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第3章 とまどい? ときめき? ルームシェア

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 ひとりになってから、自分の部屋をもう一度隅から隅まで点検した。

 ベッドの横のチェストには、パジャマが数セット。
 この滑らかな感触、やっぱシルクだ。

 下の段にはリネン類や下着類もふんだんに入っている。

 それから、ウォーク・イン・クローゼットへ。
 オーソドックスなデザインが多いと思ったけれど、カッティングが優れているのか、どの服も垢抜けて見える。
 ということは、ここにあるのはハイ・ブランドのもの……

 頭のなかでソロバンをはじいてみる。

 セーターやブラウス、スカート、ワンピース、パンツそれぞれ15着ずつぐらいありそうだから……ひえっ。
 口にするのも恐ろしい金額になりそう。

 そのなかでひときわ目を惹いた、手の込んだ刺繍が施されている淡い藤色のワンピースを手に取る。

 タグを見て、またびっくり。
 わたしには一生縁のないブランドの品だ。
 おそらく、50万円は下らない。 

 さらにクローゼットの引き出しには、アクセサリー・ボックスまで入っていた。
 しかも、もちろん安物のアクセサリーではなく、どう見ても本物。
 粒揃いの真珠の首飾り、ダイヤのネックレス、金のピアス、エメラルドのペンダント……
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