魔法の姫と世紀末世界のストレンジャー

ウィル・テネブリス

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剣と魔法の世界のストレンジャー

ラブホにロリ6男の娘1

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「――なるほど、きっと私の考えた最強のおいもがウェイストランドの土壌で変異してしまったのでしょうね。お芋も油も収穫できる『歩くフライドポテト』がようやく実現したと思いましたのに……!」

 作物研究所のエントランスに思いっきり知ってる笑顔があった。
 芋の悪……飢渇の魔女リーリム様だ。
 庭園の爆音と揚げ焼き中の芋の化け物を聞きつけてやってきたそうだこの芋野郎め。

「リム様、残念だけど先に『フライド・クラングル』が実現しそうだったぞ。食えないじゃがいも吐くわ油ため込んでるわウェイストランドの生態系もびっくりだあんなん」
「でもちゃんとオリーブオイルを蓄えておりますのね……さすがは我ら料理ギルドの誇る農作物研究所ですわ!」
「ああ、すごくて俺も感動してるよ。次ここでまた変なのでてきたらマッドサイエンティストの住処と勘違いしそうなぐらいにな」
「こんなに油まみれになりながらよく頑張ってくれましたわね、イっちゃんたちへの報酬は幾らか上乗せしておきますわ~♡」

 会って五秒以内に「何があったか」を油まみれのまま答えれば、料理ギルドマスター直々に報酬額アップまでありつけたが。

『け、研究所が油まみれに……』
『良かった機材とかは無事みたいですよ、ただすっごい滑るので気を付けてください』
『こいつらの吐くじゃがいも、全部青色じゃないですか……そうか光合成したから毒素が……』
『全員、魔法清掃業者が来るまでポテトリフィドのサンプルを採取してくれ。それにしても外のあれよく燃えるな……サンプル一体残してあるけど、処分どうしよう』

 そんな彼女についてきた白衣っぽい身なりの人間やら獣人やらが、こうしてオイリーな職場にぬるぬる難儀してる。
 収穫されたジャガイモンスターを事細かに調べたり、建物の被害状況を確かめたりと大変そうだ。

「リーリム様、ポテトリフィドに関して一つ言わせてください。どう見てもこれ失敗してますよ」
「でもシーちゃん、植物性の油を生み出すという点は成功してますの! きっと今までにない新しい味がするはず!」
「その点なのですが。まず毒性はありません、おそらく食用に使っても問題ないかと思われますが……問題は風味です。古くなったオリーブオイルを濃縮したみたいです、いえ熟成されてるとかじゃなく酸化したお味で……」

 そして銀髪とんがり帽子のロリへ、面倒くさそうな対応を送る人魚が一匹。
 シーちゃんがポテトフィリドがいかにダメかなのか説明してた。

「情報追加だシーちゃん、あれは魔法でできた植物なんかじゃないぞ」
「ふむ、どうしてそうだと?」
「こっちの体質上の話だ。魔法でできてるならもっとあっさり終わってるだろ」
「あーそういう……つまりあれは、我々の試作した植物が"うぇいすとらんど"の土壌で著しい変異を遂げてしまった結果ということなんでしょうかね」
「研究成果の仕上げは悪い方向性へゴールしたらしいな」
「ええ、そうですね。我々もあちらの世界のものがこれほど影響を及ぼすものだとは思いませんでした、以後気を付けないと……」
「私のお芋を化け物に変えてしまうとはおそるべし、ウェイストランド!」
「俺は芋と油を両方とれるようなものを思いつく奴が恐ろしいよ……」

 こっちからも一言加えておいた。あれはけっして魔法絡みじゃない。
 マナが通ってるなら一撃で勝負が決まるだろうが、そうもいかない点からガチのミュータントなのかもしれない。
 現に外ではいまだにデカい姿がオリーブオイル焼きにされたままだ。

「――確かにあんまりおいしくないですわね、この油」
「だから言ったじゃないですか。そもそも食用油を直接生み出す植物なんておいしいまずい以前に危険なんですよ、まして自ら歩くようになれば猶更です」
「お芋と油を同時に収穫できる画期的な植物かと思いましたのに……浅はかな自分に失望しました、今後はオリーブ農家とじゃがいも農家を大切にします」

 更に、瓶入りの油をテイスティングしたリム様からそう言われてしまえば――もはやあれはただの歩く可燃物だ。
 それとフランメリアのオリーブオイル生産者の尊厳も守れたらしい、今日一日でどれだけの人を救ったんだろう。

「ねえいち君……その子は誰なのかな?」

 リム様に依頼について説明してると、後ろからにゅっとキャロルが割り込む。
 飢渇の魔女に負けず劣らずのロリは親し気に話に加わりたさそうだ、油まみれで。

「にーちゃんの知り合い? 魔女様みたいな格好してるね?」
「なんですかそこのいきなり現れた子は、なんか研究所の人達と普通に話してますけど……」
「ヒロインではないとお見受けいたします……けれども、とてもお綺麗にございますね……? こちらの世界の方なのでしょうか?」

 他の奴らも「誰このロリ」みたいな感じで見てる。さてどう説明したもんか。

「あー、キャロル。この人はなんていうか……」
「……後ろにおられるそちらのパワフルな子供たちに説明しますけど、この方は芋……飢渇の魔女リーリム様ですよ。そして料理ギルドマスターでもあります、つまり私の上司ですね」
「料理ギルドマスター……この子がそうなの!? 思ったよりちっちゃいんですけど!?」
「ギルマスさんだったんだー!? 九尾院にいる子みたいだね!」
「えっこんなちっちゃいのに!? いえそれよりどういうことですかあにさま!? なんでそんな方とお知り合いなんですかそもそも!?」
「そちらのお方は、料理ギルドのマスター様だったのですね……!?」

 が、適切な言葉を考えるよりも受付の人魚の口ぶりに先を越された。
 そんな説明に九尾院の面々は当然「えっ」という形でいろいろ疑うも。

「――そしてこの子のママですわ!」

 本人は得意げに満ちたドヤ顔で腕を掴んできた、なんて説明しやがるこの芋。

「……いち君のママ……?」
「にーちゃんのママだったんだ! 初めまして!」
「あの、今コノハはママを称するお方がこの世に二人もいることにびっくりしているんですけど。どう見てもこれシズクお母さまと同じあれですよね?」
「いち様のお母さまだったのですね? はじめまして、わたくしは九尾院に所属するツキミと申します……」
「おい騙されんなこんなのと血縁関係結ばれてると思うのかお前ら」

 料理ギルドマスターな上にママを騙るような人柄にもっと混乱が広がった。
 ツキミなんて本気で俺がご子息に見えるらしい。んなわけないと否定するも。

「わたしはおねえちゃんのキャロルだよ!」

 姉を称する何かもひしっと腕を掴んできた。油でねっとりしつつ。
 どんな張り合い方をしてるんだお前は。しかしリム様は特に意に介さず。

「まあ、いつのまにお姉ちゃんができたのですねイっちゃん!」
「うん、この子のおねえちゃんだよ!」
「ふふふ、ママにお姉ちゃんがいるなんて家族が増えましたわね~♡ 改めましてこんにちは、私は料理ギルドマスターこと飢渇の魔女『リーリム』ですわ。リムちゃんってよんでね!」
「リムちゃん! わたしは九尾院所属のキャロル、種族はサキュバスだよ!」
「あら、そう言われてみると角や尻尾が私そっくりですの! 親近感が湧きますわ! まるで家族みたいな!」
「あっほんとだ……! いち君、サキュバスの子だったんか……!?」
「オフの時はメスっぽいですけれども立派な男の子ですわよ~♡」
「つまりわたしたちの家族なんだね! 把握したよ!」
「おいなんて会話してやがるこいつら」

 勝手に人の家族構成(空っぽ)にママとおねえちゃんを付与してきた。
 なんなら意気投合してる。奇しくもこの二人の共通点は悪魔っぽい角や尻尾や翼だ。

「……ご主人、家族がいっぱいだね」
「ここだけの話だ、毒親育ちの訳ありな身に母親と姉が勝手にできてけっこう複雑な心境」

 母親と姉に加えて今じゃ愛犬もいる、撫でてやったがぬるっとする。
 リム様とキャロルの勢いに九尾院のロリどころか研究所勤めの面々も「なにこれ」と迷ってるが。

「九尾院の皆さま、料理ギルドからの依頼をこなして頂いて私とっても感謝していますわ。こんなに油にまみれながらも頑張ってくれた皆さまには、然るべき対価を与えなければいけませんわね。お支払する報酬は当初よりも数割ほど増額させていただきますの!」

 料理ギルドマスターはすぐにそれらしく感謝の言葉を送ってきた。
 ひどい仕事だったが報酬が増えてみんな大喜びだ――特にコノハ。
 一瞬「じゃがいも」とか口走らないか不安が走ったが、油でいい感じにてかった俺たちに優しく一礼すると。

「こうして料理ギルドのために働いてくれたというのに、こんなに汚れさせてしまって申し訳ございません。早急に替えのお召し物と身を清められる場をご用意いたしますので――」

 次第にこっちの身なりを気にしてくれた。
 六人分の油の輝きに「どうしましょう」と考えてる。
 どうにかしてくれるなら嬉しい、とばかりにこっちが視線を送ると。

「そういえばリーリム様、ちょうど隣に料理ギルドのメンバーが経営する宿がありましたよね? ほら、あのなんか高級感の溢れるところです。なんでしたっけ……シュガー?」

 ところがだ。受付の向こうでシーちゃんがいきなりそんなことを口走った。
 この訳ありが集まるような通りにある宿なんてちょうど一つしかない。
 まさかと右を向けば、館内の窓から白煙に紛れたあの和風混じりの建築が見える。

「なあ、お話し中ちょっと失礼。あそこはその、なんていうか……」
「そうでしたの! そういえばレイゼイちゃんがいましたわ! でしたらあのなんかでっかいお宿をお借りしますの、料理ギルドマスターの権限において!」
「うちのポテトリフィドのせいで客入りが悪くなってたそうですしねあそこ、それに無駄にでかいしちょうどいいかと思います」
「ご迷惑をおかけしてしまったお詫びもしなければなりませんわね……ってことで皆さま、ちょっとギルマス権限でお風呂とかご用意させてきますの!」

 そこに思う限り最悪の展開が重なった。
 あろうことか料理ギルドの魔の手が及んでやがった、あのラブホ。
 あそこの存在意義を知らない魔女と人魚は「だったらあそこいけばいいじゃん」と軽いノリで話を進めてるが。

「えっ、いいのリムちゃん!? あそこ行ってみたかったの! 行こ行こ!」

 キャロルはとても無邪気だ。煙混じりの立派なたたずまいに目を輝かせてる。

「わーいお風呂だー! ボクも行ってみたかったんだよねー♪」

 ピナも同じくだ。濡れた羽をばさっとしながら喜びを表現してるが。

「……え゛っ……いや、えっと、あの……正気ですかこのギルドマスターさん? コノハたちにかなり酷なこといってません? あそこにいくんですか今ここで」
「あら、どうしましたの?」
「あ、あのですね……? あそこって、ほら、普通の宿じゃないって言いますか」
「飢渇の魔女リーリムの名においてもてなすよう命じますので心配ご無用ですわ! 遠慮なさらず!」
「サービス面の心配だとかじゃなくてですね!? だ、だってあそこってラ――」

 コノハについてはもう断言しよう、ラブホの正体を恥じらうほどに存じてる。
 リム様のせいで俺たちの行く末がかなり怪しいとこへ傾いてるこの真っ只中。

「……では、お言葉に甘えてもよろしいでしょうか? わたくしもどのようなものなのか、少々興味がございましたので……♡」

 ぴとっ、と距離感を狭めてくるやべーやつがいる。
 視線を横にすると油で濡れた真っ白な兎の耳、赤い瞳が熱っぽい上目遣いだ。
 まともだと思ってたツキミに裏切られた気分だった。どうしよう。

「……ん、早くお風呂入りたい。行こう」
「ニクちゃんもせっかくの毛並みが油でべっとべとですわ……レイゼイちゃんにさっそくお願いしてきますからね!」
「おい待て! おい、おいっ待てコラ! 聞いてくれリム様、実はあそこ――」
「ひゃっはー!」
「ひゃっはーじゃねえよこの芋がァ!!」

 油で深まったニクのジト顔も合わされば、リム様は善意で突っ走ってしまった。
 止めようにも手遅れだ、「レイゼイちゃーん!」とかコールしつつ解き放たれた。

「良かったですね皆さま、これで油も落とせそうですよ。あの芋……飢渇の魔女リーリム様はこういう時はすぐに気を使ってくれるお方なんですから、なんやかんや憎めないんですよね……」

 たった今いろいろ複雑な心境だが、そんな慌ただしい芋の妖怪にシーちゃんは困ったように笑んでた。
 でもこっちからすると「笑ってる場合じゃねえよ」だ。 
 コノハは「行くんですか……!?」とこっちを見てるし、ツキミは「行くんですよね……?」みたいにガン見してる。

「シュガリってどんなところなんだろうね? お姉ちゃん気になってます!」
「ボクも気になります! 報酬もいっぱいもらえるしラッキーだねー、シズクおかーさんに自慢しよっと」
「ご主人、リムさまってほんとに偉い人だったんだね……」

 他の奴ら? 行く気満々だ。
 駄目だ、このままじゃ絵面的に最悪な日を送ることになる。
 ニクはともかく九尾院の面々とラブホに突撃するんだぞ?

「――よし、依頼は済んだな。俺はちょっと先に宿に戻るよ、それじゃ」

 ということでしれっと抜け出すことにした、偉い人でえらい目に会う前に。
 シーちゃんに「じゃあな」と気さくさを送った後、油まみれの体で出口へ抜けようとするも。

「だめだよいち君! そのまま帰ったら滑って転んじゃうかもしれないでしょ! ちゃんと綺麗になってから!」
「……いち様、キャロル姉様の言う通りでございます。そのままですと足元が滑ってお怪我をなさるかもしれませんし、衛生的にもよろしくないと思われます……わたくしたちと一緒に行きましょうね……うふふ♡」

 キャロルの余分な善意がぎゅっと腕を掴んできたし、反対側からはぬめっとした兎ッ娘のハグだ。
 ここにきてまたヒロインとの力のさ差が災いした、鎖で縛られたように動けない。

「……ご主人、行かないの?」
「いかないのー? にーちゃん一緒に行こー?」
「ご――午後から配達の手伝いがあるんだ」
「ん……? 今日はキリガヤさまたちがお店に行ってるよね?」

 ニクとピナの純粋な視線も混じり始めれば、あとに頼れるのはもうコノハぐらいしかいないわけだが。

「あ、あのっ……キャロルねえさま、あにさまにも都合というものがありますしね? 尊重した方がいいと思いますよコノハは……?」
「あー、そうだ。だからお前たちで行ってこい、俺はいったん宿に戻って綺麗にしてくるから」
「そうですそうです、あにさまもそういっておられますし? 一度解散、後程合流ということで……」
「むー……? ねえ二人とも、何かおねえちゃんに隠してるような言い方だね? どうしたのかな?」
「おいコノハめんどいからバラした方がいいんじゃないのか、もうおしまいだこのパーティ」
「いくらなんでもあきらめ早すぎませんかあにさま!?」

 よくいってくれた、もじもじしながらだがフォローしてくれた。
 今度クルースニク・ベーカリーの甘味でもご馳走してやろう、そう思って事の成り行きを見守るも。

「――戻りましたわ! ほらレイゼイちゃん、おいでなさい!」
(わっ、いいのかな私がこんなところに入って……お邪魔します……?)
「ちょっと待ってくださいリーリム様! うちのオーナー勝手に連れてかないでください、この人みじんこみたいな小心者なんですよ!」
(みじんこ……!?)

 あの芋、なんて非人道的なことをしやがったんだ。
 おどおどしまくりなチャラ男風店長を通訳ごと引っ張ってきた。
 研究所に放り込まれたオーナーはリム様に連れてこられた猫みたいな様子で。

「ということでギルドマスター命令で宿をお借りしましたわ! さあ、行きますわよ皆さま!」
(え、えっと……私は別に構わないよ、でも……ちょっとあなたたちが来たらいろいろまずいと思うよ、倫理的に)
「オーナーは「もしよろしければお使いください」って言ってますねー、お言葉に甘えてどうぞご利用くださーい♡」

 何やらぼそぼそしてるが、側近のサキュバスがそう言うんだからご厚意を働かせてくれてるらしい。
 なんていい人なんだ。でもこの面子でラブホ行きなんて絶対いやだ。

「ありがとうおじさん! じゃあお言葉に甘えちゃうねー♡」
「わーい♡ 早く行こーみんな!」
「どうなってるんですか料理ギルドの体制は……!? あの、キャロルねえさま!? ほんとにいくんですかコノハたち!?」
「コノハさま、わたくしたちは皆二十歳を超えておりますゆえ、問題はございません……行きましょうね?」
「ひぃっ!? 目がガチですよツキミねえさま!? あにさま逃げてください! 早く!」
「ダメだこいつらめっちゃ力強い! どうなってんだヒロイン!?」
「ニクちゃんいち君引っ張って! 早く!」
「ん、わかった。行くよご主人」
(あわわ……なんだか大変なことになっちゃってるよ……せめてイチさん帰してあげた方がいいんじゃないかな? 不名誉なことが起きちゃうよこのままじゃ……)
「ほら、オーナーは「イチさんも是非どうぞ」って言ってますし、遠慮なさらずにお越しください!」

 ……混沌極まりない状況だ。
 九尾院は無垢だったり悟っていたり不穏だったりと表情豊かな一方で、ラブホのオーナーが戸惑い店員はいい笑顔とカオスが満ちてる。
 逃げようにもがっちりなキャロルとツキミが枷になってる。もう終わりだこの世界。
 次第にニクも加わって油の滑りでずるずる引かれた、おいやめろ馬鹿野郎ども。

「おいっ! 離せ!? 俺をどこへ招待するつもりだ!? おいやめろ馬鹿が! 離せェェ!」
「どうしましたのイっちゃん!? そんなアヒージョみたいな姿じゃ不衛生ですわよ! 油垂れ流しで帰るなんてママ許しません!」
「ちゃんと綺麗にしないとだめですよー、クラングルの景観のためにも当店で清らかになって下さいねー♡ パフェも好きなだけご馳走しますからー」
「ニクちゃん腰掴んで! ツキミちゃん右! お姉ちゃん左!」
「うおおおおおおおお押すなあああああああああああああ!」
「押すよ。せーの……」
「せーの……でございます」
「ボクもやるー! うおおおおおおおおお!」
「なんなんですかこれ……」

 ぬちゃぬちゃ、ずるずる。
 屈強なロリどもにパワフルな形で連れてかれてしまった。
 こうしてとても不名誉なラブホへの再訪を果たすことになった――油まみれで。


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