28 / 32
28
しおりを挟む6月22日・くもり(朝晩は雨だった)
あいつの家から飛び出したアタシは、かつてスナックにいたときに一緒に働いていたコが暮らしているアパートに転がりこんだ。
新しい住まいがみつかるまでの間、アタシはそこからバイトに通うことにした。
市役所前にあるローソンのバイトは継続するけど、清掃会社はやめるから勝手に休んだ。
あいつもまた、工場を勝手に休んで徹底抗戦を構えた。
アタシは、オミズの世界へ帰ると決意した。
せやけん、あいつと離婚する。
そんな時であった。
アタシがバイトをしている市役所前にあるローソンに戒田さんが突然やって来た。
戒田さんは、アタシにもう一度あいつと話し合えと言うた。
しかし、アタシは話し合いを拒否した。
アタシは、陳列ケースに新しく到着したお弁当をならべていた。
戒田さんはアタシに『清掃会社の人がまりなさんがよくがんばっているからお給料を上げようかと言うてたよ。』とあつかましい声で言うた。
アタシは『うそをつくのもたいがいにしてや!!』と戒田さんに怒鳴りつけたあと、こう言うた。
「戒田さん!!アタシは近いうちに水商売の世界に戻ると決意したけん…清掃会社の社長はムシがよすぎるわよ!!あんたね!!かえんなさいよ!!」
「まりなさん、清掃会社の人たちは人手が足りないからまりなさんに戻ってきてほしいと言うてるのだよ…」
「そんなんウソよ!!あんたよくもアタシをだましたわね!!清掃会社の社長が通勤手当てと住宅手当てなどのお手当が出るよと言うた…せやけど手当ては1銭もでえへんかった!!…アタシのお給料が社長の手によってピンハネされたのよ!!ピンはねした分で、ドーラク息子の平日ゴルフやスナックのねーちゃんをはべらすことに使われた…ああ、それだけじゃないわよ!!ドーラク息子の知人のヤクザ組織の上納金に変わっていたことも聞いたわよ!!どないしてくれるねん!!」
「まりなさん、それは言い過ぎだよぉ…清掃会社の社長さんは『悪かった…』とあやまっているのだよ。」
「それは心の底からの言葉かしら?」
「社長さんは、本当に心の底からあやまっているのだよ。」
アタシは冷めた声で『アホみたい…』と言うたあと、戒田さんにこう言うた。
「あんたはいつからクソッタレどもの肩を持つようになったかしら!?クソッタレどもとあんたはどなな関係があんのよ!?」
「まりなさん…」
「答えてよ!!」
「まりなさん!!せっかく雇って下さった社長さんになんてことを言うのだ!?」
「はぐいたらしいわね!!アタシは水商売の世界に帰ると決意したのよ!!アタシは、あななクソッタレどもの会社なんかやめるけん!!」
「まりなさん、清掃会社の社長さんは人手がたりないからまりなさんにきてほしいと言うてるのだよ!!」
「イヤ!!断る!!」
「なんで断るのだよぅ~社長さんは人手がたりないと言うているのだよ!!」
「ますますはぐいたらしいわね!!あんたがそないに言うのであれば、アタシのようにホーローしたらどうかしら!!」
「私は…妻子にごはんを食べさせて行く立場だからホーローできない…」
「ひ弱な男ねぇ~」
「まりなさん!!」
「それはあんたの学生時代の過ごし方が悪いからでしょ…人のコネつこたけん条件の悪いことに就職したのでしょ…せやけんあんたはなさけない男よ…」
「まりなさん!!」
「よくもアタシの仕事のジャマしたわね!!店長にチクるわよ!!」
戒田さんに怒鳴りつけたアタシは、奥の部屋へ逃げ込んだ。
(まりなは、この一件で清掃会社をやめて再びオミズの世界に帰った。)
あいつの家から飛び出したアタシは、かつてスナックにいたときに一緒に働いていたコが暮らしているアパートに転がりこんだ。
新しい住まいがみつかるまでの間、アタシはそこからバイトに通うことにした。
市役所前にあるローソンのバイトは継続するけど、清掃会社はやめるから勝手に休んだ。
あいつもまた、工場を勝手に休んで徹底抗戦を構えた。
アタシは、オミズの世界へ帰ると決意した。
せやけん、あいつと離婚する。
そんな時であった。
アタシがバイトをしている市役所前にあるローソンに戒田さんが突然やって来た。
戒田さんは、アタシにもう一度あいつと話し合えと言うた。
しかし、アタシは話し合いを拒否した。
アタシは、陳列ケースに新しく到着したお弁当をならべていた。
戒田さんはアタシに『清掃会社の人がまりなさんがよくがんばっているからお給料を上げようかと言うてたよ。』とあつかましい声で言うた。
アタシは『うそをつくのもたいがいにしてや!!』と戒田さんに怒鳴りつけたあと、こう言うた。
「戒田さん!!アタシは近いうちに水商売の世界に戻ると決意したけん…清掃会社の社長はムシがよすぎるわよ!!あんたね!!かえんなさいよ!!」
「まりなさん、清掃会社の人たちは人手が足りないからまりなさんに戻ってきてほしいと言うてるのだよ…」
「そんなんウソよ!!あんたよくもアタシをだましたわね!!清掃会社の社長が通勤手当てと住宅手当てなどのお手当が出るよと言うた…せやけど手当ては1銭もでえへんかった!!…アタシのお給料が社長の手によってピンハネされたのよ!!ピンはねした分で、ドーラク息子の平日ゴルフやスナックのねーちゃんをはべらすことに使われた…ああ、それだけじゃないわよ!!ドーラク息子の知人のヤクザ組織の上納金に変わっていたことも聞いたわよ!!どないしてくれるねん!!」
「まりなさん、それは言い過ぎだよぉ…清掃会社の社長さんは『悪かった…』とあやまっているのだよ。」
「それは心の底からの言葉かしら?」
「社長さんは、本当に心の底からあやまっているのだよ。」
アタシは冷めた声で『アホみたい…』と言うたあと、戒田さんにこう言うた。
「あんたはいつからクソッタレどもの肩を持つようになったかしら!?クソッタレどもとあんたはどなな関係があんのよ!?」
「まりなさん…」
「答えてよ!!」
「まりなさん!!せっかく雇って下さった社長さんになんてことを言うのだ!?」
「はぐいたらしいわね!!アタシは水商売の世界に帰ると決意したのよ!!アタシは、あななクソッタレどもの会社なんかやめるけん!!」
「まりなさん、清掃会社の社長さんは人手がたりないからまりなさんにきてほしいと言うてるのだよ!!」
「イヤ!!断る!!」
「なんで断るのだよぅ~社長さんは人手がたりないと言うているのだよ!!」
「ますますはぐいたらしいわね!!あんたがそないに言うのであれば、アタシのようにホーローしたらどうかしら!!」
「私は…妻子にごはんを食べさせて行く立場だからホーローできない…」
「ひ弱な男ねぇ~」
「まりなさん!!」
「それはあんたの学生時代の過ごし方が悪いからでしょ…人のコネつこたけん条件の悪いことに就職したのでしょ…せやけんあんたはなさけない男よ…」
「まりなさん!!」
「よくもアタシの仕事のジャマしたわね!!店長にチクるわよ!!」
戒田さんに怒鳴りつけたアタシは、奥の部屋へ逃げ込んだ。
(まりなは、この一件で清掃会社をやめて再びオミズの世界に帰った。)
1
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
はじまりの朝
さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。
ある出来事をきっかけに離れてしまう。
中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。
これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。
✳『番外編〜はじまりの裏側で』
『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。

【旧作】美貌の冒険者は、憧れの騎士の側にいたい
市川パナ
BL
優美な憧れの騎士のようになりたい。けれどいつも魔法が暴走してしまう。
魔法を制御する銀のペンダントを着けてもらったけれど、それでもコントロールできない。
そんな日々の中、勇者と名乗る少年が現れて――。
不器用な美貌の冒険者と、麗しい騎士から始まるお話。
旧タイトル「銀色ペンダントを離さない」です。
第3話から急展開していきます。

完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
トップアイドルα様は平凡βを運命にする
新羽梅衣
BL
ありきたりなベータらしい人生を送ってきた平凡な大学生・春崎陽は深夜のコンビニでアルバイトをしている。
ある夜、コンビニに訪れた男と目が合った瞬間、まるで炭酸が弾けるような胸の高鳴りを感じてしまう。どこかで見たことのある彼はトップアイドル・sui(深山翠)だった。
翠と陽の距離は急接近するが、ふたりはアルファとベータ。翠が運命の番に憧れて相手を探すために芸能界に入ったと知った陽は、どう足掻いても番にはなれない関係に思い悩む。そんなとき、翠のマネージャーに声をかけられた陽はある決心をする。
運命の番を探すトップアイドルα×自分に自信がない平凡βの切ない恋のお話。

風紀委員長は××が苦手
乙藤 詩
BL
全寮制の男子高校で嫌々風紀委員長になった姫川歩が嫌々ながら責任感を持って風紀の仕事をする話。
一度、王道学園での非王道のお話を書いてみたかったので書いてみました。
男前受けです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる