剛柔なお前の為。

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ep 122 自然な交流

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--------------接触------------------------


大河は思わぬ弁当の襲撃により、材料を買いに行き重そうに荷物を抱えていた。


すると黒い車が大河の横に停車した。

後部座席から降りてくる和装の男。


次郎 「失礼を十分、承知の上でですが、坂鬼大河君ですか。…私は高虎次郎と申します。」

物腰が柔らかそうに優しく大河に話しかける。

優しそうなお爺さんだ。


大河 「は、はい。そうですが…何かご用でしょうか?」

次郎 「いやはや、お母さんにそっくりだったもんでつい、話かけてしまいまして…申し訳ございません…」


ゆっくりと頭を下げる老体に大河は慌てて言葉を返す。


大河 「いえいえ!!そんな、頭上げてください!」


次郎 「大河君は本当に優しいな……所で重そうなお荷物ですな……修造、車に乗せて差し上げなさい。」

次郎は車に向かって話しかける。

大河 「いいえ!ご心配なく!!平気ですから!!」

次郎 「大河君。どうか、余生少ない老いぼれにですが、お話をする時間を与えては頂けませんか……お母さんのお話もしたい…」


哀愁あふれる話し方で大河を説得する次郎。


大河 「わ、わかりました。…お言葉に甘えさせていただきます。」


運転席のドアが開き、スーツ姿の修造が現れる。


大河 (この人。…強いな…)



修造 「お荷物をどうぞ……お家までお送り致します。」

ニッコリと顔に似付かない笑顔を見せる修造である。

修造 「では、大河君。こちらへどうぞw…」


大河 「あ、ありがとうございます!」
大河 (顔は怖いけど、浩介みたいな笑い方するなー)


大河と次郎は後ろの座席に入り、修造も運転席に座る。


大河 「すいません、お言葉に甘えてしまってw」

次郎 「ほほっw 大河君は素直で良い子だなー。……大河君や聞いても良いかな?」

大河 「はい、なんでしょうか?」

次郎 「お父さんから鷹虎家交流のお話は聞いていますか?」

大河 「あー、はい一応。参加はしようと思っています。」

次郎は大河を心配そうに見つめてこう話した。

次郎 「…実はな。大河君に交流を申し出たのは私なのだ。……私の道場はいま青少年公正所としております。微力ながら、何か社会の役に立てればと思いまして…」

大河 「はい…。、」

次郎 「私は、大河君が心配になってしまったのです。…公正所といえど、もしも大河君に何かあったらと思うと。…気が気でなりません……大河君、本当は無理してるんじゃないか?嫌なら無理しなくてもいいのだよ」



大河 「いえ!確かに俺は人見知りな所はありますけど、家族や親戚の為になるんだったら構いませんw それに俺も強くなりたいですし、色々学びたいです。」

大河は次郎の目を真っ直ぐみて、笑いかける。


次郎 「そーですかww 私も嬉しいです。どうか、私どもにもいい刺激を与えてやってください。……お母さんもさぞかしお喜びでしょう。強く、優しく、優美な方でありました。…大河君にもしっかりと受け継がれておるw」


大河 「そ、そんな///// ……でも俺は、母よりも強くなります!母や大切な人との約束なので!」

大河は次郎の目をそらす事なく言い放つ。


修造 「すまんな大河君、お話の所。…ご住所を教えて頂いてもいいかな?////」


修造は困ったように恥ずかしそうに笑い、人懐っこい雰囲気を出す。


大河 「あ!ぁ!!すいません/////!!真っ直ぐ直進して三つ目の信号を左です。奥に進むと着きます/////」

大河は慌てて説明し出す。

修造 「はぃ。承知しましたw」

やっと車が走り出した。


次郎 「いやー、すまんな大河君。私が話を盛り上げてしまったばかりにw」


大河 「すいません、ほんと/////」

大河は少し、縮こまる。

次郎 「所で大河くん、口元の怪我は大丈夫かな?」
 

大河 「大丈夫です!w 兄弟ゲンカで偶然手が当たってしまったのでw」

次郎 「はははw 私も若き頃、よく姉弟ゲンカをしたものだよ。」



2人は他愛も無い会話して、大河の家の近くに車にを停めた。



大河 「すいません、送って頂いて。」

次郎 「いいえ、私もお話ができて嬉しかったです。……最後に大河くん。君にとって強さとは何かな?…」

次郎はごく自然な流れで不思議な質問する。


大河 「俺にとって、強さは優しい事です!」

大河は迷いなく即答した。



次郎 「そうですかw…では、またお会いしましょう…」

大河 「はい。…修造さんもありがとうございました!」

修造 「いいえw」
  


大河は荷物を持ち車を出た。

大河は動き出す車にお辞儀をした。

それを修造はバックミラーでずっと見ていた。





修造は息を吐きながらネクタイを緩める。

修造 「ふぃーー。。じじぃー…長々と話しかけてるんじゃねーよ…こっちは笑いが吹き出しそうだったぜ…」


次郎 「何をだ?w 大河くんを見ると何故か甘えたくなるんじゃw」


修造 「……で?どー思う。」



次郎 「そーじゃの。あの身体付きだけじゃとお前といい勝負なんじゃねーかのw」

次郎と修造は先ほどの雰囲気と全く違うものになっていた。


修造 「身体付きだけか?……あとは何なんだよ。」 



次郎 「たぶん大河君はまだ真髄に到達はしておらんだろ。」


修造 「だったらハズレじゃねーか。」
  


突然に黙り込む次郎、痺れを切らして修造が怒鳴る。


修造 「おい!じじぃ!はっきりしやがれ!」



次郎は大きくため息をつき、笑い出した。



次郎 「フハハwwwたぶん、あの子は儂を超えるだろう。…目の奥に潜む狂気。…完全に隠しておるが、わかる奴にはヒシヒシと感じるじゃろwww 」




修造 「……感ってやつか?」
  


次郎 「ああ、武術に己の人生を捧げた老いぼれの直感だwww あの狂気を見て見たいのぉ/////………修造。儂が気付いて無いとでも思ったか??惚れたじゃろあの子にww」


修造 「はっwww バレてたのかよw ああ!、俺の名前を呼ばれた瞬間だ!アイツが!大河が欲しい!!男の直感だ!!俺のチンコも反応してるぜw 」

修造の股間は、はちきれんばかりに勃起していた。


次郎 「事を急ぐなよ……全てはこれからじゃろ。……息子にするかは実力を見てからじゃ…」
次郎 (……あの子の優しさが厄介じゃな。
…儂を超える程の冷たい狂気。////// 見て見たいのぉ/////)




修造 「ああ!細工は粒々だぜ!」
修造 (大河…か。お前が俺より強かったら、お前は俺の息子にする!/////絶対に逃さん。)


欲望と期待を胸に潜ませながら、2人は念入りに計画を進めていく。





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