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第五章 追跡?

130 タマーラちゃんの処女をもらって手に入れた能力とは4/6

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「なぁメル…しのぶさんって人知ってる?それか…もえ…うた?もしかしたら萌歌もえかさんかな?」
「スン…知らないけど…?……手が止まってる。」
とりあえずメルの頭を撫でるのを再開しながら考える俺。
「この美月みつきって名前は…たぶん俺の知ってる佐々木ささき君の事だと思うけど…」
でもなんで彼女と他にも知らない人…名前の感じからたぶん女性の荷物が俺の車に??
「ふぅっ♡…何かキヨシの知らない物があるの?」
少しは気分を持ち直したらしいメルが頭の上の輪っかに発生していた虹色の乱舞を完全に消して聞いてきた。

「あぁ、なんか俺がまったく記憶に無い物が知らないうちに車に載ってたみたいだ。」
「…そうなんだ。それで?それが…あぁそうか、テラス様が同じ時間に同期させる様にしたんだから清の知らない物があるのがおかしいって事だね?」
「そういう事。ちなみに俺の脳内インベントリに収納してある状態の車は、中に積載されてる物に関してはある程度の塊の状態で…それこそディレクトリー構造みたいに階層構造状態にして設定しておけばそのassyグループを個別に出す事が出来るみたいでな、一応俺が使い勝手の良い状態になる様にその中を色々弄って分かりやすく収納し直しておいたんだけど、そこになぜかバッグが結構な数増えてる。しかも俺の知らない人の名前が付いた状態でな。でも…名前が付くってどうやったら付くんだ??」
メルに聞いてる訳ではなく単に自分の思考のロジックを意識する為に声に出しつつ思考を進めていたのだが、それを聞いたメルが少し考えてから自分の考えを答えてくれた。
「ボクはキヨシみたいな収納場所を持ってないから詳しくは分からないけど…でもキヨシが管理してる場所なんだからキヨシが名前を付けてるんじゃないの?確かあの何度も出してくれたチョコレートも袋には別の名前が書いてあったよ?…あのチョコ…美味しかったのになぁ…スン…スン…」
「あぁ~!待て待て!!メル、泣く必要は無いかもしれないぞ!!確かに言われてみれば俺の使ってる工具もモンキーレンチとかコンビネーションプライヤーなんかは売ってる会社によっては違う名前が書いてあるもんな!たぶんメルが言う様に俺の認識でぱっと思いつく名前が付けられてる可能性が高そうだよな!とりあえずほら、俺の知らない荷物ならもしかしたら中にチョコレートの一袋ぐらい入ってるかもしれないから一応確認してみよう。なっなっ!」
口からとっさに出た言い訳と言うか出任せと言うか…とりあえず俺の口にした言葉はまた気分が落ちて行きそうになっていたメルを少しだけ持ち直らせる事が出来た様だった。

「ふぅ…とりあえず知り合いの名前の付いたバッグとか知らない人の名前が付いた荷物に関しては、ちょっとばかり勝手に開けるのは気が引けるので…こいつから確認してみるか。」
俺はまず鍵付きスーツケースを脳内インベントリから取り出してみた。
出てきたスーツケースはキャスターホイールが4輪付いたハードケースタイプで 35cm×50cm×20cmぐらいの大きさで色がシルバー。触った感じでは、ボディー自体は強化プラスチックか何からしき感じで、持ち手を伸ばすと女性でも簡単に運べそうな作りになってる。
「へーキヨシの世界にはこんな入れ物があるんだ…ねぇ、これってキヨシの車みたいに動かせるの?」
俺の車に似ている機構(相似点としては4輪な所ぐらいか?)が見えるからか、もしかしたらメルは乗って運転できるとでも考えてるのだろうか?
「これはさすがに運転とかは無理だと思うが…あぁ、やっぱり鍵が掛かった状態か…さすがにこれはすぐには開けられないな…」
「ねぇキヨシ、これってここに座っても壊れない?」
子供って一つの用途に特化して作られている道具類などでも好きに使える状態に置いていたりすると、気付いたら無限の想像力を発揮して勝手に新しい遊具として使って遊んでしまう様な事があるが、どうもメルはキャスター付きスーツケースを子供の乗り物的遊具として使いたいらしく、取っ手の部分にまたがる様に乗って俺に持って歩いて欲しいと遠まわしにお願いしてきた。
「チョコレートが見つかるまで少しだけ楽しめたら嬉しいなぁ…ダメ?」
こいつたぶん感情制御の面では100%子供だけど、計算高い部分と媚び方は確実にティーンの少女レベルだ。

『お馬さんごっこ』ならぬ『馬車に乗った令嬢とお馬さんごっこ』を少しの間メルが気が済むまで付き合い、とりあえず俺とメルは『馬車に乗った令嬢とお馬さんごっこ』を始める前にそれぞれ座っていた場所に戻った。
「これって長く乗ってるとお尻の割れ目にデコボコの所が当たって痛かったから次の荷物を見てみようよ♪」
まぁね、普通の子供でもあんな乗り方をして遊ぶ事はたぶん無いからね。

「メルは簡単に言うけどなぁ…あと残ってるのは知らない人の名前が付いてる荷物と知ってる人の名前が付いた荷物だからなぁ…」
「でもそれってキヨシの車に乗ってた荷物なんだよね?だったらその持ち主はキヨシが勝手に開けるのも分かってて載せてるんじゃないの?」
そんな事ってあるのかなぁ…
まぁでもあの軽自動車に女らしき名前の人の荷物が2個と佐々木君の荷物が載ってる…他の載ってる荷物を確認してみた感じでは後ろのシートは荷物でいっぱいな状態で人が乗れそうなのは助手席のみ…
考えられる状況としては2台の車で俺の車と知らない誰か(女性?)の所有する車に分乗してどこかに遊びに行ったとかだろうか?
でもどこかに遠出するならば、俺の車の荷物をアパートに出すか、もう一台所持している2シーターのオープン軽自動車を使うはず…あー俺のあの2シーターの車では荷物はほとんど載らないか…それにアパートの階段を溶接機とか持って上がったらもう降ろせないよなぁ…もし載せてる荷物の人数で分乗してどこかに行くと言うのであれば、1BOXカーでもレンタルして一緒に乗って行った方が安上がりだよなぁ…って言うか俺の荷物が無いのだから俺は単に荷物の運搬に借り出されただけの運転手?

イヤ…さすがにそんな使われ方とかは悲しすぎて考えたくない。

とりあえず荷物の状況とその他モロモロ自分の行動原理に関する事を元にして検討してみた結果、あの荷物は俺の軽自動車に載せっぱなしになってる荷物の可能性が高いのではないかと思う。
それならばメルの言った『勝手に開けるのも分かってて載せてるんじゃんばいの?』って言葉の信憑性が高まってきた訳だ。

「…よし、とりあえず知らない人の荷物から開けてみるか。まず…まぁ上から順に見てみるとしよう。」
一応知りあいの荷物を最後に回す為の言い訳を求めて上から見る事にした俺は少しばかり思考が足らなかったかもしれないなぁ…まさか初っ端からあんなものが出てくるとは…


「さてと、これが忍さんって人の荷物だな。」
「ねぇねぇ♪キヨシ♪これってどうやったら開くの?」
興味津々なメルが荷物の周りを顔を荷物から10cmぐらいの所で見ながらぐるぐる飛び回ってる。
「たぶんこのファスナーを開けたら「待って!!ボクが開けたい!」…まぁいいけど…あまり一気に引っ張るなよ?」
俺がバッグのファスナーのスライダーの取っ手を持って開こうとすると、メルがどうしても自分が開けたいと言ってきたので任せる事にした。
「はぁ~~い♪何が出てくるのかなぁ~美味しいチョコレートが出てきたら嬉しいなぁ~♡」
女性が男の車に載せっぱなしにしている荷物にチョコレートが入ってる事はまず無いだろうとは思いつつも、メルの機嫌が悪くなる様な事を言わずに開けさせてみたのだが…

「メル、これはお前が望んでる様な物が入ってる訳では無さそうだな。次の荷物を出すからその荷物をこっちにくれ。」
「そうだね…この荷物の持ち主は男の性器しか頭の中に無い人なんだろうね。」
「…まぁ、この中身を見た人ならそう考えるのが普通だよな。俺もそう思う。」
忍さんのバッグには奇形ディルドが5本と俺サイズのディルドが2本と30cmぐらいのサイズの物や馬サイズの物がいっぱい入ってた。それ以外にも貞操帯らしき物体や注射器らしき形状の違う用途に使われてそうな先端部分が若干注射器っぽくない物なども入っていた。
たぶんこの荷物の持ち主の忍さんって人はアナル上等な探求者なんじゃないかな?
こっちの世界に来たら速攻でフベルト村に永住を決めそうな気がする。

それにしてもさぁ…俺…どんな奴とお付き合いしてるの?こんな荷物を自分の車に載せさせるって…忍さんって人とはどんな関係になってんだ??

若干自分の節操の無さに恐怖しつつ、忍さんの荷物を脳内インベントリに収納しておいて、今度は萌歌さんって人のバッグを出してみた。
「…さてと、どうする?」
「…そのどうするって言うのはボクに開けたいかって聞いてるの?」
俺の言葉の足りない問いの含んだ部分をしっかりと読み取り、的確に反応を返してきたメルだった。
「…まぁそうだな。俺の経験上同じ場所に同じ時期に載せられてる物って内容物が似通うって経験則情報があるんだ。まぁでも俺のその経験則の元になった友人って大学に通っていた頃の男連中が基準なんで、それをそのまま女性に当てはめられないかもしれないが…」
「…そうなんだ…まぁでも、ボクは荷物の中からチョコレートが出てきてくれるなら少しぐらい変なものが入っていても大丈夫だよ?」
俺が体を含むお付き合い(お突き合い?)をしてる可能性の高い女性の荷物を第三者と一緒に見るというのはけっこうな恥ずかしさを伴う行為になってしまうのだが…でもそれは忍さんって人が特別変だったって事もありえる。
こっちの萌歌さんなる人物の所有物はさっきほどの欲望むき出しレベルの内容物では無い可能性が少ないとは言えどまだある訳で…

…大丈夫かなぁ?

とりあえず萌歌さんのバッグもファスナーで開くタイプだったので、今度はメルが恐る恐るゆっくりと開けてくれた。


「こっちはさっきよりはまだマシとは思うが…」
「ねぇキヨシ…これって洞窟でキヨシが遊んでたメスの体に…つけ…られそうな感じだけど…」
こいつやっぱりあの時消えて俺達の近くにずっと居たみたいだな…
「まぁそうだな。でも…視覚効果がずいぶん高そうな装備がいっぱい入ってるな。」
「って言うかなんか変わった武器とか拷問器具?そんなのが結構入ってない?」
「そう…だな…」
なぁ…この萌歌さんって人と付き合ってる俺…たぶん俺が萌歌さんって人と忍さんって人と付き合ってるんだろうと考えられると思うんだけど…これって…

「なぁメル、これって今更だけどさぁ、俺の車って俺が死んだ時に大破したから死んだ日の前日に戻ってループする様に設定してあるんだよな?」
「そうだと思うけど…それが何?」
「でも俺な、さっきの荷物とこの荷物の持ち主の人の名前にまったく心当たりが無いんだ。これって俺の知らない人とどこかで俺が会ってるって話になるんだよな?そしてそんな人の荷物が車の中に載せられてるって事だと思うんだけど…この考えって何か間違ってたりすると思うか?」
俺の問いをしっかりと検討している様な感じにメルが俺から少し離れた場所で浮いてまま動きを止めた。

「…キヨシの知らない人って言うのが間違い無いなら…キヨシの存在する世界のキヨシの死ぬ可能性が低くなったのかもしれない…かも…ん~どう言ったら大丈夫かなぁ…んー…」
少しの間メルは俺の顔をチラチラ見ながら何か言いたいけど言えないって感じで落ち着かない感じにフワフワと動き続けていた。

もしかしたらメルはこの忍さんと萌歌さん…まぁついでに佐々木君の荷物が俺の車に載ることになった経緯を知ってる?
そしてそれってテラスちゃんに見られる状況では言えないのか?
それならば…もしかしたらあの場所ならメルは俺に知ってる事を話してくれるかも?

「…なぁメル、もしかしたらだけど………俺な、実はもう一回あの洞窟のあの入れなかった部屋に行かなければならないと思ってるんだけど、もし明日行くとしたらメルは一緒に行く事になる…か?」
俺はメルに『あの部屋の中かその近くであればテラスちゃんに気付かれずに話が出来るか?』と聞きたい。そしてそれはメルの言いよどむ感じからテラスちゃんに悟られてはまずいのだろう。なんとか変に思われずにメルだけにその思いを伝えたいと考え、少しばかり手探りで話を振ってみたのだが…
「あの部屋…あぁ、あの開かなかった部屋?」
「あぁ、確かレテーナと心話が繋がりにくかったおかげで探すのにずいぶん時間が掛かっただろ?もしかしたらあの場所ってテラスちゃんとも連絡がとり難い場所だったりするなら一応おまえにも見ておいてもらった方が良いかもしれないと思って…な?」
「…あぁ~…ナルホドね。…そうだね、あの場所は確かにテラス様とレテーナに心話がとっても・・・・繋がりにくい場所だったから…ボクが直接見て後からテラス様に見てもらった方が確かだね。」

…一応俺の言いたい事は伝わった様だな。

「じゃぁ明日ココちゃんにあの場所の事を聞いてもし開けられる様なら一緒に行ってみよう。」
「分かった。じゃぁ最後の物を開けるのはまた今度って事にして…そろそろ寝た方がイイかな?」
「まぁそうだな。そろそろ…あぁ、もう1時になる頃か。さすがに寝ておかないとまずいな。」
「は~い♡じゃぁボクも寝る♡」

とりあえず俺とメルは同じベッドで寝る事になった。

明日俺とメルは…もしかしたらココちゃんも一緒に行く事になるのかな?再度あの場所に行く事になりそうだ。
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