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act4 見せちゃダメ
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髪を撫でられる感触で目を覚ました。そっと目を開けるとエリスさんはもう起きていて、肘をついて私の寝顔を見ていたようだ。
「みっ、見てたんですか?!」
「そりゃもうたっぷりと、楽しませてもらった。豚肉ーなんて変な寝言言ってたからな」
心底楽しそうに意地悪な笑みを浮かべる彼に大きくため息をついた。そもそも豚肉ってどんな寝言だ。
「もう、…恥ずかしい」
「いやいや、可愛い寝顔してた。おはよう」
「うぅ…おはよう」
そんな朝イチ甘い言葉と共に頬にキスを落とされる。恋人関係を想像させるような動作に飲まれそうになるが、時計が目に入って見回りのことを思い出した。本当は家に戻って着替えてからしたかったがそんな時間もなさそうだ。
「エリスさんはまだ朝早いからもうちょっと寝てて。私見回り当番だからそろそろ行くね」
「…俺も行く、お前1人じゃ何かあった時心配だ」
「え、あ…うん、ありがとう。でも2人1組での見回りだし、大丈夫だよ?」
「いいから」
そんなこと言われたら大切にされているみたいで調子が狂う。そんな風に思っているなんて少しも知らないエリスさんはベッドから起きて裸のまま部屋を出て行った。
「前髪下ろしててもかっこいいと思っちゃうのは重症だな…」
あんなにもっさりしてるとか散々言った癖に朝の掠れた声も相まってあの野暮ったい姿でもドキドキしてしまうようになった。
(意地悪なのには変わりないけど…なんだかんだで優しいし)
寝室の隅に下着が干されてあって彼が夜のうちに洗ってくれたのだと察する。こういうことをさりげなくやってくれるところも…好感が持ててしまうのだ。流石に服は乾かないと思ったのか畳んであってベッドの横にある椅子の上に置かれていた。
それらに袖を通して、準備を整えるとカバンを取りにリビングへ向かった。エリスさんもちょうど服を着替え終えたのかツナギを身に纏ってハンドクリームを塗っているところだった。
「昨日の昼メシ作った時に余ったサンドイッチ、食うか?すぐ出せるから」
「助かる!ありがとう…今手塗ってるしよければ私が出すけど、冷蔵庫の中?」
「ああ、下の段の真ん中あたりに入ってるから」
言われた通りの場所を探ると生ハムとチーズ、レタスとトマトが挟まったサンドイッチが何個か入っていた。手を使えないエリスさんの口に突っ込みながら私ももらうことにする。
「おいしー!」
「これくらいガキでも作れるだろ」
「いやいや、このバジルソースが絶妙にマッチして鼻に抜ける香りが最高!これ手作りでしょ」
「ん、まぁ、な…」
珍しく照れているのか少し歯切れが悪い。ソースまで手作りなんてかなり料理にこだわりがあるようだ。料理が上手だとは思ったがここまでとは。
「これ一つあればいろんなことに使えそう、これも作り方教えて欲しいなぁ。でもバジルって市場で売ってるっけ?」
「食うか喋るかどっちかにしろ…バジルくらいうちの庭で育ててるからやるよ」
「ほんと?ありがとう!」
食事を済ませて身支度を整え、家を出る。そして見回りのペアになった先生との待ち合わせ場所に向かった。
「みっ、見てたんですか?!」
「そりゃもうたっぷりと、楽しませてもらった。豚肉ーなんて変な寝言言ってたからな」
心底楽しそうに意地悪な笑みを浮かべる彼に大きくため息をついた。そもそも豚肉ってどんな寝言だ。
「もう、…恥ずかしい」
「いやいや、可愛い寝顔してた。おはよう」
「うぅ…おはよう」
そんな朝イチ甘い言葉と共に頬にキスを落とされる。恋人関係を想像させるような動作に飲まれそうになるが、時計が目に入って見回りのことを思い出した。本当は家に戻って着替えてからしたかったがそんな時間もなさそうだ。
「エリスさんはまだ朝早いからもうちょっと寝てて。私見回り当番だからそろそろ行くね」
「…俺も行く、お前1人じゃ何かあった時心配だ」
「え、あ…うん、ありがとう。でも2人1組での見回りだし、大丈夫だよ?」
「いいから」
そんなこと言われたら大切にされているみたいで調子が狂う。そんな風に思っているなんて少しも知らないエリスさんはベッドから起きて裸のまま部屋を出て行った。
「前髪下ろしててもかっこいいと思っちゃうのは重症だな…」
あんなにもっさりしてるとか散々言った癖に朝の掠れた声も相まってあの野暮ったい姿でもドキドキしてしまうようになった。
(意地悪なのには変わりないけど…なんだかんだで優しいし)
寝室の隅に下着が干されてあって彼が夜のうちに洗ってくれたのだと察する。こういうことをさりげなくやってくれるところも…好感が持ててしまうのだ。流石に服は乾かないと思ったのか畳んであってベッドの横にある椅子の上に置かれていた。
それらに袖を通して、準備を整えるとカバンを取りにリビングへ向かった。エリスさんもちょうど服を着替え終えたのかツナギを身に纏ってハンドクリームを塗っているところだった。
「昨日の昼メシ作った時に余ったサンドイッチ、食うか?すぐ出せるから」
「助かる!ありがとう…今手塗ってるしよければ私が出すけど、冷蔵庫の中?」
「ああ、下の段の真ん中あたりに入ってるから」
言われた通りの場所を探ると生ハムとチーズ、レタスとトマトが挟まったサンドイッチが何個か入っていた。手を使えないエリスさんの口に突っ込みながら私ももらうことにする。
「おいしー!」
「これくらいガキでも作れるだろ」
「いやいや、このバジルソースが絶妙にマッチして鼻に抜ける香りが最高!これ手作りでしょ」
「ん、まぁ、な…」
珍しく照れているのか少し歯切れが悪い。ソースまで手作りなんてかなり料理にこだわりがあるようだ。料理が上手だとは思ったがここまでとは。
「これ一つあればいろんなことに使えそう、これも作り方教えて欲しいなぁ。でもバジルって市場で売ってるっけ?」
「食うか喋るかどっちかにしろ…バジルくらいうちの庭で育ててるからやるよ」
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食事を済ませて身支度を整え、家を出る。そして見回りのペアになった先生との待ち合わせ場所に向かった。
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