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宝石が採れた
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「奥様、報告書でございます」
「ありがとう」
ベルタから分厚い紙の束を受け取る。
そこにはアマーリエが所有する鉱山の日々の産出の記録が事細かに記載されていた。
言わずと知れた便利過ぎるスキルで発見した鉱山だ。
以前からアマーリエは報告書を細部まで読み、誤魔化して横領、不正などが行われていないかを確認していた。
それは自身の利益のためともう一つ、労働者が不当な扱いを受けていないかや正当な賃金が支払われているかなどの確認でもあった。
アマーリエのスキルがあれば、紙の上からでもそれらを正確に知ることができ、不正があれば正してきた。
その意味では、顔を合わせない人間にはアマーリエはひどく公正だったと言えるだろう。
過重労働で知られる鉱山では珍しく休みもきちんと取っているため作業効率も良く、自然と産出量も多くなり事故も少なかった。
そのため、人々が集まる人気の職場となり、近くの街も発展途上にあるようだ。
報告書を読み進めていくと、興味深い事が書かれていた。
「色の変わる宝石?」
昼間の太陽の下では青緑色で、夜蝋燭の光をかざすと赤色になるらしい。
かなり大きなものが採掘されたようで、報告書からも採掘現場の興奮が読み取れる。
「ベルタ、光で色が変わる宝石ってどんなものかしら?」
報告書から顔を上げ、ベルタに聞いてみる。
「色が変わる宝石、でございますか?、、、もしやあの宝石の事でしょうか?」
「知っているの?」
「はい、奥様もご覧になった事がございますよ」
ん?そんな宝石見たことあったかな?
見てたら覚えていそうだけど、、、
「王冠の中央に飾られている宝石ですわ。私は年に一度の建国祭の折に遠目でしか見たことはございませんが、色の変わる希少な宝石だと聞き及んでおります」
王冠は建国祭などの式典や他国の賓客を招く時ぐらいしか被られないので、見る機会は少ない。
でも、あの宝石って国宝だったような?
それに採掘されたものは原石なので加工後の大きさははっきりしないが、王冠に付いているものより大きい可能性がある。
「伝承では力を秘めた輝石と云われています。その力を発現させて建国に力を貸したそうです」
あ~なんだか面倒なものを見つけちゃった感じがしますね~見なかったことにして埋めちゃう?
よし、そうしよう!正解!
「そう、、、」
「奥様、まさか鉱山で色の変わる宝石が採掘されたのですか!?」
私が頭の中で"闇から闇計画"を練っていると、話の流れで勘付いたベルタが問いかけてきた。
「え!?ん、ん~」
「、、、奥様、不穏な事をお考えではありませんよね?」
う、勘がよすぎる。ベルタが読心のスキル持ちでも全く驚かないです。
それとも、私が単純なのか?まさかね?
「ベルタ、でも、よく考えてみて、もし、もしよ?そんな"伝承の輝石"が見つかったとしたらどんな騒ぎが起こるか。大騒ぎどころの話じゃないわ。その宝石に大きな力があるなら私個人の問題では済まなくなるでしょう。公にしてしまうのは危険だと思うの」
私の言葉に、ベルタが考えるように眉根を寄せる。
まあ、まだ見つかった宝石が"伝承の輝石"とは限らない。多分違うよ!うん、そうだよ!厄介事の予感が凄くするのは気のせいだと思う!だよね!?
闇から闇に葬るのは冗談にしても(九割くらい本気だったけど)きちんと調べなければならないだろう。
それには実際に見なければ始まらない。
私のスキルは便利なようで不便なので、鑑定は出来ない。
その宝石を見ても"伝承の輝石"かどうかは分からない。そもそも調べるとしたら王冠のものと比べるしかなく、大事になるのは必至だ。
しかし、光り方で良いものか悪いものかの判別は出来るだろう。もし、光って見えなければ、大したものではないので、万事解決だ。寧ろそうであって欲しい!本気で!!光っていませんように!
よし、じゃあ、屋敷に届けてもらうように連絡しよう。あと、あまり騒がないように口止めもしておかなくてはならない。噂が一人歩きしてしまい大事になる事はよくある。
ペラペラと書類をめくり、報告書を最後まで読んでみる。
、、、はい、無理~
運べない!!大き過ぎるわ!!
なんと、縦横が小柄な男性くらいあり、重量も力自慢の人間が十人がかりでやっと持ち上がるレベルらしい。
無理矢理運べなくはないだろうが、この世界の道は舗装された道の方が少ない。荷馬車も踏み抜きそうな荷物を長距離運ぶのは至難の技だろう。
っていうかこれって本当に宝石?あり得ない大きさなんですけど。
どうする?やっぱりもう一度埋める?その方が無難かな~
鉱山付近ってどうなってるんだっけ?
鉱山効果で賑わって発展してるらしいけど、、、警備の人間も派遣しているので治安も悪くないはず。
鉱山からの収入を近隣の整備にも充てていたので、街も中規模くらいには発展しているだろう。
アマーリエはなぜそんなにあの鉱山に力を注いでいたのだろう?
当時の記憶は、、、そう、答えは超超超光ったからだ。
何があるの!?ってくらい地図が光った。
、、、何がある?って、まさか、あの宝石の所為?
あ~~~~最悪。厄介事さんがズンズンこちらに向かって行進して来る音がするよ。ハァ。
「ベルタ、、、旅の用意をしてもらう事になると思うわ」
「鉱山へ足を運ばれるのですか!?」
溜息交じりに力なくお願いすると、ベルタが少し驚いたように聞いて来る。
まさか私が態々出向くとまでは考えていなかったようだ。
「ええ、片道十日はかかるわよね、、、最悪」
おっと、思わず本音が口からはみ出たよ。
だって、ヴィアベル!!私の可愛い可愛いヴィアベルと一ヶ月近く会えないって事だよ!?
これを最悪と言わず何と言うのか!もう!
項垂れながらも気分転換に次の書類を手に取る。
パンダか、、、
それはベッカーからのグッズ販売の意見書だった。
寄付の件をベッカーにすると、最初は乗り気ではなさそうにしていたが、ベッカーにも確実に利になる話をすると納得してくれた。
私の"寄付"がお店の宣伝と評判に繋がるという説は、ベッカーには新鮮な驚きだったようで、最後にはとても嬉しそうにニヤリと笑った。
子供達や算学を学ぶ人々への寄付の話をしているのに、なぜか悪巧みをしているような雰囲気に、、、やっぱり、"心無い商人"?いやいや、違うよね?
「木彫りのパンダ、、、」
ベッカーの意見書を読み進めると、グッズとして木でパンダを象った人形を作成してはどうかと書かれていた。
微妙~可愛く作ればそれなりに悪くないかも知れないが、どうしても鮭を咥えた熊の置物を連想してしまう。まあ、安価には作れるけど、、、庶民にも手に取りやすくていいのかな?
でも、やっぱりパンダはあのモフモフがなければ可愛さ半減だろう。
って事は、"ぬいぐるみ"だよね?
この世界にはないので、ベッカーに提案してみようかな。アンネリース様が気に入ってくれそうだ。ヴィアベルはどうかな?確りしていても三歳児だし、気に入るでしょう!パンダは無敵なはずだ!
「さあ、そろそろヴィアベルが戻る時間だわ。お茶に向かいましょう」
今日のお菓子は、揚げパンに生クリームを入れて粉砂糖をまぶしたものだ。
そう、某ドーナツ屋の定番の品だ。私はアレが大好きだったので、再現してみたのだ。
料理長はパン生地を揚げるという発想がなかったようで、また大袈裟に感動していた。
もう、いつもの事なのでスルーしました。
見習いのクルトとダミアンでさえ放置を学んだようで、ダミアンは「そっすね~」とかなり適当な相槌をうっていた。
料理長の威厳は何処へ、、、いや、尊敬されていない訳ではないだろうけど、、、
さ!気が滅入る案件もあったけど、久々の揚げパンをヴィアベルと一緒に楽しもっと!
「ありがとう」
ベルタから分厚い紙の束を受け取る。
そこにはアマーリエが所有する鉱山の日々の産出の記録が事細かに記載されていた。
言わずと知れた便利過ぎるスキルで発見した鉱山だ。
以前からアマーリエは報告書を細部まで読み、誤魔化して横領、不正などが行われていないかを確認していた。
それは自身の利益のためともう一つ、労働者が不当な扱いを受けていないかや正当な賃金が支払われているかなどの確認でもあった。
アマーリエのスキルがあれば、紙の上からでもそれらを正確に知ることができ、不正があれば正してきた。
その意味では、顔を合わせない人間にはアマーリエはひどく公正だったと言えるだろう。
過重労働で知られる鉱山では珍しく休みもきちんと取っているため作業効率も良く、自然と産出量も多くなり事故も少なかった。
そのため、人々が集まる人気の職場となり、近くの街も発展途上にあるようだ。
報告書を読み進めていくと、興味深い事が書かれていた。
「色の変わる宝石?」
昼間の太陽の下では青緑色で、夜蝋燭の光をかざすと赤色になるらしい。
かなり大きなものが採掘されたようで、報告書からも採掘現場の興奮が読み取れる。
「ベルタ、光で色が変わる宝石ってどんなものかしら?」
報告書から顔を上げ、ベルタに聞いてみる。
「色が変わる宝石、でございますか?、、、もしやあの宝石の事でしょうか?」
「知っているの?」
「はい、奥様もご覧になった事がございますよ」
ん?そんな宝石見たことあったかな?
見てたら覚えていそうだけど、、、
「王冠の中央に飾られている宝石ですわ。私は年に一度の建国祭の折に遠目でしか見たことはございませんが、色の変わる希少な宝石だと聞き及んでおります」
王冠は建国祭などの式典や他国の賓客を招く時ぐらいしか被られないので、見る機会は少ない。
でも、あの宝石って国宝だったような?
それに採掘されたものは原石なので加工後の大きさははっきりしないが、王冠に付いているものより大きい可能性がある。
「伝承では力を秘めた輝石と云われています。その力を発現させて建国に力を貸したそうです」
あ~なんだか面倒なものを見つけちゃった感じがしますね~見なかったことにして埋めちゃう?
よし、そうしよう!正解!
「そう、、、」
「奥様、まさか鉱山で色の変わる宝石が採掘されたのですか!?」
私が頭の中で"闇から闇計画"を練っていると、話の流れで勘付いたベルタが問いかけてきた。
「え!?ん、ん~」
「、、、奥様、不穏な事をお考えではありませんよね?」
う、勘がよすぎる。ベルタが読心のスキル持ちでも全く驚かないです。
それとも、私が単純なのか?まさかね?
「ベルタ、でも、よく考えてみて、もし、もしよ?そんな"伝承の輝石"が見つかったとしたらどんな騒ぎが起こるか。大騒ぎどころの話じゃないわ。その宝石に大きな力があるなら私個人の問題では済まなくなるでしょう。公にしてしまうのは危険だと思うの」
私の言葉に、ベルタが考えるように眉根を寄せる。
まあ、まだ見つかった宝石が"伝承の輝石"とは限らない。多分違うよ!うん、そうだよ!厄介事の予感が凄くするのは気のせいだと思う!だよね!?
闇から闇に葬るのは冗談にしても(九割くらい本気だったけど)きちんと調べなければならないだろう。
それには実際に見なければ始まらない。
私のスキルは便利なようで不便なので、鑑定は出来ない。
その宝石を見ても"伝承の輝石"かどうかは分からない。そもそも調べるとしたら王冠のものと比べるしかなく、大事になるのは必至だ。
しかし、光り方で良いものか悪いものかの判別は出来るだろう。もし、光って見えなければ、大したものではないので、万事解決だ。寧ろそうであって欲しい!本気で!!光っていませんように!
よし、じゃあ、屋敷に届けてもらうように連絡しよう。あと、あまり騒がないように口止めもしておかなくてはならない。噂が一人歩きしてしまい大事になる事はよくある。
ペラペラと書類をめくり、報告書を最後まで読んでみる。
、、、はい、無理~
運べない!!大き過ぎるわ!!
なんと、縦横が小柄な男性くらいあり、重量も力自慢の人間が十人がかりでやっと持ち上がるレベルらしい。
無理矢理運べなくはないだろうが、この世界の道は舗装された道の方が少ない。荷馬車も踏み抜きそうな荷物を長距離運ぶのは至難の技だろう。
っていうかこれって本当に宝石?あり得ない大きさなんですけど。
どうする?やっぱりもう一度埋める?その方が無難かな~
鉱山付近ってどうなってるんだっけ?
鉱山効果で賑わって発展してるらしいけど、、、警備の人間も派遣しているので治安も悪くないはず。
鉱山からの収入を近隣の整備にも充てていたので、街も中規模くらいには発展しているだろう。
アマーリエはなぜそんなにあの鉱山に力を注いでいたのだろう?
当時の記憶は、、、そう、答えは超超超光ったからだ。
何があるの!?ってくらい地図が光った。
、、、何がある?って、まさか、あの宝石の所為?
あ~~~~最悪。厄介事さんがズンズンこちらに向かって行進して来る音がするよ。ハァ。
「ベルタ、、、旅の用意をしてもらう事になると思うわ」
「鉱山へ足を運ばれるのですか!?」
溜息交じりに力なくお願いすると、ベルタが少し驚いたように聞いて来る。
まさか私が態々出向くとまでは考えていなかったようだ。
「ええ、片道十日はかかるわよね、、、最悪」
おっと、思わず本音が口からはみ出たよ。
だって、ヴィアベル!!私の可愛い可愛いヴィアベルと一ヶ月近く会えないって事だよ!?
これを最悪と言わず何と言うのか!もう!
項垂れながらも気分転換に次の書類を手に取る。
パンダか、、、
それはベッカーからのグッズ販売の意見書だった。
寄付の件をベッカーにすると、最初は乗り気ではなさそうにしていたが、ベッカーにも確実に利になる話をすると納得してくれた。
私の"寄付"がお店の宣伝と評判に繋がるという説は、ベッカーには新鮮な驚きだったようで、最後にはとても嬉しそうにニヤリと笑った。
子供達や算学を学ぶ人々への寄付の話をしているのに、なぜか悪巧みをしているような雰囲気に、、、やっぱり、"心無い商人"?いやいや、違うよね?
「木彫りのパンダ、、、」
ベッカーの意見書を読み進めると、グッズとして木でパンダを象った人形を作成してはどうかと書かれていた。
微妙~可愛く作ればそれなりに悪くないかも知れないが、どうしても鮭を咥えた熊の置物を連想してしまう。まあ、安価には作れるけど、、、庶民にも手に取りやすくていいのかな?
でも、やっぱりパンダはあのモフモフがなければ可愛さ半減だろう。
って事は、"ぬいぐるみ"だよね?
この世界にはないので、ベッカーに提案してみようかな。アンネリース様が気に入ってくれそうだ。ヴィアベルはどうかな?確りしていても三歳児だし、気に入るでしょう!パンダは無敵なはずだ!
「さあ、そろそろヴィアベルが戻る時間だわ。お茶に向かいましょう」
今日のお菓子は、揚げパンに生クリームを入れて粉砂糖をまぶしたものだ。
そう、某ドーナツ屋の定番の品だ。私はアレが大好きだったので、再現してみたのだ。
料理長はパン生地を揚げるという発想がなかったようで、また大袈裟に感動していた。
もう、いつもの事なのでスルーしました。
見習いのクルトとダミアンでさえ放置を学んだようで、ダミアンは「そっすね~」とかなり適当な相槌をうっていた。
料理長の威厳は何処へ、、、いや、尊敬されていない訳ではないだろうけど、、、
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