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act3 ハッピーバースデー
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しおりを挟むエリスさんはシャワーヘッドを掴んで簡単に体を洗い流すとお湯を止めて私にバスタオルを被せた。
「夏とはいえ濡れたままじゃ風邪ひくからちゃんと拭けよ」
エリスさんも簡単に髪と体を拭くと私を抱き上げて寝室へと直行した。そしてベッドに私を座らせるとまだ濡れたままの私の髪をゴシゴシとタオルで拭き取ってくれる。
「よし、これでいいか」
「なんか今日エリスさんの誕生日なのに全然誕生日らしいことできてない…」
「そんなこと気にしてたのか?別にいい」
エリスさんは後ろに手をつきながら胡座をかいてそう言うが…なんだか私が納得いかない。
「んじゃ、俺がやって欲しそうなことをお前が想像してなんかしてくれるってのはどうだ?」
「エリスさんがして欲しそうなこと…?」
普段やらないことを考えた結果エリスさんの胸板を押してベッドに押し倒した。上から見下ろす彼の姿はなんだか気分が良くてその気分のまま首筋にキスを落とした。ピクリと反応を示すエリスさんがなんだか可愛くて、調子に乗って乳首に触れるとそれは硬くピンと勃ってしまっている。
「エリスさんもこういう女性上位なのも好きだったり…」
妙に静かな彼を揶揄ってやろうと顔を上げるとエリスさんは私の肩を掴んで押しのけた。
「やめろ、それ…嫌いなんだっ…」
心からの嫌悪を突き刺すように向けられ、心臓が大きく脈打つ。うなされていた時と同じ声色…父親に…されてしまったことを無意識に体が思い出して拒絶しまうんだろう。私、なんてことをしたんだろう。遊び半分で彼の過去を刺激するようなことをしてしまった。
エリスさんは自分の行為にハッとして慌てて私の顔を見た。
「あっ、シャノン…っ、わ、るい…っ、お前は嫌がらせでやったわけじゃねぇのに…、どうも…苦手で…」
俯いた私が泣いていることに気付くとエリスさんは狼狽えながら私を抱きしめた。
「ごめんな、驚かせたよな…ほんと悪かった」
「ち、がう…っ、私が悪いの…っ、ごめんなさい」
「あぁもうお前が謝るなよ…」
本当に私が悪いのに、エリスさんはあやすように私の頭を撫でてきつく抱きしめてくれる。次第にしゃっくりまで上げていた呼吸は落ち着いてその息遣いを整えるように背中をぽんぽんと優しく叩かれる。
「落ち着いたか?」
「ん…」
「はぁ…発作でも起きたかのように体が拒絶しちまってな…でもお前がいつもやらないこと、俺のためにやろうとしてくれたことは嬉しいよ」
エリスさんの優しさが嬉しくてその背中に私も腕を回して抱きついた。
「決まった、今夜は…お前のこと嫌ってくらい甘やかしてやりたい、それが俺の望みだよ」
ベッドにゆっくりと体を横向きに寝かされエリスさんは私の後ろに回り込んだ。そして熱い息をかけられながらちゅっ、ちゅっと首筋にキスをされる。
「はっ、ん、くすぐっ、たい…っ」
「ん?くすぐったい…?体ピクピクさせて…可愛いな…」
キスされるたびにゾワゾワするけど、嫌じゃない。後ろから胸も優しく揉み込まれて、もっともっと刺激が欲しくなっていく。
「はぁ…っ、おっぱい、やわらけぇな…触ってるだけで気持ちいい」
「あっ、んぅっ…ち、くび…っ、だめぇ…っ、お腹、ジンジンする…っ」
「乳首…っ、かったいな…ビンビンで…まんこもう我慢できねぇか?」
後ろからお尻の山を掻き分けるように陰茎が挟み込まれる。淫部と擦れるその感触に体を震わせて、無意識でねだるように腰を動かした。
「我慢、できない…っ、挿れて、ください…っ」
「…喜んで」
エリスさんは私の片足を掴んで下から押し上げるように思いっきり陰茎を突き上げた。
「ん、ふ、ぁああああっ♡」
「ん、気持ちいいか?」
後ろから抱きしめられながら挿入される絶頂に彼の腕にしがみついた。ぶるぶると震えながら快感を享受すると子供をあやすように頭を撫でられてこの甘やかしてくれる人にどうにでもしてと服従したくなる。
「は、ふ…っん、気持ちいい…っ」
「いい子だな、その蕩けた顔…すっげぇちんぽにクる。可愛い」
逃げられないかのように脚を絡めとられてそのままゴンと奥を突かれてしまう。強い衝撃なのにそれをもう痛みではなく快感と受け止めて彼に作り替えられている体は喜んでそれを受け取った。
「あーっ、うねって…っは、ぁ…っナカ…やばいな…っ、俺も…っ、めっちゃくちゃ気持ちいい…っ」
切羽詰まったような、でも本当に気持ちよさそうな甘い声が耳を撫でて幸福感で胸がいっぱいになる。
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