ゲームな世界の魔物として生きて行く事になった。

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24 新しい俺専用の相棒…

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アリスに怒られて…なぜか元気になった俺とアスカさん♡
とりあえず態度だけは神妙に説教を受け、心の中では『幼女のセッキョー♪な~んて可愛いのでしょうかぁ~♡』などと考えていた♡
途中アスカさんと目で会話をしつつ1時間程度の突発イベントを楽しんだ後で、アリスになんとかお許しをもらえた頃には日が暮れて真っ暗になっていた。

とりあえず俺達は生身の肉体を持って居る訳では無いので、どんな時間帯でも特に移動に関しては問題無い。

俺の視界情報には暗視モードが標準で装備されていたので暗くなったってのは感じるがそれで特に見える範囲が狭まると言う事も無かった。
「なぁアリスもアスカさんもこの暗さは特に問題無いんだよな?」
「そうね、私は問題無いわ。」
アリスは俺の横を同じ速さで歩いてる。
今日休憩するまでは気が向いたら手を握ってくれて俺の士気の高揚を助けてくれたんだけど、今は1m程度の絶対領域(進入禁止指定エリア)が存在するので、何か問題が起きない限り近づけない…

出来ればおんぶとかしたいんだけどなぁ…
そうそう、俺もそろそろこの体を1日程度使い続けて大体ではあるが理解しつつあるんだけど、この体…
俺の意識によるブーストがけっこう頻繁に起きる。
たぶんだけど感情の起伏でリミッターが解除されたりする様になってるみたいなんだ。

だから世の中の幼女を愛でる会に自薦で入るような人なら理解してくれると思う。
『荷物を持って歩くと疲れるが、幼女を抱いてもしくは背負った状態であれば何をするにしても肉体活性度220%♡』と言う状態が。

そのうち幼女を背負ってアスカさんを股間に入れた状態で俺が山道を歩くような時が来るはずだ。
一緒に居るだけでそんな最強シチュエーションにたどり着ける状況なんだから気長に待つとしよう♡


前日みたいに無理をせずに6時間程度移動したら休憩をして、おんぶ提案をしてアリスにとても蔑んだちょっとゾクゾクする様な目で見られつつ却下され、それでも抱っこして俺の心のリフレッシュとアリスの充電を完了しながら移動した所、90km程度移動した頃にそれまでの山岳地帯から平野部?ちょっとした高原って感じの開けた場所にたどり着いた。

途中2ヶ所ほど通り過ぎた山奥の限界集落の様な場所はどこも人が居なくなっていたが、この町を見てそれまでの集落に人が居なかったのは人口流出が問題だった訳では無い事が判った。
一応車が離合出来る様に途中に退避所が作られていた道路を歩いて移動してきたが、目の前の町は周囲を囲む様に3m位の壁が作られていた。
道がその壁に突き当る場所には門の様な場所も在り、そこは少し高台になっていて監視して居る人がチラホラと見える。
「なぁアスカさん…日本人って俺がゲームな世界で魔物になって居た間にこんな囲われた環境で暮らさなければならない状態になっていたの?」
「…いや…私が住んでいた所はこんな壁とか無かったはずだけど…?」
俺の股間に入らない時は俺の肩に乗る様になったアスカさんが俺のもみあげ部分を掴んで手をかざしつつ遠くをみる感じになって町を確認しながら答えてくれた。

「だとしたらこれって地域の特色を出す町おこしの一環とかって訳じゃないんだよな?」
「なんとなくだけどあの壁けっこう壊れてる所があったり修復した跡があったり…そこそこ時間が経ってる感じがするけど…?」
アスカさん横を歩くアリスを見てる。

視線に気付いてアリスが、
「私達がこの体で行動を開始したのは、あの大異変が有った時から2年後。」
と、小さな声で答えてくれた。

「えっ?私ウラシマさん2年生状態なの??」
「それを言うなら俺は5年目のウラシマさんだな。」
「あの異変が起きた時日本を中心にとても大きな地震があったの。3つの空間の融合なんて事がおきたからその歪みが落ち着くまでの間に結構な時間がかかる事が分かって居たのね。だから2年間私達の体は休眠状態で保存されていたの…」

ふむ…自分の歩いている場所のすぐ横にあるた…ぶん元々畑だった場所にはけっこう大きな地割れの痕みたいな場所が見える。
それと、歩いて移動していた間はそこまで思わなかったのだが、開けた場所だから気付けたけど…
けっこうな数の土砂崩れなどの災害跡が見られる。

途中、『3年も経ってるんだから地方のほとんど使われない道路とか補修なんて出来ない状態なのかな?』程度に考えて崩れた崖とかをジャンプ一発クリアしてきたけど…

「それで?俺達はあの町には行かなくても良いんだよな?」
「そう、目的地は…こっち。」
町の方を見ながら話をしていたらアリスが右側に進路を変えて歩きだした。
何年か前までは田んぼだったり畑だった場所を見ながら道を移動していると2時間程度で少し高台になった場所に柵で囲まれた場所が見えてきた。

「あれが自衛隊の施設でそこにエコな車が準備されている。」
アリスに導かれる様にして道路を移動していくと昔ゲートが在った様な場所にたどり着いた。
「ここは放棄されてるのか…」
門番の待機する為の建物は窓ガラスなどが割れていて中は荒らされた状態だった。

そのまま自衛隊の敷地内を移動していくと3階建ての建物が何棟かまだ建っていて一ヶ所の建物の中に青色の生体マーカーが5個ほど表示された。
「なぁアリス、この生体マーカーって人って訳じゃないのか?」
「そうね、オージの視界情報に表示されているのはオージより10倍以上大きな個体やそれまで会った事のある魔物なんかが赤く表示されてそれ以外の戦闘能力が無さそうな個体は青で表示されるわ。生態が不明の物なんかは緑じゃないかな?」
と言う事は、この青色のマーカーを持った2足歩行をしている動いてるものは…人っぽいな。
大きさは一番大きな奴で160cm、一番小さな奴が120cm程度か…

160cm程度の人なら大人が2人位居てそれ以外が子供って感じかなぁ…
性別までは判らないけどたぶんそんな感じなんだろうな。


なんとなく見られている感じだが、わざわざこっちから声をかけなくても良いかな…
だって5年ゲームに引き篭もっていた俺…どうやって話をすれば良いのか分からないし?
そんな事を考えていたらアスカさんにも俺と同じ様に生体マーカー情報が見えていたらしく、
「あ~人~~♡」
そう言ってそのまま飛んで行ってしまった…

「彼女も私もオージがどこに居るかは他の大陸などまで離れなかったら判るから放置していても良いわ、こっちよ。」
アリスはそう言って俺の手を握ってそのまま歩きだした♡
アリスさんそれ…恋人握りって言うんですよ?

そして俺がアリスにひっぱって連れて行かれた場所には平らに整地された地面に10度位の斜面で下って行った場所で、100m程度斜面を下っていくと高さ3mほどのシャッターが在る。
なんとなく戦車とかが出てきそうなヨカンがする♡

えっ?そんな兵器を使って移動するの?
ちょっとだけウキウキ気分でそのシャッターの前まで来るとアリスが左側の壁に設置されていたパネルの様な場所に近づいて行って何やら手をかざして顔を近づけて…ん?キスした??

「アリス何してるの?」
「認証。」

キスするのが?

俺の聞きたい事がなんとなく察せられたのか溜息を吐きつつ教えてくれたのは、どうもこの俺達の体、一部有機物質が使われているらしい。そしてその有機物のDNA情報を使って認証設定がされているからここの様なロックが架かった場所を開けるには幼女のキッスが必要と…


なるほど…この認証方法を考えた奴とは仲良くなれそうだな♡


そして確認が終わってアリスがシャッターの前まで戻ってきたらゆっくりと軋む様な音をさせながらシャッターが上がっていく。
そこは戦車などを置いている場所…ではなくて…

「自衛隊へようこそ?」
パンフレットとか冊子の様なモノが大量に置かれていた。
「えっ?車両置き場とかじゃないの?」
「ここは総務部の使っていた倉庫。」

そう言ってアリスが奥の方に向かって歩いて行ったので手に持ったパンフレットと冊子をその場に戻し俺もその後を追って移動すると少しくたびれた布が掛かった物体が見えてきた。

大きさは…何だろう?大型のバイクとかか?幅がある感じだからもしかしたらサイドカーとかが付いた感じか?
俺が歩いてアリスの立っている場所に来たらアリスがその布の一部を持って俺に手渡してきた。
「これの中にその俺達が使う車があるのか?」
「そう、オージにしか動かせないオージ専用の車だから…オージがその手で開けて。」

専用車…しかも自衛隊が用意してくれた…


えっ?マジで?


ちょっと顔が緩くなってニヘラ~って顔になってるのが自分でも判る♡
ちょっとどうよ♡専用って言葉がここまで嬉しいって始めて知ってしまったよ♪

俺はとても高揚した気分を押し隠すようにキリッとした顔になってアリスに手渡された布の端っこを持ってめくる様にしてその俺専用車両を光の元に誕生させた♡


おぉ~~!…おぉ?……おい…


「なぁアリス…これが俺の専用?」
「そう、オージ専用車両で、『BBMR-OHRZI-X2-オージ号2型』スペックは視界情報で確認して。」

今俺に見えているのは…3輪車。
視界情報には『Bioindependent behavior machine Reference-OHRZI-X2』と、表示されているが…

タイヤとかそこそこぶっといのが付いていて…シート部分の下辺りにはなんとなくモーターとかがある感じで…たぶんこれモーターアシストが付いてるんだと思う…
あっ、アシストモーターの出力が20Kwもあるのね…それと車両重量が俺とアリスを乗せても200kgか…

それと俺がペダルを介して出せる力が…瞬間最大出力時で10Kw程度…巡航速度では5Kwね…
え~っと馬力換算すると…おっ♪自動的に計算してくれる俺の頭脳なんて素晴らしいんだろうか♡
最大加速時なら、40.28HPか。だとすればパワーウェイトレシオが4.96kgになると…


えっ?本気でこれで1700km…とりあえず100km程度反対向きに移動してきたから実質1800kmか?
移動するの?
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