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act3 ハッピーバースデー
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しおりを挟む「俺の…っ、形にして、やるから…っ、俺だけでイク体になれよ…っ」
「あっ、んん…っは、ぁあっ♡エリス…っさ、んしか…っ、しらない…っ♡から…っ、あ、ひ、んうっ」
「それでいい…っ、ずっと、それで…っ」
一際奥に突き入れられた瞬間全身がブルッと震えて絶頂を迎えた。エリスさんも後を追うように陰茎を引き抜いて私の体に精液を放った。お腹にかけられたと思ったそれは勢いよく胸の辺りまで飛んでいる。驚きつつも彼に汚された感覚に感じてしまって体の痙攣が止まらない。
「すげぇ勢い…マスかきはじめた10代かよってな…もう30だぞ」
驚いているのはエリスさんも同じなようでそう言いながら私の横に座ると人差し指で精子を拭ってそのすぐ横にある乳首に精子を塗りたくった。
「あっん、やぁ…っ♡」
「悪い悪い、イッたばっかでお前も敏感だったな、今濡れタオル持ってくるから…そこで大人しくしてろよ。動いたらシーツについちまうからな」
そう言ってエリスさんは寝室から出てその体勢を保ったまま先程の言葉を思い出す。
「どういうつもりで言ったんだろう…」
『俺の…っ、形にして、やるから…っ、俺だけでイク体になれよ…っ』
(やっぱりハジメテを教え込んだ相手だから…独占欲にも似たものが出てしまうものなんだろうか…
それとも…本当の独占欲…?)
そう思ってしまう自分が途端に恥ずかしくなって枕で顔を覆った。
(どう思われてるかなんて…なんで気になるんだろう、でもエリスさんが他の女の人とセックスするの考えると…もやもやする)
そうやって色々考えているうちにエリスさんが戻ってくる音が近付いた。そしてすぐ近くでベッドが軋んで温かい濡れタオルで私の体を拭いた。
「どうした、枕なんて顔に押し付けて…」
「ひゃっ、ぅ…っ、べつ、に…?」
突然タオルで触れられて体が硬直する。そして枕を奪われ、じっと顔を覗き込まれる。前髪はいつものように下ろされて上げている時よりは攻撃力が低いがそれでも距離が近くてドキッとしてしまう。
「顔赤くして、キスでもされるかと思ったか?」
「ち、違うもん…っ、あと、体が自分で拭くからっ!」
にやにやと笑う顔が憎たらしくて腕を伸ばしてタオルを奪い取ろうとするが、さっと避けられてしまう。
「そろそろ誕生日も終わるし、ギリギリまで色々楽しませてもらわねぇと」
「ひっ、人の体拭いて何が楽しいんだか…」
「何って…そりゃ、お前おっぱ─」
全て言い終える前に彼の頬をビンタした。こんな男相手に頭を悩ませている自分がアホらしくなる。
「ひでぇな…色々やりたりねぇのに」
ビンタされても頑なにタオルだけは離さず、ぐちゃぐちゃにされた秘部まで拭かれてしまう。
「や、りたりないって…ひんっ、な、に…っしたいの…」
「お前が怒らないもので言えば…そうだな、いつも甘えさせてる立場だから…たまにはお前に俺が甘えてみたいな」
拭かなくていいところまで拭かれて悔しいがさっぱりはした体の横に寝っ転がって私の胸に頭を埋めた。予想外のことに手のやり場に困る。でもいやらしい気持ちで胸に頭を寄せている訳では無いようで特に顔を動かされたり、吸われたり、揉まれることもない。ただ本当に甘えたいだけのようだ。
そうされると元々姉という立場から甘やかし慣れている私のスイッチが入る。頭を撫でると気持ち良さそうに擦り寄ってなんだかこの大男が可愛く見えてくる。
「ふふっ…気持ちいい?」
「ん…こうやって甘えんの、久しぶり過ぎて…落ち着く」
お母様が亡くなって…あんなことまであって、忘れているとはいえ寂しい時間も多かったことだろう。そう思うと胸がキュウ、と痛んで彼の頭を包み込んだ。
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