうしよう、これって最近流行りの異世界転移ってやつ??でもどうして僕が?
状況は理解できないが、このままここにずっと居るわけにはいかないと思い、裸足でゆっくり歩き出す。といっても方角もわからないし、どこにいけばいいのかわからない。太陽はちょうど真上だからお昼なのはわかる。
「誰かいませんかー?」
大きな声で叫んでみても、帰ってくるのは鳥の鳴き声だけ。
はぁ。ため息をつきながらも何かないかと歩みを進める。しばらく歩いて足の裏も痛くなってきた。食料も水もない。スマホも持っていない。途方にくれて、いつの間にか太陽も傾き夕方になっていた。歩き疲れて、大きな木下でとりあえず休憩を取ろうと思い座り込む。
座ったとたん、思っていた以上に疲れていたのか瞼が重くなってくる。こんなところで寝ちゃだめだと思いながら、睡魔に抗えず、いつの間にが寝てしまった。
「…い!おい!君こんなところで寝てたら危ないぞ。起きろ」
体を揺すられて、真生はハッと目を覚ます。
目の前には、燃えるような赤い髪と赤い目をしたムキムキのイケメンがいた。年は30代くらいで、腰には剣を差している。
「あ、あの!僕、気づいたらここにいて何も持ってなくて、それであのっ」
ようやく人に会えた喜びと安心で落ち着いて話すことができない。
そんな真生を見てイケメンは目を見開く。
「黒目黒髪…まさか、いやでも染めているわけではなさそうだし。それになんと美しい」
イケメンが何かを言っているが声が小さくて聞こえない。首をかしげながら一番聞かないといけないことを聞く。
「あの、変なことを聞くかもしれませんがここはどこですか?」
「え?ここはライム王国の端にあるヴェルディという街の東にある草原だが」
聞いたこともない地名。やはりここは異世界なんだ。どうして僕が…と途方にくれる。
「やぁ、真生くん。今帰りかい?」
「あっ、こんにちは。はい、今帰ってるところです」
この人最近よく見かけるけど、どうして僕の名前知ってるんだろう。
「これ、少し前に拾ったんだけど、真生くんの物だよね?」
そういって渡されたのは最近なくした僕の体操服。
そうか、体操服の名前を見たから知ってるんだ!
「これ、最近失くしちゃって困ってたんです。おじさんが拾ってくれてたんですね。ありがとうございます」
親切なおじさんだなぁと思いながら、体操服を受け取りしっかりお礼を言って真生は帰宅した。
帰宅後、体操服を洗濯に出そうと取り出すと、なぜが体操服が少し濡れている。白い液体のような物がかかっており生臭い。まぁ、道端に落ちてたなら汚れてるのは当たり前だよね、と思いながら深くは考えずに洗濯機に入れた。
その後、自分の部屋にもどり半袖半パンの部屋着に着替えてベッドの上でゴロゴロしていたら、急にベッドが光だし、驚くと同時にその光に吸い込まれてしまった。
光が徐々に弱まり、恐る恐る目を開けると、そこは一面緑の広い草原だった。
「え?ここどこ?さっきまで自分の部屋にいたのに…」
状況が理解できず、ただただ立ち尽くす。
だめだ、まずは落ち着こう。そうだこれは夢だ。ベッドでゴロゴロしてるうちに僕は寝ちゃったんだ。早く夢から覚めなくちゃ。そう思い自分のほっぺをつねる。
痛い。え?痛い?
これ夢じゃないの?
何度もほっぺをつねっても感じる痛みに、だんだんこれが夢じゃないことを理解していく。
どうしよう、これって最近流行りの異世界転移ってやつ??でもどうして僕が?
状況は理解できないが、このままここにずっと居るわけにはいかないと思い、裸足でゆっくり歩き出す。といっても方角もわからないし、どこにいけばいいのかわからない。太陽はちょうど真上だからお昼なのはわかる。
「誰かいませんかー?」
大きな声で叫んでみても、帰ってくるのは鳥の鳴き声だけ。
はぁ。ため息をつきながらも何かないかと歩みを進める。しばらく歩いて足の裏も痛くなってきた。食料も水もない。スマホも持っていない。途方にくれて、いつの間にか太陽も傾き夕方になっていた。歩き疲れて、大きな木下でとりあえず休憩を取ろうと思い座り込む。
座ったとたん、思っていた以上に疲れていたのか瞼が重くなってくる。こんなところで寝ちゃだめだと思いながら、睡魔に抗えず、いつの間にが寝てしまった。
「…い!おい!君こんなところで寝てたら危ないぞ。起きろ」
体を揺すられて、真生はハッと目を覚ます。
目の前には、燃えるような赤い髪と赤い目をしたムキムキのイケメンがいた。年は30代くらいで、腰には剣を差している。
「あ、あの!僕、気づいたらここにいて何も持ってなくて、それであのっ」
ようやく人に会えた喜びと安心で落ち着いて話すことができない。
そんな真生を見てイケメンは目を見開く。
「黒目黒髪…まさか、いやでも染めているわけではなさそうだし。それになんと美しい」
イケメンが何かを言っているが声が小さくて聞こえない。首をかしげながら一番聞かないといけないことを聞く。
「あの、変なことを聞くかもしれませんがここはどこですか?」
「え?ここはライム王国の端にあるヴェルディという街の東にある草原だが」
聞いたこともない地名。やはりここは異世界なんだ。どうして僕が…と途方にくれる。
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