剛柔なお前の為。

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ep 2

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翔磨は立ち上がり、コーヒーを半分くらい残してコップをテーブルに置いた。


翔磨 「飯の前に一服してくるわ。」


とベランダに向かう。


昨日の夜から予約して置いた炊飯器がピーピーと音を鳴らす。


大河はテーブルに、そそくさと朝食を並べる。


ついでに弁当の準備もぬかりない。



風呂から上がった翔座がリビングへ来ると申し訳なさそうに大河に話しかける。



翔座 「わ、わりー大河。風呂の栓ぬいちまったッw 」



大河 「あーーぁ。、やると思ったよw大丈夫大丈夫っ!w」 

とぼやいていると、
 

翔座 「ここは昨日抜いてねーもんなぁ?…」


と大河の股間を撫で、耳元でささやく。


大河の顔と耳はぶわっと、一気に赤くなった。



大河 「っ//////や、やめろ、朝のクソ忙しい時に!!」

と翔座と距離を取り牽制する。


「ほらっ!」と翔座にコーヒーを渡す。



翔座 「だはっw、若けぇ奴が何言ってんだよw  これだからお前はいじめ甲斐があるww」


と翔座は強面である顔を崩して
「ありがとさんっ」と笑う。


ニヤニヤさせながら上機嫌に席に着き、コーヒーを片手に新聞を読む。


翔座は髭を剃り、髪型と身嗜みを整えたらより若く見える。


ベランダから翔磨が出てきて席に着くなりさらに大河に追い討ちをかける。



翔磨 「なんだよ大河、昨日オメー抜いてねーのか?ww仕方ねーな。今夜俺が面倒見てやるから安心しろw 」



ニッシシと笑いながら足を組み頬杖を付きながら大河を見る。


大河 「‥…あほらしw。。」

と話題を断ち切る。


朝食が全て並び終えて、大河も席に付いた。



だが、坂鬼家三兄弟の問題児の末っ子が
まだ降りてきていない。


翔座 「おい、翔吾は?まだ寝てるのか?」


と聞いてくるが、その通りまだ寝ている。


翔座と翔磨に「起こしに行ってくれ!」と視線を送ったが、2人はTVと新聞に夢中。


ため息をしつつ、弟を呼びに行くことにした。


二階に上がっていくと

「喰われるなよーw」

と翔磨のふざけた声が遠くから聞こえてきた。



大河の部屋にもどると案の定、上着は来ているがパンツ一丁。
坂鬼家で1番の巨漢が、すぴーすぴーと幸せそうに眠っていた。



大河は翔吾の肩を掴みユサユサと揺らす。



大河 「おいっ!寝坊助!おきろ!!飯だぞ!」


「おい、おーいって!」と起こしているとムクっと起き上がり不機嫌そうな顔する。



大河「うぉ!?っと!ッ」



翔吾はガバッと両手を使い、大河に抱きついてベットに引きずり込んだ。


翔吾 「大河兄ちゃん……」


と翔吾は微睡みながら呟く。


翔吾が「兄貴」ではなく「大河兄ちゃん」という時は甘えたい時だけなのだ。


坂鬼 翔吾 (さかき しょうご)

坂鬼家三兄弟の末っ子。


全日本柔道選手権 準優勝

全日本空手選手権 優勝


だが、翔吾は大河に一度も勝てたことがないのである。



190を超える巨漢、まだ未完成であるが大抵の武術家より遥かに良い体格に恵まれている。


特に上半身の肉付きがよく、鍛えている。

スポーツ刈りで眉にキズがあるため強面の顔がよりいっそう際立つ。

笑ったとしてもそれは意地悪い顔になってしまう。


ちなみに坂鬼家では父親の翔座の強面を兄である翔磨、弟である翔吾がそのまま受け継いでしまったのである。


大河は身をよじり抜け出そうとする。


しかし翔吾は両手両足でしっかりとホールドし大河の身動きを封じる。

すると翔吾は自分の股間を大河の股間に押しつけゴリゴリと腰を動かした。



大河 「///んぁ!やめろ!寝ぼけてんのか?!離せって////!!」


翔吾 「……んー?離さねーww」



大河 「もぅ、ホントに、やばいって////」


快感に弱い大河には刺激が強すぎる。



翔吾は腰をクイクイと動かし、耳元でささやく


翔吾 「………感じる?w」


大河 「ッく////もっ、やめ、ろ……」


大河の声が細々くなっていく。


翔吾は大河の力が抜けて抵抗しなくなっていくことを確認すると、さっと、手足を解放した。



翔吾 「気持ち良かったかぁ?w」


と翔吾は虐めっぽく笑う。



大河は耳まで真っ赤になり、頬を赤くして肩で息をしてベットにヘタレこんでいる。


大河は何も言わずに自分の昂りを抑えている。


翔吾 (やべっw、やり過ぎたか……)


と反省の意を込め、大河の頭にでっかい手を置いた。


翔吾 「ごめんて、ごめんっ!なー、兄ちゃん。!」


とぽふぽふ撫でる。

すると、大河は軽く置いてきたてを振り払う。


大河は精神統一ができて昂りが治まったのか翔吾の顔を見ることなく言い放つ。


大河 「飯だ。早く着替えて降りてこい///ッ」

とだけ呟き、下に降りていった。


-------------坂鬼家朝食---------------


翔磨 「喰われたかぁ?w」


と翔磨はふざけて聞いてくる。



翔座 「おいおい翔磨ぁ、あんまり虐めるなよぉ?wかわいそーだろw」


と話に乗っかる父親の翔座。



2人を無視して席に着く。



ダダダダッと勢いよく降りてくる翔吾


翔吾 「おはよーっ」



翔吾はニヤリと笑いながら、全員にと言うが、大河は挨拶を返さなかった。



俺の横に弟の翔吾が座る。

対面には父親の翔座

翔吾の対面に兄の翔磨が座る。



全員が揃い、手を合わせ

「いただきます。」をするのだ。
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