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第五章 追跡?
119 記憶を探る方法1/5
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「なんか…車の芳香剤と油の匂いが混ざってちょっと嫌な感じじゃない?」
眉間に皺を寄せながら忍さんがエアコンの辺りに手を伸ばして操作しつつ聞いてきた。たぶん内気循環を外気循環に切り替えたんだろう。
「そうですね。さすがにフローラルの香りに油とケチャップとマスタードの香りが混ざると混沌としてきますね。」
「そう?私嫌いじゃないけど?」
萌歌さんと忍さんは似た感覚を持っているらしい。
片や初見の男に犯されて喜ぶ変態でもう一方は女に弄られて漏らして喜ぶ開発済み変態なくせに普通の感覚を持ってる感じがしてちょっと不思議。
そんな二人と比べて司ちゃんはちょっとだけ変わった感覚を持ってそう。
ちなみに俺もフローラルの香りと肉々しい匂いのコラボはあまり好みじゃない。
「あっ、清♡今度はアイスコーヒーを一口お願いします♡」
「ちょっと待って。萌歌はダブル野菜のセットで司が…」
「私はお肉が2種類挟んであるやつだよ~♪」
「はいはい、ニクカツバーガーのセットね。」
「あれっ?俺のチキンはどこに行った?」
「あっ、もしかしてこれ?サイドメニューが入ってた袋の方に一緒に入ってたから食べちゃった。」
司ちゃんがたぶん俺のチキンを口に含みモグモグしながら答えた。
俺達は今とあるファーストフード店のドライブスルーで夕食を買い、俺の車が駐めてある会社の駐車場に向かって移動している最中だったりする。
忍の車が左ハンドルの外車だったおかげで助手席に座った司ちゃんが、注文、支払い、商品受け取りの全てをとても嬉しそうに行い、受け取った商品を順次後ろの席に座っていた俺に渡してきたおかげで、こうして俺が商品の振り分けをしていたのだが、忍が運転席の後ろに座った俺にどうしても食べさせて欲しいと言い出したおかげでちょっとばかりバタバタとした感じになってしまった。
「ふぅっ♡清の指…美味しかったわぁ~♡またいっぱい舐めさせてね?」
忍さんが、俺が持って食べさせていたポテトを指ごとねぶりつくす勢いで口に入れて舐めまわしてから言ってきた。
バックミラーに映る忍さんの目がなんとなく下卑た感じを見せていて、何度か視線が下の方に動いてたのを感じつつも俺はそれに気づいてない振りをしながら頷いて答えておいた。
一応皆が頼んだメニューを渡し終わって、忍さんには俺が手ずから食べさせつつ何度も指を舐めさせてそこそこ満足させる事ができたので、俺もやっと自分の注文したメチューを開いてスパイシーなセットのハンバーガーを食べ始めた。
こんなジャンクな食事っていつぶりだろうか?少しばかり脂っこい感じの食感を口の中に感じつつ俺はさっきの出来事を思い返していた。
俺は司ちゃんが住んでいたマンションを出る少し前に佐々木君に連絡を入れた。
「もしもし、佐々木君?」
『あっ!佐藤さん!!よかったぁ~~』
1コールで出た佐々木君の声がなんとなく焦っていた様に感じた。
「どうした?一応明日からの仕事の事を確認しておこうと思って電話したんだけど何か問題でもあったか?」
これは俺が佐々木君に電話をする為に用意した嘘。
『えっ?あー…仕事の方では特に問題は無いと思うのですけど…その…佐藤さん、少し時間をもらえませんか?』
できれば今すぐ会いたいって感じに言ってる様に聞こえる声のトーンだった。
「ちょっと待ってもらっても良いか?今一緒に居る人に聞いてみないと答えられないんだ。」
『…はい。』
一応俺も手に入れたい物があって連絡を入れたのだから会う事自体は特に問題は無かったのだが、その前に問題があった。
今からすぐに会いたいと佐々木君が言った声を俺の傍で漏れ聞いていた3人の目がとても険しい感じになっていた。
3人とも少し前まで肌を重ねてお互いの体を楽しんでいた様な関係なのだから、俺の持ってるスマホに10cmぐらいの距離まで近付いて来ても、そこまで嫌悪感などを感じなかったのでそのまましたい様にさせていたのだが、もしかしたらプライベートな話なども急に飛び出してきたりする可能性があるのだから、そこはフリだけでも聞いてない感じを見せるのが、司ちゃんを除いた2人の大人の対処法なのではないかと思うのだが?
一応保留状態にして3人に向き合おうと思い操作をしていたら、司ちゃんと忍さんと萌歌さん3人揃って腕を使って×ジェスチャーを出してきた。
「なんでダメ?」
「だって清が女と2人で会うと絶対やっちゃうでしょ?」
「清さんは節操が無いのでこれ以上敵を増やされない為にも誰かが一緒に居なければならないと思います。」
「キヨシはエッチだから絶対2人っきりになったらダメ!」
三者三様言い方は違ったけど同じ様な理由でダメだと言われた。
「でも俺は少しばかり彼女に会って話をしなければならない訳なんだが?」
「「「一緒に行きます。」行くわ。」行くからね?」
どうも3人揃って絶対に譲れないのが自分達の同行らしい。
ため息と供に保留状態を解除する。
「あー佐々木君?待たせたね。」
『あっ!はい!!大丈夫です。それでいつ会えます?』
こっちもこっちで今すぐ会うのが当然って感じに聞き返してきた。
「一応今すぐって話になるなら同行者が…3人ほど居る状態で会う事になるが大丈夫かな?」
『3人…それって女ですか?』
どうして女性と言うのはこう勘が鋭いのだろうか?
「まぁそうだな。女性が3人だな。」
『…それって仕事で仲良くなったって言ってた人達ですか?』
あれっ?このループの佐々木君にVtuverの女性の話ってしたっけ?
「あー仕事の関係で知り合ったって言うのはまぁそうなんだけど…」
一応黒田案件で知り合って…仕事…?ではないかもしれないけど…
『まぁ…仕事に関係する方であればしょうがないですね。ではどこに行けば良いですか?』
少しの間どう言い訳すれば良いか考えていたら佐々木君が勝手に納得してくれて話が進んだ。
イヤイヤ、待つんだ俺!言い訳っていきなり何を言い出す気だ?
いつのまにか佐々木君が俺の奥さんになるかもしれないって状況になっていて、俺の人生がかなりの確立で詰みそうな感じになっていたのは3回目のループの中での話であって、今のこのループ内では彼女は俺とは体の関係も無いし単なる上司と部下でしかないんだぞ?言い訳じゃなくて理由。そう、れっきとした理由なんだから堂々としていれば良いんだってば。
…ダヨネ?…マチガッテナイヨネ?
「あーっと…そうだな。とりあえず今俺は都内に来てるから1回そっちに戻って会った方が良いだろう。一応俺の車が会社の駐車場に置きっぱなしなのでそこに戻るよ。それとそっちに戻ったらもう一回君に連絡を入れるからどこに行ったら良いかその時に教えてくれ。」
『はい、分かりました、では。』
こんな感じに電話で決まったのだが、問題だったのはここからだった。
とりあえず3人とも同行するって言って聞かないので、しょうがなく一緒に部屋を出て、部屋に鍵を掛けた忍さんがエレベーターホールを挟んで反対側すぐの部屋に行き、チャイムを押して中の人を呼び出して話をしたら出てきた人が紙を渡してきた。
そしてその紙には『退去のしおり』と書かれてあり、部屋の受け渡し期日が来週末になっていると書いてあった。
そう言えば黒田は司ちゃんのご飯の事ももう動いてたのだからこっちも話が進んでいて然るべきだよな。
黒田は本気で俺に司ちゃんの保護をさせる気で動いていた。
という事で車に乗ってドライブスルーのあるファーストフード店に行く間に司ちゃんの住む場所の話で車内はずいぶんと盛り上がり、とりあえず店に着いたので一時休戦した後こうして俺もやっと夕飯にありつけたって訳だが…
「さすがに忍と萌歌に司の事を任せる訳にはいかないよなぁ…やっぱりひとまず俺のアパートにでも住んでもらうしかないよなぁ…」
俺の漏らした言葉に目を輝かせて振り返る司ちゃんと睨むような視線を向けてくる忍さんと萌歌さん。
「そんなに睨むなよ。」
「だって今清は『毎日司を犯し続けてやるぜぇ~ヒャッハァ~♡』って言ったのと同じですからね?」
忍さんの言った言葉に対して渋い顔で頷く1人とそこそこ恥ずかしそうにしながらもかなり嬉しそうな顔で頷く1人。
「さすがに俺はそんな意味では言って無いってば。でもだからって司を1人でホテルに住ませられるほどの蓄えが俺に…」
まぁ?俺の懐具合であれば、1ヶ月程度ならば司ちゃんをホテル住まいさせる事は出来る。
だがしかしそんな事をしたとしても、そのうち絶対にどこか住む場所を確保しなければならない訳なのだから、保護者として俺に責任を擦り付けてきた黒田に何かしらの口利きをさせつつ、司ちゃんの戸籍の問題でも色々裏で動く事になるとすれば…どの程度のお金が掛かるかなんて分からない。
だとすれば締めるべき所では締めておきたいと思うのは俺が小市民すぎる思考形態を持ってるからなのだろうか?
「萌歌さん、もしあれなら隔日で私とあなたで司ちゃんを預かるとかしなければならないかもしませんね。」
「それは…忍さんのマンションであればそれも可能でしょうけど、私のアパートでは無理ですよ?」
「それもそうね…だとすれば…清のアパートにお世話に行く人と、それ以外の人で私の部屋と清の部屋を移動する感じにすればどうかしら?」
「それはまぁアリですけど…♡」
忍さんの提案ならば現状維持状態でとりあえず俺も動けるので、俺的には助かるのだが…でも、最初に言ってた『ヒャッハァ~♡』の対策にはまったくなって無いと思うのだが、その辺りを取り繕う必要は無いのだろうか?
「えぇ~~~そんなの私だけで良いよ…まぁそれでも良いけど?」
司ちゃんが俺の方を向いて不満を口にした時、司ちゃんの顔が一瞬恐怖に染まってすぐに2人の意見を肯定した様な気がしたが…?
その後忍さんが中心になって司ちゃん達の俺の部屋に来るローテーションが決まって行ったのだが、俺にはまったく発言権が無かった。
…まぁそれはいいんだけどね?
そしてローテーションの振り分けがある程度決まってきた頃になって、やっと俺の車の駐車場まで戻って来れた。
後部座席に乗ったまま佐々木君に電話を掛け、場所を確認してから俺は自分の車に乗り換え、俺は自分の軽自動車で3人は忍さんの車に乗ったまま俺の車を追走してなんとか目的地のホテルにたどり着く事ができた。
今回佐々木君が俺に来る様に提示してきた場所は、前回のループ時に強制的に住まわされたあのホテルだった。
眉間に皺を寄せながら忍さんがエアコンの辺りに手を伸ばして操作しつつ聞いてきた。たぶん内気循環を外気循環に切り替えたんだろう。
「そうですね。さすがにフローラルの香りに油とケチャップとマスタードの香りが混ざると混沌としてきますね。」
「そう?私嫌いじゃないけど?」
萌歌さんと忍さんは似た感覚を持っているらしい。
片や初見の男に犯されて喜ぶ変態でもう一方は女に弄られて漏らして喜ぶ開発済み変態なくせに普通の感覚を持ってる感じがしてちょっと不思議。
そんな二人と比べて司ちゃんはちょっとだけ変わった感覚を持ってそう。
ちなみに俺もフローラルの香りと肉々しい匂いのコラボはあまり好みじゃない。
「あっ、清♡今度はアイスコーヒーを一口お願いします♡」
「ちょっと待って。萌歌はダブル野菜のセットで司が…」
「私はお肉が2種類挟んであるやつだよ~♪」
「はいはい、ニクカツバーガーのセットね。」
「あれっ?俺のチキンはどこに行った?」
「あっ、もしかしてこれ?サイドメニューが入ってた袋の方に一緒に入ってたから食べちゃった。」
司ちゃんがたぶん俺のチキンを口に含みモグモグしながら答えた。
俺達は今とあるファーストフード店のドライブスルーで夕食を買い、俺の車が駐めてある会社の駐車場に向かって移動している最中だったりする。
忍の車が左ハンドルの外車だったおかげで助手席に座った司ちゃんが、注文、支払い、商品受け取りの全てをとても嬉しそうに行い、受け取った商品を順次後ろの席に座っていた俺に渡してきたおかげで、こうして俺が商品の振り分けをしていたのだが、忍が運転席の後ろに座った俺にどうしても食べさせて欲しいと言い出したおかげでちょっとばかりバタバタとした感じになってしまった。
「ふぅっ♡清の指…美味しかったわぁ~♡またいっぱい舐めさせてね?」
忍さんが、俺が持って食べさせていたポテトを指ごとねぶりつくす勢いで口に入れて舐めまわしてから言ってきた。
バックミラーに映る忍さんの目がなんとなく下卑た感じを見せていて、何度か視線が下の方に動いてたのを感じつつも俺はそれに気づいてない振りをしながら頷いて答えておいた。
一応皆が頼んだメニューを渡し終わって、忍さんには俺が手ずから食べさせつつ何度も指を舐めさせてそこそこ満足させる事ができたので、俺もやっと自分の注文したメチューを開いてスパイシーなセットのハンバーガーを食べ始めた。
こんなジャンクな食事っていつぶりだろうか?少しばかり脂っこい感じの食感を口の中に感じつつ俺はさっきの出来事を思い返していた。
俺は司ちゃんが住んでいたマンションを出る少し前に佐々木君に連絡を入れた。
「もしもし、佐々木君?」
『あっ!佐藤さん!!よかったぁ~~』
1コールで出た佐々木君の声がなんとなく焦っていた様に感じた。
「どうした?一応明日からの仕事の事を確認しておこうと思って電話したんだけど何か問題でもあったか?」
これは俺が佐々木君に電話をする為に用意した嘘。
『えっ?あー…仕事の方では特に問題は無いと思うのですけど…その…佐藤さん、少し時間をもらえませんか?』
できれば今すぐ会いたいって感じに言ってる様に聞こえる声のトーンだった。
「ちょっと待ってもらっても良いか?今一緒に居る人に聞いてみないと答えられないんだ。」
『…はい。』
一応俺も手に入れたい物があって連絡を入れたのだから会う事自体は特に問題は無かったのだが、その前に問題があった。
今からすぐに会いたいと佐々木君が言った声を俺の傍で漏れ聞いていた3人の目がとても険しい感じになっていた。
3人とも少し前まで肌を重ねてお互いの体を楽しんでいた様な関係なのだから、俺の持ってるスマホに10cmぐらいの距離まで近付いて来ても、そこまで嫌悪感などを感じなかったのでそのまましたい様にさせていたのだが、もしかしたらプライベートな話なども急に飛び出してきたりする可能性があるのだから、そこはフリだけでも聞いてない感じを見せるのが、司ちゃんを除いた2人の大人の対処法なのではないかと思うのだが?
一応保留状態にして3人に向き合おうと思い操作をしていたら、司ちゃんと忍さんと萌歌さん3人揃って腕を使って×ジェスチャーを出してきた。
「なんでダメ?」
「だって清が女と2人で会うと絶対やっちゃうでしょ?」
「清さんは節操が無いのでこれ以上敵を増やされない為にも誰かが一緒に居なければならないと思います。」
「キヨシはエッチだから絶対2人っきりになったらダメ!」
三者三様言い方は違ったけど同じ様な理由でダメだと言われた。
「でも俺は少しばかり彼女に会って話をしなければならない訳なんだが?」
「「「一緒に行きます。」行くわ。」行くからね?」
どうも3人揃って絶対に譲れないのが自分達の同行らしい。
ため息と供に保留状態を解除する。
「あー佐々木君?待たせたね。」
『あっ!はい!!大丈夫です。それでいつ会えます?』
こっちもこっちで今すぐ会うのが当然って感じに聞き返してきた。
「一応今すぐって話になるなら同行者が…3人ほど居る状態で会う事になるが大丈夫かな?」
『3人…それって女ですか?』
どうして女性と言うのはこう勘が鋭いのだろうか?
「まぁそうだな。女性が3人だな。」
『…それって仕事で仲良くなったって言ってた人達ですか?』
あれっ?このループの佐々木君にVtuverの女性の話ってしたっけ?
「あー仕事の関係で知り合ったって言うのはまぁそうなんだけど…」
一応黒田案件で知り合って…仕事…?ではないかもしれないけど…
『まぁ…仕事に関係する方であればしょうがないですね。ではどこに行けば良いですか?』
少しの間どう言い訳すれば良いか考えていたら佐々木君が勝手に納得してくれて話が進んだ。
イヤイヤ、待つんだ俺!言い訳っていきなり何を言い出す気だ?
いつのまにか佐々木君が俺の奥さんになるかもしれないって状況になっていて、俺の人生がかなりの確立で詰みそうな感じになっていたのは3回目のループの中での話であって、今のこのループ内では彼女は俺とは体の関係も無いし単なる上司と部下でしかないんだぞ?言い訳じゃなくて理由。そう、れっきとした理由なんだから堂々としていれば良いんだってば。
…ダヨネ?…マチガッテナイヨネ?
「あーっと…そうだな。とりあえず今俺は都内に来てるから1回そっちに戻って会った方が良いだろう。一応俺の車が会社の駐車場に置きっぱなしなのでそこに戻るよ。それとそっちに戻ったらもう一回君に連絡を入れるからどこに行ったら良いかその時に教えてくれ。」
『はい、分かりました、では。』
こんな感じに電話で決まったのだが、問題だったのはここからだった。
とりあえず3人とも同行するって言って聞かないので、しょうがなく一緒に部屋を出て、部屋に鍵を掛けた忍さんがエレベーターホールを挟んで反対側すぐの部屋に行き、チャイムを押して中の人を呼び出して話をしたら出てきた人が紙を渡してきた。
そしてその紙には『退去のしおり』と書かれてあり、部屋の受け渡し期日が来週末になっていると書いてあった。
そう言えば黒田は司ちゃんのご飯の事ももう動いてたのだからこっちも話が進んでいて然るべきだよな。
黒田は本気で俺に司ちゃんの保護をさせる気で動いていた。
という事で車に乗ってドライブスルーのあるファーストフード店に行く間に司ちゃんの住む場所の話で車内はずいぶんと盛り上がり、とりあえず店に着いたので一時休戦した後こうして俺もやっと夕飯にありつけたって訳だが…
「さすがに忍と萌歌に司の事を任せる訳にはいかないよなぁ…やっぱりひとまず俺のアパートにでも住んでもらうしかないよなぁ…」
俺の漏らした言葉に目を輝かせて振り返る司ちゃんと睨むような視線を向けてくる忍さんと萌歌さん。
「そんなに睨むなよ。」
「だって今清は『毎日司を犯し続けてやるぜぇ~ヒャッハァ~♡』って言ったのと同じですからね?」
忍さんの言った言葉に対して渋い顔で頷く1人とそこそこ恥ずかしそうにしながらもかなり嬉しそうな顔で頷く1人。
「さすがに俺はそんな意味では言って無いってば。でもだからって司を1人でホテルに住ませられるほどの蓄えが俺に…」
まぁ?俺の懐具合であれば、1ヶ月程度ならば司ちゃんをホテル住まいさせる事は出来る。
だがしかしそんな事をしたとしても、そのうち絶対にどこか住む場所を確保しなければならない訳なのだから、保護者として俺に責任を擦り付けてきた黒田に何かしらの口利きをさせつつ、司ちゃんの戸籍の問題でも色々裏で動く事になるとすれば…どの程度のお金が掛かるかなんて分からない。
だとすれば締めるべき所では締めておきたいと思うのは俺が小市民すぎる思考形態を持ってるからなのだろうか?
「萌歌さん、もしあれなら隔日で私とあなたで司ちゃんを預かるとかしなければならないかもしませんね。」
「それは…忍さんのマンションであればそれも可能でしょうけど、私のアパートでは無理ですよ?」
「それもそうね…だとすれば…清のアパートにお世話に行く人と、それ以外の人で私の部屋と清の部屋を移動する感じにすればどうかしら?」
「それはまぁアリですけど…♡」
忍さんの提案ならば現状維持状態でとりあえず俺も動けるので、俺的には助かるのだが…でも、最初に言ってた『ヒャッハァ~♡』の対策にはまったくなって無いと思うのだが、その辺りを取り繕う必要は無いのだろうか?
「えぇ~~~そんなの私だけで良いよ…まぁそれでも良いけど?」
司ちゃんが俺の方を向いて不満を口にした時、司ちゃんの顔が一瞬恐怖に染まってすぐに2人の意見を肯定した様な気がしたが…?
その後忍さんが中心になって司ちゃん達の俺の部屋に来るローテーションが決まって行ったのだが、俺にはまったく発言権が無かった。
…まぁそれはいいんだけどね?
そしてローテーションの振り分けがある程度決まってきた頃になって、やっと俺の車の駐車場まで戻って来れた。
後部座席に乗ったまま佐々木君に電話を掛け、場所を確認してから俺は自分の車に乗り換え、俺は自分の軽自動車で3人は忍さんの車に乗ったまま俺の車を追走してなんとか目的地のホテルにたどり着く事ができた。
今回佐々木君が俺に来る様に提示してきた場所は、前回のループ時に強制的に住まわされたあのホテルだった。
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