私の娘という少女

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01 京香との出会い

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仕事を終えて家に帰る途中で私は毎日惣菜を買う為にあるお店に寄る。
そのお店は夜の10:00まで開いていて、パンなども夜の8:00頃に最後に焼いて売ってる店子とかも入っている事から閉まるギリギリまでお客さんが多いことで有名なお店だった。

今日もいつも通りに惣菜を見て回り何点か美味しそうな物をかごに入れてインスタントの所を見て回り最後にお菓子を売ってる所で会社の皆で食べる物を何か無いかと見て回ってる時に私の方をじっと見ている少女に出会った。
年の頃は13~ぐらいかな?中学生ぐらいの大きさの背の高さで体の感じもそんなぐらいに見えた。
その子はここらではあまり着ない様なちょっとだけ都会に行ったら女の子が着てるようなかわいらしい感じの服を着てた。
くるぶしまで有る様なタイトなスカートをはいて上は腕の部分が大きく露出するような肩の上でリボンのように布を結んだ感じの…確か何かの雑誌の記事で見た事があった…包帯みたいな生地?そんな感じのトップスを着ててウェストが細く見えるような感じのコーディネートをしてた。
そしてそんな姿をしつつも持ってるのがう○い棒のお徳用パック。
ちょっとだけミスマッチなカンジが頭に残ってた。
その後私もその姿が頭に残ってて同じお徳用パックを買いその日は戻った。

それからその少女は長く見かけなかったのだが…

久々に見かけてその時の事を思い出した。
その子はうちの門の所で雨に濡れながら立ち尽くしてた。
私はバスで帰って来て折り畳み傘をさして歩いて戻って来た所に家の前でそんな姿で全身濡れた状態で居るので、最初知り合いの誰かが来て傘でも飛ばされたのかと思ったが、見た感じ私の知り合いに居そうな年齢の子じゃなかった事からとりあえず知り合いの子?とか思いつつも話しかけてみた。

「なぁ…君はうちに用事があるのか?」
最初すごく驚いて私の方を見て一瞬逃げそうなそぶりを見せたが、私を見て何かに気づいたのか、その子の私を見る眼が少し換わった感じがした。
そして何も言わずにじっと私を見続ける少女。
今日はジーンズにカットソー。少し大きめの肩にかけるバッグを持って…見る感じでは家出少女?
「こんな雨の中こうやってお見合いしてるのはあまり好きじゃないんだけど…うちに用事がないのなら入っても良いかな…?」
そう言うと門の前からそっと離れて外灯のある辺りまで移動してこっちを見続けてる…
ほぼ間違いなく私に用事があるのだろうと思う。雨が彼女のあごから雫になって落ちてるのを見るとなんだかこのまま自分だけ家の中に入ると罪悪感のようなものを感じると思う…

とりあえず門を半分開けた状態で聞いてみた。
「なぁ本当にうちに用事がある訳じゃないのか?それともここらに住んでる誰かを尋ねてきたのか?」
そう聞くと少女は首を縦に振って答える。
このまま放置してここに居続けてる女の子を見たご近所さんに変な噂を振りまかれるよりは保護した方が良いかと思い招き入れた。

リビングに招き入れてとりあえずびしょ濡れの服をどうにかしないと風邪をひいてしまうと思い、シャワーを使えるようにして友人が勝手に置いていってるパジャマを出してやる。
下着に関しては、さすがに友人の…あの近所に住んでる女のを貸すのも気が引けたので、乾燥機の使い方を教えてあげてそのまま使いまわしてもらった。

さてと、今日は雨が強めに降ってたのでお店に寄らずに戻ったから、すぐに食べられる物がないんだが…
一応買い置きしてたコーンポタージュをテーブルに出し、はまって大量に買ってあるチンするかぼちゃグラタンを電子レンジに放り込み温め開始。
それ以外にもご飯があったのでチャーハンと卵スープを作ってるとリビングの入り口からパジャマを着て頭にタオルを巻いた姿で少女が入ってきた。
「もう少ししたら冷凍のグラタンだけど私の好みのものだが出来上がるから、それとテーブルに出してるコーンポタージュ飲むなら自分で作っていいからどうぞ。あとチャーハンと卵スープ作ってるけど食べるか?」
私の問いに、
「コーンポタージュ好き。お腹すいてるから食べる。」
そう言いながらテーブルの所まで移動してカップに粉を入れてお湯を注いでる。
椅子に座る時にパジャマの背中側が引っ張られてたのを見て気づいたので、とりあえず確認してみた。

「もしかしたらまだ下着乾いてなかいのか?」
胸元を両手で隠し睨む様な顔でこっちを見て一言。
「エッチ。」
とても心外である。
「せめて5年ぐらい成長期を済ませてからそんなセリフは言え。」
「無い事ないもん!!これでもクラスでは…なんでもない!」
そう言ってそのまま顔を私に見えない感じに背けてカップに作ったコーンポタージュをスプーンで混ぜながら飲んでる。
「まぁそれはいいとして、下着はまだ乾かしてるんだろ?後で私もシャワーを浴びるからそれまでに私に触られたくなければ出しておいてくれよ。」
「ん…判った。」

その後料理が出来て一緒に夕ご飯を食べ、聞きそびれてた話を振ってみた。
「それで?誰を訪ねて来たんだ?ここらに住んでる人なら多分私にも判ると思うが?」
そして少女は小さな声で答えた。
木島きじま あきらさん。」

うちの表札を見てたぐらいだからそうだろうとは思ったが、それは私の名前だった。
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