剛柔なお前の為。

pom

文字の大きさ
上 下
136 / 171

ep 134 着実に動きだす

しおりを挟む


所少し戻って現在。
大河たちは風呂から上がると何故か大河の部屋でぐーたらしていたのだ。

大河は寝転がった顔を上げて翔吾を睨む。


大河 「翔吾、お前兄貴に泣きついたなんて嘘だろ……冷静によーく、考えてみれば俺以外に泣き言を言う筈がねー///!!」




翔吾 「だはっw 俺が言ったわけじゃねーよ兄貴が言い出したんだw 俺はそれに乗っただけだw」


大河は翔磨も睨む。

翔磨 「んだよ。そんな可愛い目でみるなよー////結果的にお前が1番興奮してたじゃねーかw 」


大河 「……何も言えん/////」

大河は再び枕に顔を埋める。


翔磨 「ぶふっw お前、素直すぎ…おら。兄ちゃの所にこい!」

翔磨はポンポンと自分の腹の上を叩く。

翔吾も負けじと、大河を抱きしめる。


大河は我慢できなくなり無理矢理立ち上がる。


大河 「ぁあっちー!!!」

大河はベットから降りると一階に降りていった。


翔磨 「あーぁ、おめーのせいだぞ。」

翔吾 「俺じゃねーよ。」


2人もゆっくり立ち上がって、一階に降りていく。


大河はベランダにいて、風に当たっている。 

少し曇っている空を見ながら大河は夏の夜の匂いを感じていた。



所変わってホテルにて。

翔座と浩二はシャワーを浴びた後、タバコを吸いながら寝転がっている。


翔座 「………。」

浩二 「…なんか言えよ。」


翔座は浩二の反応を楽しむため、わざと何も言わなかった。


翔座 「あんなに激しくやりやがって…このエロオヤジがw」


浩二 「自分のこと棚に上げてよく言うぜw 気持ちよかったんだろ?w」


翔座 「お前の愛の告白が無けりゃなw」


浩二 「過去の話だ////!お互いそうだろーが!」

ふーーーーー。

翔座はゆっくりタバコを吐く。



翔座 「ああ//// 俺は自分の息子を守る。ただそれだけだ……」


浩二はタバコの火を灰皿に消す。


浩二 「さっき、浩介から連絡が入ってた……。」


翔座も吸い終わり、灰皿にタバコを押し付ける。

翔座 「なんて来たんだ?」


浩二 「………鷹虎次郎が大河と接触したらしい…」

翔座 「はぁ?!!」

浩二 「落ち着け!!…名前だけ明かして、自分の正体については何も話してねーみたいだ。……ほらっ、見ろ。」

浩二は翔座に携帯を投げて、浩介のメッセージを読んだ。


浩二 「ここで大河に余計な詮索をすれば、すぐに大河は感づくだろう…」


翔座 「……ふざけやがって…何か仕掛けてくるって見え見えじゃねーか!」

 
浩二 「だろーな……元に大河に正体を明かしてねー。俺達を牽制してるのか、誘っているのか…気味がわりーな…」

翔座 「まだ、大河に全て話すわけにはいかん!」

浩二 「あたりめーだ、…一応浩介に、大河の近況を細かく教えるよう伝えておく。……お前らも普段通りでいい。…あいつに不安を与えるな…」


翔座 「ああ、わかっている……すまない…」


浩二 「しけた顔すんなw もっかい鳴かしてやろーか?w」 


翔座 「んだよ、やりてーのか?w」


翔座は浩二に近づく。


浩二 「ざっけんな//// 今日はもうやんねーよ!!こちとら、若くねーんだ!」

翔座 「はっはっw お前から言ったんだろーがw」


2人は修学旅行の学生のように、ジャレ合いホテルを出るのであった。


所変わって坂鬼家では、三兄弟三人ソファーに座りアイスを食べていた。


翔磨 「もう、アイスで喧嘩すんじゃねーぞ…アホども」

大河 「…すんません」 

翔吾 「…しねーよ」

TVをつけ、ニュースを見ている。


すると大河が2人に釘を刺す。


大河 「明日の朝夕、2人に対人組手をしてもらうから」


翔吾 「まじでやんのかよーー。。ねみーよ。」

翔磨 「翔吾に同意。…夕方だけでもいいじゃねーか。」


大河 「飯抜きでいいんだな?w」


翔吾 「恐喝だ…」

翔磨 「恫喝だ…」

2人は嫌々と大河の肩に頭を預ける。


大河 「なんとでも言え。……お願いだ。少しだけでいい」


大河は少し遠い目をしながら、TVを見ていた。


2人は渋々と受け入れるしか無かった。


食べ終わると、大河は立ち上がる。


大河 「歯磨きして寝る…」

2人は無言で立ち上がり、大河に続く。


リビングで三人が歯磨きしていると、ガチャリと玄関のドアが開く。


翔座が帰ってきた。


翔座 「ただいまーー。ん?お前ら仲良すぎだw」


三人が並んでしゃかしゃかと歯磨きをしながら出迎える。


翔座 「風呂入ってくるわーw」


大河は手を振ると、洗面台に向かう。

うがいをしていると、後ろで翔磨と翔吾が押し合っている。

大河は口をゆすぎ、タオルで顔を拭く。

大河 「デカい、お二人さんどいてくれw」

大河は壁際を通って二階へあがる。



大河 「おやすみー。」

と言いながら、部屋に入る。


10秒後翔吾も、翔磨におやすみーと言いながら部屋に入ってくる。


大河 「当然のように入ってくるんじゃねーよ」

翔吾 「……だめなのか?大河くん…」

翔吾は目を潤ませようとしている。

大河 「……目薬いるか?翔吾くん////…」

大河は猫撫で声で翔吾を玉砕した。



翔吾 「ッ////ぃらねー!!!」

と叫び、ふてくされながら翔吾は大河のベットへダイブする。


大河 「ははっw …おやすみw」

大河は電気を消して、Tシャツを脱ぎベットに横になる。


翔吾 「…誘ってんの?///」

翔吾が大河に腕を回す。

大河 「…変な事したら殺す……お休み。」

翔吾はビクッと身体が反応した。


翔吾 「チッ……おやすみー。////」


2人はいつも通り眠りにつく。 


そして寝静まった頃、翔座が大河の顔を見に来たことは言うまでもない。




しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

江戸から来た花婿

歴史・時代 / 連載中 24h.ポイント:63pt お気に入り:56

時の宝珠

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:59

Masostic Revenge 家畜社長妻 ~M男の逆襲~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:14

【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った

恋愛 / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:352

自称マッチョな伯爵令息に婚約破棄された侯爵令嬢は、冒険者になります

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:40

処理中です...