顔隠したい系糸使いのVRMMORPG

我利怨

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第2章 恐怖の始まり

9話 素敵な魔術師

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『では、あなたの名前は紫水晶アメシストです。私から見て左側のあなたが黒曜オブシディアン、右側のあなたが黒玉ジェットです』
パァア
という効果音とともに白い光のエフェクトが一瞬出てきてテイムモンスターの名付けを完了しました。という通知が来ました。
忘れやすい人用にかテイムモンスターに視線を向けると名前が表示されますね。ちなみに私はわすr(作者 はいはーい!作者は忘れる側でーす!カナリちゃんもそうだよね?ね?)
・・・私は何も聞いてません。直接脳内に響く声なんか聴いてません。ええ。ええ。
ひとまずはここでやることは終わりましたかね?
まあ、あってもなくても後から来るのでいいですが。
やることは終わったのでボスフィールドから出ようとしましたが・・・どうやらすでにボスフィールドから出てました。
でた記憶はないので、ボス戦が終わったら自動的に出るようになってるんですかね?
まあいいです。
ん?なんか視線を感じます。
「ねえ、ねえその狼ってもしかしてボス?」
まずい、まずいです。
今私は仮面をつけてません。イコールしゃべれません。さっさとつけなければ。
急いで私はカンペな仮面?をつけて声の主ーー私の目の前にいる黒いシルクハットに燕尾服、 白い手袋に黒いステッキーーマジシャンの格好をしている黒髪黒目の女性に(でも背がちっちゃいから少女かな?)顔を向けます。
『まずは名乗るのが礼儀ではないですか?』
「んえ?!文字でてきたー!ええっと・・・まずは名乗るのが、ってそうだよね。ごほん、あたしの名前はキャピタル・マジシャン素敵な魔術師だよ!マジでもシャンでもいいよ!よろしく!」
キャピタル・マジシャンーー素敵な魔術師ですか。そのまんまですね。
『そうですか。私の名前はカナリです。よろしく』
「で、その狼ってボスなの?」
遠慮なく踏み込んでくる彼女に思わず冷たく返してしまいます。
『もしそうだったらなんだというのですか?』
「い、いやだなあ。ちょっと気になっただけだし、もし言いづらいなら言わなくてもいいよ」
ボスと戦った人にはきづかれることですので言ってしまいましょう。
『まあ、いずれわかることなのでいいですけどーーあなたの言う通りボスですよ』
「え”っ!ボスなの?」
『?何かおかしいですか?』
「おかしいよ!この世界でボスをテイムしたことがある人はいないもん!・・,ちなみに、どうしたらボスなんかテイムさせれるの?」
『戦ってたらいきなり降伏してきたんですよ』
「へーそうなんだ・・・ってなるかボケッ!突っ込みどころ満載だわ!ありすぎてどっから突っ込めばいいのかわからんわ!」
この人キャラ変わりすぎじゃないですか?心なしか息も荒いですし大丈夫ですかね。
ところで突っ込みどころとはどこなんですかね?
いくら首をひねっても出てきません。
「うわかわい。・・・じゃなくて!まず一人でボスに挑んだの?」
『ええ、もちろんそうですが。それが何かおかしいですかね?』
「はぁ、私でも野良パーティー組んだのに・・・」
『?何か言いました?』
「ううん、なんでも。えっとね、普通ボス戦はパーティー、それもパーティー最大人数の6人で挑むものなの。ボスとのレベル差が10を超えてる場合は3人ぐらいでやるけど。一人でやるなんて、それこそボスとのレベル差が25以上ないとさらに余程のプレイスキルがないと難しいーーいいえ、不可能なのよ。ちょっと聞かせてほしんだけど、あなたはボスとのレベル差はいくつなの?」
ボスとのレベル差ですか?うーん、ボスって何レベルなんですかね?
『そもそもこのボスのレベルはいくつですか?』
「ええっ!そんなの見ればわかるじゃない」
『?見るってどこをですか?』
「もしかして・・・あなた知らないの?」
あれ?誰でも知ってる一般常識的なやつだったんですか?まあ知らないので首を横に振ります。
「だから何でそんな小動物的な行動するのよ。可愛すぎでしょ・・・はぁ、普通にボスの名前の横に書かれてるわよ。!」
ん?可愛いとか言ってましたか?まあ、聞き間違いでしょう。平々凡々な私の顔を可愛いなどという人がいるはずないのですから。・・・自分で言ってて悲しくなりますね、コレ。
しかし大きい文字で、ですか・・・そうだったような気がします。してるんです!そうだと気づいていました!気付いていたんです!(気づいてなどない)
『そうだったような気がします』
「気がしますって・・・あなたそのうち大事なもの見逃すわよ。・・・人の好意とか、彼氏の気持ちとか、ピンクな雰囲気とか。私みたいに・・・わたし、みたい、に・・・」
後半になってくにつれ、だんだんと肩が下がって雰囲気が沈んでいますが大丈夫でしょうか?
まあ、さっきまでの彼女の様子を見るに大丈夫でしょうね。あっ、頬を叩きましたね。いたそうです。
パチンッと自分の両頬を叩いた後の彼女はスッキリしていました。
「それはそうと、さっきまでマナーを守って聞かないように我慢してたけどもう我慢できないわ!自分の好奇心という好奇心が聞けと言っている!ということで聞きます。あなたのその仮面は何?」
いや、我慢してたなら聞くなよ。マナーなら余計に。
『最初の街で買ったものです』
「嘘よ!そんなおもs・・・そんな性能を持つアイテムなんてなかったわよ!」
この人絶対面白いって言いかけた!絶対言いかけた!
『あるんですよ。コミュ症への支援アイテムが』
「えっ?あるの?」
『あります。あるんですよ!』
目を見開いてからしばらく考え込むような動作をした後、ぽんっと手を叩きいいことを思いついたと顔が言っています。
嫌な予感がします。
「っていうかあなたコミュ症なのね・・・ねねっ、その仮面外して私としゃべってみない?」
・・・・・・は?
『・・・・・・は?いえいえ、冗談ですよね?』
冗談だよね?
お願いそうだと言って?!
そう願うもキャピ(呼び方これにした)の口から出てきた言葉はーー
「いや?本気だけど」
ーーでした。
『嫌です嫌です嫌です!』
全身の横に振れるところを振りながら拒否をします!
「ん~可愛いけどダメ!」
手でバツをつくって願うも・・・
『そ、そんな・・・後生ですから!それだけはダメです!絶対ダメです!』
「そんなこと言ってたらコミュ症なんて治らないわよ!一回だけ騙されたと思って!ね?」
なんですかその詐欺の常套句みたいな言い方は。
『嫌です!』
「むう!・・・仕方ないわねぇ、私あなたの相棒バディになるわ!」
『なんでそうなるんですか?!っていうか全然仕方なくないでしょう?!あなたがそうしたいだけですよね?!』
「何言ってるの!仕方ないであってるわよ。だってあなたが私と仮面を外してしゃべってくれないから、仕方なく。なんですよ?わかりましたか?」
と言いながら文句は言わさないという顔が怖いです。そうして私はーー
「え!いいの?ありがとう!これからよろしくね?」
恐怖のあまり思わず首がはちきれるぐらい縦に振っていました。

ノォォオオオオ!なんで首振ったん?わたし。振ってしまったん? 
あまりの悔しさ?にわたしは地団駄を踏みました。
『はい。よろしくお願いします』
そう返すのが精一杯でした。

・・・テンパりすぎてこんなギャグを思いついてしまいました。
今日、麩恐怖の味噌汁」
・・・ナンツッテ!









遅れてすみません!
学校やらいろいろ忙しく、書く手も止まり、ここまで遅くなりました。
すみません!
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