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旧ver(※書籍化本編の続きではありません)
幸せの形⑬★
しおりを挟む「ここは……」
温かい湯の中で、未だ覚醒しきれていないまま、ぼんやりと周囲を見渡す。
すると―――――……
「目が覚めた?ヴィクトリア」
「っ?!」
あまりにもすぐ近くから囁かれて、驚いた私の身体がびくりと跳ねる。それと同時に、下半身がやたらと気持ち良くなってしまっている事に気が付いた。
「ナハト……?」
私は抱えられるような形で、ナハトに後ろから抱き締められていた。しかも、私の蜜壺には、ナハトの肉棒が埋まっている。
(へ?……どうして?)
気を失う前、自分はフィルに抱かれていた筈なのに。
全く状況が理解出来ないまま困惑していると、ナハトが私の身体をホールドしたまま、焦らすように、己の硬く熱く猛った肉棒をグリグリと押し付け始めた。
―――私の最も弱く敏感な処へ。
「ひあっ?!♡♡ナハト……っ♡そこ、だめぇ♡♡」
「だめ?それなら、もっともっとイジメてやらないといけないな」
「なっ?!なに、を……っ……ひゃああああっ♡♡」
最奥をグリグリされるのが気持ち良くて溶けてしまいそう。
フィルと同じで、ナハトも私の弱い処を、私の好きな動きを、全部全部熟知してしまっている。
「やだ♡やだぁ♡♡そんなにしちゃ……♡♡なはとぉ♡♡」
「分かってる。最初はいつも、素直になれないって。……いっぱい悦くしてやるから、フィルばっかりじゃなくて、もっと俺ともイチャイチャしよ?」
「ひぅっ?!♡♡」
ナハトに首筋を甘く噛まれて、ゾクゾクとした快楽が身体の中を駆け巡る。そして、熱い肉棒で最奥をグリグリされながら、膨らんだ花芽を指で優しくヌルヌルと擦られると、あっという間に絶頂へと押し上げられてしまう。
「やあぁあああっ♡♡イッちゃうぅ♡♡ナハトぉ♡♡♡」
「ヴィクトリア、もっともっと俺を欲しがってくれ……っ」
耳に届く、ナハトの切羽詰まったような言葉。
私のお腹の奥が、更にキュンと疼いて、ナハトの肉棒をキツく締め付けてしまう。
どうやらナハトは嫉妬してくれているようだ。
「~~~~~っ♡♡♡」
私の身体が、そのままはしたなく絶頂を迎えるも、ナハトはぱちゅっぱちゅっと最奥を刺激し続ける。
激しい動きではないのに、あまりにも気持ち良くて、何度も何度も軽い絶頂を繰り返し、頭の中が真っ白になってしまう。
「らめぇ♡♡ずっとイッてる、からぁ♡♡♡」
「俺も……気持ちいいよ、ヴィクトリア……」
ぱちゅっぱちゅっ♡ぱちゅっ♡ぱちゅっぱちゅっ♡ぱちゅっ♡ぱちゅっぱちゅっ♡ぱちゅっ♡
「なはとぉ……♡♡こわれちゃ……こわれちゃうぅ♡♡♡」
「ああ、可愛すぎる……っ♡一緒に壊れよう?俺のヴィクトリア、愛してる♡」
「私、私も……ひぁっ?!んぅ、~~~~~っ♡♡♡」
それまでナハトが後ろから抱きしめる、所謂背面座位の格好だったが、ナハトが一瞬だけ私の身体を浮かせて、正面から向き合う体勢へくるりと変えてしまった。
そうして、唇を塞がれたと同時に、また最奥までナハトの熱く猛る肉棒を一気に穿たれる。
「んんん~~~っ♡♡♡」
口内を蹂躙され、ナハトの唾液の効果で身体の感度がますます上がり、深く長い絶頂が訪れる。
ぱちゅっぱちゅっ♡ぱちゅっ♡ぱちゅっぱちゅっ♡ぱちゅっ♡ぱちゅっぱちゅっ♡ぱちゅっ♡ぱちゅっぱちゅっ♡ぱちゅっ♡ぱちゅっぱちゅっ♡ぱちゅっ♡ぱちゅっぱちゅっ♡ぱちゅっ♡ぱちゅっぱちゅっ♡ぱちゅっ♡♡♡
(だめ♡だめ♡だめなのに……っ♡♡気持ち良すぎて……♡♡)
深く長い絶頂を迎えているのに、ナハトはそれを分かっていながら、私の腰を掴んで、最奥を何度も何度も執拗に責め立ててくる。
ナハトからの甘く苦しい罰。
やがて、ナハトが限界を迎え、私の中に熱い欲望を吐き出した。けれど、すぐにガチガチの状態へ戻ってしまい、拷問のような甘い責め苦がずっとずっと続く。
(…あれ?……なんだか、クラクラ…)
揺らぐ視界。
湯に長く浸かり過ぎていた為、湯当たりしてしまったのだろうか。
「…ヴィクトリア?」
ナハトの声が遠くに聞こえる。
いつの間にか、私は意識を失ってしまっていた。
そうして、目が覚めると同時に、私の目に飛び込んできたものは、見慣れた天井。
私は自分の部屋の、ベッドの上だった。
そして――
「な……はと……?」
私とナハトは、繋がったまま抱き合っていた。
「…これは一体どういう状況??」
ナハトは眠っていた。
というか、眠っているのにガチガチなままっておかしいでしょ?
朝勃ち?室内が暗いから、今が朝なのかもよく分からないけど。
しかも、ナハトが下にいるから、まるで私が襲ってるみたいではないか。
退こうと思って身体を起こすと、先程よりもナハトの肉棒が深く入ってしまい、最奥にトン♡と当たってしまった。その瞬間、キュンっと感じてしまい、ナハトのソレを締め付けてしまう。
「ひぅっ♡♡」
「……うっ……」
ナハトの整った眉が、悩ましげに寄せられた。ほんのりと上気した頬を見て、思わずドキリとしてしまう。
「……ナハト?」
胸を高鳴らせながら、ゆっくりと腰を揺らしてみる。すると、やはりナハトは悩ましげに眉を寄せたまま、苦しそうに呻いた。その様があまりに色っぽく、煽情的で。
「ナハト、感じてくれているの?」
酷く嬉しい。
何とも言えぬ高揚感。
自分自身も感じてしまうから恥ずかしいけれど、ナハトが気持ち良くなってくれているのが嬉しくて、私は自分からゆるゆると腰を動かし続けてしまう。
「……う………ぁ♡」
「あっ♡あんっ♡……ふふ。ナハト、可愛い♡もっと感じて?」
ナハトも、いつもこんな気持ちなのだろうか?
もう何年も一緒にいるのだから、当然私が上になって行為をしたことは何度もあった。けれど、それでも主導権はいつも彼らにあった。
拙い動きで何とか頑張ろうとしても、彼らが突き上げれば、私は一瞬で快楽に呑まれて屈服してしまう。
だから、こんな風にゆっくりと反応を見るのは稀なことだ。
風呂場での、嫉妬してくれていたナハトを思い出し、腰を揺らしながら、その唇に触れるだけのキスをする。
「好きよ、ナハト。……大好き」
何度もナハトの唇や頬、目尻や額にキスをしながら、ゆるゆると腰を動かし続ける。
「気持ちぃ……♡ナハト……♡♡」
これでは、本当に変態だ。
そう思うのに、腰を揺らす度に中が気持ち良くて、膨らんだ花芽も擦れて堪らない。自身の胸を押し付けるように動けば、ゾクゾクとした快感に眼の前がチカチカしてくる。
「……ヴィクトリアさま……?」
「ひぅっ?!♡♡」
ナハトの声が聞こえた瞬間、ナハトのソレが私の中で大きくなったのが分かった。思わず強く締め付けてしまい、あまりの気持ち良さにビクビクと身体が震えてしまう。
ナハトも同じみたいで、彼もまたピクリと身体を震わせた。
「嬉しい。…ヴィクトリアの方から襲ってくれるなんて」
甘い吐息と、熱を孕んだ深紅の瞳。
ナハトの瞳はいつもにも増してトロンと蕩けていて、口元が柔らかく弧を描いている。
可愛い。このまま全て喰らってしまいたい。
私の思考が全てサキュバスとしての本能で塗り潰されていく。
ナハトの酷く嬉しそうな笑顔。
「――ああ、本当に嬉しい。いつもより色濃く染まっている。深い深い紅。…綺麗だよ、ヴィクトリア」
どうしてなのか。酷く喉が渇く。
私は我を忘れた獣のように、ナハトの上で淫らに腰を揺らし続ける。
自分が何回達しても、彼の猛る剛直を味わい続けたくて。
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