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act4 見せちゃダメ
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しおりを挟む「おっぱいがおっきくて可愛げのある女」
「か、可愛げって具体的に…」
この際胸のことはスルーする。大事なのは中身だ。
「そうだな…お前にみたいに俺の前だけで甘える姿はかなり好きだぞ」
「え、あ…」
「そうそう、そういう顔…いつものギャップって言うのか?うるっせー奴が甘えたり赤くなったりして可愛くなんのたまんねーな」
まさか自分が話題に関連づけられると思わなかった。顔が熱くなって彼が私を撫でる手に過敏に反応してしまう。
「じゃ、じゃあ…ギャップがいい、と」
「あとおっぱいな?」
「じゃあ、テレサ先生とか…は?」
「テレサ先生…?」
気を取り直して、話を本筋に戻してそう問いかけるとエリスさんは首を傾げた。
「守ってあげたくなるような雰囲気と天真爛漫な明るい性格とかさ…嫌いな人いないでしょ」
「まぁ人としてはいい子なのは伝わってくるけどな…」
「でしょ?ああいう子がモテるんだろうなぁ」
少しでも彼の関心が彼女に向くように少しわざとらしいがそういう話題にしていく。
「お前…モテたいのか?」
「いやいやいや、そういうわけではなく」
「ならいいだろ、何気にしてんだか」
少しも効いてない。人と話すのは得意なはずなんだが…彼と駆け引きをするのは毎回骨が折れる気がする。
「俺はお前の方が好みだって言えば安心するか?」
突然エリスさんの体が後ろに回り込んで首筋にキスをされて服の隙間から手を入れて胸を揉まれる。
「あっ、ん…っそう、いうんじゃ…っ」
「やわらけぇおっぱい…触ってるだけで気持ちいい。」
「エリ、ス…さん…っ」
「ああ…生理中だったな…悪い、具合良くなったらまたいっぱいしような?もう煮込むだけだからお前は座って先メシ食ってろよ」
腕が引き抜かれてポンポンと頭を撫でられる。関係を解消するどころかなんか悪化してしまったような気がする。それどころかいっぱいしようと言われて体を疼かせる私は相当の大馬鹿者だ。この甘い空気を振り払うように彼の言われた通り席についてサラダにフォークを刺した。空腹の中口に含んだトマトがやけにみずみずしく感じてのどを潤した。
「んじゃ、俺は帰るから」
しばらくするとキッチンからいい匂いと共に彼の声が聞こえた。てっきり食べていくと思った私は慌てて彼に駆け寄った。
「えっ、エリスさん夕飯は?」
「家で食う」
エリスさんは手を洗ってタオルで拭いた。そして夏とはいえ夜は寒いからか持ってきていたジャケットを羽織った。
「いやいや、ここで食べていけばいいじゃん」
「食ったら帰んのめんどうになりそうだし、いいよ」
流石にここまでしてもらって帰すなんていくらエリスさんが相手でも気遣いくらいする。
「もう、それわざとですか?」
「あ?」
「はい、さようならなんて言えるわけないじゃないですか。泊まってください、…ベッドはもう一つあるんで」
自分でも自分が分からない。テレサ先生への裏切りのようで罪悪感を感じておきながら彼を完全に拒絶することもできない。
お皿を出してビーフシチューを2人分盛り付けた。相変わらず料理上手で香りだけでパンを食べれそうなほどだ。そして買っていたバゲットを別皿に乗せる。
「ほら、はいっ!エリスさんの分も盛り付けたので!食べてってください。このまま帰したら私が罪悪感で自分のこと嫌いになるんで!」
「じゃあ…言葉に甘えるかな。俺頑張ったし」
流石にここまで言われて、盛り付けまでされて拒否はできないのかエリスさんは席について私もその向かいに座る。
「それじゃあ、エリスさん…ご馳走になります」
「ああ、多めに作っといたから明日も食えるだろ。あんまりドカ食いすんなよ」
「し、しませんっ!…多分」
「多分ってなんだよ」
エリスさんはバゲットをちぎりながらスープと交互にそれを口に含み、呆れたように言った。
「いや、だってエリスさんの料理美味しいし、そのまま一気に食べちゃうかも」
「まぁそりゃしょうがねぇな。俺料理うますぎるもんな」
ここは謙遜するところなのだろうが、彼の辞書にそんなものはないんだろう。それに実際本当に美味しいのだから文句も言えない。
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