剛柔なお前の為。

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ep 79

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翔吾、翔磨は他人から見れば体格も大きく強面だが、かなりの二枚目である。


少し近寄りがたい雰囲気だが何か人を魅了するオーラが強くでている。


もちろん大河もイケメンの類ではあるが、優しい顔付きのため、人がよく懐き、集まりやすい。


大河がトイレを済ませて戻ると、2人に女性が2人が声を掛けているのが目に付いた。


2人は何の気持ちも表していない顔をしている。


大河は邪魔したら悪いと思ったのか、少し離れて遠くから見守っている。


すると大河に気づいたのか笑顔で女性を無視して、2人は寄ってきた。


女性達は2人についてくる。

そして、大河に目線をおくると大河にも話かけてきた。


女性?a 「ねー!!君いくつ?凄い体格いいね!!よかったら、ちょっと取材していいかな?…」


女性?b 「坂鬼選手とは兄弟なのかな?!


大河 「ぇ?!いや、はい。そのっ////」


翔磨 「すいません。今日は急ぎの用がありますので」


女性a 「あっ!じゃ、名刺だけでも!。私、保坂茜と申します。スポーツライターをやっております!」


女性b 「私は戸高愛美と申します。もしお時間が在ればここに御連絡ください!」


と名刺を3人ずつ、配る女性記者。


保坂 「特に、君!お名前は?///」


大河 「じ、自分は坂鬼大河と申します///」


戸高 「そちらのお兄さんは?」

翔吾 「坂鬼将吾っす。…」


保坂 「大河君と翔吾君ね!!いいわー!!トクダネよ!トクダネ!!」


翔磨 「あの、すいません。あまり、変な事書かれると困ります。俺の大切な家族なんで。」


保坂 「た、大変失礼しました!…大丈夫です!!プライバシーはしっかりと保護させたいただきます!」


戸高 「ただ、坂鬼選手の休日として先ほどの取材を記事にさせて頂いても宜しいでしょうか?」


翔磨 「それは別に構いませんが。…」


保坂 「ありがとうございます!!では、失礼します!」


戸高 「翔吾君、大河君!!必ず取材させてね!!失礼します!!」



2人はきゃー!!!と叫び言いながら走り去って行ってしまった。



大河 「な、なんだったんだ。…あれ。」


翔吾 「偶然、坂鬼チャンピオンを見つけて、オフの日常を取材したかった。……らしい。」


翔磨 「おれ、あの手の女性は苦手だなぁ。」


大河 「た、確かに、凄い勢いだったなw」


翔吾 「どーする、これ。いらねーんだけど。」

翔磨 「同じく。」


2人はゴミ箱に捨ててしまった。



翔磨 「何か、冷たい物でも飲まねー?」
翔吾 「賛成!!」


と2人は歩き出してしまった。


大河は何故か一応名刺をポケットにしまった。


3人は喫茶店に入って一息つく。

コーヒーを飲みながらまったりとしている。



大河 「何か…こういうの、いいなー。。リラックスできる感じ」


翔吾 「そーかーぁ?w」


翔磨 「まー、分からなくはねーなw」


翔吾 「所で兄貴は何買ったんだ?」



翔磨 「ん?気になる??w」

翔吾 「気になる気になるw」
   
大河 「ははっw。何買ったんだw?」


翔磨は大河に袋を渡した。


翔磨 「開けてみろw」

大河 「??うん?」



大河は袋を開けると、固まってしまった。



大河 「ぇ。…これ。」

翔磨 「プレゼントだ。欲しかったんだろ?w」



大河 「………どして…わかったんだ?」

翔磨 「そりゃあ、お前のお兄ちゃんだからなw いつも頑張ってるご褒美だ!w」


翔磨は大河の頭をグシャリと撫でる。


大河は思いがけないプレゼントと翔磨の優しさに感極まり泣きそうになり下を向いてしまった。


次男として、甘えてはいけないといつも心に決めていたからだ。


翔磨 「大河。あんまり我慢すんな、欲しいときは欲しいって言え。あんまり、自分の事を後回しにするなよw」

大河は袋を大事に抱きしめながら

大河 「ありがとう。」と笑った。




翔吾 「よかったな兄ちゃんw」

翔磨 「お前はもう少し遠慮しろw」

翔吾 「やだw」

翔磨 「可愛くねー弟だなーw」



仲良く兄弟3人休憩をとったのだった。

そして、食材の調達へと向かう3人。



大河は必要最低限の物しか買わないので2人が変な物を入れようとしたら即拒否するのである。


翔吾 「兄ちゃん、チョココロネだって!」
大河 「却下。食パンはいる。」


翔磨 「大河!!タコわさ!タコキムチ!」
大河 「却下。エビはいる。」


大河 「あ。柔軟剤。柔軟剤。」
大河は洗剤コーナーにいく。



翔吾 「き、厳しいな。……」
翔磨 「まだ、勝機は残ってる!」



大河 「よし、こんなもんかな。結構あるなー………ん?」



翔磨と翔吾は大河にお菓子を両手で見せてくる。



翔吾 翔磨 「「おねがい。…買って…」」
2人は捨てられた犬の目で大河を見た。



大河 「っぐ!/////。………おっけ。」




翔吾 翔磨 「「わーぃ!」」

大河 「やめろ!いい歳こいて恥ずかしい!!!!///」



しかし大河は会計時に気付いてしまった。

大河 「……あいつらッ」



大河が却下したものが、カゴの下に入っていたのだ。

大河 「………ま、いっか。たまにはw」



大河は先ほどの2人の顔が可愛いかったからか怒らずに会計を済ませたのである。



翔磨 「よーーし、買い物終了!!帰るぞ!!」

大河 翔吾 「「うぃーす!」」



と車に乗り込むのであった。

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