ゲームな世界の魔物として生きて行く事になった。

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26 さぁ♪行ってみようか♪

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年長さんの男の名前は翔太しょうた17歳で女の名前は佳奈かな16歳。

そして次に琥大こうた12歳と大和やまと10歳、最後に一番年少の女の子が星来せいらちゃん7歳らしい♡

しょうがないから星来ちゃんにはアリスシートに座る権利をあげた♪
そしてアスカさんが提案した一緒にここから離れる方法についてどうするかなんだが、とりあえず翔太君と佳奈ちゃんも光がまったく無い状態ではどうにもならない感じだったのでそのまま休んでもらう事にして俺達は外に出てきた。

「さてと、とりあえずあの5人をどうやって運ぶかだけど…本当にリヤカーみたいなので引っ張るつもりか?」
「なんかダメなの?明るい時に走っていたのを見た感じだとかなり速く動いていた様に見えたよ?」
「あれは動かす重量が軽いから出来た事なんだけどな。たぶんあの5人を何かに乗せて引っ張るとしたら…平均33.6馬力程度としたら…とりあえずあの5人の重さと引っ張る車の重さが合計200kg未満だとしてパワーウェイトレシオが12kg弱位か…一応時速50km程度は出せるかな?」
「それなら十分じゃない?って言うかリアカーで50キロって出し過ぎでしょ?」
「まぁそうかもしれないんだけどさぁ…」
アスカさんって電気系のモーターだとかの連続稼動可能時間に関してはあまり判ってない感じだろうか?
「なぁアリス、オージ号って連続稼動どれ位を想定してあるの?」
「そうね…確か初号機は限界ギリギリまで使える様に設計して有ったって聞いたけど2型になってからオージがなるべく壊れ難くする様にリミッターがかかる様になってるって聞いたと思うけど…何かを引っ張るって事は考慮してないはずだから…」
「走ってみないと判らないって感じ?」
「そんな感じ。」
「じゃぁちょっとだけ確認してみたら良いんじゃない?」
とりあえずそう言う事になった。

まずは5人が乗っても問題の無い強度の車を探さなければならない。
「何にしてもリヤカーのままって訳には行かないよな?」
「そうねぇ…私、車の運転ってした事ないんだけど…後ろで座ってると車のシートでも1時間位でお尻痛くなるから…最低でもソレぐらいの椅子は有った方が良いよね?」
と言う訳で、5人分の椅子が付いた乗り物を探す事になった。

オージ号になりアリスを乗せて移動する♡
「ねぇオージ、その…アリスの足を抱く感じの座りかたってどうにかできないの?見ててなんか…変な想像をしちゃうんだけど…」
アスカさんの言う事は一応理解できる。
だって俺の手がアクセルとブレーキになってるからアリスってば和式トイレにでもしゃがんでる感じの姿勢になってしまってるからなっ♡
「まぁこればっかりは俺の体が基準になってるからネッ♡気にしてもしょうがないところだぞっ♪」
「これ…変えられるよ?」
アリスが俺とアスカさんの会話に小さな声で答えたと思ったら俺の視界情報にテロップが流れた。
『リラックスモードに移行』

そして俺の腕が伸びて俺の首も伸びてアリスが長椅子にでも乗ってる感じの体を伸ばして座る感じの椅子になった。
俺の体が。

「なぁ、こんな変形出来る形にするならもう少し武器とか内蔵できたんじゃないのか?」
「でも移動するのが一番の目的になるし、武器は人の使える形態の物だったらオージも使えるからね?」
なるほど…武器は外付けで対応出来るけど、移動するシートは快適な物が欲しいって事かぁ…

俺、確実に椅子としてのモードを基本にして設計されてるよね?
だって鎖骨の辺りが伸びてアリスの体を完全に包み込む感じに変形しちゃったモン♡

「そう言えばリラックスモードになったってテロップ流れたんだけど他にもモードって有るのか?」
「有るけど…これ以上乗り心地のいいモードは無いよ?」
「いや、俺はアリスが乗り心地の良い形になりたいって言ってる訳じゃないんだぞ?」
「じゃぁ何になりたいの?」

そう聞かれると困るなぁ…カッコイイ姿になりたいとか?
でも…オージ号になった状態って俺って車のパーツだからなぁ…あぁ電源でもあるか…
「まぁそれは今は良いだろう。とりあえずアスカさん、これなら変な想像せずに居られそうか?」
「…そうねオージ号。」
あれっ?なんだか人として扱ってもらえてない感じがするぞ?

ちょっとだけアスカさんの俺に対する評価が気になりつつもまずは5人が乗れそうな物を探してみた。
まず5人が乗れる50km/h程度で移動できる乗り物って事で探して見つかったのは…
「まぁコレぐらいだよな。」
今目の前に有るのは軽自動車。
一応素材が強化プラスチックで外装が作られていてシャシーがSS400製の物。
エンジンなどの重量物をとっぱらって人が乗るキャビン部分だけの乾燥重量が400kg程度になりそうな奴が2台有り、他に見つけられたのはトラック位だった。
他には車両を載せて牽引するトレーラーみたいなのとか小さな軽規格のカーゴトレーラーなども見つかったけど…
「どれも必要ない物を剥ぎ取って軽くしても俺以上の重さだな…」
「とりあえずこれでも引っ張ってみる?」
アスカさんが飛びながら指差したのは一番軽いカーゴトレーラー。
タイヤが2個しか付いてない感じの系トラの荷台の部分だけみたいな感じの物体。
「でも、それ座る装備とか無いけど大丈夫かな?」
「まずは重さだけ確認でしょ?これが一番軽く出来そうだし。」
確かに言われてみればそうだな。

と言う訳で俺のボディーにワイヤーロープでカーゴトレーラーを連結してジョイントポール部分にブレーキとかの連結ユニットがあったのでそれを俺のソケットに差し込み…

変な穴を想像するなよ?
一応色々外部と接続する様な規格の穴が俺の体には用意されていたからソレに繋げただけだからな?

準備が出来たので旧自衛隊の敷地を出てドライブに行く事にした。
とりあえず視界情報に牽引重量という情報が追加されたんだけど、数値が何度か更新されていた。
最終的に落ち着いたのが380kg
モーターと俺の脚力から加速度を計算した上で牽引重量を計算して表示してるみたい。
確か5人の代わりって言って土嚢をけっこうな数載せたからそれと車両の重量がそれ位になったんだろうと思う。

とりあえず勾配メーターが10度程度の坂道であれば止まった状態からでも発進できるっぽいな。
それと60km/h程度での巡航速度であれば問題無く維持できる事が確認できた。
1時間程度壁に囲まれた町の周囲を回って少し遠くまで移動して見て回ってみたんだけど…
「思った以上に色々破壊されてる感じがあったな…」
「そうね…天災の跡も有ったけど、どう見ても何か大きな生物の壊した跡とか人っぽい何かが壊した跡もけっこうあったわね。」
アスカさんの言う破壊跡がけっこうな数見れた。
「アリス、あれって人がやった跡って訳じゃないよな?」
「そうね…あの3界融合が起きた時に現れた魔物が動いた結果だと思うわ。」
「私の住んでた所ってどうなってるのかなぁ…」
アスカさんの不安そうな声が聞こえた。

夜の暗がりで暗視能力が有るから見えている景色を眺めつつ俺達は移動して来た道を戻って行った。


朝になり5人が起きだして来た頃には車の改造は大体終わっていた。
「なぁオージ号!これ俺達が乗っても良いんかぁ?」
カーゴトレーラーには自衛隊のトラックから外したベンチシートがボルトで留められていて一応6人ほど座れる様になっていた。
それと軽トラック程度の壁しか無かったのでベンチシートに人が座ったらそのまま転がり落ちそうな感じが有ったので、トラックから剥ぎ取った骨格と覆いを使って前と後ろに開口部を設けた感じの幌を付けておいた。

ちょっと小さい幌馬車みたいな感じ?
皆のお父さんとお母さん役の翔太と佳奈は後ろの開口部から中を見て幌の部分を撫でたり揺すったりしながら強度を確認しているけど、年下の琥大と大和は大はしゃぎで車内に乗り込みシートに座ったり飛び跳ねたりしてる。
星来ちゃんは人さし指を口に入れてポヤンとした顔で近くで見てる♡

ちょっと寝ぼけた幼女ってのも味わいがあって良いな♡
「一応皆が乗って動かしても問題無いかこの敷地内を何度か回ってから移動するからさぁ乗ってくれ。」
年上の2人は恐々乗り込み年下の男の子2人は前側の部分にかじりつく勢いで座りこみ星来ちゃんは最後に俺が抱っこして載せてやったらちょっと笑顔になって、
「おーじありがとうねっ」
って言ってくれた♡

そして俺はオージ号になり最初からリラックスモードでアリスを乗せて走り回ってみる…

「翔太、どんなかんじだ!」
「曲がる時にちょっと怖いけどたぶん大丈夫!」
時速30km程度で走りながら聞いてみたらそんな答えが返って来たのでそのまま移動する事にした。
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