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宇髄夫婦
ep.2 祥子side
しおりを挟む達弥「体、平気か?」
お風呂から出て、わしゃわしゃと髪を拭くタオルの隙間から、顔を覗かせて達弥が言う。
祥子「うん、大丈夫。ありがとう」
お風呂の中でなんて、いつぶりだったのか。
いつもより興奮する分、体力の消耗も激しくて、スタミナおばけの達弥と違い、私の体にはそれなりにハード。
それでも、事後にはこうして達弥は欠かさず気遣ってくれる。
だから、どんなに疲れても、素敵なSEXだった……と心が満たされ、またドSに犯されたいと思ってしまう。
達弥「なぁ、腹減っただろ」
タオルを洗濯カゴに投げ入れて、パンツを手に言う達弥。
祥子「あっ、ごめん。お腹空いてるわよね。すぐ作る」
私は体を拭く手を早めると、
達弥「そうじゃなくて。俺が聞いたのに何でそうなる。飯は俺が作るから、祥子は服着……いや、服は着なくていいか。祥子の裸見ながら作る」
なんて言うので、
祥子「変態」
と言ってやると、
達弥「ははっ。俺先行くから、ちゃんと服着て来い。体冷えないようにな。髪もしっかり乾かせよ。ゆっくりでいいから」
私の頭をぽんぽんとして、バスルームを出て行った。
***
達弥「うむ。出来た!」
得意げにテーブルへ並べられたのは、思わずため息が出るほどの、
祥子「すごい、肉……」
達弥「んぁ? サラダも付けただろ」
と言われても、そのレタスの大きさが気になるサラダより、Gampbellの缶詰であろうクラムチャウダーより、フランスパンでもベーグルでもテーブルロールでもあったのに、何故それを焼いたのかというクロワッサンより。
熱々のステーキ皿に乗った、このチキンステーキがすごいんだもの……。
達弥は肉が好き。
肉が好きが先か、筋肉のためなのかは知らないけれど、とにかく肉をよく食べる。
普段、料理はほとんど私がしていて、達弥も料理は出来るんだけど……ご覧の通り。
とにかく男の料理って感じで、肉をただ焼いただけのステーキなんかを平気で作ってしまう。
達弥「しかも、肉もチキンにした」
私に気を遣って、牛や豚より軽く食べられる肉にしたのだと、達弥はそう言いたいんだと思うけど、
祥子「そうじゃなくて、量が多いのよ」
私が2枚に、達弥が4枚。
1枚300gくらいありそうなチキンは、誰がどう見たって多い。
達弥「はぁ? だから祥子は俺の半分にしただろ」
達弥の半分が既に人の倍なのよ?
胃袋と頭と、どっちも馬鹿……?
と言いかけたのはやめて、
祥子「あんな激しい運動の後にステーキって、そもそもヘビーだと思わない?」
と言うと、
達弥「思わん。むしろカロリー消費したから食わないとな。あー、腹減った! 多かったら俺がもらうから、つべこべ言わず早く食うぞ」
達弥もそれなりに体力を消耗してたのか、肉を食らわないと今にも死にそうなように言うので、
祥子「じゃあ、チキン1枚食べて」
達弥「ん」
余計なこと言うのは今度にしておき、チキンを1枚達弥にあげ、
祥子「作ってくれてありがとう」
達弥「照れるから言うな。大したもの作ってない」
祥子「うん、確かに。量だけ大してる」
達弥「んぁ?」
祥子「ふふっ、冗談。達弥の料理、私好きよ」
と、2人で仲良く夕食タイム。
食事を終えた後は、片付けは私が。
食器を片付け、キッチン周りをサッと掃除していると、
達弥「あっ!」
ソファーでくつろぐ達弥が、突然、大きな声を出す。
少しびっくりするけど、よくある事なので特に気にもしないでいると、
達弥「祥子」
達弥はこっちに来て、私を後ろから抱きしめた。
祥子「な、何?」
達弥「目瞑って」
祥子「え?」
達弥「いいから」
肩に顎を乗せながら、耳元で言う達弥。
とりあえず、言われるままに目を瞑り、
達弥「開けて」
言われて目を開けると、
祥子「わぁ……!」
綺麗な箱の中に、綺麗なチョコレートが整列していた。
祥子「どうしたの、これ……! 買って来てくれたの?」
達弥「ジムの帰りに寄って来た。ん、ほら」
そう言って、達弥はボンボンショコラをひとつ、私の口の中へ運ぶ。
祥子「ん~っ! 美味しい……! キャラメルサクレね」
達弥「正解」
このお店を知ったのは、もう10年程前。
病院からそう遠くない所に新しくオープンしたのだと、チョコレートが好きな私のために、まだ学生だった真菰が買って来てくれた。
海外の有名ショコラトリーにも負けず劣らず、上回るくらいの美味しさに感動して、以来、一番のお気に入りショコラトリーに。
達弥「ちょっと飲むか」
祥子「うん」
達弥「何がいい? ワインにするか、チョコにはウィスキーのがいいか」
祥子「ウィスキーがいいな。明日も仕事だから、ほんの少しね」
達弥「ん」
達弥にお酒を作ってもらい、私はチョコレートをお皿に並べてリビングへ。
***
達弥「ひなちゃん、夏樹と傑と今度旅行行くんだって。その予定を立てるんで、五条の家に来てたらしい」
祥子「あら、そうなの。どこに行くって?」
達弥「それがな、あいつら全然ダメで……」
ソファーでお酒を飲みながら、夜のまったり夫婦時間。
達弥は私に昨日の話を聞かせてくれて、
達弥「覚えてるか? 昔、一緒に海行っただろ。そこ行って来いって、予約してやったんだ」
祥子「もちろん覚えてる。あの時、私幼かったわよね。達弥がいなかったら、きっと看護師辞めてたわね」
達弥「初めて祥子に手を焼かれたな」
祥子「付き合ってそんなに経たない頃だったから、面倒な女だと思ったでしょ」
達弥「何言ってんだ。思ってたら、あの時あんな風にしてると思うか? それに、今もこうして一緒にいないだろ」
祥子「そう? 私は、自分で自分が面倒くさかった……」
達弥「看護師なって2、3年目だ。仕事に慣れて出来ることも増えるけど、まだまだ一人前でない自分の未熟さや無力さを痛感する。それは誰もが通る道だろ? 一生懸命悩む祥子は、むしろ可愛いと思ったぞ」
と、思い出話に花が咲いていると思いきや、
達弥「ま、今が一番可愛いけどな」
達弥は私の胸に手を伸ばした。
祥子「ちょ、ちょっと……! もう、さっきしたじゃない!」
達弥「な~に、嫌か?」
祥子「んっ……」
嫌じゃないけど……なんて言う隙も与えぬまま、達弥は私にキスをして、
達弥「祥子。俺、今日なんで工藤に当直押し付けたと思う?」
祥子「なんでって……というか、当直押し付けたの!? それ、ただのパワハラじゃない。工藤先生可哀想よ」
達弥「んぁ? 工藤と俺の間にパワハラなんてあるか。俺の仕事任せてもらえて嬉しいって、あいつは心の中でそう思ってる」
祥子「そんなこと言って、いつか愛想を尽かされるわよ」
達弥「大丈夫だ。愛想を尽かすどころか、益々興味示してるぞ。だってあいつ、当直代われって言ったら、祥子とどうだったか教えろって言うんだから」
祥子「どうだったかって、何がどう……きゃっ!」
意味のわからないことを言いながら、達弥は私をソファーの上で押し倒す。
そして、私を見つめ下ろす達弥の顔は、もうすっかり雄の顔。
達弥「俺、今日は祥子を抱くために帰って来た」
祥子「え?」
達弥「五条とひなちゃん見てるとな、祥子のこと、無性に抱きたくなって……」
祥子「え? 何でそうな、んぅ……っ」
完全にスイッチが入ったらしい達弥は、私の唇を塞ぎ、
達弥「だから、祥子に言われなくても、無茶苦茶にするつもりだったんだ……祥子が欲しくて体が疼く……今夜は、寝かすつもりないからな……?」
祥子「んっ…………ぁ……達弥、んんっ……」
まるで飢えた吸血鬼のように、
耳に、首筋に、そして胸に……
甘く強く吸い付いた。
達弥にマーキングされながら、服を順に脱がされて、達弥も私に服を脱がされて。
素肌を撫で合いながら、たっぷりと濃密なキスをして、
達弥「ベッド行くか……?」
祥子「うん……」
熱を帯びた私達は、寝室へと場所を移した。
そして、
祥子「んん……んっ……ハァ、はぅ……んん……んぁ……」
達弥「こら、脚…………腰も……じっとしてろ……」
祥子「んぅ……っ」
オレンジのベッドライトだけが灯る、ベッドの上。
横たわる私の脚はM字に開かれ、達弥がその間で蜜を吸う。
祥子「んぁ……んっ、ぁ……んんっ……んぁっ……! そ、それ……ダメっ……ぁ」
レロレロと舌を動かしながら、ジュルッと卑猥な音を立てる。
舌を動かすリズムも、溢れた蜜を吸い上げるタイミングも、クリを舐め回す緩急も。
達弥のクンニは腰が震えて仕方ない。
達弥「……ほら、腰……逃げるなって……脚も閉じるな、縛るぞ?」
祥子「んぁあっ……!」
気持ち良さに動いてしまう腰を達弥にがっしりと掴まれる。
逃げられない私のそこは、下から上へ、ベロンと舐め上げられ、
祥子「はぁっ……ぅ……達……っ、弥……」
クリ先がジンジン、ピリピリ……
足の裏までビリビリとする。
そして、子宮からみぞおちへ、そこからさらに喉の方へと、快楽は体の上にも広がっていく。
祥子「ぁっ……ッ、ダメっ……もう、イきそ……」
言って、達弥の頭を手で押し退けようとするものの、達弥はクンニを止めてくれない。
むしろ、さらに私の腰を引き寄せて、
ジュルッ……ジュルルル……
達弥「……ハァ、祥子のここ、すっごいエロい……ほーら、いっぱい溢れてくる……」
卑猥に私を責め上げて、全く逃してくれる気配がない。
祥子「んんっ……ぁ、ッ……ん、んぅ……っ……」
無駄な抵抗だと知りつつも、体を捩ってみれば、
パシッ……!
お尻近くの、太腿を叩かれた。
祥子「んぁっ……!」
痛いはずなのに気持ちも良い。
痛みが快感となる絶妙な力加減で叩くから、こんな事をされても心と体が喜んでしまう。
祥子「んぁあっ……! ダメ……っ、もう、イキ……っ……イ……ク……」
全身に力が入る。
シーツを握り締めると、達弥も私の腰を掴む力を強め、
達弥「我慢すんな……ほら、イけ……」
クチュクチュ、ピチャピチャ……
ジュルジュル、グチュグチュ……
祥子「ぁ……ッ、ダメっ……あっ、んぁっ……んんぁぁあ……!」
達弥の舌だけでイかされてしまった。
祥子「はぁ、はぁ…… はぁ、はぁ……」
グチュグチュ、トロトロになった私のあそこ。
溢れ出る蜜がお尻を伝い、肌に触れるシーツが冷たい。
息を整える私の内太腿に、達弥は数回、軽いキスをすると、
祥子「ぁ、んあっ……!」
まだ余韻が残る私のそこへ、指をググッと沈めてきた。
祥子「んぁッ……達っ……やだ……イッ……イったから……!」
達弥「嫌? 何が嫌……? ヒクヒクヒクヒク、下の口は喜んでるだろ」
言いながら、指で中を刺激しつつ、クリも舌で舐めてくる。
祥子「んぁあっ! ……ッ、だか……もう、ダ……メ……んぁあ"!」
余韻も冷めぬまま攻められて、私は頭がおかしくなりそう。
達弥「……イけよ、祥子……ほら、もう一回……イけ……」
言いながら、指の速度も舌の速度も速める達弥。
そうされた私は当然、
祥子「ダメ! ……んぁぁ、ぁああっ……ッ!!」
ガクガク腰を震わせて、直ぐに絶頂を迎えた。
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