【R18】乙女ゲームの悪役令息の妹に転生しました!お兄様の処刑フラグを全力で叩き壊します!!

はる乃

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本編

魔法の先生

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よし、決めた!!

「私、魔法主体の騎士になる!!」

あまりの体力の無さに、私は剣を諦めて魔法に全力を注ごうと決めた。
もちろん、諦めたとは言っても止めるつもりは無い。まだ体力作りの段階から先に進めてないしね!!
体力は無くても、もしかしたら剣のセンスはあるかもしれないし!!
もしくは弓とかでもいいし!!武器は剣だけじゃないからね!!
さてさて。
じゃあ、早速お父様にお願いしに行こう。

お父様の執務室にて。
私はコンコンと控えめにノックをした。

「お父様、ロゼです」
「入りなさい」

お父様の返事を聞いて執務室の中へ入ると、お父様が私の元へ来てふわりと抱き上げてくれた。

「可愛いロゼ、お父様に何かご用かい?」

せっかくのイケオジなのに、デレデレと緩みきっちゃって台無しですな。まぁそんなところも好きだけど。
肉体に精神年齢が引っ張られるってこーゆう事なのかな?思わずお父様をぎゅっとしちゃう。

「お父様だいすき!!」
「ロゼ!!なんて可愛いんだ!!お父様もロゼが大好きだよ!世界一大好きだよ!!」

ほっぺぐりぐりぐり。
お父様はお髭がないから、チクチク痛くなくていいね。
ハッ。違う違う。お父様とのぎゅーも大事だけど、私は魔法を使えるようになりたいんだよ。

「お父様!!私に魔法の先生をつけてくださいませ!!」
「魔法の先生?……そうだな。まだ早い気もするが、オリバーに魔法書ばかり読んでもらっていると聞くし」
「いいのですか?」
「ああ、いいよ。魔法の先生をつけてあげよう」
「やったぁ!!お父様だいすき!!絶対に私が家族みんなを守ってあげますからね!!」

私がそう言うと、イケオジのお父様は優しげに瞳を細めて私の頭を撫でてくれた。

「家族を守りたくて魔法を習うのかい?ロゼは優しい子だな。だが、何も心配はいらない。お父様が皆を守るからな」
「…………はい!ロゼはそのお手伝いをします!!」
「いい子だ、ロゼ」

ごめんなさい、お父様。
私はもう知っているんだよ。
お父様の悲しい未来を。

だから、私は―――

……………………
…………

それから1週間後。
我が家に魔法の先生がやってきた。
お兄様も一緒に習うんだって!やったね!!

部屋でお兄様と待っていると、綺麗な女の人が入ってきた。
魔女?!
トンガリ帽子被ってる!!
魔女だよ魔女だよ!!

私はめちゃめちゃテンションが上がった状態で、キラキラとした憧れの眼差しを向けてしまっていた。
当然その綺麗な女の人も私の視線に気付いたようで、コホンと一度咳払いをしてから自己紹介を始めてくれた。

「本日より貴殿方に魔法を教える事となった、魔法師のジョアンナ・リーゼルです。宜しくお願い致します」
「「宜しくお願いします!!」」

私とお兄様は元気よく先生に挨拶をした。美少年であるお兄様を見て、ジョアンナ先生が一瞬だけ瞳を輝かせたのを、私は見逃さなかった。

まさかジョアンナ先生……
ショタコン??

魔女だ魔女だと思って浮かれていたけど、これはちょっとよろしくない。お兄様が大人の綺麗なお姉さんに誘惑されないように、しっかりガードせねば!!


* * *

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