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第五章 追跡?
127 タマーラちゃんの処女をもらって手に入れた能力とは1/6
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タマーラちゃんとメルが嬉しそうにチョコレートの味の品評らしき事をしていたが、いつまで経っても会話が終わりそうに無かったので無理矢理会話を中断させ、とりあえず目の前にある最後のドアの中を確認してから村に戻る事の了解を取った。
「なぁメル、お前はこの先の部屋には入ってないんだよな?」
「うん。入ってないよ。ボクが最初にこっちの世界に来た場所は、さっきも言ったけど、そこの道の先の崩れた場所のもう少し先だよ。」
メルは、今俺達が居るこの通路に繋がるココちゃんの埋まっていた空間の方を指差しながら説明してくれた。
確かにあの崩落現場は、この通路が露出していた場所からもう少しだけ奥に行ける感じではあったが…
「メルが卵から孵化したらその周りが岩に囲まれてたんだよな?」
「そうなんだよねーだから外に出られなくてレテーナに助けを呼んだんだけど、なんでか心話が繋がりにくくてね~…」
「そして少しの間待ってたら卵の殻が消えた拍子に上に乗っていた岩が崩落して外に出る事が出来たと?」
「そうなんだよ!岩が頭の上とかにいっぱい落ちてきてすごく痛かったんだよ!!」
…嘘くせぇなぁ。
メルは説明しながら何度も俺の顔色をうかがってる。
こいつの反応を見てると…俺の財布から金をちょろまかした時の姪の反応にとても良く似てる気がするんだよなぁ…
確かあの時は…そうそう、確か近くの祭りに俺と姪の…名前が出てこないのはまぁしょうがないとして、2人で出かけたときの事だ。
子供のお祭りパワーを過小評価していた俺は前日仕事を終えてなぜか車で四国の田舎に帰省してまったく寝てない状態で同行させられたんだ。
そして帰省時の途中の休憩を含む10時間を越える運転の疲労のせいで祭りの会場の隅っこの辺りで座って動けなくなった時に、アレコレ欲しいって言ってきた姪に財布を渡して好きに買ってこいって言ったんだが、買って戻ってきた色々の金額を超えて財布の中から金が減っていたんだ。実際に俺がその事に気付いたのが埼玉のアパートに戻る途中にガソリンを入れる為にスタンドに寄った時の事で、どう考えてもあの時に彼女が何枚かの千円札を抜いたはずなのだが、さすがに3日ぐらい経っていたのとそこからまだ5時間以上の運転があったおかげで帰ったらもうどうでも良くなっていたからその事を追求せずに終わったのだが…っと姪の話は今は関係無いのでこれぐらいにしておくとして、メルだ。
たぶんこいつは何かの目的があってこの辺りに来ているはず。そして何かの目的があってわざわざレテーヌを使って自分の居場所を俺達に教えさせて、この場所まで来させたはず…ではないかと思う。
全てがテラスちゃんの指示の元で動いてる訳じゃないかもしれないが、今の段階ではこいつの事を味方と考えずにいた方が良さそうな気がしてる。
これは一応考えすぎかもしれないとは思うけど、あの自分のデスクの貯金箱に貼ってあった付箋メッセージとサンバイザーの裏に隠してあったメッセージの事がどうしても気になるので、できるだけテラスちゃんを疑ってる事をばれたくないって考えての行動なんだが…
とりあえずどうなったら何が変わるって何一つ判らない手探り状態ではあるが、慎重に動く方が良いと思う。
「さてと、とりあえずこのドアだが…」
取っ手もスイッチの様な物も何も無いドア。
「なぁメル、このドアってどうやったら開くと思う?」
「…さぁ。でも…なんとなくだけどこの先って…何かが動いてる感じがする。たぶん心話が繋がり難い何かがあると思うよ。」
ドア自体は1枚の板状の何かで出来ていて、俺の知識で考えるとどこかの方向に向かってスライドして開く様な構造だと思われるのだが…
一応今まで探索してきた場所のイメージからの想像になるが、この場所で生活していたらしき生物って、今の俺達とそんなに大差無いサイズの人っぽい形状の奴だったのではないかと思う。
これは自分で見て回った感じの中で通路の高さとか入り口のサイズなど、他にも特に違和感のある場所が無かったから。
たまに人とは違う構造の体を持った生物が出てくる小説などがあり、そいつらが俺達が普通に使っている服とか小物を使っている描写が出てきたりするのだが、それは人と言う生物が存在する事が前提になっているからだったりする。
なぜかそんな話の中では神様が人が使う様なコップや皿などを使って何かを飲んだり食べたりする様な記述があったりするが、人と同じ様な進化の過程を辿って来てない生物存在が同じ行為をする事は、まずありえない。
そしてそんな俺とは違う能力を持った奴らがこの場所を作ったのであれば、必ず何か…小さくとも違和感を感じるはずなんだ。
俺がそんな違和感をまったく感じなかったと言う事は、この場所を使っていた奴らは俺と同じ様な体を持っていて、更に言うなら俺が持ってない変な能力などをまったく持たない様な奴らだという事になる。
そんな考察の結果、この場所を作ったのは、たぶんココちゃんの最初の持ち主ではないかとの結論に至るのだが…
とりあえずドアを2mぐらい離れた場所から見ていても何かが分かる訳ではないので、慎重にゆっくり近付いてみるとドアの表面に文字が浮かび上がってドアの左の辺りに手の形の模様が現れた。
『Authentication confirmation required.』
「…なぁメル、これって意味分かる?」
「…さぁ…わかんない。」
メルはドアの表面に文字が現れた事に対して驚いていた様な感じではあったが、それはこの場所に今以前に来ていたから驚いたのか、文字が浮き出るなんて事がそもそもの想像の埒外だったから驚いたのか…
確か、テラスちゃんの使ってる端末っぽい何かは空間に文字が浮かび上がる感じだったよなぁ…
そんな魔法ありきな場所に居る奴がドアらしき板状の何かに文字が浮かんだだけで驚くだろうか?
「俺にもこの言葉の意味は分からないけど…たぶんこの手の形が現れたって事はここを押せって意味だよな?」
「そうなのかな?…ボクにはわかんないけど…」
一応俺にはドアに表示された英語の意味は分かってる。
このドアを開ける為には認証確認を受けなければならないって意味なので、俺にはたぶんこのドアを開ける資格が無いはずだ。
分かっていたけど一応認証パネルらしき場所に手を当てると光が上下にゆっくり往復した後、ドアの文字が変わった。
『Please contact the administrator.』
「あぁ、これは分かる。管理者を呼べって。俺達ではこの場所は開けられない様だな。」
「そうなの?…壁とか壊せたりしない?キヨシって色々道具持ってたよね?」
メルはどうしてもこのドアの先に行きたい様だな。
「一応電動工具とかも出せるけど、この場所はいつ崩落するかなんて分からないからあまり無茶な行為は出来ないぞ。それに今回ここに来たのはメルを探す為だから一応目的は達成出来てるから一回戻ろう。」
「…わかった。」
一応メルも戻る事を受け入れてくれたが、どうもこのドアの先の空間がこいつが一番来たかった場所の様だな。
もしかしたら俺が考え過ぎていて、メルは単に違和感を感じたから知りたいって思ってるだけかもしれないが…
最後のドアの先だけ確認できないまま俺達は村まで戻る事になった。
「なぁメル、お前はこの先の部屋には入ってないんだよな?」
「うん。入ってないよ。ボクが最初にこっちの世界に来た場所は、さっきも言ったけど、そこの道の先の崩れた場所のもう少し先だよ。」
メルは、今俺達が居るこの通路に繋がるココちゃんの埋まっていた空間の方を指差しながら説明してくれた。
確かにあの崩落現場は、この通路が露出していた場所からもう少しだけ奥に行ける感じではあったが…
「メルが卵から孵化したらその周りが岩に囲まれてたんだよな?」
「そうなんだよねーだから外に出られなくてレテーナに助けを呼んだんだけど、なんでか心話が繋がりにくくてね~…」
「そして少しの間待ってたら卵の殻が消えた拍子に上に乗っていた岩が崩落して外に出る事が出来たと?」
「そうなんだよ!岩が頭の上とかにいっぱい落ちてきてすごく痛かったんだよ!!」
…嘘くせぇなぁ。
メルは説明しながら何度も俺の顔色をうかがってる。
こいつの反応を見てると…俺の財布から金をちょろまかした時の姪の反応にとても良く似てる気がするんだよなぁ…
確かあの時は…そうそう、確か近くの祭りに俺と姪の…名前が出てこないのはまぁしょうがないとして、2人で出かけたときの事だ。
子供のお祭りパワーを過小評価していた俺は前日仕事を終えてなぜか車で四国の田舎に帰省してまったく寝てない状態で同行させられたんだ。
そして帰省時の途中の休憩を含む10時間を越える運転の疲労のせいで祭りの会場の隅っこの辺りで座って動けなくなった時に、アレコレ欲しいって言ってきた姪に財布を渡して好きに買ってこいって言ったんだが、買って戻ってきた色々の金額を超えて財布の中から金が減っていたんだ。実際に俺がその事に気付いたのが埼玉のアパートに戻る途中にガソリンを入れる為にスタンドに寄った時の事で、どう考えてもあの時に彼女が何枚かの千円札を抜いたはずなのだが、さすがに3日ぐらい経っていたのとそこからまだ5時間以上の運転があったおかげで帰ったらもうどうでも良くなっていたからその事を追求せずに終わったのだが…っと姪の話は今は関係無いのでこれぐらいにしておくとして、メルだ。
たぶんこいつは何かの目的があってこの辺りに来ているはず。そして何かの目的があってわざわざレテーヌを使って自分の居場所を俺達に教えさせて、この場所まで来させたはず…ではないかと思う。
全てがテラスちゃんの指示の元で動いてる訳じゃないかもしれないが、今の段階ではこいつの事を味方と考えずにいた方が良さそうな気がしてる。
これは一応考えすぎかもしれないとは思うけど、あの自分のデスクの貯金箱に貼ってあった付箋メッセージとサンバイザーの裏に隠してあったメッセージの事がどうしても気になるので、できるだけテラスちゃんを疑ってる事をばれたくないって考えての行動なんだが…
とりあえずどうなったら何が変わるって何一つ判らない手探り状態ではあるが、慎重に動く方が良いと思う。
「さてと、とりあえずこのドアだが…」
取っ手もスイッチの様な物も何も無いドア。
「なぁメル、このドアってどうやったら開くと思う?」
「…さぁ。でも…なんとなくだけどこの先って…何かが動いてる感じがする。たぶん心話が繋がり難い何かがあると思うよ。」
ドア自体は1枚の板状の何かで出来ていて、俺の知識で考えるとどこかの方向に向かってスライドして開く様な構造だと思われるのだが…
一応今まで探索してきた場所のイメージからの想像になるが、この場所で生活していたらしき生物って、今の俺達とそんなに大差無いサイズの人っぽい形状の奴だったのではないかと思う。
これは自分で見て回った感じの中で通路の高さとか入り口のサイズなど、他にも特に違和感のある場所が無かったから。
たまに人とは違う構造の体を持った生物が出てくる小説などがあり、そいつらが俺達が普通に使っている服とか小物を使っている描写が出てきたりするのだが、それは人と言う生物が存在する事が前提になっているからだったりする。
なぜかそんな話の中では神様が人が使う様なコップや皿などを使って何かを飲んだり食べたりする様な記述があったりするが、人と同じ様な進化の過程を辿って来てない生物存在が同じ行為をする事は、まずありえない。
そしてそんな俺とは違う能力を持った奴らがこの場所を作ったのであれば、必ず何か…小さくとも違和感を感じるはずなんだ。
俺がそんな違和感をまったく感じなかったと言う事は、この場所を使っていた奴らは俺と同じ様な体を持っていて、更に言うなら俺が持ってない変な能力などをまったく持たない様な奴らだという事になる。
そんな考察の結果、この場所を作ったのは、たぶんココちゃんの最初の持ち主ではないかとの結論に至るのだが…
とりあえずドアを2mぐらい離れた場所から見ていても何かが分かる訳ではないので、慎重にゆっくり近付いてみるとドアの表面に文字が浮かび上がってドアの左の辺りに手の形の模様が現れた。
『Authentication confirmation required.』
「…なぁメル、これって意味分かる?」
「…さぁ…わかんない。」
メルはドアの表面に文字が現れた事に対して驚いていた様な感じではあったが、それはこの場所に今以前に来ていたから驚いたのか、文字が浮き出るなんて事がそもそもの想像の埒外だったから驚いたのか…
確か、テラスちゃんの使ってる端末っぽい何かは空間に文字が浮かび上がる感じだったよなぁ…
そんな魔法ありきな場所に居る奴がドアらしき板状の何かに文字が浮かんだだけで驚くだろうか?
「俺にもこの言葉の意味は分からないけど…たぶんこの手の形が現れたって事はここを押せって意味だよな?」
「そうなのかな?…ボクにはわかんないけど…」
一応俺にはドアに表示された英語の意味は分かってる。
このドアを開ける為には認証確認を受けなければならないって意味なので、俺にはたぶんこのドアを開ける資格が無いはずだ。
分かっていたけど一応認証パネルらしき場所に手を当てると光が上下にゆっくり往復した後、ドアの文字が変わった。
『Please contact the administrator.』
「あぁ、これは分かる。管理者を呼べって。俺達ではこの場所は開けられない様だな。」
「そうなの?…壁とか壊せたりしない?キヨシって色々道具持ってたよね?」
メルはどうしてもこのドアの先に行きたい様だな。
「一応電動工具とかも出せるけど、この場所はいつ崩落するかなんて分からないからあまり無茶な行為は出来ないぞ。それに今回ここに来たのはメルを探す為だから一応目的は達成出来てるから一回戻ろう。」
「…わかった。」
一応メルも戻る事を受け入れてくれたが、どうもこのドアの先の空間がこいつが一番来たかった場所の様だな。
もしかしたら俺が考え過ぎていて、メルは単に違和感を感じたから知りたいって思ってるだけかもしれないが…
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