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ep 67 弟への修行 鬼の再来
しおりを挟む大河 「何やってんの?」
翔磨 「翔吾に拝んでるの……可哀想に…グスン」
大河 「なんで嘘泣きなんだよ……ほらっ!早く!翔吾のコーチだろ?!…それに本気じゃないと意味がない。」
翔磨 「グスン……ああそうだな。グスン…」
2人は畳みの間に入ると皆な視線があつまった
翔吾 「おせーーよ。。アップ終わってんぞ!!」
大河 「ごめんごめん!俺も兄貴と身体あっためてた。……んじゃはじめようか。」
翔吾 「…おぅ。」
大河 「まずは手始めに反射能力を鍛える。兄貴もこっちにきて。あれやるから」
翔磨 「まじでwやるやる!!まぜろまぜろー!!」
翔磨の態度は先ほどとは打って変わっており、明らかに楽しんでいる。
翔吾 「なんだよあれって??」
翔磨 「叩いて被ってジャンケンぽん!」
翔吾 「はぁー??!?!」
大河 「いいから!!!座ってろ!!俺道具取ってくるから!!」
と大河は奥の部屋に行った。
翔吾 「なんでだよ?!わけわかんねーって!!」
翔磨 「…はー。。。大河は反射能力って言ったろ?それにやるのは三人でだ。」
翔吾 「え?」
翔磨は三本の指を立てて、説明した。
翔磨 「ジャンケンで勝敗を見極める分析能力、道具を使い分ける判断能力、これは、二つを瞬時に行う力が反射能力に繋がる。」
大河 「説明ありがとっ、んじゃ早速、正座!!!」
三人は正座をして三角形をつくり、道具を囲む。
道具は雑誌三枚と、ぴこぴこハンマー三本だ。
大河 「審判はジムの方にして頂く、5分間のデスマッチ。…一番ミスが多かった人の罰ゲームはあり?なし?」
翔吾 翔磨 「「あり!!!」」
楽しそうな三人を目に呆気に取られるジムの
人々。
田中は懐かしそうに見ている。
しかし、これから見る光景が思った以上にだんだん壮絶になって行くとはまだ誰も気付いていなかった。
3人 「叩いて被ってジャンケンぽん!」
バっっこん!!!!
大河は翔吾と翔磨の頭に強烈な一撃を同時に打った。
翔磨 「っつー!!!、」
翔吾 「いだっ!!!ぴこぴこハンマーの威力じゃねーよ!!!」
大河は笑いを堪えながら
大河 「…つぎw」
と試合を進める。
順調に採点をして行く審判達。
室内にスパーン!!やらバチーン!!やら強烈な音が響く。
五分が経って終了すると。
3人少し息を切らしていた。
大河 「ハア、ハア…1分休憩しよ」
3人は正座を崩して、飲み物を飲みにいく。
ぶっ続けで、大声を出しながらだったのでそれなりにキツく体力も使う。
審判の採点が終わったようだ。
順位は大河、翔磨、翔吾のようだ。
翔磨 「ま、順当だろw罰ゲームが楽しみだな翔吾w」
翔吾 「うるせ!…」
大河 「んじゃ、そろそろ組み立てやるから……おいで翔吾。」
翔吾 「おぅ!!!やっとだなぁ!」
ウキウキする翔吾に翔磨は可哀想に見つめている。
翔吾 「な、なんだよ、その顔は!」
翔磨はただ目を細め、口をつむり、手を合わせている。
大河 「翔吾。…今日おれは足技を使う。良いか?」
翔吾 「っ!!!……いいぜ!!」
翔吾 (この事なのか??)
大河 「……翔吾、相手と戦うときに一番勝てる能力って何だと思う?…速さか?…気合いか?」
翔吾は少し悩んで答える。
翔吾 「んーーーー。。そりゃ勿論、技とか、力だろ!!!じゃないと勝てねーよ!」
大河 「違う!!!」
翔吾 「ぇ。」
翔吾は固まってしまった、いきなり大河が怒鳴り声をあげたからだ。
周りの人間も一瞬ビクッとする。
翔磨はジッと2人のやりとりを聞いている。
大河 「いくら一撃必殺や凄い腕力があっても、相手に当たらなかったら意味がないだろ!!!」
翔吾 「ぅん…」
大河 「相手を良く見る力。これが備われば攻撃、攻撃回避もできる。」
翔吾 「な、なるほど。…」
大河 「お前は多分俺よりも、目がいい。体格も恵まれてる。……けど、相手の動きを見切れていない。身体が追いついていない。…これが今のお前の弱点。」
翔吾 「っ。………」
正論をストレートに浴び続けた為か翔吾の元気がなくなっている。
大河 「これから俺は、翔吾を本気で襲いにいく。お前は俺の動きを良く見て攻撃をかわす事だけに集中しろ。勿論、俺に攻撃してきてもいい。……だけど、手は一切抜かん!!準備はいいか?!」
翔吾 「…わかった。」
翔吾は緊張しているのか声が小さい。
大河 「返事はぁ゛ーー?!!」
翔吾 「っ!はい!!!」
翔吾は何故かもう、泣きそうである。
翔磨 「鬼が出てきやがったw…がんばれ。翔吾」
大河は翔吾の距離を一気に詰めて近距離から
け顔面を狙い、蹴りを入れようとする。
翔吾、あまりにも速い蹴りに避けられないと思い手で受けようとするが攻撃が来ない。
翔吾 「な?!フェイント?!」
翔磨 「あ、俺のパクった。」
すると大河は素早く裏拳で翔吾の頬を狙う。
翔吾は蹴りに備えていた手を素早く顔にもってきてガードする。
ガン!!!
ワンアクションで襲ってくる大河の攻撃。
翔吾 (ガードした手がイテー、痺れる!!何つー速さだ!!)
翔吾ガード中に不意に目を閉じてしまった。
大河は眉間にシワを寄せて叫んだ。
大河 「目をつぶんなぁ゛!!!!」
翔吾のガラ空きになっている横腹を押すように蹴り飛ばした。
巨体の身体が壁側にふっ飛ぶ。
ジムの人間が少し離れる。
翔吾 「がぁ゛!!…ゲホッ!ゲホッ」
壁に背中を預けてずり落ちる翔吾。
大河は翔吾の胸ぐらを掴み中央へ転がす。
翔吾 「ハア!ハア、…」
翔吾は両膝を地面に突きながら大河をゆっくりと見上げる。
怒ってはない。
翔吾 (なんだよっ、この威圧感は?!)
大河 「敵が目の前にいるのに、目をつぶるな!!!死にたいのか!?!立て!!!」
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