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第五章 追跡?

125 俺達はメルを見つける為にこの場所に来ている2/3

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食料関係のエリアの先が崩落現場だったおかげでそれより先の場所がどの様な目的の場所だったのか分からず終いではあったが、この場所に長居しても崩落の可能性が高いだけで危険だと思い、とりあえず道を戻た場所にあった何ヶ所かの分岐点を左手の法則で順次確認していく事になった。

「ここって…書庫でしょうか?」
「なんとなくそんな感じだな。」
タマーラちゃんの照らすライトの光の中に浮かび上がったのは縦40cm×横30cm×厚さ20cm程度の本らしき物体で、確かチェインドライブラリーって言ったかな?本の背表紙の上とか横の辺りに鎖を取り付ける穴の開いた場所がある様なとても大きな本らしきものが、大量に斜めの台に置かれているのが見える部屋に来た。

斜めの本が置いてある台が2m程度の通路を挟んで続いてあり、その本棚らしき物のドアに近い辺りの壁に触れたら崩れ落ちそうな感じの張り紙の様な物が張られていた。
「この書かれてるのって俺の知ってる文字じゃないな。」
「ずいぶん古い文字のようですね。私もここの文字は見た事がありません。」
壁の張り紙には、なんとなく楔みたいな感じに見える文字と象形絵の様な文字と幾何学文字の様な文字が入り混じった感じの文章が書かれていて内容がまったく判別できない。
台ごとに似た様な感じに横に並ぶ文字が2~3段ほど書かれているので、もしかしたら分類に関係する文字が書かれているかも?とは思うのだが、もしかしたら取り扱いに関する注意書きだったりするのかもしれない。

「とりあえず崩れそうな本とかは今は触るのを止めておくとして…あの辺りの比較的新しそうな本の所を見てみるか。」
「分かりました。では下ろしてください。」

……………

………

……




…俺は渋々タマーラちゃんを下ろした。

「キヨシ様、さすがに弄りすぎですよ?私はさっき初めて男性を受け入れたんですからね?」
少しだけ赤くした顔で怒ってますって感じの顔になりつつ腰に手を当てて俺をライトで照らしながら言ってきたタマーラちゃんだが、眩しいってば♡

入り口から右の方の台に置かれている本らしき物体は半分ぐらいは巻物だったり折りたたまれた布の様な物だったりと規格が統一されてないものばかりだったが、反対側に行くにつれて段々と俺の知ってる本みたいな形の物が増えていってる。
部屋自体は幅が30m程度あり、本形態の装丁の物が左側半分程度を占めていて、そこに設置してある棚と斜めの台が背合わせに設置してある島が大体2m程度の幅があり4台ほど設置してある。それより右側は形態の違う巻物や布を置いてある棚とそれを開く台みたいな感じの専用の場所になっていた。

「ここらの本にはマヤ文字みたいな絵か模様みたいに見える文字と漢字になる前の文字みたいな絵が混ざって書いてあるなぁ…この本はカタカナっぽく見える文字も書いてあるし…」
ここに置かれている書物のそのほとんどが、その文章が書かれた頃に使われていた文字やその前後に使われていた文字が入り混じっている様な混沌とした文字の羅列で書かれていた。
これは本の形態に装丁する時までに、文章が書かれ始めた時からけっこうな時間を使って作られている事が原因ではないかと思われるが、実際にどの様な工程で作られているのか表面を見ただけでは分からないが…
「おっ…ここらは英語らしき文字で書いてあるみたいで幾つか読めるな…each other…愛し合う?って…んっ???…もしかしてこれ…」
俺が何気なく開いてみた本の中には、どう見ても男同士がくんずほぐれつ裸でお互いに気持ち良さそうな事をしあっているようにしか見えない絵が描いてあった。

…もしかしたらこの世界にもゲイの概念って存在してるのか?

確か日本と欧州のゲイの概念の発生条件は違っていたとどこかで読んだ事があったと思うが…日本の場合は女の存在を不浄なモノとの感覚が強く、神事や戦争などの運任せな状況で連れて行けない場所が多かったから、そんな概念が普通になったらしいし、欧州では宗教上繁殖の為の正常位でのセックス以外が全て禁止されていた事から、繁殖の機会にあぶれた可哀相系男子がお互いを舐めあって入れあったのが原因って…まぁ、他にも宗教を嗜んで詐欺行為に明け暮れていた犯罪者集団に『童貞で居なければ偉くなれない』って価値観があったおかげで『男同士ならイインジャネ?』って感じにゲイの文化が広まったって話も聞いた事があったが…
まぁどっちに転んでも繁殖の機会にあぶれた可哀相な奴らが寄り集まってお互いに気持ちよくなろうとしたんだろうからそこはあまり気にしてもしょうがないだろう。
問題なのは、そんな繁殖にあぶれた人が発生したとしても、集団から迫害されずに無事生き残れる様な人の集団での生活環境の方に問題があっただけだからね。

ちなみにその本の内容に関しては怖くてざっと斜め読みをしただけなので詳しくは分からなかったが、どうもヘンリー君とアランド君がお互いの関係を周囲に知られない様に気をつけつつ家族付き合いをしながらお互いの奥さんも巻き込んで4人でやりたい方題するって感じの内容だった。
ちなみにちなみにそのほとんどの内容を挿絵と拙い英語読解能力だけで判断したのでどこまで正解かは分からないがな。
…それに俺のまったく知らない文字も一緒に使われて書かれてたし。

その他にも大衆文化に特化された内容の物や、何かの年代表記が並ぶ本などもあった様だが、書かれている文字が最初と最後の方でまったく違っていたりするので全部の内容を理解出来ないと言った感じの書物ばかりだった。

「タマーラちゃんの見てるそれってどんな内容の物だった?」
バン!

光源がタマーラちゃんの持ってくれているライトだけなので、片手でライトを持ち俺のすぐ隣で本を捲って内容を確認しているタマーラちゃんに何気なく聞いてみただけなのだが、俺がタマーラちゃんの顔に自分の顔を近づけて彼女が見てるページを覗き込んだ瞬間、彼女が微動だにせず熟読していた様に見えていた本をいきなり閉じてしまった。

「大丈夫です!変な事は書いて無かったです!!」
…そしてとてもウソっぽかった。

「そうなのか?」
「間違いありません!!…疑うのですか?」
少し焦ってる様に感じるので間違い無いだろう。
「今度その本に書かれていた事を一緒に見てみような。」
「へっ?!…アッ…ハイ♡」
お互いの事を少しづつ理解出来て行ってる感じが少し嬉しい♡タマーラちゃんはさっき初めて体験を終えたばかりなのにもうそっち系のやりとりに興味津々な様だな♡
こうなったら俺の全知識を全て使ってタマーラちゃんをメス猫に育て上げてやろうじゃないか♪

少しばかり今後の事を楽しみにしつつ、その後も少しの間本を開いて内容を確認してみたが、これと言って何か分かったことは無かった。

「しいて言えば…本の形態の物を無作為に集めてみたって感じだろうか?」
「そうなのでしょうか?なんとなくそっち系の本が多かった気がしましたが…♡」
タマーラちゃんの確認する本の内容が少しばかりエロ方面の内容の物が多かったみたいなのが彼女の反応の原因の様だな。これはたぶんだが、並んで置いてある本を比べてみて物理的に軽そうなサイズのモノを彼女に見させた事が原因ではないかと思う。
表紙を革張りにしてあって持ち上げるのに男がけっこう頑張らなければならない様なサイズの物にそんな内容の物が少なく、何かの観察結果を書かれていたり、何かの設計図みたいな物が書かれていると言った感じだった。
これはここで結構な数の本を見て感じた事なんだが、女性が読んだり男が隠し持ったりする為にちょうど良いサイズなのがタマーラちゃんに見てもらっていた大きさの本だったのかもしれない。そんな理由でそっち系の内容の物がタマーラちゃんに多く見られたって感じではないかと想像しているのだが…

「何にしてもここにはメルは居ないみたいだな。」
「そう言えばキヨシ様、そのメル様ですか?どの様なお姿なのでしょうか?天使と言う言葉からの見た目はなんとなく分かるのですけど…レテーナ様みたいに大きな方だったりするのでしょうか?」
…んっ?
「俺の考えていたメルの姿は手乗りサイズの鳥っぽい羽根を持つずっと浮いてる奴って感じだったけど…」
そう言えばタマーラちゃんの知ってるテラスちゃんの眷属になる生き物ってゴッドバードぐらいだったか。
もしかしたら、タマーラちゃんってあのサイズの天使の姿の生物を探そうとしていた?
「そんなに小さなお方だったのですか…」
「もしかしたらそんな奴をここに来るまでに見つけてた?」
「あっ、そうではありませんが…でも私、もう少し大きな…私より少し小さいぐらいの方だと思って探していたのでそんな小さな方が入れる様な場所をまったく気にしてませんでした…」
少しばかり情報共有がうまく行ってなかったみたいだな。タマーラちゃんが考えていたメルのサイズがレテーナよりも小さくて自分とそう大差無いサイズの心持ち少し小さめな人って感じに想像していたらしい。

「まぁでも…実際のサイズに関してはまだ俺にも分かってないからなあ…」
もう一回見直した方がいいのかなぁ…俺はタマーラちゃんと違って小さいサイズのメルって感覚でしか探してなかったからそんなサイズの人が居そうな場所とかまったく気にしてなかったもんなぁ…
「もう1ヶ所の分岐点を確認しても見つからない様なら1回戻ってマルセル君とココちゃんと話をしてみるか。」
「…そう言えばあのお二人も今現在探してらっしゃったのでしたね。…完全に忘れていました♡」
なんとなく同じ感覚だった事に同時に思い至り、少しばかりホッコリ♡した空気を感じてしまった俺達は…こっそり入り口から遠い場所に入り込んで少しだけ楽しんでしまったのだが…これはしょうがないよな?

「ハァハァ♡少し急ごうか。さすがに探索を始めてから2時間が経とうとしてる頃みたいなんであいつら待ちくたびれてるかもしれないなっ♡」
「ハァハァ♡んっ…ハァハァ♡ハイッ♡」
10分ほどかかって人前に出られる姿になった俺達は今度は俺の腕にタマーラちゃんがしな垂れかかった状態で探索を続けることになった。
「タマーラのアナルってもう第2のおまんこと言っても過言ではないな♡やるなぁ~♡」
何が『やるなぁ~♡』なのかよく分からないが、とりあえず思った事を言ってしまってる俺だった♡
「気に入ってもらえたのは嬉しいけど少し複雑な感じです…」
「でもタマーラも今はまだ痛いだけのおまんこよりアナルの方が楽しめてただろ?声がまったく違ってたぞ?」
「…それはまぁ…♡…もうっ!キヨシ様ってエッチなんですね!!」
俺とタマーラちゃんを傍から見た人が居たら完全にバカップルだったんじゃないかな?
だって俺もタマーラちゃんも尻尾とかお互いに絡めながら耳が完全にお互いに向いてた気がするし♡

最後の分岐点まで戻ってきた辺りで最初に入ってきた崩落現場に繋がる穴の辺りに光が見えた。
「もしかしたらココちゃんとマルセル君が戻ってきてるのかもしれないな。俺たちも1回戻るか。」
「あっ…はい♡」
もう少し2人っきりで居たそうな感じを見せるタマーラちゃんを入り口から見えない場所に引っ張り込んで少しだけチュッチュ♡レロレロ♡楽しんでから、俺達はマルセル君とココちゃんの待っていた場所に戻った。

もう少し探索は続くんだろうけど…メルって本当にこの辺りに居るのかなぁ…?
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