剛柔なお前の為。

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ep 49

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翔吾は帰宅の用意をして友達メンバーズ3人(同じ部員)で大河を待っていた。


翔吾 「…おせーな。……ん?おっきたか…え?」


大河 「ぅあーーー!!」


相良 「到着!!ぷしゅーーww……タイガーまた重くなったなw」

と大河を背中から下ろす相良。

大河は少し気持ち悪そうだ。


翔吾と3人は何やってんだ?と思いながら見つめていた。

相良 「よ!」


4人は慌てて挨拶し、頭を下げる。
「こんちはっす!」



相良 「翔吾ぉ、お前いい兄貴もったな!羨ましーぜ俺は!」


異常に上機嫌な部長に4人は困惑する。


そして大河は事の経緯を説明した。



翔吾 「なんだ、そゆことか……ありがとな。兄貴///。。」


と恥ずかしがる姿をみて大河を除く4人はびっくりしていたが、大河がいたので茶化す事は無かった。



a「いいなー、翔吾…」
b「俺も、教えてもらいたかった…」
c「2番手って事は俺か!!んしゃ!!」



相良 「絶対、タイガーとやる!!」


と4人は騒いでいると大河は

大河 「んじゃ、行こっか」

と、ニッコリと笑った。



ガラッと柔道場のドアが開く。

部員は既に着替えを終えてストレッチや筋トレをしていた。

少し、熱気がこもりほんのりと汗の匂いが漂っている。


相良 「集合!!!」

相良はドでかい声で部員を招集する。

挨拶をしながら駆け寄ってくる男子達。



大河は注目される視線が痛く、少し恥ずかしかった。

全員が集まり、相良が話し出す。



相良 「本日は特別講師として、坂鬼大河さんに御指導をして頂く!!練習法の見直しと人選各学年三名のご教授をお願いしている。気をつけ!!!………礼!!」

全員 「宜しくお願いします!!!」



声で空気が震えている。
大河もそれに合わせてゆっくりとお辞儀する。


相良 「人選の発表をしたいが、3年はまだ決まっていないのでジャンケン大会できめる!!恨みっこなしだ!!」


3年 「んしゃーー!!!」



相良 「タイガー、これ使え!俺は二枚あるから!ほれ。」


と、柔道着を貸してくれる相良。

大河はニッコリと受け取り。

大河 「ありがと。」と伝える。



相良 「……一年!!案内しろ!他は準備清掃!」


皆が一斉に動き出す。



1番近くにいた一年生君dが大河を更衣室に案内する。

一年生君d 「こ、こちらですっ////。」


と恥ずかしそうに大河を案内する。


大河 「ありがとね!君は柔道どれくらいしてるの??」

と大河は服を脱ぎながら話をする。


一年生君d 「じ、自分は中学からです……うゎ。。すげ、身体ぁ…」

大河の鍛え抜かれた肉体に思わず声が出る一年生。

最後の部分は大河には聞こえていないようだ。


着替え終わると大河は一年生の肩に手をおき激励する。

大河 「そかっ!!お互い頑張ってこーな!w」

大河の何気ない、仕草だが一年生君は大河が非常に大人びた人に見えてしまったのだ。


一年生君d 「はい!!」
一年生君d (俺もあんな風になれるかな///)


大河は更衣室から出てくると3年生のジャンケン大会の喜びの声と阿鼻叫喚が聞こえてくる。


「ジャンケンぽん!!」
「ジャンケンぽん!!」


「あいこでしょ!!」
「あいこでしょ!!


「ジャンケンぽん!!」
「ジャンケンぽん!!」




そんな中清掃中の、生意気1年生eが2年の友達メンバーズに話しかける。



一年生e 「先輩、ぶっちゃけあの人強いんすか??確かに翔吾先輩はバカ強いっすけど、あの身長と体格じゃそこまでないっしょww」


黙り込むabc少し表情が固い。



a 「つえーよ。物凄くな。…」

b 「そだな。翔吾よりも確実につよい」

c 「俺ずっとあの人に教えてもらいてーもん」

三人は仲良く「なーー!w」といっている。


一年生e 「そっすか、…」
とだけ呟き、他の一年生の所にもどる。


一年生e 「お前達はどー思う?あの人……俺的には、俺の方が筋肉と体格もあるから、負ける気がしねーんだけど。」

と他の一年生達に同意を求め、大河があまり強く無いと思い込んでいく。


一年生君d以外は大河を過小評価しているようだ。


「てかさ、なんかあの人エロくない?」

「わかる!わかる!!男なのに尻とか!!」

「顔もいいよなぁ、なんか目が可愛い!」


一年生e 「あの透かした顔、泣かせてみてーなww絞め技とかでよ!!」


「うわ!えげつな!w」

「エッロ!誰かやっちまえよ!!w」


もちろん一年生の会話は清掃中の二年には聞こえている。


「馬鹿だ、こいつら…」と哀れむ2年生である。

この後に起こる、大河の鉄槌が来るとは知らずに。


そしてやっとジャンケン大会が終了した。

相良 「集合!!!」

清掃をやめて全員集合する。



大河は一年生君dが用意してくれたパイプ椅子に座っている。

何故か隣に翔吾が胡座をかき、制服のまま座っている。


大河はツン!と翔吾を足でつつき、2人とも立ち上がる。翔吾はしばしぶ言うことを聞いた。

翔吾 (はやく、おわんねーかな……)



相良 「では、人選を発表する。一年からはe、2年からはc、そして3年からは相良が組み手を行う。尚人選は山口先生と俺が判断した。……練習はじめ!!」
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