私の娘という少女

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35 色々な思惑

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「えっ?京香きょうか夏輝なつきちゃん部活があるの?」
私のお盆休みが始まる時期に合わせて明日香あすかと京香と3人で一緒に明日香の運転する車で実家のおばあちゃんの家に行く予定になってたのに、3日前になって京香が、
「部活で少しやらないといけない事があるから2日ほど夏輝ちゃんと一緒にこっちに居ないといけないんだけど…」
と言い出した。

「なぁそれってどうしても必要なのか?」
京香が少し困ったような顔になって答えてくれたのは、学校に行かなくても良いのだが、地域の水泳の競技会の様なものが有るそうで、その選手の補欠として京香と夏輝ちゃんが急遽選ばれたらしい。
元々上級生の二人が補欠として選ばれていたのだが、どうも法事か何かで参加出来なくなったらしく、二人が繰り上げ補欠という事になったそうだ。
一応呼び出されたらすぐに行ける様に待機しておかないといけないらしい。
1年生で競技会の選手の補欠とは言えど選ばれるって言うのはとてもすごい事だと思うので何とかしたいが…
「でも二人だけで家に居させるって言うのはちょっと問題があるよな…その頃家に居る人って誰か居たかな?」

隷子れいこがちょうど冷茶を出してくれたので聞いてみた。
「確か…眞子まこさんと秋穂あきほさんはご一緒されると聞いております。そして美春みはるさんと小春こはるさんは確かお仕事で海外へ行かれるとか?戻るのが8月の終わり頃と言う話だったかと。それと私は、今年はさすがに実家の方に帰らなければならないので明様のご予定に合わせて飛行機のチケットを手配しております。申し訳ありません。」
ちなみに隷子は実家が九州に有るらしく、日帰り出来ない訳では無いが、とりあえず飛行機を降りてからも移動に若干時間がかかるらしく、正味半日程度の移動時間が有るらしい。
できるだけゆっくりしてくる予定でチケットの手配をしているみたいだ。

と言う事は、
「明日香が残る事は出来ないから私が一緒に居る必要があるな。明日香はあっちで何か予定が有ったよな?」
「えぇ。夏祭りで今年巫女役をやる事が決まってるから帰らないとまずいわね…でも30歳にもなって巫女ってどうなのかしら?私ちょっと痛い子じゃないかな?」
確か話を聞く限りでは10代20代30代で巫女役を1人づつ選んで神事の様な事をやるとか言ってたのでそこまで痛い子という感じでは無いとは思うんだが…でも明日香の巫女姿かぁ…♪
「あ、明君のそのゲスっぽい目がちょっとドキッとする♡段々私が好きなしぐさを意識せずにしてくれるようになってきたわねっ♡♡」
最近明日香はこんな事をたまに言うのだが…私はそんなにゲスな奴の様な顔をしてるのだろうか?

隷子さんを見るとさっと目を伏せて私から視線を外す。
京香を見ると、首を傾げてな~に?という感じの顔で私を見返してくる。
今度会社の人にも聞いてみようかな…

「とりあえず私が残るか、一応車の免許も持ってるし後からもう一台の車で追いかけたらいいだろう。」
「そうねぇ…でも明君?あなたほとんど車を運転してる所見た事ないんだけど…大丈夫?」
そろそろ免許を取って…10年?確か大学に入ったすぐの頃に免許だけは取れと親父に言われて取ったので…
「まぁ大丈夫だろ?一応ゴールド免許になってるぞ?」
私の言葉にすごく不安そうな顔で明日香が小さな声で言ってきたのが、
「ゴールド免許を持っててもペーパードライバーでゴールドって言ってもいいのかしら?」
という若干言い訳しにくい感じの事だった…まぁ何とかなるだろう。
ならなかったら…電車とかも有るし?

その後少し時間をもらい、車の運転を明日香に見てもらったら、
「こんなに手に汗握ったのって京香を生んだ時以来だったわ。」
と言う評価を頂いてしまった。
おかげで京香と一緒におばあちゃんの家に行く時は最寄の駅まで電車で移動して迎えに来てもらう事になった。


「帰る時は私の運転する車で一緒に帰るから明君?絶対に車で来ないでね?駅までは誰か迎えに行ける筈だから。」
明日香がそれでも不安と言う顔で念を押しつつ車で帰っていった。

そんなに危ないかなぁ…
家のガレージには父親が乗ってた若干スポーツカーっぽい車があってその車で明日香に帰って貰っても良かったのだが、後ろの席が京香でも若干厳しいという狭さだった。
と言う訳で、未だ誰にも乗られる事無くガレージの中で埃をかぶってる。
そのうち誰かが乗るかなぁ…あの車なんだかんだ言いながら親父がいろんな部品を取り付けてたから排気音とかけっこう響くんだよなぁ…眞子とか秋穂が免許取ったら乗せてもらうか♪

明日香を見送って部屋に戻ると京香と夏輝ちゃんが二人でテレビの前に座りゲームで遊んでた。
「あ、お父さん今日から二日間よろしくお願いします。」
夏輝ちゃんが礼儀正しくそう言ってきた。
「はいよ。そういえば夏輝ちゃんは私と京香がおばあちゃんの家に行ったらどうするんだ?」
「私はとりあえず…家に戻るかな?まぁそんな感じで♪あははっ♡」
ふむ…秋穂が一緒におばあちゃんの家に行くって話だったが一緒には行かない事になったのかな?

その後夕ご飯を隷子と明日香が用意してくれていたのでレンジでチンして3人で食べた。
そしてお風呂の時間になって、
「あ、そういえば夏輝ちゃんも家でお母さんといつも一緒に入ってるんだって。」
そう言って一緒に入ろうとしてた。

「なぁ京香?夏輝ちゃん私と一緒に入る気か?」

このパパ何を当たり前の事聞いてきてるの?と言う顔で首を傾げて不思議そうな顔をする京香。
夏輝ちゃんを見るともう上着を脱いでブラジャーとパンティーだけになってる。
そして目が合ったら少しだけはにかむ様な顔でブラジャーのホックを外し始める。
いや…さすがにこの体の持ち主と一緒にお風呂はまずいだろ?しかも京香の親友だぞ?親友の体を見て反応させたらさすがに不味いなんて物じゃないはず…
「なぁ京香?今日は夏輝ちゃんと二人で入ったらどうだ?友達と二人で入るのも楽しいかもしれないぞ?」
「えっ?でも…私いつもお風呂で寝ちゃうからパパと一緒じゃないと…」
あ~そんな目をウルウルさせないでくれよぉ…
「あ、じゃぁ迎えに行くから後で入るって感じだ…と……駄目か…」
今度は京香は涙が溢れそうになった。

昨日みんな忙しくしてたから相手してないんだよなぁ…失敗したなぁ…頼むぞ私の息子さんよ。
とりあえず3人で一緒にお風呂に入る事になった。
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