【完結】乙ゲー世界でもう一度愛を見つけます

瀬川香夜子

文字の大きさ
上 下
36 / 38

エピローグ

しおりを挟む



 冬の寒さもほどほどにおさまり、最近では陽差しに春の面影を見え始めた。
 サニーラとリシャーナが救出されたあの日から、もうひと月以上が経った。
 最初の聴取から少し経って騎士団の者から報告を受けたが、あの占い小屋では、チムシーの花で吸収した魔力を、わざわざ召喚術で過去から呼び寄せたチーチャムの鉱石に蓄積させており、随分と膨大な量の貯蓄があったようだ。
 最初はぼったくりのようなお守りで稼いでいたが、その事業が規模を拡大し、人々の噂になるにつれて他国から怪しい声がかかるようになり、とうとう戦争用に輸出しようかとしていたところで件の事件が起きて摘発されたようだ。
(そういえば男たちがそんなこと話してたっけ……)
 と、リシャーナは思った。
 どうやら魔力の鉱石は向こうに持ち出される前だったので、オルセティカが他国の戦争に首を突っ込んで被害をこうむる前に止められた。
 そうして徴収されたチムシーの花は調査が終わり次第危険だからと駆除され、検体の一部はリシャーナに回ってきた。大量にあったチーチャムの鉱石もだ。
 そのおかげで随分と研究の進みが早くなり、バングルだった試作品は細い金属加工のブレスレットになって今はユーリスの手首で輝いている。
 まだ完成とはいかないが、自分の魔力を消失させていた以前よりは、しっかり循環させられる分だけ体が楽なようだ。
 ちなみにサニーラにも頼んで、軽症患者の際に試験運用させてもらっている。
 一時的にブレスレットに患者の魔力を溜め込んで、医療魔法をかけ、完治後に吸収した魔力をゆっくり戻す。
 治療中に一時的な魔力欠乏症の軽度症状でだるさが出るのが傷だけれど、医療班の人からは前ほど患者の魔力反発を考えなくて済むので気が楽だと言われた。
 もちろんサニーラにも好評のようで、患者の魔力が少ない分自分の魔力をより強く感じるため、どのように魔力が動いているのか感じやすいとのことだ。
 そのおかげか、理論的に説明できるようになり、受け持った講義も順調なようだ。
 思い詰めた彼女を知っているだけに、笑っている姿をみるとほっとする。
 初めて試作品を渡したときのサニーラのはしゃぎようを思い出していたリシャーナに、ふと声がかかった。
「それじゃあリシャーナ、俺は行ってくるよ」
「ええ、気を付けてくださいね」
 作業中の机からリシャーナが顔を上げると、荷物をまとめて資料を手にしたユーリスが研究室を出るところだった。
「きみと同じ頃合いには終わるはずだから、迎えに来るよ」
 今日は孤児院に行くだろう? と笑って訊くユーリスに、リシャーナも頷く。
 手を振ってユーリスを見送ると、二人の声で気づいたのか隣からヘルサがひょこりと顔を出した。
「ん? ユーリスくんはもう行ったのかい?」
「はい。今日はギャザバン子爵のお手伝いに」
「ああ。彼も大変だねえ。いっそ試験を受けて自分の研究室を持てばいいのに」
 珈琲片手に言ったヘルサの独り言に、リシャーナはなにも言えず笑っていた。
 基本的に王立魔法学校の高等部を卒業した優秀者がここで研究を続けるが、なにも外部からの雇用がないわけではない。
 優秀な人材は出来るだけ登用するのが国の方針であり、定めた試験を受けて承認されると研究者として雇われることも可能だ。
 ユーリスは少し前からギャザバン子爵家の研究の手伝いに赴いていた。
 オルセティカには古代語の研究を率いる一族がおり、ギャザバン子爵家もその一つだ。
 どうやら建国祭でのパーティーのときにヘルサから話をきいたらしく、最近発見された遺跡の解読に人が足りないとのことでユーリスに調査に参加して欲しいと要請がきたのだった。
 ユーリス自身は自分の知識で役に立てるかと心配していたが、ヘルサ経由で話を聞く限り、むしろ想像以上の知識量と専門性でこのままずっと配属して欲しいとまで言われているとか。
 ずっと家門で専門としてきた人たちに言われるほどだ。もちろんユーリスが自分の研究室を持ってもっと古代語の研究に打ち込みたいと願えば可能だろう。
 一緒にいられるのは嬉しいが、なにもユーリスの将来の幅を狭めたいわけではない。
 そう思ったリシャーナが訊ねても、ユーリスは笑って首を振るのだ。
(本当にいいのかなあ……)



 夕方、研究棟を出て正門を抜けると、ちょうどユーリスも帰ってきたところだった。
 どちらからともなく並びあって、自然と手が触れ合う。
 少し前はお互いに照れてぎこちなかったのが嘘みたいだ。
「今日もお疲れさまでした」
「リシャーナも。次の試作品は上手くいきそうかい?」
「金具部分の溶接は専門の方にお願いするので、明日はその相談に行ってきます」
「朝は研究室に寄る? それとも直に行く?」
 明日ならギャザバン子爵の手伝いがないから付き合えると、ユーリスはつけ加えた。
 そんな彼の顔をじっと眺めて、ふとリシャーナは口にした。
「……ユーリスは、本当に自分の研究室を持たなくていいんですか?」
「え?」
「だってギャザバン子爵のところに行くあなたはすごく楽しそうだし……子どもたちにだってよく教えてるでしょ?」
 だから、古代語それに時間を使いたくないのかなって……。
 尻すぼみに言ったリシャーナに、ふとユーリスが立ち止まる。そしてなにか答えようとしたときに、遮るように二人の名前が呼ばれた。
「あら! リシャーナ様、ユーリス様!」
 揃って振り向けば、いつの間にか目当ての花屋まで来ていたらしく、二人に気づいた女店主が顔を綻ばせて歓迎してくれた。
「俺に敬称はつけなくていいんですよ」
「なにを言ってるんですか、ご贔屓にしてもらってるからですよ。今日は孤児院のお花で? それとも贈り物ですか?」
「これから孤児院に行くんです。一つ、ブーケをお願いしてもいいですか?」
「はい。もちろんです」
 店主はハキハキした声で頷き、すぐに店内を回っていくつか花を選んでいった。
 それを微笑ましく並んで眺めているときに、リシャーナはこっそりと「しつこいと思ってるでしょ」と拗ねた声を出した。
「どうして?」
「だって私が何回も訊くから……」
 自覚あるだけに、罪悪感でリシャーナの声はさらに小さくなった。
 難しい顔で黙ったリシャーナの横顔にふと笑みをこぼし、ユーリスは「思ってないよ」と囁く。
「たしかに古代語は好きだけど、こうしてたまに現場の手伝いをしたり子どもたちに教えるぐらいでいいんだ。そのほうが気楽で楽しいから」
「……そう?」
「うん。それにきみがこうして訊いてくるのも嫌じゃないんだ」
 言いながら、ユーリスは近くにあった花を一輪取って水気を切るとリシャーナの耳にかけるように刺した。
 艶めく漆黒の髪に、パッと目を惹く薄緑の花弁。
 ユーリスの指先が耳朶を掠め、ビクリと肩を竦めた。じんわりと頬が熱を持つ。
「リシャーナがそうやって訊いてくるとき、俺のことを尊重したい、でも離れたくないって複雑そうな顔をしてるんだよ」
 その顔を見るのは気分がいい。と、ユーリスはどこか意地の悪い顔で言った。
 まさか顔に出ているとは思わず、リシャーナは今度は恥ずかしさで顔を赤くしてユーリスの脇腹をポスポスと突くように叩いた。
 そんなリシャーナの無言の訴えを、ユーリスはおかしそうに笑い飛ばす。緑の虹彩が心底愛おしいとばかりに細く笑むと、途端にリシャーナの心臓が飛び跳ねるように大きく鳴った。
 両思いになって知ったことだが、ユーリスはこういう意地の悪いときがたまにある。
 べつに彼は本心を言っているだけで、それがあまりに照れくさいから勝手にリシャーナが真っ赤になってムッとしているだけだ。
 分かってはいるんだけれど、リシャーナばかりがさらりと告げてくる彼の愛情を伴った言葉に翻弄されているようで悔しいのだ。
 一度それをユーリスに言ったことがあるが、「きみも大概だけどな」と言われてしまった。
「はい、完成です! ……あら、リシャーナさまに今日はそのお花にするんですか?」
「はい。その代金にプラスしてください」
「かしこまりました」
 リシャーナの耳許に飾られた花に、店主は目を輝かせてニコニコしていた。そんな目で見られると、嬉しいやら恥ずかしいやらでどうしたらいいか分からなくなった。
 ブーケの代金は二人で交互に出している。今日はユーリスの日だ。
 支払いに行ったユーリスを店先で待ちながら、リシャーナはふと耳にかかる花にそっと触れた。
 ユーリスはリシャーナの前の世界での名前である「清花」の文字に花の意味があると知ると、こうして花屋を訪れる度に一輪花をプレゼントしてくれる。
 ユーリスとはリシャーナとして出会ったので、そう呼んで欲しいと言ったが、たまに二人きりのときに戯れのように「清花」と呼んでくれる。
 前の名前が時々恋しくなるときもあるので、それはリシャーナの心を安定させてくれる。
 ぽっと頬を染めて花を指先で愛でていると、すぐにブーケを持ったユーリスが戻ってきた。今日のブーケも相変わらず綺麗なものだ。
 店主に会釈をしてから孤児院への道を行く。
 視線を感じて隣を見ると、ユーリスが花をさしたリシャーナを見て満足そうに大きく口の端を上げた。
 その眼差しがひどく温かくて、幸せだなあとリシャーナは思った。
 大好きな人が隣にいて、自分の好きなことをして生きていけている。
 ユーリスとリシャーナの関係を、一応両親には手紙で報告したもののまだ受け入れがたいようだ。
 テシャルが話をして、説き伏せている最中である。あれ以来よくしてくれているタリアからは、いかにテシャルがリシャーナのために頑張っているかという手紙が送られてくる。
 兄からも、必ず説得は成功するから早まった真似はするなと言われている。
 本当はさっさと貴族籍を抜いてもいいんだけれど、そう言われると嬉しくて現状を維持している。
 なによりテシャルがそこまで言うのだから、なにかしら確信があるのだろう。
 例え両親からは離れなくてはならないとしても、今は兄夫婦に研究仲間、サニーラやネノンなどの友人や慕ってくれる子どもたち。
 あの日、自分やサニーラたちがこの世界を生きているのだと真に思い知った日に、この世界でのリシャーナの人生は始まったと言っても過言ではない。
 そして気づいた、自分を取り囲む人々の輪。
 昔よりも故郷を恋しく思う気持ちは薄らいだけれど、それが完全になくなるわけでもない。
 だが、もうその淋しさを一人で耐え忍ぶこともしなくていいのだ。
 縋るようだった郷愁は、今は純粋に故郷や家族に思いを馳せている気がした。
(手紙でも、書いてみようかな)
 ふとリシャーナは、そんなことを思った。
 届けることの出来ない手紙だ。決して届くことのない言葉だけれど、形に残してみようかなと。そう思った。
 お父さん、お母さん。鈴。ああ、あとは椎名も。お元気ですか?
 どうか健やかであって欲しいと願う。
 そして、ここで生きた十数年を短く語ろう。それもふまえて、今はとても幸せだから安心して欲しいと告げるのだ。
 孤児院につくと、二人に気づいた子どもが一人声を上げ、一斉にほかの子どもたちも顔を上げては嬉しそうに駆け寄ってくる。
 いの一番にやって来たのは近くの砂場で遊んでいたチーシャだ。ユーリスの朗読をとくに楽しみにしているチーシャは、駆けてきた勢いのまま転びそうになり、慌てたユーリスが屈んで受け止めた。
 遅れてリシャーナやユーリスの名前を呼びながら駆けてきた子どもたちの無邪気な笑顔に、鈴の面影が重なった。
 ――お姉ちゃーん!
 何度も聞いた自分を呼ぶ声が、子どもたちに重なってリシャーナの耳に返ってきた。
(ねえ、鈴……)
 心の中でリシャーナは呼びかけた。
 私ね、ずっと私を愛してくれるのは鈴たち家族しかいないと思ってたんだ。
 でも、そうじゃなかったみたい。
 こんなことを言ったら、きっと鈴は「当たり前でしょ」と誇らしく笑ってくれるだろう。
 そんな姿が容易に想像出来た。
 ――私ね、鈴。この世界で、もう一度愛を見つけられたんだ。
 夢でも良い。もしまた会えたら、彼を紹介させてね。
 薄らと桃色に染まった夕空の下、子どもたちに囲まれて楽しげに笑うユーリスを見つめ、リシャーナも幸せそうに満面の笑みを浮かべた。

 

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

悪役令嬢は永眠しました

詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」 長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。 だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。 ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」 *思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m

記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした 

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。

死ぬはずだった令嬢が乙女ゲームの舞台に突然参加するお話

みっしー
恋愛
 病弱な公爵令嬢のフィリアはある日今までにないほどの高熱にうなされて自分の前世を思い出す。そして今自分がいるのは大好きだった乙女ゲームの世界だと気づく。しかし…「藍色の髪、空色の瞳、真っ白な肌……まさかっ……!」なんと彼女が転生したのはヒロインでも悪役令嬢でもない、ゲーム開始前に死んでしまう攻略対象の王子の婚約者だったのだ。でも前世で長生きできなかった分今世では長生きしたい!そんな彼女が長生きを目指して乙女ゲームの舞台に突然参加するお話です。 *番外編も含め完結いたしました!感想はいつでもありがたく読ませていただきますのでお気軽に!

転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです

青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく 公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった 足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で…… エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた 修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく…… 4/20ようやく誤字チェックが完了しました もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m いったん終了します 思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑) 平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと 気が向いたら書きますね

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

【完結】引きこもり令嬢は迷い込んできた猫達を愛でることにしました

かな
恋愛
乙女ゲームのモブですらない公爵令嬢に転生してしまった主人公は訳あって絶賛引きこもり中! そんな主人公の生活はとある2匹の猫を保護したことによって一変してしまい……? 可愛い猫達を可愛がっていたら、とんでもないことに巻き込まれてしまった主人公の無自覚無双の幕開けです! そしていつのまにか溺愛ルートにまで突入していて……!? イケメンからの溺愛なんて、元引きこもりの私には刺激が強すぎます!! 毎日17時と19時に更新します。 全12話完結+番外編 「小説家になろう」でも掲載しています。

離婚した彼女は死ぬことにした

まとば 蒼
恋愛
2日に1回更新(希望)です。 ----------------- 事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。 もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。 今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、 「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」 返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。 それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。 神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。 大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。 ----------------- とあるコンテストに応募するためにひっそり書いていた作品ですが、最近ダレてきたので公開してみることにしました。 まだまだ荒くて調整が必要な話ですが、どんなに些細な内容でも反応を頂けると大変励みになります。 書きながら色々修正していくので、読み返したら若干展開が変わってたりするかもしれません。 作風が好みじゃない場合は回れ右をして自衛をお願いいたします。

処理中です...