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番外編10
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店内から出て別の飲食店へと入る。勿論目に毒な彼女たちの服装は着ていたコートを脱いで肩にかけるようにして他者の目に入らないようにする。
「クリスマスプレゼントだァ?」
「そっ、そうなの…村の中で働いちゃったらバレちゃうから…バレないように…と思って…」
(クリスマス…再来週に教えるって言ってたのはそういうことかよ)
190センチ超えの男2人が徐々に声が小さくなってくる弱々しい彼女達を尋問する姿は異様だった。心なしか客もその周りの席は避けているような気がする。
「お金が必要なら言ってくれりゃオジサン出したよ?」
「自分で働いたお金じゃないと意味ないじゃないですか…」
「それにしたってこの服は…ねぇ?オジサンお尻見えないかヒヤヒヤしてたんだから」
いつもはあまり彼女の行動や服装に口出ししないベイリーも流石に大きくため息をついた。
「普通の飲食店じゃダメだったのか?あんな…接待するみたいな店じゃなくても…」
「い、一応普通のお店だったんだけど…日替わりでコスプレしたら時給割増って話が出まして…」
「「ホイホイ話に乗るなッ!!!!!」」
完全に頭に血が上ったハーヴィルはコーヒー代をテーブルに置いた上でミサをつまみ上げ、早々に退店する。残されたベイリーとエリーは張り詰めた空気の中無言の時間が続いた。ベイリーがカップを持ち上げてかちゃりと鳴る音にさえエリーは緊張で体をこわばらせた。
「まぁ…俺たちのために頑張ってくれてたってのは嬉しいけど…オジサンだって大事な奥さんがああいう目で見られるのはいい気がしないワケよ」
「…ごめんなさい」
「まぁ話はお家でゆっくり聞くから…今はとりあえず落ち着いてコーヒー飲みなさいな。突然来たオジサン達も嬢ちゃん達を驚かしちまったしな」
大人の余裕なのか、同世代の男性からは得られない優しさに安心する。一方でハーヴィルのように本気で怒ってくれるのも羨ましいななんて思ってしまう。ベイリーはとにかく優しくて気遣ってくれるがあまり余裕がないところを見ることがない。夕方は何か思い悩んではいたみたいだが、全てをエリーに曝け出すことはなくやっぱり自分は子供だから頼りないのかと思ってしまう。
「飲み終わったか?んじゃ出るか」
「あ、でも…お店に服置きっぱなしで…」
「こら、今はそれより大事なことあるでしょ。それは明日…日中しなさいな」
空になったコップを見るとベイリーは席を立にエリーの手を引いて、指を絡めた。恥ずかしがって普段あまりしてくれない突然の動作にエリーの顔が熱くなる。
「嬢ちゃんねぇ…分かってる?オジサンこれから嬢ちゃんのことこってり絞ろうとしてるワケよ?」
「し、絞る!?お、お手柔らかにして欲しいんですけど…」
「それは嬢ちゃん次第だな、今ントコ手加減してやれる気がしねぇが」
いつもと変わらない表情で不穏なことを言うベイリーに顔を引きつらせながら家路につく。そうして玄関を跨いだと思ったらそのまま抱え込まれて寝室の方へ直行コースだ。
「ベイリーさんッ!ちょ、ちょっと待ってくださいッ!」
「待たねぇ」
ベッドに放られてその上にベイリーが覆いかぶさる。いつもはこちらが制止したらやめてくれるのにそのままエリーのコートを脱がせてメイド服で横たわる彼女をじっと見つめる。
「男どもがやらしい目で嬢ちゃんのこと見まくってんのは自覚あるのか?胸のとこなんてちょっとずらしたら乳首見えそうじゃないの…お尻だって…」
ベイリーの手が太ももに回って細いサイドの紐を解くとあっという間にその中身があらわになってしまう。数時間前に自分が精を放ったこともありそこは若干水気を帯びており、ヒクついていた。
「客に触られたりとか…いやらしい嫌がらせは受けなかったか?客の1人が嬢ちゃんのこの…溢れんばかりの胸見ておっ勃ててんの隠すの大変だったって言ってたけど…」
「そ、そんなこと……言われても……」
「本当に…?何も分からない…?」
そう言うとエリーの体を起こして抱きしめると、首筋に軽くキスをした。
「こんなに可愛い格好して……他の男の前で」
耳元で囁かれてビクリと体が震える。いつもより少し低い声はまるで情事中のようで、思わず下腹部が疼いてしまう。
「オジサンがちゃんとお仕置きして分かるようにしてやんないとな…嬢ちゃんの恥ずかしいとこ、見ていいのはオジサンだけだってこと」
そうしてギシリと鳴ったベッドを合図に”お仕置き”が開始されるのであった。
「クリスマスプレゼントだァ?」
「そっ、そうなの…村の中で働いちゃったらバレちゃうから…バレないように…と思って…」
(クリスマス…再来週に教えるって言ってたのはそういうことかよ)
190センチ超えの男2人が徐々に声が小さくなってくる弱々しい彼女達を尋問する姿は異様だった。心なしか客もその周りの席は避けているような気がする。
「お金が必要なら言ってくれりゃオジサン出したよ?」
「自分で働いたお金じゃないと意味ないじゃないですか…」
「それにしたってこの服は…ねぇ?オジサンお尻見えないかヒヤヒヤしてたんだから」
いつもはあまり彼女の行動や服装に口出ししないベイリーも流石に大きくため息をついた。
「普通の飲食店じゃダメだったのか?あんな…接待するみたいな店じゃなくても…」
「い、一応普通のお店だったんだけど…日替わりでコスプレしたら時給割増って話が出まして…」
「「ホイホイ話に乗るなッ!!!!!」」
完全に頭に血が上ったハーヴィルはコーヒー代をテーブルに置いた上でミサをつまみ上げ、早々に退店する。残されたベイリーとエリーは張り詰めた空気の中無言の時間が続いた。ベイリーがカップを持ち上げてかちゃりと鳴る音にさえエリーは緊張で体をこわばらせた。
「まぁ…俺たちのために頑張ってくれてたってのは嬉しいけど…オジサンだって大事な奥さんがああいう目で見られるのはいい気がしないワケよ」
「…ごめんなさい」
「まぁ話はお家でゆっくり聞くから…今はとりあえず落ち着いてコーヒー飲みなさいな。突然来たオジサン達も嬢ちゃん達を驚かしちまったしな」
大人の余裕なのか、同世代の男性からは得られない優しさに安心する。一方でハーヴィルのように本気で怒ってくれるのも羨ましいななんて思ってしまう。ベイリーはとにかく優しくて気遣ってくれるがあまり余裕がないところを見ることがない。夕方は何か思い悩んではいたみたいだが、全てをエリーに曝け出すことはなくやっぱり自分は子供だから頼りないのかと思ってしまう。
「飲み終わったか?んじゃ出るか」
「あ、でも…お店に服置きっぱなしで…」
「こら、今はそれより大事なことあるでしょ。それは明日…日中しなさいな」
空になったコップを見るとベイリーは席を立にエリーの手を引いて、指を絡めた。恥ずかしがって普段あまりしてくれない突然の動作にエリーの顔が熱くなる。
「嬢ちゃんねぇ…分かってる?オジサンこれから嬢ちゃんのことこってり絞ろうとしてるワケよ?」
「し、絞る!?お、お手柔らかにして欲しいんですけど…」
「それは嬢ちゃん次第だな、今ントコ手加減してやれる気がしねぇが」
いつもと変わらない表情で不穏なことを言うベイリーに顔を引きつらせながら家路につく。そうして玄関を跨いだと思ったらそのまま抱え込まれて寝室の方へ直行コースだ。
「ベイリーさんッ!ちょ、ちょっと待ってくださいッ!」
「待たねぇ」
ベッドに放られてその上にベイリーが覆いかぶさる。いつもはこちらが制止したらやめてくれるのにそのままエリーのコートを脱がせてメイド服で横たわる彼女をじっと見つめる。
「男どもがやらしい目で嬢ちゃんのこと見まくってんのは自覚あるのか?胸のとこなんてちょっとずらしたら乳首見えそうじゃないの…お尻だって…」
ベイリーの手が太ももに回って細いサイドの紐を解くとあっという間にその中身があらわになってしまう。数時間前に自分が精を放ったこともありそこは若干水気を帯びており、ヒクついていた。
「客に触られたりとか…いやらしい嫌がらせは受けなかったか?客の1人が嬢ちゃんのこの…溢れんばかりの胸見ておっ勃ててんの隠すの大変だったって言ってたけど…」
「そ、そんなこと……言われても……」
「本当に…?何も分からない…?」
そう言うとエリーの体を起こして抱きしめると、首筋に軽くキスをした。
「こんなに可愛い格好して……他の男の前で」
耳元で囁かれてビクリと体が震える。いつもより少し低い声はまるで情事中のようで、思わず下腹部が疼いてしまう。
「オジサンがちゃんとお仕置きして分かるようにしてやんないとな…嬢ちゃんの恥ずかしいとこ、見ていいのはオジサンだけだってこと」
そうしてギシリと鳴ったベッドを合図に”お仕置き”が開始されるのであった。
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