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婚約当夜
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「愛されたいと願っていたの。私ずっと、それだけだったのよ」
ジェーンレイク城のバルコニーで、姫は静かに微笑んだ。薄く潤んだ彼女の瞳に月光が鋭く射し込むから、美しく悲しくて、いっそ抱きしめてしまいたかった。
「不幸だったわけじゃない。望むものも望まないものも、なんだって私の手の中にあったもの。一国の姫として、気品も教養も舞踊も芸術も剣術も馬術も全て身につけたわ。私を非難する人だっていなかった。いいえ、むしろ褒めそやしたの。皆、口々に言ったわ。『女でなければ良かったのに』」
彼女――テレーズ姫は、隣国メイジェーヌ公国の姫君だ。彼女の美貌と優秀さは、周辺国に住む者であれば知らない者は居ないというほど有名だった。
ふわりと伸びた髪は、豊かに実る小麦を思わせる鮮やかな黄金色。肌は光のように白く、瞳は透き通る晴天の碧を湛える。蝶のように舞い踊り、奏でる音色は鳥を呼び、剣技をする様は戦女神のようで、馬で駆ければ風の歓喜を見るという。
彼女には7歳下に弟君がいるが、生後数年は病がちだったと聞いている。
血筋の継承が男系に限られるメイジェーヌ公国において、これまでに彼女が向けられてきた期待と失望はいかばかりだったろう。
「初めに言ったのは、先生だった。そしてメイドが頷いたの。剣術や馬術を見て騎士達が、公務が増えてからは国民ジャーナルにまでそう書かれるようになっていたわ。お父様もお母様も、私の頭を撫でながらいつも言ったわ。『男であればどれほど』って」
伏せられた眼差しに、長い睫毛が下瞼に伸びて影を落とす。薄幸めいた表情が皮肉なほど彼女らしい。
「傷ついてはいないの。私だって私のこと、そう思っていたもの。……だけど、気づいてもいた。『愛されたい』って、心が叫ぶ声にも」
私が初めて彼女に会ったのは6年前、特使としてメイジェーヌ公国を訪れたときだった。儚げな微笑は碧眼に霞をかけて、空虚な印象の方が美しさよりもずっと強く感じられたものだ。幸福の具現とされる噂の姿とは遥かにかけ離れていた。
私には、彼女を褒めそやす周囲の者の声がまるで上滑りして聞こえていた。彼女の本質を表すのは、美しいとか麗しいとかいう上澄みのような言葉ではなく、もっと深く、暗く、心に落ちた魅惑的な空白だった。
「女でない私が求められることなど無かったけれど、今日、この日、この婚約をもって、女である私は初めて務めを果たせるの。女でなければ成し得なかった貴方との婚約と貴国との条約締結――。私はやっと、皆の望む私になれる」
彼女と私の婚約が決まったのは、恐らく、両国にとって青天の霹靂だった。
テレーズ姫は、謂わば希少な宝石であり、爆薬でもあった。彼女のもとに祝福は集まる、それは誰の目にも明白な事実であったから、無益な争いを望まぬ周辺国はもとより、メイジェーヌ公国内の者であっても、迂闊に彼女に手を出すことが出来なかったのだ。皆、彼女が欲しいと狙いながら、腹の中では彼女を手に入れてしまうのは厄介だとも思っていた。しかし――。
軍事国家イェスタールがメイジェーヌ公国へ侵攻したのは、2ヶ月前のことだ。その目的はテレーズ姫、そしてメイジェーヌ公国全土であった。
メイジェーヌ公国は文化や芸術に秀でた国家だ。もちろん軍隊は持っているが、イェスタール軍には到底敵わない。そこで名が挙がったのが我がジェーンレイク王国だった。ジェーンレイク王国は大陸最古の歴史を誇り、イェスタール軍を悠々と迎え撃てるだけの戦力も持つ。
イェスタールにくれてやるくらいならいっそ――。
メイジェーヌ公国はこれまで秘されてきた伝統芸術の人材及び技術の供与を条件に、ジェーンレイク王国軍の派遣を要請し、これを我がジェーンレイク王国は受諾したため、両国は条約を締結した。私とテレーズ姫の婚約はその証として大々的に披露された。
実のところ、テレーズ姫がジェーンレイク王国に嫁ぐ、それだけで充分メイジェーヌ公国の防衛に引き換えられたが、それでは両国とも体裁が悪かったために伝統芸術の供与を条件にしたのだった。
「ユリウス殿下。私は貴方に嫁ぎます。それはこの国のために。我が国の平和と幸福、そして、さらなる発展のために」
それは先だって行われた婚約式での言葉だった。偽りではない、極めて形式張った誓いの言葉――。
そして、彼女は「いいえ」と小さく首を振った。
「国民に、臣下に、お父様に、お母様に、愛してもらうために。私は貴方に嫁ぎます」
彼女の瞳が潤むのは、僅かな希望を抱いているからだろうか。
「私はきっと、不幸を呼んでしまうから……。優しくなんて、してくれなくていい。美味しい料理も、豪華なドレスも、高価な宝石もいらないの。約束を守ってくれたら。この婚約に際して結ばれた貴国と我が国の条約を、せめて、私が死ぬまでは」
自分が女でなければ、そもそもイェスタールに侵攻されることなど無かった。彼女はそう思っているのだろう。だからこんなに切実なのだ。
仮に彼女が男であっても、メイジェーヌ公国はイェスタールに狙われただろう。イェスタールはそういう国だ。しかし彼女にそれを言っても何の慰めにもならない。
「ジェーンレイク王国第一王子ユリウスの名に於いて、決して此度の条約を反故にしないと誓おう。
……貴方が、私を受け入れてくれるなら」
条件をつけた私に、彼女は不安げに瞳を揺らした。
「テレーズ姫。私は貴方を妻として迎え入れます。それは貴国と我が国、両国のために。両国の自由と、幸福と、さらなる友好と発展のために」
彼女の手を取り、婚約式の台詞をなぞる。
なんて冷たい……。細く白い指が震えている。
そして「いいえ」と首を横に振れば、彼女はさらに怯えて後ずさった。
「私が、貴方を、愛するために」
一言一言を噛みしめるように、怖がる彼女にも届くように言葉を紡ぐ。貴方に巣食うその空虚を私が埋めてあげたいだなんて、そんな大層なことは言えないけれど。
「貴方の口に合う料理も、貴方の目に適うドレスも宝石も、私は用意できないかもしれない。……それでも」
彼女の手を握りなおす。
雲が流れて月が陰った。涼やかな夜風は私から貴方へ、音もなく吹き過ぎていく。
「貴方に冷たい風が吹くのなら、貴方の肩に上着をかけたい。震えるこの手を握っていたい。同じ寒さを、同じ痛みを、私は貴方と感じていたい」
どうか、拒絶しないで。どれだけ警戒しても構わないから、私の手を振り払ってしまわないで。
「願うのは貴方と、共に生きていくこと。春には花を、夏には海を、秋には木々を、冬には空を、二人並んで慈しみたい」
彼女に抱くのは、きっと恋情の類の好意ではない。同情でなく、友情でなく、きっとこの思いに相応しい言葉など無い。
たとえ政略結婚だとしても貴方を大切に思う私の心は、この思いに名前がなければ、貴方は受け入れ難いだろうか。
「心が怯えているのなら、私は貴方を抱きしめたい。私は貴方の国民でも臣下でもお父上でもお母上でもないけれど、私は、貴方を愛したい。女であろうがなかろうが、そんなことは関係なく、『テレーズ』という、ただ一人の、大切な貴方を愛したい」
雲間から一筋の月光が彼女の零した涙に射した。
縋ろうとして、そしてそれを躊躇うような彼女の眼差しに、私を信じてと頷いて見せる。
惑い、逡巡する彼女の表情は雄弁で、懸命に答えを出そうとしているのが分かるから私は黙って待っていた。
「ジェーンレイクの月は、なんて綺麗なの……」
呟いた彼女の微笑は甘やかで、零れ続ける涙はもう悲しみの色を持たなかった。
「私……、私も、貴方を愛したい。ユリウス王子の妻として、ジェーンレイク王国のすべてを愛したい」
なんて、美しい――。
一歩、近づいて私に向き合ってくれた彼女はやはり儚げで、しかし凛とした気品が端々にまで満ちていた。
「貴方の隣で生きていきたい」
彼女の言葉に、喜び堪らず抱きしめた。
おずおずと背中に回された腕が愛らしい。
「生きていこう、共に」
誓いあって、見つめあった。気恥ずかしさに苦笑して、体を離したけれど手と手は繋いだままだった。
婚約当夜、ジェーンレイク城のバルコニーに私達の道は拓かれた。
手を携えて歩んでいく。
月の導く幸福の道は、きっと悠遠に続いていた。
ジェーンレイク城のバルコニーで、姫は静かに微笑んだ。薄く潤んだ彼女の瞳に月光が鋭く射し込むから、美しく悲しくて、いっそ抱きしめてしまいたかった。
「不幸だったわけじゃない。望むものも望まないものも、なんだって私の手の中にあったもの。一国の姫として、気品も教養も舞踊も芸術も剣術も馬術も全て身につけたわ。私を非難する人だっていなかった。いいえ、むしろ褒めそやしたの。皆、口々に言ったわ。『女でなければ良かったのに』」
彼女――テレーズ姫は、隣国メイジェーヌ公国の姫君だ。彼女の美貌と優秀さは、周辺国に住む者であれば知らない者は居ないというほど有名だった。
ふわりと伸びた髪は、豊かに実る小麦を思わせる鮮やかな黄金色。肌は光のように白く、瞳は透き通る晴天の碧を湛える。蝶のように舞い踊り、奏でる音色は鳥を呼び、剣技をする様は戦女神のようで、馬で駆ければ風の歓喜を見るという。
彼女には7歳下に弟君がいるが、生後数年は病がちだったと聞いている。
血筋の継承が男系に限られるメイジェーヌ公国において、これまでに彼女が向けられてきた期待と失望はいかばかりだったろう。
「初めに言ったのは、先生だった。そしてメイドが頷いたの。剣術や馬術を見て騎士達が、公務が増えてからは国民ジャーナルにまでそう書かれるようになっていたわ。お父様もお母様も、私の頭を撫でながらいつも言ったわ。『男であればどれほど』って」
伏せられた眼差しに、長い睫毛が下瞼に伸びて影を落とす。薄幸めいた表情が皮肉なほど彼女らしい。
「傷ついてはいないの。私だって私のこと、そう思っていたもの。……だけど、気づいてもいた。『愛されたい』って、心が叫ぶ声にも」
私が初めて彼女に会ったのは6年前、特使としてメイジェーヌ公国を訪れたときだった。儚げな微笑は碧眼に霞をかけて、空虚な印象の方が美しさよりもずっと強く感じられたものだ。幸福の具現とされる噂の姿とは遥かにかけ離れていた。
私には、彼女を褒めそやす周囲の者の声がまるで上滑りして聞こえていた。彼女の本質を表すのは、美しいとか麗しいとかいう上澄みのような言葉ではなく、もっと深く、暗く、心に落ちた魅惑的な空白だった。
「女でない私が求められることなど無かったけれど、今日、この日、この婚約をもって、女である私は初めて務めを果たせるの。女でなければ成し得なかった貴方との婚約と貴国との条約締結――。私はやっと、皆の望む私になれる」
彼女と私の婚約が決まったのは、恐らく、両国にとって青天の霹靂だった。
テレーズ姫は、謂わば希少な宝石であり、爆薬でもあった。彼女のもとに祝福は集まる、それは誰の目にも明白な事実であったから、無益な争いを望まぬ周辺国はもとより、メイジェーヌ公国内の者であっても、迂闊に彼女に手を出すことが出来なかったのだ。皆、彼女が欲しいと狙いながら、腹の中では彼女を手に入れてしまうのは厄介だとも思っていた。しかし――。
軍事国家イェスタールがメイジェーヌ公国へ侵攻したのは、2ヶ月前のことだ。その目的はテレーズ姫、そしてメイジェーヌ公国全土であった。
メイジェーヌ公国は文化や芸術に秀でた国家だ。もちろん軍隊は持っているが、イェスタール軍には到底敵わない。そこで名が挙がったのが我がジェーンレイク王国だった。ジェーンレイク王国は大陸最古の歴史を誇り、イェスタール軍を悠々と迎え撃てるだけの戦力も持つ。
イェスタールにくれてやるくらいならいっそ――。
メイジェーヌ公国はこれまで秘されてきた伝統芸術の人材及び技術の供与を条件に、ジェーンレイク王国軍の派遣を要請し、これを我がジェーンレイク王国は受諾したため、両国は条約を締結した。私とテレーズ姫の婚約はその証として大々的に披露された。
実のところ、テレーズ姫がジェーンレイク王国に嫁ぐ、それだけで充分メイジェーヌ公国の防衛に引き換えられたが、それでは両国とも体裁が悪かったために伝統芸術の供与を条件にしたのだった。
「ユリウス殿下。私は貴方に嫁ぎます。それはこの国のために。我が国の平和と幸福、そして、さらなる発展のために」
それは先だって行われた婚約式での言葉だった。偽りではない、極めて形式張った誓いの言葉――。
そして、彼女は「いいえ」と小さく首を振った。
「国民に、臣下に、お父様に、お母様に、愛してもらうために。私は貴方に嫁ぎます」
彼女の瞳が潤むのは、僅かな希望を抱いているからだろうか。
「私はきっと、不幸を呼んでしまうから……。優しくなんて、してくれなくていい。美味しい料理も、豪華なドレスも、高価な宝石もいらないの。約束を守ってくれたら。この婚約に際して結ばれた貴国と我が国の条約を、せめて、私が死ぬまでは」
自分が女でなければ、そもそもイェスタールに侵攻されることなど無かった。彼女はそう思っているのだろう。だからこんなに切実なのだ。
仮に彼女が男であっても、メイジェーヌ公国はイェスタールに狙われただろう。イェスタールはそういう国だ。しかし彼女にそれを言っても何の慰めにもならない。
「ジェーンレイク王国第一王子ユリウスの名に於いて、決して此度の条約を反故にしないと誓おう。
……貴方が、私を受け入れてくれるなら」
条件をつけた私に、彼女は不安げに瞳を揺らした。
「テレーズ姫。私は貴方を妻として迎え入れます。それは貴国と我が国、両国のために。両国の自由と、幸福と、さらなる友好と発展のために」
彼女の手を取り、婚約式の台詞をなぞる。
なんて冷たい……。細く白い指が震えている。
そして「いいえ」と首を横に振れば、彼女はさらに怯えて後ずさった。
「私が、貴方を、愛するために」
一言一言を噛みしめるように、怖がる彼女にも届くように言葉を紡ぐ。貴方に巣食うその空虚を私が埋めてあげたいだなんて、そんな大層なことは言えないけれど。
「貴方の口に合う料理も、貴方の目に適うドレスも宝石も、私は用意できないかもしれない。……それでも」
彼女の手を握りなおす。
雲が流れて月が陰った。涼やかな夜風は私から貴方へ、音もなく吹き過ぎていく。
「貴方に冷たい風が吹くのなら、貴方の肩に上着をかけたい。震えるこの手を握っていたい。同じ寒さを、同じ痛みを、私は貴方と感じていたい」
どうか、拒絶しないで。どれだけ警戒しても構わないから、私の手を振り払ってしまわないで。
「願うのは貴方と、共に生きていくこと。春には花を、夏には海を、秋には木々を、冬には空を、二人並んで慈しみたい」
彼女に抱くのは、きっと恋情の類の好意ではない。同情でなく、友情でなく、きっとこの思いに相応しい言葉など無い。
たとえ政略結婚だとしても貴方を大切に思う私の心は、この思いに名前がなければ、貴方は受け入れ難いだろうか。
「心が怯えているのなら、私は貴方を抱きしめたい。私は貴方の国民でも臣下でもお父上でもお母上でもないけれど、私は、貴方を愛したい。女であろうがなかろうが、そんなことは関係なく、『テレーズ』という、ただ一人の、大切な貴方を愛したい」
雲間から一筋の月光が彼女の零した涙に射した。
縋ろうとして、そしてそれを躊躇うような彼女の眼差しに、私を信じてと頷いて見せる。
惑い、逡巡する彼女の表情は雄弁で、懸命に答えを出そうとしているのが分かるから私は黙って待っていた。
「ジェーンレイクの月は、なんて綺麗なの……」
呟いた彼女の微笑は甘やかで、零れ続ける涙はもう悲しみの色を持たなかった。
「私……、私も、貴方を愛したい。ユリウス王子の妻として、ジェーンレイク王国のすべてを愛したい」
なんて、美しい――。
一歩、近づいて私に向き合ってくれた彼女はやはり儚げで、しかし凛とした気品が端々にまで満ちていた。
「貴方の隣で生きていきたい」
彼女の言葉に、喜び堪らず抱きしめた。
おずおずと背中に回された腕が愛らしい。
「生きていこう、共に」
誓いあって、見つめあった。気恥ずかしさに苦笑して、体を離したけれど手と手は繋いだままだった。
婚約当夜、ジェーンレイク城のバルコニーに私達の道は拓かれた。
手を携えて歩んでいく。
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