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act1 激甘悪夢のはじまり
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しおりを挟む「大丈夫か?どっか辛いとことかなかったか?」
「は、はい…大丈夫、です…」
彼の優しい声色になぜか敬語になってしまって彼の顔もまともに見れない。
(エリスさんと…えっち…しちゃったんだ。しかも想像よりずっと優しかった…)
いつもの口調や粗暴な態度に勝手に性行為も強引かと思ったら砂糖に漬けられたような甘ったるさに完全に溶けてしまった。
「今夜は泊まっていくだろ?」
「へ、ひゃっ…あの…っ」
背を向けた私を後ろから抱きしめて逃さないように頭を撫でられた。その感触を嫌というほど味わわされた
体は一気に力が抜けてそれに身を預けてしまう。
「腰も痛いだろうし…明日まで俺がしっかり面倒見てやる。絵はその後でもいいか?」
そういえば元々は絵のための交渉材料のセックスだった。あまりにも夢中になって忘れてしまっていた。
彼は私の返事を聞く前にそっと布団をかけて腕枕付きで就寝の体制に入った。確かに彼の言葉通り腰も痛みからなのか重いことだし言葉に甘えて泊まることにする。
「じゃあ、お世話に、なります」
「あぁ、甘えとけ甘えとけ」
背中に当たる彼の肌の感触と鼓動が気持ち良くて意識もとろんとして眠気に襲われる。すっかり油断してうとうととしていると後ろから思いっきり胸を揉みしだかれた。
「ひゃっ?!な、何するの!?」
「こんな立派なおっぱい持ってるんだから触ってやらねぇと失礼だろ」
眠気が完全に覚めるがいくら抵抗しても揉み続けるものだから素直に反応するのも馬鹿らしくなってきた。
「あー…揉み心地最高。マシュマロみたいだな」
「もう、眠いから寝かせてよ…」
「じゃあこっち向いて…体くっつけて肌で感触楽しみたい。」
大人しく彼に従って向き合って彼の体に密着すると彼の腕が私を引き寄せてさらに体を押しつけられる。この感触を悪くないと思っているものだから私からも彼の背中にしがみついて彼の感触を味わった。
「ほんっと…お前って俺の体好きなのな、あ…顔も好みなんだっけ」
近距離でそう言われると顔が熱くなる。目鼻立ちがはっきりとした美青年にこの距離で話しかけられることなんてそうそうない。慌てて彼の前髪を下ろしていつもの彼に戻した。
「うん、このもっさり具合こそエリスさんって感じ」
「誰がもっさりだこの野郎。そのもっさりに散々イかされてたのはどこのどいつだ。」
「そ、それはそれです!」
「頭と背中撫でられて、手繋いで甘イキしてたお前は可愛かったぞ?他の男でもそうなんのか?」
腕枕をしている手が私の頭を撫でてもう片方の手が私の手を絡め取って体が強張った。それをずっとやられると気持ち良くて少しずつ息遣いも荒くなってくる。
「あーあー、コレだけでエロスイッチ入っちまったな。発情したペットでも撫でてるみたいだ…気持ち良くて好きにしてって顔してる」
「ち、ちがう!スイッチなんて入ってないもん!おやすみ!」
これ以上彼に身を任せたらズルズルと2回戦に入りそうで慌てて布団を頭まで被った。白状すると彼の言う通り、思いっきりスイッチは入ってしまっていた。
(いつも意地悪なのにあんなに優しく触るなんて反則だ!)
布団を頭まで被ったといっても同じ布団の中に彼はいるので逃げ場はない。ずっと撫で続ける彼が眠るまで我慢するしかなかった。
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