失恋の特効薬

めぐみ

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失恋の特効薬

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「アッ、ノア…っ、うご、かな…っ」

「わるい、そろそろ、おれも限界なんだよ…ッ」

昨晩の延長戦のセックスゆえ互いの股からはどろどろと体液が溢れ出して爽やかな朝には相応しくないエロティックな水音が部屋に響いた。ノアの動きはもう遠慮がなくなってきて、私の腰を掴みながら下からガンガン突いてきた。激しいはずなのに痛く無くて、たまらなく気持ちいい。

「あっ♡ぁあっ♡♡わた、しが…っ、きもちよく、したい、のにぃ…っ♡」

「充分気持ちよくしてもらったから…っ、ありがとな…っ、なに、俺も好きな女気持ちよくしてぇのよ、俺のわがままに付き合ってくれンだろ?」

ノアの熱が…筋の一つ一つが私のナカを刺激して彼の形にすっかり開発された膣内は彼の要望を喜んで受け入れた。もう私が腰を振る余裕なんてない。ただただノアから与えられる強すぎる刺激を享受するだけだった。

「朝から健気に可愛いまんこで朝勃ちちんこ扱かれちゃ…っ、男としてはたまんねぇわけ…っ…朝一発の濃い精液…っ、出すからまんこでしっかり受け止めろよ…っ!」

「あ、ぁあっ♡♡んん……っ♡んッ♡♡だひて……っ、いっぱい、おくにぃ……♡♡♡」

ビクビクッと膣内でペニスが震えると私はその刺激だけで軽く達してしまう。ノアは射精しながらも腰を小刻みに動かして精液を奥へ奥へと流し込んだ。

「んぁ……っ、すごい……まだ出て……るぅ♡♡♡」

「は、あー…昨晩もシたっつーのに…俺もまだまだ若いな」

ノアは呼吸を整えながらずるりと萎えたモノを抜いた。ノアの上に倒れ込むとノアの手がぽんぽんと背中を撫でた。

「さっき軽口で言ったがな、そろそろ真面目に親父さんとお袋さんに挨拶しに行きてぇんだが…ダメか?」

「へ…」

ノアの言葉に顔を上げると冗談とかではない顔つきで、私の答えを待っていた。両親に挨拶っていうのはつまり、まぁそういうことなんだろう。

「いやだから、結婚を前提に娘さんとお付き合いさせてもらってるって話をだな…」

「いやいやいや!まだ付き合って一ヶ月ですけど!?」

「なんだよ、付き合い始めた日にも言っただろ。式いつにするって…俺は真面目に考えてるんだけど」

結婚を考えてると言われて嬉しくないはずがない。でもあまりにも早急じゃないかと思うのだ。

「ノアは…本当に私でいいの?料理はノアの方が作るの上手だし…異性との付き合いもこの歳でまだ勉強中だし…」

「おっっっっまえなぁ…」

ノアはこれまで史上最も長いため息をつきながら呆れた声を投げかけた。

「俺だって人生経験豊富なんだぞ…簡単に生涯のパートナー決めるわけないだろ。それに…確かに恋人としては一ヶ月だが…付き合い自体は30年もあるからお前の良いとこも悪いところも知り尽くしてるっての」

確かに、付き合いの長さに関しては文句のつけようがない。でも、幼馴染として過ごす私と恋人として過ごす私は違うんじゃないか。
考え込んでいるとノアは私を自分の体から下ろして自らの体を起き上がらせた。

「悪い、焦らせちまったな…お前はまだ心の準備出来てねぇのに強引だった。」

「あ…」

ノアの表情は伺えなかったが、そのまま一人でシャワーを浴びに行ってしまう。いつもなら一緒に向かうのに一人で行ってしまったことで彼の機嫌を損ねてしまったのは明らかだった。それでも私に当たらないで謝ってくれるあたりまだ自制してくれている。
別に私だって結婚したくないわけではないが、正直ノアと付き合っていること自体まだあまり実感が湧いていないのだ。こんなふわふわした状態で結婚に踏み込んでいいのか、と思いつつナカに出される覚悟はあるなんて言って中途半端に彼を期待させてしまったのも悪かった。
恋人としてのノアは本当にいい彼氏だ。それは胸を張って言える。意地悪なこともあるがそれは悪ふざけの範疇で基本的には大人で優しいし、料理はうまいし、セックスだって問題どころか大満足だ。顔もスタイルも一級品で生活態度だって不満に思うことはない。
だからこそなんで自分が彼と付き合うことができてるのか、それが謎だった。ノアは自分を自分として見てくれたから…なんて言葉をきっかけに溺愛してくれているが正直この先幻滅されてお別れの流れになるのが怖かった。

「いや、ノアはそんなことするような人じゃない」

下着とTシャツを身につけてシーツを交換しながらブツブツと呟く。そうでもしないと落ち着かなくて、気分が沈む一方になりそうな気がした。
ノアがお風呂から上がると私もその後を追うように汗を流して、その間にノアは手早く朝食を作ってくれていた。
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