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旧ver(※書籍化本編の続きではありません)

アスモデウスの誘惑★

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『それで、願い事は決めたのか?色欲の愛し子、ヴィクトリア』

あれから数日後。
ヴィクトリアは、再びアスモデウスと再会していた。

彼はとても機嫌が良さそうで、金の混じった紅い瞳を煌めかせている。

『すみません。私、まだ……』

まだハッキリとした答えが出ていない。
そう伝えようとしたが、アスモデウスに抱き締められて、思わず息を呑む。

逞しく靭やかで美しい、完璧な身体。
アスモデウスは例えるのならば、美の男神の如き完璧な姿をしている。色欲の悪魔だからか、その妖艶な色気は凄まじく、クラリとしてしまう。

『良い匂いがする。淫乱な雌の香り。……随分と快楽を愉しんでいるようだな?』
『……っ!そ、それは……ひぅっ?!』

突如として感じる、指の感触。
アスモデウスの指がヴィクトリアの秘処に触れて、秘裂の上をなぞっていく。
ヌルリとした感触に、くちゅりと卑猥な水音が聞こえてきて、ヴィクトリアは顔を羞恥で赤く染めた。

『毎日毎日、ここを沢山濡らしているようだな』
『ち、違っ……私は、その……』
『“食事”を取っているのだろう?淫魔は精気を喰らう魔物なのだから、糧が充実しているのは良い事だ。……どれ』

くちゅり♡♡

『あっあっ♡♡だめ……!指、中に挿れちゃ……♡♡』
『中の具合も最高だな。この締め付けが堪らん。私のを挿れたら、さぞ気持ち良かろう』
『やめ……掻き混ぜないでぇ……♡♡』
『お前は相変わらずだな、ヴィクトリア。世のどんな女も、私を拒む事は無いと言うのに。……久しく忘れていた感覚を思い出す。嫌だと言われれば、男は更に燃える生き物なのだと』
『あんっ♡♡指、抜いてくださ……♡♡』
『いいのか?お前の身体は酷く悦んでいるぞ?……少し弄っただけでトロトロだ。それに、お前は最初から濡れていた。お前は淫乱だから、私を見ただけで身体が先に期待してしまったのではないか?』
『っ……』
『きっと糧の前でもそうなのだろう。愛い奴だ。そして憎らしい程の罪深き女。……お前を独占したくて、糧共は気が狂いそうな毎日を送っているに違いない。私とて、お前が欲しいのだから。お前は私を色欲の悪魔ではなく、“ただの男”にしてしまう。……不思議な女だ』
『……アスモ、デウス?ん、ぅ♡♡……は……♡♡』

重なる唇。
アスモデウスに蹂躪される口腔内は、驚くほどに気持ちが良くて。
抱きしめてくる腕も、温かな胸も、全て悪魔の罠だと知りつつ、魅了されてしまう。

『……は……、ヴィクトリア……お前は何処もかしこも甘くて美味い』
『な、何を……』
『願いは何でも良いんだぞ?何なら、私だけの女になればいい。お前だけを愛してやる』
『どうしてそんなに……私の精気が、極上だからですか?』

アスモデウスとは、数えられるくらいしか会ったことがない。
それなのに、どうしてここまで好意を持たれてしまったのか。
ヴィクトリアが思い付く原因は、この身体だけだ。ゲームのヒロイン同様、この身体は快楽に弱く、快楽に貪欲過ぎる。
その結果、快感しか拾わない淫乱過ぎる身体のせいで、精気は極上の味と化してしまう。

そうして、この極上の精気は、最上の悪魔にさえ有効らしい。

しかし、アスモデウスはそんなヴィクトリアを見て、不敵な笑みを浮かべた。

『確かにお前の精気は極上の味だ。これ程までに美味い精気には滅多に出会えない。……私が気に入っているのはお前自身だ、ヴィクトリア』
『え?』

――――私自身?

『お前の全てが愛おしい』
『貴方が、私の何を知っていると言うの……?』
『知っているさ』
『ひゃうっ?!♡♡』

突然、ヌルリと熱い剛直が、ヴィクトリアの秘裂を擦り上げた。
それは勿論、アスモデウスの情欲の塊。
ヌルヌルと動かされて、その度に花芽が擦れ、甘い快感を引き起こす。

『本当は人間の頃から、こういった行為が大好きだったのだろう?嫌だ、駄目だと言いながら、自らその身を淫魔の餌にして』
『違う……!私は……っ、やぁ♡♡』
『……色欲の愛し子、ヴィクトリア。お前は常に飢えている。愛と快楽に。その貪欲さが、何よりも私好みだ。そして、快楽に堕ちると、本当のお前が顔を出す。もっともっとと欲しがるお前が、最高に可愛い。……糧共も、本音は私と同じだろう。腕の中で悦がるお前が、可愛くて愛しくて仕方がない。……だから、お前が欲しい』

ヌリュヌリュヌリュヌリュヌリュヌリュヌリュヌリュヌリュヌリュ♡♡♡

『らめぇ♡♡そんな、擦っちゃ……♡♡』
『毎日毎日、散々糧共と交わっていても、お前の身体はまだまだ欲しがっているようだな。実に好ましい。……私なら更なる快楽を与えてやるぞ?私の女になりたいと願え、ヴィクトリア』
『ま、待っ……止まって、アスモデウス♡♡この、ままじゃ……っ♡♡』
『イケばいい。花芽だけで、はしたなく果てろ。私が見ていてやる』
『やぁっ♡♡見ないでぇ♡♡』
『駄目だ。全部見せろ。……そら、け』
『~~~~~っっ♡♡♡』

アスモデウスの言葉と同時に、ヴィクトリアはプシャアアアッ♡♡♡と勢い良く達してしまった。
先程とは違い、花芽しか弄られていなかったのに。

自分はエッチなのだと証明してしまったかのように感じられて、ヴィクトリアはくたりと身体を預けながら、顔を上げる事が出来ない。アスモデウスは、そんなヴィクトリアを見てククッと笑みを溢しながら、優しくその身を撫でる。
すると、ヴィクトリアの身体が分かりやすくビクビクと反応した。

『やっ……♡♡』
『イッたばかりだから敏感になっているようだな。……もっと触れてやろう』
『止めて……今は、だめ……っ』
『だめ?』
『ひゃあああんっ♡♡』

くちゅくちゅと卑猥な水音が夢世界に響き渡る。
アスモデウスの剛直が、ヴィクトリアの蜜穴に押し当てられ、入口をひたすら責められているのだ。

『私は、お前の許可がなければ挿れる事が出来ん。……以前は頑なに拒んでいたが、今回はどうだろうな?』

奥に欲しい。
ずっとずっと、奥。
そこを突いて、グリグリして欲しい。

アスモデウスが、金色の混じる紅い瞳を細めた。


『欲しがれ、ヴィクトリア。私を欲し、受け入れろ』


* * *
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