剛柔なお前の為。

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ep 138

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昼食を終えて、工藤はさっそくSNSで写真を投稿して呟いた。


工藤 「大河君のお弁当美味すぎわろた。うまたん!!w」


すると授業中にもかかわらず、いいねの嵐が工藤を襲うのであった。


大河は基本授業中は携帯を扱わないため何も知らないのである。

工藤のトークがプチ炎上していた。

相良 「大河の筋肉もやばたん。」
武藤 「大河の寝顔もかわたん。」
工藤 「写真求む。」
武藤 「むりぽ。」
翔吾 「本人から投稿の許可ありw」

ポン。

道着の下だけを着て上半身裸の大河が片手でピースしている写真が上がる。

a         「やっば!!」
武藤 「弟君ナイスw」
c         「俺の兄貴!!」
d         「いや、俺のw」
翔吾 「帰れ!w」
相良 「翔吾お前いい子w」
工藤 「お兄ちゃんは私の神様」
翔吾 「上に同じ!!」
武藤 「上に同じw」
相良 「上に同じ。」
a         「上に同じー。」
c         「上に同じっ。」
d         「上に同じ」




そして大河は今日夕方浩介の家にいく事が気になってしまい、携帯を取り出して連絡してしまった。


大河 「浩介!!!」

すぐに浩介から連絡がくる。

浩介 「どうした!!」

大河 「今日めっちゃ楽しみw」

浩介 「なんだw…今学校??」

大河 「うん、授業中w」

浩介 「こら!!悪い子だw 不良だ!ヤンキーだ! 」

大河 「それは浩介っぽい」

浩介 「言い過ぎ…酷いよぉ。」

大河 「かわいw」 

浩介 「終わったらすぐ連絡しろw」

大河 「わかったーw」


大河は画面をみて口角が上がる。

そして、なんとなくSNSを開くと絶句した。


大河の写真が上げられて軽く炎上しているのだ。

確かに大河は翔吾にSNSであげても良いとは言ったがここまで大きくなるとは思わなかった。


大河 (こっわ!!)

そして大河は翔吾のメッセージの後に、呟いた。


大河 「もっとマシなの選べ!!!」

そして今度は大河の投稿にいいねが襲う。

勿論、山口教師も裏アカでトークに侵入していたため写真を貰い、大河のトークにいいねを押すのであった。




そして放課後案の定、翔吾だけが山口教師に叱られていた。


大河はワクワクしながら、帰宅の用意をする。

武藤と相良は不思議にそうに大河に問いかける。


武藤 「なんだよ上機嫌だなw」

相良 「何かいい事あんのか?w」


大河 「んー?w 従兄弟に逢いに行くだけだw…んじゃ、またなぁー!!」


大河は鼻歌を歌いながら2人挨拶をしていそいそと階段を降りていった。




すると、武藤と相良は思い出したように大河に叫ぶ。





武藤 「あ!!!大河のカナヅチの理由聞くの忘れてた!!」

相良 「おれもだ!!しまったぁー!!」
 

2人は次こそは聞き出してやると誓うのであった。



大河は駅前に行きながら浩介に電話をかける。



浩介 「もしもーし。」


大河 「あ。浩介、今学校終わって駅前に向かってる」

浩介 「おーけ、んじゃ向いにいく。」

大河 「あいよ。お願いしまーす」


大河は駅前にある時計塔の前に待っている。



大河 「……!。…、」

大河は明らかに誰かの視線を感じたが、駅前で人がチラホラいる中視線が誰なのか判別できない。

大河は自然に待っている。

なるべく人混みに紛れるようにしている。

大河 (気持ち悪い感じ……気のせいか…)


五分ほど待っていると、浩介の車が到着する。


大河は何事も無いよう浩介に、手を振り車に乗り込む。


浩介 「おぅ!たいが!お疲れさんw」

大河 「ごめん、わざわざ迎えに来てもらって」


浩介 「んじゃ、出発!!w」

浩介の車が走り出す。

大河はミラーで後ろを確認するが不審な奴はいなかった。


大河 「あ。浩介、ちょっと花屋に寄って貰っていい??母さんに新しいの買いたいんだ。」


浩介 「ん?いいぜぇー。なら、商店街だな!!」


大河 「ありがとw」


信号を待っている間、大河は外を見ていると浩介は大河の太ももを撫ではじめた。


大河 「っ/////…。」

浩介 「……触りてーんだ////」

浩介は前を向きながら、少し顔を赤めている。

大河は抵抗せずに、右手で浩介の手を握った。


浩介 「……た、たいがぁ/////」

大河 「俺も…触りてー////」

2人は指先まで体温が上昇していく事を感じる。

浩介 「はぅー。。たいがぁ///…俺、幸せすぎだぁ///」

大河は浩介の拳をジッとみつめた。


大河 「浩介…デカいなw」

浩介 「ん?チンコはまだ勃起してねーぞ?」

大河 「拳!w 手だよ手!!」


浩介 「なーんだw  大河がお願いしてくれりゃ何処こでも触らしてやるぜぇw 」


大河 「俺はそんな獣じゃない」


浩介 「……喰ってもいいかぁ?////」

大河 「………いいけど不味いぞw」


浩介は片手で自分の顔を隠した。

浩介 「かぁー!///// ったく!!、もう着いちゃったぜぇ…」


大河 「すまんっすぐ済ませるからw」


浩介 「ぁーいや、大河!俺も着いてく!!和泉さんに俺も選びてぇ」

大河 「わかったw」



2人は車から降りて、商店街を歩く。

浩介はキョロキョロと周りを見渡している。


浩介 「なーんか昔と比べて、だいぶ減ったなー、お店。……大河ぁ、寂しいな……」


大河 「そーだな。……シャッター街になって来たな……」


2人は感傷に浸りながら、ぽてぽてと歩いていく。


大河は花屋に着くと、何にしようか迷っていると浩介が大河にお願いした。


浩介 「大河、俺が選んでもいいかぁ?w」

大河 「ん、いいよー。好きなの選んでくれw」

浩介は、んーーーーと考え込むとすぐに選んだ。

浩介 「これと、これと、これだ!!w」

浩介はひまわりと、ラベンダー、百合を選んだ。

大河 「ぉおー!!中々いいチョイス!!……綺麗だ。母さんも喜ぶw」


浩介 「だろぉー?w男の直感!!」

浩介はえっへんと胸を張っている。


大河は苦笑いしながら、会計しようとすると浩介が大河の財布を取り上げてしまった。


大河 「ええ?!ちょ!!」


そして大河の前に立つと自分の財布を出した。

浩介 「五千円からでー」

大河が慌てている隙に会計を済ませてしまった。


大河 「な、なぁ、浩介っ!」

大河は190以上ある背中をトントントンと叩く。


浩介はクルッと周り、ニッカリと笑う。






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