ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

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甘いお仕置き①

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——数日後



あの後、わたしは検査を受けた結果、発作が起きたせいで喘息が少し出やすい状態になってしまっていて、数日入院してから家に帰ってきた。





ひな「お仕置きって、水の入ったバケツを持って立っとくとか?」


五条「いつの時代の話をするんだ」


ひな「じゃあ、ご飯抜きとか?部屋から出してもらえないとか……?」


五条「そんな無意味なことするわけないだろ」





五条先生と帰って来るなり、お仕置きが一体何なのか気になって気になって、車を降りてからずーっと後ろを付いて聞きまわる。





ひな「なら、わたしは何をすればいいんですか……」





キッチンで冷蔵庫を開ける五条先生の後ろに立ち止まり、これ以上答えも思いつかずそう呟くと、





五条「なに。そんな俺にお仕置きされたいの?」





と、五条先生がチラッと振り返る。





ひな「そうじゃなくて……!お仕置きなんて、絶対痛いとか怖いとか、そういったことだから、心の準備をしておこうと思って……」





と言うと、





五条「そんな苦痛を与えるようなお仕置き、俺がひなにするわけないだろ?」





ぽんぽん……





として、五条先生はまた冷蔵庫を物色する。





ひな「え?じゃあ、しんどいことではないですか?」


五条「あぁ、ひなが思ってるようなことではない。で、答えを聞きたいの?」


ひな「はい!早く教えてください、心臓が持ちません……」





と言うと、五条先生は一瞬動きをピタッと止めて、





五条「お仕置きは……、考えてなかった」





って。





ひな「Excuse me!!?」


五条「だから、ひながそう言うと反省するかと思って言っただけで、別にお仕置きなんて考えてなかった」





えぇっ!?

なにそれ!!!





ひな「だったら最初からお仕置きなんて言わないでくださいよ!!宇髄先生と藤堂先生の前でも言わなくてよかったじゃないですか!!何するんだろうってドキドキしてた時間返してください!!」





と、五条先生の背中をぽこすか叩く。





五条「もう、こら。そんなに暴れるな、咳出るぞ~?」





って言いながら、冷蔵庫から淡々と食材を取り出す五条先生。





ひな「ふん!もういいです。とにかく、お仕置きがなくてよかったです!!」





リビングに行こうとしたら、





五条「待て。お仕置き、しないとは言ってないだろ」





と、急に真面目な声で。

そして、冷蔵庫をパタンと閉めると、今度は体ごとくるりとこちらを向いて、触れるか触れないか、唇を耳ギリギリに近づけてきて……





五条「お仕置きはちゃんとしないと。だから今日、一緒に風呂入るぞ……」





低く甘い声で、そう、囁いた。





ドキッ……





ひな「ひゃえっ!?////」





五条先生の顔がいきなり耳元に来たことも、一緒にお風呂に入ると言われたことも、それを囁かれたことも。

一度に起こるもんだから、何が起こったのか認識するのに時間がかかる。

そして、





お、お風呂……!?

五条先生と、一緒に、お風呂!?





脳内パニックで固まるわたし。





五条「なんだその変な声。そんな嫌か……?まぁいい。嫌な方がお仕置きっぽくていいだろ」





と、また何でもないように言う五条先生。





ひな「お風呂がお仕置きデスカ……?」


五条「あぁ。お仕置きに一緒に入ってもらう。な?痛くも痒くもないだろ?」


ひな「いや、ま、待ってください!お仕置き考えてなかったって言ったじゃないですか!どうして急に、しかもお風呂って……」


五条「ん?今思いついたから。飯食ったら入ろう」





って、五条先生はそのまま夕食作りに取り掛かった。










そしてその後、わたしの頭の中は……





オフロ……

五条先生とお風呂
五条先生とお風呂

五条先生とお、風、呂……



ハダカ……

五条先生の裸
五条先生の裸

五条先生のは、だ、か……



わたしもハダ、カ……





と、お風呂のことで頭がいっぱいに。

五条先生の手料理の味もわからないまま食事を終え、





五条「ひな、ほら薬。いきなり忘れてるぞ」


ひな「……」


五条「ひな!薬!」





ビクッ!





ひな「あ、はい。すみません。……ゴクッ!」


五条「……いつから一発で飲めるようになったんだ??」





って、薬も一気飲みしてしまうほど緊張してる。










そして、いよいよお風呂の時間になって、





五条「俺が先に入ってシャワーするから。呼んだらひな入っておいで」





え、ちょっと待って!

それだと、わたしの裸が見られるじゃん……!

先に湯船に入りたいっ!





ひな「いえ、わたしが先に入ります……!」


五条「ひなが先に入ったら、一緒に風呂浸かる時間短くなるだろ。俺がシャワーしてる間にのぼせるかもしれないのに」


ひな「いや、でも、その方がいいと思うんです!ほら、髪乾かすのとか、女子の方が時間かかるし!」


五条「それはどっちにしろひなから上がればいいだろ。俺が先に入って後から出るから」





なっ……それはそうか。

そういうことになるね。

ならここは、正直に恥ずかしいって言うのがいいかもしれない……





ひな「えっと、その……わたし先に入りたいです!裸見られるの、は、はず、恥ずかしいので……//」


五条「……裸見たいから一緒に入るんだけど?」


ひな「ふぇっ!?」





勇気を出して恥ずかしいって言ったのに、言うだけでも恥ずかしかったのに、もっと恥ずかしいこと言われた……。





ひな「は、裸見たいって……」


五条「ひなの裸も見たいし、恥ずかしがってるところも見たい。お仕置きなんだから、ひなが恥ずかしいのは関係ない。それに、ひなが先に入ろうが後から入ろうが、出るのはひなが先だ。その時にどうせ見えるぞ?」





うん。

そう、なる、ね……





ひな「そ、そうですね……」


五条「そうだ。ということで、俺今から入るから。すぐ呼ぶから準備しとけよ」





と言って、五条先生はバスルームへ入って行った。

そして、10分もしないうちにお風呂の呼出音が鳴り、





もう少しゆっくりシャワーしてくれていいのに。

男の人は洗うの早いな、本当にすぐ呼ぶじゃん……。





と思いながらバスルームへ。





あぁ、この扉の向こうには裸の五条先生が……。





なんて心臓をドキドキさせながら、ゆっくり時間をかけて服を脱ぎ、





五条「ひなー?もう服脱いだだろ」


ひな「……」


五条「ほら、俺後ろ向いてるから。入って来ないとこっちからドア開けるぞ?」





もう脱ぐものも無いというのに緊張してドアの前に突っ立ってると、中から五条先生に催促される。





ひな「だ、だめ……!自分で入る……!」





と言って、そーっとドアを開け、五条先生がこっちを見てないこと確認してから、わたしは浴室へ入った。










***



*五条side





ポチャーン……





五条「もっとこっちおいで。俺にもたれて脚伸ばせよ」


ひな「……」


五条「その体育座りはとりあえずやめないか?せっかく広い風呂なのに」


ひな「……」


五条「ひなー?聞いてる?」


ひな「……」


五条「ひな?」


ひな「……ハズカシイ」


五条「ははっ。大丈夫だからそんなに恥ずかしがらないの。ほら、おいで」





ぎゅっ……





ひな「……!!!???///」





俺に体が当たらないようにしてるのか、恥ずかしくて胸を隠そうとしてるのか。

シャワーを終えたひなは俺に背を向けて湯船に入ると、そのまま俺の脚の間で小さく膝を抱え込む。

そんなひなを背後から包むように引き寄せると、ひなは倒れるように俺の胸へもたれかかった。



ドク、ドク、ドク……



ひなの心臓はドキドキを超えてドクドクと、波紋が出来そうなほど鼓動が激しい。

そんなひなの緊張をほぐすように、





「風呂広くてよかったな。こうしてひなと入ってもまぁゆったりしてるし」


「お湯、ぬるめにしたけど大丈夫か?寒くないか?」


「ひなの肌綺麗だな。腕の傷もかなり薄くなってるし、俺が縫って正解だな。こんな綺麗に治すなんて天才だわ」





と話してると、





ひな「天才って……自分で言ってる……(笑)」





ひなの力んだ体がようやく少し緩み、ドクドクしていた鼓動はドキドキに変わった。





五条「やっと緊張ほぐれてきたな。風呂の中だし、そもそも俺といる時はいつでもリラックスしたらいいんだけど。そんなに恥ずかしいか?」





と聞くと、





ひな「だって……裸だし……それに……」


五条「それに?」


ひな「それに……一緒にお風呂なんて…………ちょっとエッチ……でしょ……?//」





って。





……っ///



やばい、今のは100点。最強にかわいい。

ひなの口からエッチでしょ?は、やばいだろ……。





一応、ひなの腰に当たらないようにしてるのに、危うく勃つところだった。





五条「……それはずるい。可愛すぎる……」





と、興奮する気持ちを何とか抑え、俺はひなをぎゅーっと抱きしめた。


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