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ハードモードすぎて辛い。
ぼっちの辛さ。
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あの後必死に走って講堂についた。死ぬほど疲れた。もう無理。迷子にならなくて良かった。
「ハァハァ…この距離でも疲れるなんて情けないな俺…早く座りてぇ。」
入口にいるお姉さんがきっと受付だろう。先生か?さすがに先生にまできつくする必要は無いはずだ。
「おはようございます。見ない顔ですね。もしかしてリンシャ アルマディカ君かな?」
「そうですね。リンシャ アルマディカです。これからお世話になります。」
「あら、それにしてもよくできたイケメンね。お顔がまるでお人形さんだわ。髪の毛もサラサラでお肌もツルツルね!羨ましいくらいだわ。先生は生徒に手を出す趣味はないけれど、色々これから大変そうね?うふふ。席は自由だから好きなとこに座ってくださいね。」
「そんな事ないですよw」
「えー、先生割と本音ですけど!」
そんな冗談を混じえる先生。
先生可愛いかったなーとか思いながら、講堂に入る。
隅にある暗くて光も当たらない、どこからも見えない様な1人席に座ることにした。引きこもりだったが故の癖なのかもしれない。前世なら普通に座った気がする。
それにしても広い。めちゃくちゃ広い。それに加え大量の椅子。高等部の進級生全員となると確かにこれくらいになるのか。ぼちぼち生徒が座っていく。今思ったのだが、ぼっちはあまりいない。エスカレーター式だからだろう。貴族にいたっては、社交界?みたいなのあるだろうしな。
「うわぁ、普通に学園生活送ろうとしても地獄じゃねーかよ……」
もう絶望的。気を紛らわせるために隣の壁とにらめっこ。何も面白くない。
「えー、みなさん……」
どうやら式が始まったようだ。
「眠い……」
何とか意識を保っているが眠い。多分喋っているのは校長だろう。
「この学園は貴族平民、身分など関係なく、皆で切磋琢磨し合いながら……」
お髭のおっちゃんが綺麗事を言っている。何が貴族平民平等なんだか。ゲーム内では圧倒的差別があったぞ。リンシャもそれに該当するが、その他の貴族もそーゆー奴がいた。
「どの世界も立場が弱い奴は生きにくいって訳か。」
前世で感じていた劣等感。そもそもなんで俺はあんな前世に帰りたいと思っているのだろうか?
「まぁ、考えても無駄か。」
難しい事を考えるのは嫌いだ。帰りたいと思ったから帰りたいのだろう。
校長が話し終えてからしばらくだった。どうやら式が終わるらしい。
ほぼ話を聞いていなかったが、まぁ、大丈夫だ。多分。
「生徒の皆さんは自分のクラスの教室まで移動してください。」
アナウンスが入り、みんな移動を始める。1人で大人数が群がる講堂の入口まで行くのは気が引ける。最後まで待つことにしよう。
俺はBクラスらしい。走ってあの場を去る前に確認した。
俺、できる男~。なんて、自己肯定感上げないとぼっちの学園生活はやってけない気がする。それにいじめっ子属性付き。友達なんて多分無理だ。
そんな事を思いながら、周りの人たちの会話に耳を向ける。
「なぁ見たか?さっきクラス表の前でダーウィン様が話してた相手。」
「あぁ見たよ。見ない顔だった。」
「だろだろ?しかもめちゃくちゃ美形で顔が陶器人形みたいだったぞ。まつ毛もばっさばさだし体ほっそいし。ほんとに生きてるのか不思議な感じがした。」
「遠すぎて会話聞こえなかったけど、ダーウィン様機嫌良さそうだったよな。」
はぇー、そんな人が居るのか。
1度見てみたいものだ。可愛い女の子といちゃいちゃしたいや……ま、無理だけど。B専の方居ませんかね。
と、へこんでいるうちに講堂にはほとんど人が居なくなっていた。
「俺もそろそろ教室いくか……」
重たい体を引きずるように講堂を後にした。
「ハァハァ…この距離でも疲れるなんて情けないな俺…早く座りてぇ。」
入口にいるお姉さんがきっと受付だろう。先生か?さすがに先生にまできつくする必要は無いはずだ。
「おはようございます。見ない顔ですね。もしかしてリンシャ アルマディカ君かな?」
「そうですね。リンシャ アルマディカです。これからお世話になります。」
「あら、それにしてもよくできたイケメンね。お顔がまるでお人形さんだわ。髪の毛もサラサラでお肌もツルツルね!羨ましいくらいだわ。先生は生徒に手を出す趣味はないけれど、色々これから大変そうね?うふふ。席は自由だから好きなとこに座ってくださいね。」
「そんな事ないですよw」
「えー、先生割と本音ですけど!」
そんな冗談を混じえる先生。
先生可愛いかったなーとか思いながら、講堂に入る。
隅にある暗くて光も当たらない、どこからも見えない様な1人席に座ることにした。引きこもりだったが故の癖なのかもしれない。前世なら普通に座った気がする。
それにしても広い。めちゃくちゃ広い。それに加え大量の椅子。高等部の進級生全員となると確かにこれくらいになるのか。ぼちぼち生徒が座っていく。今思ったのだが、ぼっちはあまりいない。エスカレーター式だからだろう。貴族にいたっては、社交界?みたいなのあるだろうしな。
「うわぁ、普通に学園生活送ろうとしても地獄じゃねーかよ……」
もう絶望的。気を紛らわせるために隣の壁とにらめっこ。何も面白くない。
「えー、みなさん……」
どうやら式が始まったようだ。
「眠い……」
何とか意識を保っているが眠い。多分喋っているのは校長だろう。
「この学園は貴族平民、身分など関係なく、皆で切磋琢磨し合いながら……」
お髭のおっちゃんが綺麗事を言っている。何が貴族平民平等なんだか。ゲーム内では圧倒的差別があったぞ。リンシャもそれに該当するが、その他の貴族もそーゆー奴がいた。
「どの世界も立場が弱い奴は生きにくいって訳か。」
前世で感じていた劣等感。そもそもなんで俺はあんな前世に帰りたいと思っているのだろうか?
「まぁ、考えても無駄か。」
難しい事を考えるのは嫌いだ。帰りたいと思ったから帰りたいのだろう。
校長が話し終えてからしばらくだった。どうやら式が終わるらしい。
ほぼ話を聞いていなかったが、まぁ、大丈夫だ。多分。
「生徒の皆さんは自分のクラスの教室まで移動してください。」
アナウンスが入り、みんな移動を始める。1人で大人数が群がる講堂の入口まで行くのは気が引ける。最後まで待つことにしよう。
俺はBクラスらしい。走ってあの場を去る前に確認した。
俺、できる男~。なんて、自己肯定感上げないとぼっちの学園生活はやってけない気がする。それにいじめっ子属性付き。友達なんて多分無理だ。
そんな事を思いながら、周りの人たちの会話に耳を向ける。
「なぁ見たか?さっきクラス表の前でダーウィン様が話してた相手。」
「あぁ見たよ。見ない顔だった。」
「だろだろ?しかもめちゃくちゃ美形で顔が陶器人形みたいだったぞ。まつ毛もばっさばさだし体ほっそいし。ほんとに生きてるのか不思議な感じがした。」
「遠すぎて会話聞こえなかったけど、ダーウィン様機嫌良さそうだったよな。」
はぇー、そんな人が居るのか。
1度見てみたいものだ。可愛い女の子といちゃいちゃしたいや……ま、無理だけど。B専の方居ませんかね。
と、へこんでいるうちに講堂にはほとんど人が居なくなっていた。
「俺もそろそろ教室いくか……」
重たい体を引きずるように講堂を後にした。
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