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第四章 死んだ原因?
106 ループからの脱出1/6
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AM6:37
俺が出社するのがAM7:00前後で仕事場の駐車場に着くのが大体AM7:30を少し過ぎるぐらいで、会社に向かって歩き出すのがAM8:00を過ぎた頃で、自分のデスクに着くのがAM8:15~AM8:20辺り。
その後少しの間前日の業務の確認や部下の出社確認などのチェックしていたら、AM8:30の始業放送と共に週の最初と最後の日に社長からの話があったり、総務などからの業務の進捗に関係しそうな報告などの放送があり、それ以外の日はそのまま業務が始まる。
日中はAM8:30からの実務8時間と休憩時間45分の8時間45分が一応の拘束時間になり、PM5:15に終業。
その後15分ほど休憩時間として、残業が始まる。
一般社員は残業時間の規定があり、週に10時間と1日3時間を越えない様に気をつけなければならない。
課長以上にはそんな残業の規定なんて無いんだけどね。そもそもうちの会社では、課長以上の役職に着く者には残業って概念が無いから♡
残業代が付かない替わりに役職手当が付くのだが…普通の奴は、『役職手当よりも残業手当を出せ!!』と思っているだろう。
当然俺も課長になった時にそう思った。係長の頃や、主任などの役職の頃の方が給料だけを見るなら確実に多くもらっていたから。
そろそろ話を戻そうか。
俺は今2度目の時間遡行とでも言ったら良いのか?そんな状況に放り込まれた。
1回目はテラスちゃんの能力を使って送り込まれて、とある事情?状況?何かの要因があり、この時間帯に俺の意識があり続ける状態になったらしい。
とりあえずそこらの『何か要因があった』と断言できるのは、それ以前にテラスちゃんの能力を使って1回戻っていた時に貯金箱に張ってあった付箋に書いてあったメッセージと、2回目にテラスちゃんに送り込まれた時に見つけたサンバイザーの所から見つけたメッセージから。
根本原因か分かってないので、本質的には何も分かって無いのと一緒だが、でも、戻れない原因が1回目にトイレに送り込まれた時と2回目に車の中に送り込まれた時の違いなのは確定だ。
最初に送り込まれた時と2回目に送り込まれた時の間で何があったか…
ジェシカのアナルに亀頭+ちょっとを突っ込んで、すごく痛かったらしいジェシカに顔に斜め十字の引っかき傷を作られた事はたぶん関係無いよな?
それ以外だと…ソフィーとあの果実を使わない状態でのセックス…耐久セックス♡…も、たぶん関係無い。
韜晦はこれぐらいにしておくとしよう♡
原因はたぶんテラスちゃんが俺の頭の中を弄った事だよな。
確か、テラスちゃんの言によれば、人間の頭には体を動かしたり思考を処理する為のパソコンで言うCPUの様な場所を構築できる処理空間らしき場所があり、俺を代表とする人間には、その処理空間の生存本能に関係する部分を除いてほぼ全てが集団に所属する為の本能に使われているとか?確か『お前らは本能100%のブタなんだよ!』とかって言われて無いかもしれないが、それに近い事を言われた気がする。…タブン
そしてその集団に所属するために使っている領域を切り離す事で能力を飛躍的に伸ばせたり脳内処理をするGPU的な扱いが出来る領域を作れるとかって話で、確か俺の頭の中に2ヶ所ほどそんな自由に使える空間を作ってもらった。
たぶんこの領域があるから俺はこの時間に居られるのだろう。…タブン
そして、こっちで時間を何度も繰り返している事についてだが、こっちはテラスちゃんが直接関わっているかどうかは確認出来ない。
残されていたメッセージを信じるならば、こっちの世界での俺の行動はテラスちゃん達には何も見えないし伝わらないらしい。
メッセージに嘘が無い事を前提として考えるならば、テラスちゃん達は俺があっちに戻った時にその状態を知る事が出来るのではないかと思われる。
これは、テラスちゃ以外の楽園ゲームのシステムに関しても、それを作った奴にしても同じだと考えられる。
俺をこの時間帯に戻すのに、テラスちゃんがわざわざ種族的な能力を使って戻していると、確か最初に会った頃に言っていたはずなので、それを超える能力を他の者が持っていたりするならば、当然そんな能力も、システムには組み込まれるはず。
本来であれば、わざわざ自分の能力を使う必要は無いはず。
これはどこかの店に入って何かを食べる場合に店員さんに作ってもらって運んでもらって食べるのと、わざわざ自分で店の厨房に入り込んで作って自分で運んで食べる行為の差だと考えて良いだろう。
わざわざ擬似地球らしき空間まで作れる様な奴が、そんな無駄な事を許容するとは思えない。
ついでに言うならば、内部ではテラスちゃんのお小遣いらしき何かを使えばそいつが望む物を出せるって言う事もあったので、たぶん間違いないだろう。…タブン
システム外の行為を許容している部分で楽園ゲームのシステムには穴があると言えるのだが…
そこらは作った人の知識の限界だったかもしれないので、言ってもしょうがない部分ではあるのだが…
話を戻そう。
だから、俺がニナ達の元に戻る為には、幾つかの条件があると考えられる。
今の所、帰れなかった条件しか確認できなかったので、それを元に絞り込むしか無いのだが、一つ目は薬を盛られた状態では戻れなかった事。
それと、2回目の戻れなかった理由だが、車が横転して…これは明瞭な記憶では無く曖昧な記憶になるのだが、頭の上の辺りから強い衝撃を受けて意識が無くなった様な気がする。
たぶん俺の運転していた車は横転して上方向を進行方向に向けた状態で何かにぶつかったのではないかと思う。
とりあえずググMAPのストリートビューを使って昨日の事故の場所を確認してみたら、高速道路か何かの橋脚が何本も建っていたのが確認できた。
そこから考えられるのは、俺の体がある程度原形を残してないと戻れないかもしれないと言う事ぐらいか?
確か、最初に俺が死んだ時の車の壊れ方からもそんな想像ができる。
この二つだけが帰れない原因とはさすがに言えないとは思うが、薬と体の破壊度合い…これらが一つの原因と考えても良さそう…かな?
薬で頭の中がやられる事もあるとすれば…ん~…でもこれは…少しだけ強引な思考だな。
たぶん他にも理由はあると思うが一応俺の体の状態が健康…?であり、損壊度合いが少ない場合にあの場所…ニナ達の元に戻れると考えて行動してみるか。
おっと…そろそろ出社時間だな。
車の運転をしながら考える…俺がニナ達の元に戻る為には、とりあえず体がそんなに壊れない状態で死んだら良いと考えてみてみたものの、でも、どうすればそんな死体を作れるんだ?
死ぬと言うのはそんなに簡単にはできないって聞いた事があるのだが…
できればこう…痛く無く、気付いたら死んでる様な…もし叶うなら、気持ちよく死ねそうなそんな方法があるならそれを試したいとは思うけど…
「そんなの怖くてできねぇよ。」
無理だって。
俺はそもそも最初に事故で死んだ訳で、世を儚んで死んだ訳でもなければ、なにか目的があって死んだ訳でも無い。
何か英雄的な目的があって死ぬと言うならばまだ頑張れそうな気がしないでもないけど…
「だから無理だってば。俺、他の人が死ぬ事になっても自分を生かしたいって考えてるもんなぁ…」
たぶんこの思考ってテラスちゃんに頭を弄られた結果の思考の変化なんだろうな。
色々自分の体の損壊度が少ない死に方を考えながら運転していたら、気付いたら駐車場にたどり着いていた。
そう言えば確か今日…命日の2日前…俺は確か、午前中2件ほど会議に出て…あぁそうか、昼から例のイベント会場の下見に行ったな。
確かその時の同行者が、佐々木君と、宇野君。
そう言えば宇野君…1年前に俺の部署に移動してきたが…そう言えば、それまで確か黒田の部署に居た…もしかしたらこいつが黒田に何か情報を上げていたりって事もあるのか?
まぁでも黒田の場合は普通に雑談していても情報を抜かれていたりする気がするので、そんな感じに情報収集に使われていたりって事もあるのかもしれないか。
俺は午前中の会議を無事に終え、昼から佐々木君と宇野君を供に会場の下見に向かった。
車の運転は宇野君が行い、佐々木君が助手席に座り、俺が後ろのシートに乗車。
移動の途中宇野君と佐々木君は普通に話をしていたし、宇野君は俺にも普通に会話を振っていた。佐々木君の俺への対応は最初の頃は少し距離が感じられるそれまでと同様の距離感だったが、気付いたら前回の時…1回目の遡行後の若干フレンドリーな状態になっていた。
そして、帰りの車の中で俺は佐々木君と宇野君に2人が付き合って居る事を教えられた。
どうも俺ってこの手の相談が出来ない人って思われていた様だな。
でも、最初のループ時…佐々木君はそろそろ別れ話を切り出されそうみたいな事を言ってたはずなんだが…
などと考えていたら、宇野君がとても嬉しそうに『実は…今日、佐藤さんに俺達の事を報告出来なかったら別れるって言われてたんです♡なんとか話が出来て本当によかったぁ~♡』などと話してくれた。
もしかしたら、佐々木君…自分から別れ話を切り出そうとしてる事を俺には捨てられそうみたいに言ってた?
女ってコエ~…俺、あの時完全に信じてたよ…
おっと、仕事も一応終わってるのだから、とりあえず確認だけでもしておくか。
「そう言えば宇野君はそろそろうちの部署に来て1年経つと思うが元の部署と比べてどうだ?」
「えっ?…あぁ、そう言えばもう1年なんですね。気付いたらあっという間でした。」
「最初私が宇野君に付いて仕事を教えたんだよね。」
なんだか佐々木さんの声がそこそこ嬉しそうに聞こえるが…これって本心なんだよね?色々隔意を感じるのは俺の勘違いだよね?
「そう言えば佐々木君に最初頼んだか。確か宇野君と佐々木君は同期だったよな?」
「はい。僕も佐藤さんと同じ大学出身です。成績は…まぁ、あまり触れないでくださいね。アハハッ♪」
確か成績に関しては佐々木君の方が上だったが、確か宇野君は大学の頃何かのサークルでリーダーシップを取っていた実績があったから、黒田の部署に行く事になったはず…
「そう言えば佐々木君も同じ大学の後輩だったね。」
「はい。だから最初佐藤さんの部署に配属されたときすごく楽しみだったんですけど…佐藤さんすごくこう…近付き難い感じがあって…少し怖かったです。今日はなんかそんな感じが無くて…話も出来たし♡本当に良かったです♡」
「そう言えば僕…黒田さんの所ではけっこう頑張ってたつもりだったんですけど…急に人事異動の指示が来たんですよね。佐藤さん、なんか聞いてます?」
「あぁ…確か、広い視野を持ってもらう為に多くの部署を知ってもらいたいみたいな話だったと思うぞ。」
…確か部署の人事に関する部分は湯島部長を通して黒田からの報告が来ていたと思うが…俺…その報告書一応読んだはずなんだけど、もう忘れてる。
今言ったのは、『課長としての心得シリーズ』の中の『部下のやる気を引き出す方法100選』に書いてあった事で…
はて?確か俺…あの世界に召喚された事が原因かどうかは分からないが、けっこう昔の事までずいぶんと詳しく思い出せていた気がしたのだが…
んっ?幼少の頃…詳しく言うなら大学に通っていた頃までの記憶はけっこう詳しく思い出せるな…
えっ?俺…なんで22歳辺りから1年ぐらい前…30になった頃か?その辺りの記憶が変な感じに消えてるの?
でも…まったく無くなってるって訳では無い?
それこそ学生の頃の…大学に入って1週間目に目の前で転んだ学生らしき女性のおぱんつ様が見えてしまったというラッキースケベに遭遇した記憶とか、その後にその時見たおぱんつ様を思い出しながら食べたファーストフードのハンバーガーの種類なんかは思い出せる方がおかしいのであって、なんとなく思い出せる過去8年ぐらいの間の記憶の有り方の方が本当であれば普通のはずなんだが…
「そう言えば黒田さんには何度か部署を移動してから飲みに誘われて佐藤さんの下で働くのに問題とか無いかって何度か聞かれましたね。」
「まさか宇野君?その時に変な事は言って無いだろうね?私の元では彼女とデートに行けないとかできればもっと早く帰れる部署に移動して欲しいとか?」
「アハハハハハハハッ…そんな事言ってませんよ?本当ですよ?」
どうも宇野君は黒田に情報収集に使われていた様だ。
やっぱりあいつには直接接触した方が早そうだな。
俺が出社するのがAM7:00前後で仕事場の駐車場に着くのが大体AM7:30を少し過ぎるぐらいで、会社に向かって歩き出すのがAM8:00を過ぎた頃で、自分のデスクに着くのがAM8:15~AM8:20辺り。
その後少しの間前日の業務の確認や部下の出社確認などのチェックしていたら、AM8:30の始業放送と共に週の最初と最後の日に社長からの話があったり、総務などからの業務の進捗に関係しそうな報告などの放送があり、それ以外の日はそのまま業務が始まる。
日中はAM8:30からの実務8時間と休憩時間45分の8時間45分が一応の拘束時間になり、PM5:15に終業。
その後15分ほど休憩時間として、残業が始まる。
一般社員は残業時間の規定があり、週に10時間と1日3時間を越えない様に気をつけなければならない。
課長以上にはそんな残業の規定なんて無いんだけどね。そもそもうちの会社では、課長以上の役職に着く者には残業って概念が無いから♡
残業代が付かない替わりに役職手当が付くのだが…普通の奴は、『役職手当よりも残業手当を出せ!!』と思っているだろう。
当然俺も課長になった時にそう思った。係長の頃や、主任などの役職の頃の方が給料だけを見るなら確実に多くもらっていたから。
そろそろ話を戻そうか。
俺は今2度目の時間遡行とでも言ったら良いのか?そんな状況に放り込まれた。
1回目はテラスちゃんの能力を使って送り込まれて、とある事情?状況?何かの要因があり、この時間帯に俺の意識があり続ける状態になったらしい。
とりあえずそこらの『何か要因があった』と断言できるのは、それ以前にテラスちゃんの能力を使って1回戻っていた時に貯金箱に張ってあった付箋に書いてあったメッセージと、2回目にテラスちゃんに送り込まれた時に見つけたサンバイザーの所から見つけたメッセージから。
根本原因か分かってないので、本質的には何も分かって無いのと一緒だが、でも、戻れない原因が1回目にトイレに送り込まれた時と2回目に車の中に送り込まれた時の違いなのは確定だ。
最初に送り込まれた時と2回目に送り込まれた時の間で何があったか…
ジェシカのアナルに亀頭+ちょっとを突っ込んで、すごく痛かったらしいジェシカに顔に斜め十字の引っかき傷を作られた事はたぶん関係無いよな?
それ以外だと…ソフィーとあの果実を使わない状態でのセックス…耐久セックス♡…も、たぶん関係無い。
韜晦はこれぐらいにしておくとしよう♡
原因はたぶんテラスちゃんが俺の頭の中を弄った事だよな。
確か、テラスちゃんの言によれば、人間の頭には体を動かしたり思考を処理する為のパソコンで言うCPUの様な場所を構築できる処理空間らしき場所があり、俺を代表とする人間には、その処理空間の生存本能に関係する部分を除いてほぼ全てが集団に所属する為の本能に使われているとか?確か『お前らは本能100%のブタなんだよ!』とかって言われて無いかもしれないが、それに近い事を言われた気がする。…タブン
そしてその集団に所属するために使っている領域を切り離す事で能力を飛躍的に伸ばせたり脳内処理をするGPU的な扱いが出来る領域を作れるとかって話で、確か俺の頭の中に2ヶ所ほどそんな自由に使える空間を作ってもらった。
たぶんこの領域があるから俺はこの時間に居られるのだろう。…タブン
そして、こっちで時間を何度も繰り返している事についてだが、こっちはテラスちゃんが直接関わっているかどうかは確認出来ない。
残されていたメッセージを信じるならば、こっちの世界での俺の行動はテラスちゃん達には何も見えないし伝わらないらしい。
メッセージに嘘が無い事を前提として考えるならば、テラスちゃん達は俺があっちに戻った時にその状態を知る事が出来るのではないかと思われる。
これは、テラスちゃ以外の楽園ゲームのシステムに関しても、それを作った奴にしても同じだと考えられる。
俺をこの時間帯に戻すのに、テラスちゃんがわざわざ種族的な能力を使って戻していると、確か最初に会った頃に言っていたはずなので、それを超える能力を他の者が持っていたりするならば、当然そんな能力も、システムには組み込まれるはず。
本来であれば、わざわざ自分の能力を使う必要は無いはず。
これはどこかの店に入って何かを食べる場合に店員さんに作ってもらって運んでもらって食べるのと、わざわざ自分で店の厨房に入り込んで作って自分で運んで食べる行為の差だと考えて良いだろう。
わざわざ擬似地球らしき空間まで作れる様な奴が、そんな無駄な事を許容するとは思えない。
ついでに言うならば、内部ではテラスちゃんのお小遣いらしき何かを使えばそいつが望む物を出せるって言う事もあったので、たぶん間違いないだろう。…タブン
システム外の行為を許容している部分で楽園ゲームのシステムには穴があると言えるのだが…
そこらは作った人の知識の限界だったかもしれないので、言ってもしょうがない部分ではあるのだが…
話を戻そう。
だから、俺がニナ達の元に戻る為には、幾つかの条件があると考えられる。
今の所、帰れなかった条件しか確認できなかったので、それを元に絞り込むしか無いのだが、一つ目は薬を盛られた状態では戻れなかった事。
それと、2回目の戻れなかった理由だが、車が横転して…これは明瞭な記憶では無く曖昧な記憶になるのだが、頭の上の辺りから強い衝撃を受けて意識が無くなった様な気がする。
たぶん俺の運転していた車は横転して上方向を進行方向に向けた状態で何かにぶつかったのではないかと思う。
とりあえずググMAPのストリートビューを使って昨日の事故の場所を確認してみたら、高速道路か何かの橋脚が何本も建っていたのが確認できた。
そこから考えられるのは、俺の体がある程度原形を残してないと戻れないかもしれないと言う事ぐらいか?
確か、最初に俺が死んだ時の車の壊れ方からもそんな想像ができる。
この二つだけが帰れない原因とはさすがに言えないとは思うが、薬と体の破壊度合い…これらが一つの原因と考えても良さそう…かな?
薬で頭の中がやられる事もあるとすれば…ん~…でもこれは…少しだけ強引な思考だな。
たぶん他にも理由はあると思うが一応俺の体の状態が健康…?であり、損壊度合いが少ない場合にあの場所…ニナ達の元に戻れると考えて行動してみるか。
おっと…そろそろ出社時間だな。
車の運転をしながら考える…俺がニナ達の元に戻る為には、とりあえず体がそんなに壊れない状態で死んだら良いと考えてみてみたものの、でも、どうすればそんな死体を作れるんだ?
死ぬと言うのはそんなに簡単にはできないって聞いた事があるのだが…
できればこう…痛く無く、気付いたら死んでる様な…もし叶うなら、気持ちよく死ねそうなそんな方法があるならそれを試したいとは思うけど…
「そんなの怖くてできねぇよ。」
無理だって。
俺はそもそも最初に事故で死んだ訳で、世を儚んで死んだ訳でもなければ、なにか目的があって死んだ訳でも無い。
何か英雄的な目的があって死ぬと言うならばまだ頑張れそうな気がしないでもないけど…
「だから無理だってば。俺、他の人が死ぬ事になっても自分を生かしたいって考えてるもんなぁ…」
たぶんこの思考ってテラスちゃんに頭を弄られた結果の思考の変化なんだろうな。
色々自分の体の損壊度が少ない死に方を考えながら運転していたら、気付いたら駐車場にたどり着いていた。
そう言えば確か今日…命日の2日前…俺は確か、午前中2件ほど会議に出て…あぁそうか、昼から例のイベント会場の下見に行ったな。
確かその時の同行者が、佐々木君と、宇野君。
そう言えば宇野君…1年前に俺の部署に移動してきたが…そう言えば、それまで確か黒田の部署に居た…もしかしたらこいつが黒田に何か情報を上げていたりって事もあるのか?
まぁでも黒田の場合は普通に雑談していても情報を抜かれていたりする気がするので、そんな感じに情報収集に使われていたりって事もあるのかもしれないか。
俺は午前中の会議を無事に終え、昼から佐々木君と宇野君を供に会場の下見に向かった。
車の運転は宇野君が行い、佐々木君が助手席に座り、俺が後ろのシートに乗車。
移動の途中宇野君と佐々木君は普通に話をしていたし、宇野君は俺にも普通に会話を振っていた。佐々木君の俺への対応は最初の頃は少し距離が感じられるそれまでと同様の距離感だったが、気付いたら前回の時…1回目の遡行後の若干フレンドリーな状態になっていた。
そして、帰りの車の中で俺は佐々木君と宇野君に2人が付き合って居る事を教えられた。
どうも俺ってこの手の相談が出来ない人って思われていた様だな。
でも、最初のループ時…佐々木君はそろそろ別れ話を切り出されそうみたいな事を言ってたはずなんだが…
などと考えていたら、宇野君がとても嬉しそうに『実は…今日、佐藤さんに俺達の事を報告出来なかったら別れるって言われてたんです♡なんとか話が出来て本当によかったぁ~♡』などと話してくれた。
もしかしたら、佐々木君…自分から別れ話を切り出そうとしてる事を俺には捨てられそうみたいに言ってた?
女ってコエ~…俺、あの時完全に信じてたよ…
おっと、仕事も一応終わってるのだから、とりあえず確認だけでもしておくか。
「そう言えば宇野君はそろそろうちの部署に来て1年経つと思うが元の部署と比べてどうだ?」
「えっ?…あぁ、そう言えばもう1年なんですね。気付いたらあっという間でした。」
「最初私が宇野君に付いて仕事を教えたんだよね。」
なんだか佐々木さんの声がそこそこ嬉しそうに聞こえるが…これって本心なんだよね?色々隔意を感じるのは俺の勘違いだよね?
「そう言えば佐々木君に最初頼んだか。確か宇野君と佐々木君は同期だったよな?」
「はい。僕も佐藤さんと同じ大学出身です。成績は…まぁ、あまり触れないでくださいね。アハハッ♪」
確か成績に関しては佐々木君の方が上だったが、確か宇野君は大学の頃何かのサークルでリーダーシップを取っていた実績があったから、黒田の部署に行く事になったはず…
「そう言えば佐々木君も同じ大学の後輩だったね。」
「はい。だから最初佐藤さんの部署に配属されたときすごく楽しみだったんですけど…佐藤さんすごくこう…近付き難い感じがあって…少し怖かったです。今日はなんかそんな感じが無くて…話も出来たし♡本当に良かったです♡」
「そう言えば僕…黒田さんの所ではけっこう頑張ってたつもりだったんですけど…急に人事異動の指示が来たんですよね。佐藤さん、なんか聞いてます?」
「あぁ…確か、広い視野を持ってもらう為に多くの部署を知ってもらいたいみたいな話だったと思うぞ。」
…確か部署の人事に関する部分は湯島部長を通して黒田からの報告が来ていたと思うが…俺…その報告書一応読んだはずなんだけど、もう忘れてる。
今言ったのは、『課長としての心得シリーズ』の中の『部下のやる気を引き出す方法100選』に書いてあった事で…
はて?確か俺…あの世界に召喚された事が原因かどうかは分からないが、けっこう昔の事までずいぶんと詳しく思い出せていた気がしたのだが…
んっ?幼少の頃…詳しく言うなら大学に通っていた頃までの記憶はけっこう詳しく思い出せるな…
えっ?俺…なんで22歳辺りから1年ぐらい前…30になった頃か?その辺りの記憶が変な感じに消えてるの?
でも…まったく無くなってるって訳では無い?
それこそ学生の頃の…大学に入って1週間目に目の前で転んだ学生らしき女性のおぱんつ様が見えてしまったというラッキースケベに遭遇した記憶とか、その後にその時見たおぱんつ様を思い出しながら食べたファーストフードのハンバーガーの種類なんかは思い出せる方がおかしいのであって、なんとなく思い出せる過去8年ぐらいの間の記憶の有り方の方が本当であれば普通のはずなんだが…
「そう言えば黒田さんには何度か部署を移動してから飲みに誘われて佐藤さんの下で働くのに問題とか無いかって何度か聞かれましたね。」
「まさか宇野君?その時に変な事は言って無いだろうね?私の元では彼女とデートに行けないとかできればもっと早く帰れる部署に移動して欲しいとか?」
「アハハハハハハハッ…そんな事言ってませんよ?本当ですよ?」
どうも宇野君は黒田に情報収集に使われていた様だ。
やっぱりあいつには直接接触した方が早そうだな。
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