108 / 149
第四章 死んだ原因?
105 時間を繰り返す4/4
しおりを挟む
俺は窓から顔を出した霧生さんに頭を持たれてキスされた♡
少しばかり呆然とした頭で車を見送り、駐車場に入って自分の車の鍵を開けて入り運転席に座り、内ポケットからスマホを出してホルダーに置く。
「一応これでこの時間にしておかなければならない事は完了っと。」
さて、問題は今日をどう過ごすかだ。
今までの事を思い返して分かるのは、『寝ただけでニナ達の所に戻れる訳では無いらしい』と言う事と、『二人以上の女性とセックスしたからと言っても帰れる訳では無い』と言った事ぐらいか?
昨日の霧生さんと三園さんの反応から、前回のループ時に俺に何か薬を盛った理由が分かった。
これは想像になるが、2人は俺とつかさちゃんのセックス盗撮映像をあの部屋で見ていて、俺のここに強い興味を持ってしまったのだろう。
つかさちゃん曰く、『黒人サイズ♡』のチンポが気になって俺に薬を盛って…もしかしたらつかさちゃんも一緒になって3人で楽しむ予定だったのではないか?と、思い浮かんだ。
昨日と言うか今朝方4時少し前に、霧生さんが俺のチンポを膣に入れたまま意識を手放す様な状態で寝てしまった後で三園さんが教えてくれたのだが、2人は1週間ぐらい前から会う度に黒田から『これから少しの間、妙な行動を謹んでおく様に』って言われていたらしい。
黒田の言う『妙な行動』に関する事柄に色々と身に覚えのあった2人は、一応黒田の言葉に従い昨日までは静かに過ごしていたそうなのだが、女性も気持ち良い事を我慢させられると色々溜まっていくらしく、前日までなんとか我慢していたのだが、少しばかり人の影が消えたエントランスを見て変な感じに昂ぶってしまった霧生さんが、あの場所に三園さんを引っ張って行き、思わず楽しんでしまったらしい♡
ここからは俺の想像になるが、前回のループ時、霧生さんは前日に楽しんでスッキリしたが、三園さんはまったく楽しめなかった訳で、そんな状態で次の日俺とつかさちゃんのセックス映像を見てしまい…辛抱たまらん状態になってしまった…と言った感じになったのではないかと思われる。
『こんな長くて変な動きをするおちんちんとかどうなってるのか知りたかったんですぅ~♡』などと言いながら俺の上にバック騎乗位で乗ってきた三園さんの言葉と、霧生さんが俺に薬を盛る前に言った『これからあなたの体を詳しく調べる必要が有るからですよ。』には少なくない繋がりを感じた。
だから、霧生さんと三園さんの言葉を信じるなら、あの時の2人には俺に対する殺意とか害意は無かったと考えて良い筈。
この事から考えられるのは、『俺が寝る事が時間を戻った理由では無い』ぐらいだろうか?
さすがに昨日のセックス…出来事だけを理由に時間を遡った理由を断定することは出来ないだろうとは思うが…
気になるのは、時間を戻る状態とは若干違うとは言えど、似た様な事を示唆している様に読み取れるこのメッセージだよな。
運転席側のサンバイザーを開いてメッセージの書いてあるメモを引っ張して見てみる。
『この時間に今の俺が来る事が必要だったのでこれで目的は達成した。これ以降俺は自分の意思でこちらの世界に居続ける事ができる様になるはずだ。もしかしたらお前はこの場所に残れないかもしれないが、その場合を考慮して付箋と硬貨はそのまま維持しておく様に。清』
これ…『自分の意思でこちらの世界に居続ける事ができる様になるはずだ。』と、書いてあるが、この言葉の論点は、あの世界に自分の意思で戻れる可能性に関してだけを断定している様にも読み取れる。
そもそもこの文章ではこっちの世界で俺が人生を全う出来るかどうかに関してはまったく触れられて無い。
もしかしたらだが、この俺が時間を2回繰り返したのって…もしかしたら誰の介入も無い自然な状態で起きている…って事も、まだ可能性としてはある様な気がする。
おっと、そろそろ仕事場に行かなければならない時間か。
AM8:03
俺は車から降りて、雨の降る中、自分の仕事場に向かった。
仕事場の部署の在るフロアに到着した時、ちょうど佐々木君がフロアの出入り口の所から出てきた。
「おはよう。」
「あっ…おはようございます。」
…はて?なにやらこう…佐々木君が強い嫌悪感でも感じてそうな顔を俺に向けてくるのはなぜだ?
昨日…命日の前日の佐々木君は前回の命日の時ほどではないとしてもそこそこフレンドリーな態度で俺に接していた様に感じたのだが…なぜここまで急に嫌われてしまったんだ?
佐々木君は俺から1.5m程度の距離を取って眉間の皺がずっと浮いた状態で離れて行った。
…女心って言うのはやはり分からないなぁ。
とりあえず俺は自分のデスクに行きパソコンの電源を入れてから荷物を足元に置いて業務の準備に掛かった。
そしてあの会議の少し前にトイレで黒田に会って佐々木君の俺に対する嫌悪感むき出しな態度の理由を知った。
黒田が、「お前よぉ…なんか会社までイイ女に送ってもらって熱烈に見送られたらしいな?やるじゃねぇかぁ~♡今会社の女達の間では『童貞だったかもしれない佐藤が女の所から朝チュン出社?!』とかって盛り上がってるらしいぞ♪」って何かとても良いネタを手に入れたって顔で教えてくれた。
どうも出社途中の誰か…そこそこの人数が俺と霧生さんのキスとハグの瞬間を見ていたそうだ。
佐々木君はそんな話を…彼女が見た人じゃなければまだ言い訳の余地があったのだが、彼女は違う部署の女性社員数人と共に会社に向かって歩いていた時に、俺が助手席に乗った車を見かけてわざわざ駐車場の近くまで追いかけて来てくれたらしい。
そして運転席側に呼ばれた俺の頭を持ってキスして帰って行った霧生さんの姿までばっちり見てしまっていたらしい。
…もしかしたらあの後少しだけ軽いステップで移動していた俺の姿も見られていたのかもしれないな。
「なんかすご~~くステキな女性と昨日お過ごしになったみたいですね。」
会議に向かう途中で佐々木君が言ってきた言葉がこれ。とてもトゲトゲしい声だった。
「あぁ、それはその…」
そして俺は、浮気がばれた男とそれを問い詰める彼女と言った関係では無いにもかかわらず、何も言い訳が出来なかった。
実際には『ステキな女性たち』だと言い返したかったが、それを言っても火に油を注ぐだけの結果になる事が分かりきっていたので何も言わずにいたのだが…♡
そのおかげもあって?佐々木君の態度は更に厳しいものになって行った。
これは佐々木君が仕事場とプライベートをきっちり分ける事を俺に求めてきていると言う理由がこの態度に表れているのか、もしくは女の嫉妬心がこの態度を取らせているのか…俺にはまだそこまでの考察を結論まで進められるだけの経験値が足らなかった様で、そのまま少なくないギスギスとした空気のまま会議の場へ行く事になった。
今思い返してみれば、あの時の霧生さんの行動もなんかいきなりだったんだよなぁ…車の中でキスとハグをめいっぱいしたのに、俺が車から降りたら急に窓を開けて運転席側に来てくれって言い出したんだ。
そして、行ったらそのまま1回キスしてすごく満足そうな顔をしてあっという間に車を走らせて帰って行った。
佐々木君が通勤する時に使う道順を思い返してみると、あの時車の後ろ側から俺を見ていたはずで…
霧生さん…もしかしたら、佐々木君達の姿をバックミラーかサイドミラーで見つけてあんな行為をしてきたのかも?
そんな訳で俺は今、PM9:56頃を示す時計を見ながら作業をなんとか終えたところだったりする。
ちなみに佐々木君は会議を終えてすぐに『体調不良』の理由で早退した。
ちなみにちなみに俺には、帰ってしまった佐々木君の作業を割り振れる部下が居なかった。
部下は一応何人も居るのだが、それぞれ仕事を抱えているので、明日までの作業を詰め込めるだけの余裕を持った部下が居なかったという意味なんだがな。
そのおかげで俺は記憶を元にした効率作業をしたにもかかわらず、人間2人分の作業をこの時間になってやっと終わらせる事ができた。
本来であれば、昼から夜の8時まで佐々木君がしてくれた仕事を引き継いで俺が作業をして、なんとか11時頃に終わった仕事だったので、佐々木君の作業時間の休憩時間などを除いた正味6時間程度の作業量を+2時間弱で全て終わらせたのだから、俺はそこそこ頑張ったのではないだろうか?
とりあえずいつもの自動販売機でいつもの缶コーヒーを買って一服しながら考える。
今から黒田に電話をしても俺はつかさちゃんの所に連れて行ってもらえないはず…だとすれば、俺はこれから自分の家に帰って休む事になるのだが…これからどうするかを考えていて、ふと思った。
これから…もしかしたら今現在、黒田は湯島部長に対して何か行動する、もしくは動いているはず。
あいつが言っていた事が本当であれば、湯島部長は今現在か、これからか、どこかに隔離されるのか事故に見せかけてか分からないが、殺されるはず…これ…まさかとは思うが…俺が死んだのって黒田の指示って事はあるのか?
あいつ確か俺の事を色々嗅ぎ回っていたような事を言っていたよな。
『他の連中と違って佐藤だけは心の内をまったく見せずに居たからなぁ。お前よぉ、ちょっと怖いぞ?』
あいつ…俺をどっち側の人間か判断できずに期限が過ぎたから俺を殺す判断を…しそうだよなぁ…あいつの効率厨レベルMAX頭脳ならば。
だとすれば、一つ気になるのは、俺に昨日出会っている霧生さんと三園さんの安否か…もしかしたら俺…失敗したかなぁ…
黒田に昨日の事が知られた場合に、あいつが俺を殺す事を決めていた場合、霧生さんと三園さんも俺の巻き添えになる可能性があるかもしれない。
とりあえずスマホのアドレス帳を開いて霧生さんと三園さんの連絡先が登録してあるのを確認。
まずは…三園さんの方に連絡を取ってみるか。
俺は昨日の左手での触り心地を思い出しながら♡三園さんに電話をかけてみたのだが、繋がらなかった。
電源が入ってないか電波の届かない場所に~のアナウンスが聞こえて切れた。
その後すぐに霧生さんにも連絡を入れてみたのだが、同じアナウンスが流れた。
これ…マジで黒田が動いてる可能性があるな…
少しばかりの焦りと共に俺は急いで自分のデスクまで戻り退社手続きをして自分の車まで走り、そのまま車に乗って昨日連れて行ってくれた霧生さんの家に向かった。
PM10:45
とりあえず霧生さんのマンションにたどり着いたが、彼女は家には居なかった。
2人の行方に関して俺が知ってるのは、つかさの部屋とその隣のあの部屋ぐらい…あぁ、仕事場の場所も知ってるか。
車に戻り、エンジンを掛けてどこに向かうか考えながら、とりあえず昨日、霧生さんが運転して移動した道順を思い返しながら運転していたら、いきなりハンドルが取られて車が横転した…様な気がした。
…そして俺はまた自分の部屋の布団の中で目が覚めた。
枕元に置いてあるスマホを手に取り画面をタップして日付を確認すると命日の2日前…何で1日づつ前の日に戻っていくの??
何にしても、俺はまた、時間を戻ったらしい…
少しばかり呆然とした頭で車を見送り、駐車場に入って自分の車の鍵を開けて入り運転席に座り、内ポケットからスマホを出してホルダーに置く。
「一応これでこの時間にしておかなければならない事は完了っと。」
さて、問題は今日をどう過ごすかだ。
今までの事を思い返して分かるのは、『寝ただけでニナ達の所に戻れる訳では無いらしい』と言う事と、『二人以上の女性とセックスしたからと言っても帰れる訳では無い』と言った事ぐらいか?
昨日の霧生さんと三園さんの反応から、前回のループ時に俺に何か薬を盛った理由が分かった。
これは想像になるが、2人は俺とつかさちゃんのセックス盗撮映像をあの部屋で見ていて、俺のここに強い興味を持ってしまったのだろう。
つかさちゃん曰く、『黒人サイズ♡』のチンポが気になって俺に薬を盛って…もしかしたらつかさちゃんも一緒になって3人で楽しむ予定だったのではないか?と、思い浮かんだ。
昨日と言うか今朝方4時少し前に、霧生さんが俺のチンポを膣に入れたまま意識を手放す様な状態で寝てしまった後で三園さんが教えてくれたのだが、2人は1週間ぐらい前から会う度に黒田から『これから少しの間、妙な行動を謹んでおく様に』って言われていたらしい。
黒田の言う『妙な行動』に関する事柄に色々と身に覚えのあった2人は、一応黒田の言葉に従い昨日までは静かに過ごしていたそうなのだが、女性も気持ち良い事を我慢させられると色々溜まっていくらしく、前日までなんとか我慢していたのだが、少しばかり人の影が消えたエントランスを見て変な感じに昂ぶってしまった霧生さんが、あの場所に三園さんを引っ張って行き、思わず楽しんでしまったらしい♡
ここからは俺の想像になるが、前回のループ時、霧生さんは前日に楽しんでスッキリしたが、三園さんはまったく楽しめなかった訳で、そんな状態で次の日俺とつかさちゃんのセックス映像を見てしまい…辛抱たまらん状態になってしまった…と言った感じになったのではないかと思われる。
『こんな長くて変な動きをするおちんちんとかどうなってるのか知りたかったんですぅ~♡』などと言いながら俺の上にバック騎乗位で乗ってきた三園さんの言葉と、霧生さんが俺に薬を盛る前に言った『これからあなたの体を詳しく調べる必要が有るからですよ。』には少なくない繋がりを感じた。
だから、霧生さんと三園さんの言葉を信じるなら、あの時の2人には俺に対する殺意とか害意は無かったと考えて良い筈。
この事から考えられるのは、『俺が寝る事が時間を戻った理由では無い』ぐらいだろうか?
さすがに昨日のセックス…出来事だけを理由に時間を遡った理由を断定することは出来ないだろうとは思うが…
気になるのは、時間を戻る状態とは若干違うとは言えど、似た様な事を示唆している様に読み取れるこのメッセージだよな。
運転席側のサンバイザーを開いてメッセージの書いてあるメモを引っ張して見てみる。
『この時間に今の俺が来る事が必要だったのでこれで目的は達成した。これ以降俺は自分の意思でこちらの世界に居続ける事ができる様になるはずだ。もしかしたらお前はこの場所に残れないかもしれないが、その場合を考慮して付箋と硬貨はそのまま維持しておく様に。清』
これ…『自分の意思でこちらの世界に居続ける事ができる様になるはずだ。』と、書いてあるが、この言葉の論点は、あの世界に自分の意思で戻れる可能性に関してだけを断定している様にも読み取れる。
そもそもこの文章ではこっちの世界で俺が人生を全う出来るかどうかに関してはまったく触れられて無い。
もしかしたらだが、この俺が時間を2回繰り返したのって…もしかしたら誰の介入も無い自然な状態で起きている…って事も、まだ可能性としてはある様な気がする。
おっと、そろそろ仕事場に行かなければならない時間か。
AM8:03
俺は車から降りて、雨の降る中、自分の仕事場に向かった。
仕事場の部署の在るフロアに到着した時、ちょうど佐々木君がフロアの出入り口の所から出てきた。
「おはよう。」
「あっ…おはようございます。」
…はて?なにやらこう…佐々木君が強い嫌悪感でも感じてそうな顔を俺に向けてくるのはなぜだ?
昨日…命日の前日の佐々木君は前回の命日の時ほどではないとしてもそこそこフレンドリーな態度で俺に接していた様に感じたのだが…なぜここまで急に嫌われてしまったんだ?
佐々木君は俺から1.5m程度の距離を取って眉間の皺がずっと浮いた状態で離れて行った。
…女心って言うのはやはり分からないなぁ。
とりあえず俺は自分のデスクに行きパソコンの電源を入れてから荷物を足元に置いて業務の準備に掛かった。
そしてあの会議の少し前にトイレで黒田に会って佐々木君の俺に対する嫌悪感むき出しな態度の理由を知った。
黒田が、「お前よぉ…なんか会社までイイ女に送ってもらって熱烈に見送られたらしいな?やるじゃねぇかぁ~♡今会社の女達の間では『童貞だったかもしれない佐藤が女の所から朝チュン出社?!』とかって盛り上がってるらしいぞ♪」って何かとても良いネタを手に入れたって顔で教えてくれた。
どうも出社途中の誰か…そこそこの人数が俺と霧生さんのキスとハグの瞬間を見ていたそうだ。
佐々木君はそんな話を…彼女が見た人じゃなければまだ言い訳の余地があったのだが、彼女は違う部署の女性社員数人と共に会社に向かって歩いていた時に、俺が助手席に乗った車を見かけてわざわざ駐車場の近くまで追いかけて来てくれたらしい。
そして運転席側に呼ばれた俺の頭を持ってキスして帰って行った霧生さんの姿までばっちり見てしまっていたらしい。
…もしかしたらあの後少しだけ軽いステップで移動していた俺の姿も見られていたのかもしれないな。
「なんかすご~~くステキな女性と昨日お過ごしになったみたいですね。」
会議に向かう途中で佐々木君が言ってきた言葉がこれ。とてもトゲトゲしい声だった。
「あぁ、それはその…」
そして俺は、浮気がばれた男とそれを問い詰める彼女と言った関係では無いにもかかわらず、何も言い訳が出来なかった。
実際には『ステキな女性たち』だと言い返したかったが、それを言っても火に油を注ぐだけの結果になる事が分かりきっていたので何も言わずにいたのだが…♡
そのおかげもあって?佐々木君の態度は更に厳しいものになって行った。
これは佐々木君が仕事場とプライベートをきっちり分ける事を俺に求めてきていると言う理由がこの態度に表れているのか、もしくは女の嫉妬心がこの態度を取らせているのか…俺にはまだそこまでの考察を結論まで進められるだけの経験値が足らなかった様で、そのまま少なくないギスギスとした空気のまま会議の場へ行く事になった。
今思い返してみれば、あの時の霧生さんの行動もなんかいきなりだったんだよなぁ…車の中でキスとハグをめいっぱいしたのに、俺が車から降りたら急に窓を開けて運転席側に来てくれって言い出したんだ。
そして、行ったらそのまま1回キスしてすごく満足そうな顔をしてあっという間に車を走らせて帰って行った。
佐々木君が通勤する時に使う道順を思い返してみると、あの時車の後ろ側から俺を見ていたはずで…
霧生さん…もしかしたら、佐々木君達の姿をバックミラーかサイドミラーで見つけてあんな行為をしてきたのかも?
そんな訳で俺は今、PM9:56頃を示す時計を見ながら作業をなんとか終えたところだったりする。
ちなみに佐々木君は会議を終えてすぐに『体調不良』の理由で早退した。
ちなみにちなみに俺には、帰ってしまった佐々木君の作業を割り振れる部下が居なかった。
部下は一応何人も居るのだが、それぞれ仕事を抱えているので、明日までの作業を詰め込めるだけの余裕を持った部下が居なかったという意味なんだがな。
そのおかげで俺は記憶を元にした効率作業をしたにもかかわらず、人間2人分の作業をこの時間になってやっと終わらせる事ができた。
本来であれば、昼から夜の8時まで佐々木君がしてくれた仕事を引き継いで俺が作業をして、なんとか11時頃に終わった仕事だったので、佐々木君の作業時間の休憩時間などを除いた正味6時間程度の作業量を+2時間弱で全て終わらせたのだから、俺はそこそこ頑張ったのではないだろうか?
とりあえずいつもの自動販売機でいつもの缶コーヒーを買って一服しながら考える。
今から黒田に電話をしても俺はつかさちゃんの所に連れて行ってもらえないはず…だとすれば、俺はこれから自分の家に帰って休む事になるのだが…これからどうするかを考えていて、ふと思った。
これから…もしかしたら今現在、黒田は湯島部長に対して何か行動する、もしくは動いているはず。
あいつが言っていた事が本当であれば、湯島部長は今現在か、これからか、どこかに隔離されるのか事故に見せかけてか分からないが、殺されるはず…これ…まさかとは思うが…俺が死んだのって黒田の指示って事はあるのか?
あいつ確か俺の事を色々嗅ぎ回っていたような事を言っていたよな。
『他の連中と違って佐藤だけは心の内をまったく見せずに居たからなぁ。お前よぉ、ちょっと怖いぞ?』
あいつ…俺をどっち側の人間か判断できずに期限が過ぎたから俺を殺す判断を…しそうだよなぁ…あいつの効率厨レベルMAX頭脳ならば。
だとすれば、一つ気になるのは、俺に昨日出会っている霧生さんと三園さんの安否か…もしかしたら俺…失敗したかなぁ…
黒田に昨日の事が知られた場合に、あいつが俺を殺す事を決めていた場合、霧生さんと三園さんも俺の巻き添えになる可能性があるかもしれない。
とりあえずスマホのアドレス帳を開いて霧生さんと三園さんの連絡先が登録してあるのを確認。
まずは…三園さんの方に連絡を取ってみるか。
俺は昨日の左手での触り心地を思い出しながら♡三園さんに電話をかけてみたのだが、繋がらなかった。
電源が入ってないか電波の届かない場所に~のアナウンスが聞こえて切れた。
その後すぐに霧生さんにも連絡を入れてみたのだが、同じアナウンスが流れた。
これ…マジで黒田が動いてる可能性があるな…
少しばかりの焦りと共に俺は急いで自分のデスクまで戻り退社手続きをして自分の車まで走り、そのまま車に乗って昨日連れて行ってくれた霧生さんの家に向かった。
PM10:45
とりあえず霧生さんのマンションにたどり着いたが、彼女は家には居なかった。
2人の行方に関して俺が知ってるのは、つかさの部屋とその隣のあの部屋ぐらい…あぁ、仕事場の場所も知ってるか。
車に戻り、エンジンを掛けてどこに向かうか考えながら、とりあえず昨日、霧生さんが運転して移動した道順を思い返しながら運転していたら、いきなりハンドルが取られて車が横転した…様な気がした。
…そして俺はまた自分の部屋の布団の中で目が覚めた。
枕元に置いてあるスマホを手に取り画面をタップして日付を確認すると命日の2日前…何で1日づつ前の日に戻っていくの??
何にしても、俺はまた、時間を戻ったらしい…
0
お気に入りに追加
116
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる