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第四章 死んだ原因?

94 急に住人が増えてもやれる事はそんなに多くないのだが、どうしたものか4/4

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30分後に家まで走ってきたマルセル君が、とても嫌そうな感じになんとか自分が行かずに済む様に色々言葉を駆使して言い訳を並べていたが、俺の鶴の一言でメルクリウス探索隊メンバーに引き込まれた。
「俺さぁ、そこまで悪い事ってしてこなかったはずなんだけどよぉ…なんでこんなにさぁ…貧乏くじばっかり引かされてんの?」
自分の頭を撫でながらいつまでも文句を言ってるマルセル君。
「いいかげん諦めろ。お前そんな事を言ってるのジェシカに聞かれたらどうする気だ?」
ちなみに洞窟に入る前にレテーナが休んでいる場所が見えたので一言声をかけてきたのだが、なんだかメルクリウスの居る場所の説明があやふやな感じでちょっと怪しかった。

「なぁレテーナ、あいつなんで洞窟の奥なんかに出ちゃってるの?俺に付いてる様にテラスちゃ…様に言われたんだから俺が寝てる所に来るのが普通なんじゃないの?」
「それはそうなのですが…この辺り…どうもテラス様に連絡が届きにくい場所の様なのです。もしかしたら…まぁ、何にしても私はその洞窟の中に入っても何もできません。鳥目ですからね?」
目を赤く光らせる事の出来る奴に『鳥目です♪』とか言われても嘘にしか聞こえないんだよなぁ…
まぁでも最初から敵対的な行動を取るのもアレなんで一応レテーナの言い分を受け入れ、俺とマルセル君とココちゃんとタマーラちゃんで探索を開始したんだが…

「なぁマルセル君さぁ、お前ここにはもう2回ほど入ってるよね?今回で3回目だよな?」
「…だからどうした?」
「なんでココちゃんの後ろに隠れてコソコソ歩いてるの?」
ココちゃんの両肩に両手を乗せて小さくなって歩いているマルセル君の姿がさっきから何度も俺の視界にチラチラと入ってきてどうにもうっとおしい。

ちなみにココちゃんの腕が俺の右腕に絡みついていて並んで歩いてる状態で、俺の尻尾に自分の尻尾を絡ませたタマーラちゃんが俺の左腕を抱き抱える様にしながら俺にピッタリ着いて歩いてる。
マルセル君はさっき言ったとおりの状態。
そしてそんな状態で歩いているおかげで、ココちゃんの方を見たら背の高さのせいでマルセル君の顔が俺の顔のすぐ隣にあり、視界に入る…

女の子が暗闇などを怖がるのは特におかしくは無い。

まぁでも男も本当は怖いけど女の子に『やんっ♡この人ステキッ♡』などと思ってもらえるのを期待してやせ我慢なり強がってみたりしてるだけなのでちょっとした音とかが聞こえてきたら驚くんだけど…

そう言えば大学で受けていた講義で教授が言っていたのだが、人が暗闇を怖がるのは生存本能として暗闇を怖がる個体の方が、より生き延びやすかったおかげでその様な意識を本能に刻まれた事が原因だって言ってたから、本来であれば、暗闇を怖がるのは生物としては普通であり正常な反応と言えるのだろうが…それを口に出せない男心なんだよなぁ。

でも俺…この洞窟はなぜかそこまで怖いって感覚が無いんだよな。
生前の俺は勝手知ったる通勤途中の道なんかだと特に暗闇などでも怖いって感情は沸かなかったが、あまり行かないような場所であればやはり怖いと思ったはずなんだ。
…もしかしたらテラスちゃんの所で脳内をいじられてから少しばかり感覚器官が強化されているのと、体力的な方向でも色々強化されているといった状況があるからか、不意に何かに驚くといった事があまり無い気がする。

性的にドキドキする事は、生前と死後で比べるならずいぶんと増えてる気がするけどねっ♡

…そう言えば…生前と死後って言葉なんだが…生物が死んだ時を基点として、それまでとその後を意味する言葉なのだが、なんで死前と死後じゃないのかな?
死ぬと言う状態の変化を基点にするなら死前と死後で良いはずなのだが、なぜか生前と死後になる。
ついでに言うなら生まれると言った状態の変化を基点にした生後という言葉の反対の言葉が死前にならないのはなぜなのだろうか?
もしかしたらだが、この言葉を作った人って生と死を同じ意味として考えていたのだろうか?
だとすれば俺の今の状態が死後の状態になるのだが…俺はこの先死前の状態(生まれる?)になる事があるのかなぁ…

どうでも良い事をつらつらと考えていたら、いつの間にか崩落現場まで来ていた。

「あっ…もうここまで来た…なぁキヨシよぉ…ここから先は俺、やっぱり行きたくねぇんだけど…どうしても行かないと駄目か?」
この先はメルクリウスを探す為に前回行かなかったココちゃんのコンテナが埋まっていた辺りから更に奥の方に行く必要があるのだが…
「そうだなぁ…マルセル君にはとりあえずこの辺りで待機していてもらっても良いけど…」
「マジ?!」
すごく喜んでるけどこいつ分かってるのかな?

「俺とココちゃんとタマーラちゃんはメルクリウスを探す為に奥に行く事になるけど、お前1人でここに居られるのか?」
どっちかと言えば1人でこの場所に居る方が怖いんじゃないか?
「…その明かりは持って行くんだよな?」
俺が持っている非常灯兼ライトを指差しながら聞いてくるマルセル君。
「お前はその使ってない松明があるんだからそれ使えばいいだろ?」
一応明かりがまったく無い状態を考慮して松明を準備してきた俺達だが、ここまでは一緒に移動するのでわざわざ松明を使わずに無駄に使用時間を消費しない様にして来た。
でももしここで分かれるなら、マルセル君が自分の持っている松明で明かりを取るのは当然だろう。

何なら捜索にまったく役に立たないのだからマルセル君の松明を取り上げて暗闇で待たせても良いと思うが、さすがにそこまで鬼にはなれないからそう言ったのだが、マルセル君はとても不安そうな顔で見てくる。
「なぁマルセル君、とりあえず今この場所には男と女が2人づつ居るんだけど…お前まさかとは思うが、俺とココちゃんとタマーラちゃんで3人ばらばらになってこの先の崩落現場を探せとか言う気じゃないだろうな?」
「それはまぁ…1人で行けとはその…言えないけど…」
「とりあえずこの場所の崩落した辺りの先のエリアに関してはココちゃんが知ってる可能性が高い訳だから、ココちゃんとマルセル君、俺とタマーラちゃんで分かれて動いて見て回るのが効率的だと思うのだが…どうだ?」

俺は、マルセル君が俺の本当の目的を理解できる様に目で会話を試みてみた。
『俺はタマーラちゃんの体を楽しむから、お前はココちゃんを楽しめ』
と伝えたつもり。

『えっ?キヨシお前…こんなヤヴァい場所で楽しむつもりなのか?!マジ?!?!』
とマルセル君が考えていそうな気がした。

『どうせ村に戻ったらニナとソフィーがべったりだからタマーラちゃんと楽しむにはこんな場所でしかチャンスが無いんだ!分かってくれ!!』
と伝えてみたのだが?

『そうかぁ…俺は…ココちゃんとはその…動けなくなるからアレをしたくはないんだけど…まじめに探索してもいいのか?それなら少しぐらいはまぁ付き合ってやってもいいけど…』
って事をマルセル君が考えていた気がした。

『よっし、手伝ってくれるならそのお礼って言う訳じゃないんだけど、タマーラちゃんを村長宅にメイドとして召上げる事を検討するので…ジェシカとマルセル君が一緒に住む話もそこそこ現実味を持ってくるんじゃないか?どうどう?』
とか伝えてみたんだけど…伝わってるよね?

『マジかぁ?!本当にそんな…いやぁ~俺もおふリンとつがいになれるならまぁ…嬉しいけど…ホントにマジで言ってる??』
とかマルセル君が確認してきた気がした。

『ふっ…村長を舐めてんのか?あぁ~ん?』
『…しょうがない。手伝ってやる。男に二言は無いからな?』
『任せろ♡』
『俺…こんな奴の村に移住して本当に大丈夫なんだろうか?』

とか、そんな会話が出来たと思う♪

「では、打ち合わせどおりに俺とタマーラちゃん、マルセル君とココちゃんでペアになって奥の方の探索に行こうか♪」
「そうだなっ♪」
「…いつの間にそんな打ち合わせが行われたのですか?…まぁ分かれて探すのは別にかまいませんが。」
「…あふん♡」
ノリノリ状態の俺とマルセル君、胡散臭い奴を見る様な目で俺とマルセル君を見るココちゃん、俺に脇の辺りを抱かれている様に見えている状態で横乳を握られて声を漏らしたタマーラちゃんだった♡

一応全員の了承を得られたので俺達はひとまず崩落現場を奥に向かって移動した。
前回ココちゃんのコンテナが埋まっていた辺りを越えて、10分ほど瓦礫の上を移動した辺りで見渡したら、少し奥まった場所の横穴と言うか崩れて空いた空間に人の手で作られている様な通路らしき場所が2ヶ所ほど見つかった。

「たぶんこの道って崩落するまでは繋がっていたんだろうな。」
「高さは同じ感じだな。」
「もう少しこの先の間取りなどが分かればどの辺りなのかを確定できますが…やっぱり分かれて移動しますか?」
パンプスらしき履物を履いていたココちゃんはマルセル君にお姫様抱っこされて俺の方を見てる。
そしてタマーラちゃんは村の女性がよく履いているサンダルらしき履物を履いていたので、俺がお姫様抱っこしてここまで連れてきた♡

…タマーラちゃんは腕でしっかり首に抱きついてくれているので少しぐらいなら俺が支えなくても大丈夫な感じがある。俺が両腕で背中の辺りとひざ裏を支えるだけで十分にこの姿勢を維持出来ただろう。
だがしかし、俺はこんな瓦礫の上にタマーラちゃんを落としたら可哀相だとの思いをそこそこ強く感じていたので?
しっかりと両手でちょうど良い感じに手に載る柔らかいお肉様を掴んでしっかりとタマーラちゃんを抱いていた♡
あぁ、他意は無いよ?
純粋にタマーラちゃんのお尻が瓦礫に落ちて青タンなどが出来てしまったら俺に尻を見せるのが恥ずかしいかも?とか、そんな事は一瞬も考えた事は無いんだ。勘違いしてはいけないよ?

ふっ♡マルセル君もココちゃんも俺の下半身に視線を向けないでくれないかな?そこは不可抗力だぞ♡
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