55 / 171
ep 52 弟への修行開始
しおりを挟む------帰宅した二人翔吾の修行開始------
大河と翔吾は帰宅する二人はさっそく制服を着替えた。
大河は今日は道着は着ずにジャージとズボンを履いている。
翔吾 「兄ちゃんの、その姿なんか久しぶりだなw」
大河 「ん?そーかぁー?これ動きやすいからなこれ。それにせっかく翔吾から貰ったからなw」
翔吾 「覚えてたのかよ///結構前だぞ!」
大河 「もちろんしっかり覚えてるぞーw」
大河 (だからあまり使いたくなかったけど、今日が一番の使い時だな。
大河は翔吾をからかいながら、翔磨の待っている地下ジムへいく。
大河 「こんにちはー」
翔吾 「こんちはっ。」
翔磨 「うぃーす!お!きたなw、リング開けて置いたぜ。」
大河 「ありがとっ。兄貴、あっあと!あれまだ残ってる?」
翔磨 「あると思うぜ、翔吾に教えてやるのか?w」
大河 「うん、1番効率がいいからなw」
二人は翔吾を見てニヤニヤしている。
翔吾 「な、なんだよ!何二人で笑ってやがだよ!!ってかあれってなんだよ!!」
他のジムメンバーや、田中さんも何事かと集まってくる。
翔磨 「これだよ、これ!」
ぽいっと翔吾になげ、受け取る翔吾。
翔吾 「塗り薬?火傷用の??」
翔磨 「そだ。これを指先でも手ならどこでもいい。ルールは簡単だ、3分間に相手の顔、首のどこかに塗ればいいだけだ。あとは塗った数を数える。それだけだ」
翔吾 「つまり俺が大河兄ちゃんに触れて塗ればいいわけだな?」
翔磨 「そーだ、ただしお前は脚では攻撃できない。大河もお前の攻撃をかわす。そして大河は打撃攻撃はしない。この意味分かるだろ?w」
翔吾 「…投げられる。」
大河 「それだけじゃないかもよー。」
大河はリングにあがってタイマーをセットした。
大河 「とにかく翔吾はおれを捕まえればいいだけだ。…あっ、あとこれちゃんと付けて」
とベッドギアを翔吾に差し出す大河。
翔吾は物凄く嫌な顔をした。
翔吾 「いらねーよ!打撃なしなんだろ?てか、それなんか邪魔だし、カッコわりーだろ!!」
大河 「はーー……翔吾、遊びじゃないんだろ?だったら言うこときいてくれよ、もしもがあったら危ないし。…な?」
翔吾 「……兄ちゃんはつけるのか?」
大河 「付けない、見えづらいから。」
翔吾 「ほらぁ!!じゃーなんでおれだけなんだよ!!俺もいらねーぞ!!」
翔磨と田中さんが「どーするー?」と悩んでいると大河が翔吾に言い放つ。
大河 「…翔吾。…付けろ。今すぐじゃ無いと俺はやらん…」
少し翔吾が黙り込む。
翔吾は、舌打ちをして大人しくベッドギアをつける。
大河 「反則がないかは皆が審判してくれる。……用意はいいか?」
翔吾 「ああ!いつでもいいぜ!!」
ぐっと前屈みになる将吾。
翔磨 「はじめ!!!」
ビーーー!とブザーがなる。
翔吾は大河の周りを素早く移動する。
翔吾 (とにかく3分しかねーんだ!!近づかねーと触らねー!!)
キュッ!キュッ!!と靴底が鳴る音が聞こえる。
翔吾は大河の横側から急接近して右手をのばす。
しかし大河は半歩さがり翔吾の右手さける。
逆に翔吾の右手首をねじり、足を払う。
翔吾 「ンぎぃ!?や、やべ!!」
翔吾は強引に掴まれた腕を引き離し、横に転がるように自ら倒れる。
すぐに立ち上がる翔吾に大河が攻撃を仕掛ける。
翔吾の右腕を背中の後ろに回して、片腕で翔吾の首を締める。
大河 「王手!!……堕とすぞー」
翔吾 「んぐぁ゛ンなぁろ!!!」
大河 「うぉ?!?!っ」
翔吾は大河を背中に乗せて、下半身の筋肉のバナをつかい、背負い投げして絞め技を振り解いた。
「おぉーー…」
周りからの歓声が聞こえる
翔磨はピュー、と口を尖らせながら感心していた。
田中 「大河君はもとより、翔吾くんかなり身体の使い方が上手くなってるな!」
翔磨 「そーだな。俺もびっくりっすよ。…翔吾は体格に恵まれてる分、身体の稼働条件が広い。…あいつも、天性の才能だなw」
大河は受け身をとり、片膝を付いている。
翔吾はすぐに大河の背後から手を伸ばす。
翔吾 (いける!!!)
翔吾 「あたれぇ゛ー!!!ダァ?!」
大河は突き出された手を脇にはさみ、膝を付いている足を広げながら、床を払った。
キュルルル!!と!!擦れる音がする。
ダン!!!
翔吾 「ぁ゛がぐ!!!ハッ。…」
翔吾は仰向けになり、大河に片腕を封じられて喉に手を掛けられていた。
ビーーーーーー終了のベルがなる。
大河はゆっくりと立ち上がり、一度リングの外にでる。
大河より歳下か、同い年の子達がスポーツ飲料のコップを手渡す。
大河 「ありがとっ!」
大河は微笑み飲み干す。
翔吾は歯を食いしばって、起き上がる。
翔吾 「クソッ…一回も触れられなかった!な!なんでだ?!」
と悔しがった。
しかし大河は翔吾肩をたたいて、話しかける。
大河 「よく見ろって。こことここ!!」
と大河は右首と右頬を指差した。
薄くだが、白い跡がついてる。
翔吾 「っ二つだけかよー……やっぱ兄ちゃんすげーわw」
と手についた薬をタオルで拭く。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
32
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる