剛柔なお前の為。

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ep 96

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浩介は膝から崩れ落ちた大河が前のめりになり、地面に手を着こうとした瞬間に、後ろから大河を包み、抱き上げて自力で立たせる。

「立て!」と鼓舞するように、しっかりと大河の自分の足で立たせる。


すると大河の後ろから大声の雄叫びが聞こえた。


浩介 「俺はー!!!大河がー!!!好きだぁ゛ーー!!!愛してるんだぁ゛ー!!!」


抱きしめるのではなく、しっかりと抱き上げる。


浩介 「…大河。怖くてもいい。……だから逃げるな。…最後まで立て。一緒に強くなるぞ…」

大河 「ゔん。…………うん………」

大河は上を向く事ができない。

浩介の支えにより、大河は少年から青年に成長したのかもしれない。

浩介 「…感じ。るか、わかるか、俺の鼓動。…滅茶苦茶はえーだろ。…」

浩介の胸と大河の背中がぴったりと密着している。


浩介 「俺も怖いんだ、お前に嫌われるのが。……お前が好きだから尚更だ。……お前を前にすると、身体が熱くなるし、胸も苦しい。語尾は伸びるしよ、大河みるとダラしなくなるんだ……好きってすげぇなw」


大河 「浩介さん、俺は最低なんだぞ!…あんたが好きな筈なのに、男に。家族に股ひらく変態なんだぞ!!……軽蔑しろよ。……きらいになれよ……なってくれよぉ……」


浩介 「…だからどうした?それだけか?」

大河 「…それだけって…」


浩介 「俺はお前が大好き、お前も俺が大好き。…それでいいじゃねーか。後付けなんか必要ねーよ……違うか?」


大河が悩んでいた物が浩介から呆気なく取り除かれた。

他人がかけてくれる言葉ほど、人の心に響くものはないだろう。

好きな想い人ならば尚更である。


次に大河に襲ってきたのは、嬉しさと安心だったのだ。


大河 「…俺は浩介が大好きじゃねー。…好なんだ…」


浩介 「…なら、大好きになって貰えるようにする迄だ、覚悟しとけよぉ?」

大河の心は浩介が理解してくれた事への畏敬の念と優愛に満ちていた。

大河 「…ありがとう。浩介さん。」


大河は抱きこまれているため、腕は動かす事はできないがしっかりと浩介の体温を感じるのであった。


2人は1度車にもどった。

浩介は大河の顔を拭いてあげる。

大河 「…いてーよ…」

浩介 「すまん、すまんw」

大河は浩介を見ずに呟く。

大河 「何か、スッキリした…ありがと。」

浩介は堪らず大河に問いかける。

浩介 「大河。……キスしていいかぁ?」


大河 「…いいぜ。」

大河は浩介の方を向き、お互い目を見つめた。

大河から浩介に近づき目を閉じて合わせようとする。

しかし浩介は親指で大河の口を押さえて止める。

浩介 「大河。…一つだけ言わせてくれ、その後からお前の気持ちを受け取る。」

浩介の真っ直ぐな眼差しに大河は何も疑問を持たない。

ただ、頷いた。

浩介 「お前と翔座さん達がセックスするのは、お前の為にやってるんだ。…」

大河 「ぇ、…」

浩介 「正直に答えろよ。…お前の心が死ぬ不安、恐怖はあいつらとセックスしている時あったか?」

大河 「…無い。…ただ気持ちよくて…」

浩介 「そぅ!それでいいんだ。…今翔座さん達はお前の治療をしてるんだ。…事実お前は、家族に抱かれて以来、心が死にそうになった事はねーだろぉ?」



大河 「……うん。…今までなかった。」


その通りだった。

大河は自分のなかで起こっている”衝動”について自覚がない。

”衝動”により心が無くなっていく恐怖だけを感じていたのだ。


浩介 「まだ、治療の途中だが、あいつらはお前が大切で仕方がない。現に理由をお前に教えなかった。……俺が教えてしまったが、約束してくれねーか?今後も大河はあいつらの言う通りにして、気付いてないよう振る舞う。ただ流されればいい!!…出来るか?」


大河 「…出来る。必ず約束する…」

浩介 「…そうか…。」

浩介は大河の後ろ髪にてを入れる。

大河 「俺も浩介に、聞きたい事がある。」

浩介 「…なんだ?」

大河 「答える事が出来ないならそれでいい。……その治療は鷹虎流柔術に関係しているのか?……浩介は…俺が抱かれても平気なのか?」





浩介 「……そうだ。……俺はお前を愛してるだけだ………」


浩介が大河の唇に口付ける。


大河 「…ん。……」


触れるだけのキスなのに2人の昂りは止まらない。


大河から浩介を引き寄せて唇を奪う。

大河 「んっ。んー、ん。////」

ちゅ。くちゅ。ちゅ。

浩介は優しく大河の唇を受け止めている。


浩介 「んっ。…はぁ。…やっとだ、やっと大河に触れられる……」

浩介は大河を抱きしめる。

大河 「…そんなに大袈裟に言うなよw」

浩介 「大袈裟じゃねぇ!…お前俺がどれだけ胸が苦しくなったことか……本当はもっと甘えたいんだぞ俺は!!」

大河 「……いいぜ、甘えても。…ん。」

大河はキスをして浩介を誘う。

浩介 「はぅ……大河ぁ。。……いや!まて!!ダメだ、ここじゃだめだ!!」

いきなりの切り替えに大河は驚く。

大河 「びっくりした………でも、ここ凄いことになってるよw」

と大河は浩介のチンコを触ろうとするが、浩介から手を掴み止められる。

浩介 「ダメだ!!ホテルだ、近くのホテルを探す!!それまでやらねー!!」

浩介の物凄い勢いに大河は圧倒された。

大河 「わかった/////俺も、我慢する…」


浩介は車を発進させようとする。


浩介 「……だめだ。大河、もっかいキスだけしてくれねーか??」


大河 「駄目だw」


と大河は意地悪に笑う。


浩介 「ッ//////くそぉ!……はやく大河に触りてーよぉ、俺は!!……はぅ…身体が熱いぜぇ…大河ぁ。…」


大河 「俺もだから、早くいこ////」


浩介 「あ、安全運転でいく/////。」


2人は古家を後にして、近くのホテルを探した。








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