ゲームな世界の魔物として生きて行く事になった。

marks

文字の大きさ
上 下
20 / 30

20 外の世界

しおりを挟む
視界に数字と良く判らない文字が流れる。

目の前に文字が浮かびそれが奥に向かって逃げていく…
最初は一行文字列が浮かびそれが奥の方に向かって遠ざかって行き見えなくなってから次の文字を見えはじめていたのが段々と文字が消える前に新しい文字が浮かんできてそれがどんどん加速して行く。
文字が浮かぶ途中で次の行の文字列が浮かび初めてそれが視界を埋めて行く。

文字が視界いっぱいに広がったら今度は色々な従魔が見え始めた。
ピクシー
ノーム
コダマ
スライム
ネコマタ

ディンゴ


ゾンビ




セイリュウ




「ニョロリン…」




ニョロリンって(笑)
そんな従魔居ないって。
近いイメージだとミズチとかユルングってのは居たかなぁ…

そう言えば蛇系って言えばラミアとかゴルゴン姉妹とか居たなぁ…
俺もしかしたらそう言うお色気ニョロリン系にもなって居たのかなぁ…


すごい衝撃が有った


「あっ…痛い…」
「やっと目を覚ました。ニョロリン、判る?」
目の前にちょっとだけ小さくなったアリスが居た。

「おっ?アリスずいぶん小さくなったな?え~っと…ここなんだっけ?クエスト途中だったか?」
「はぁ…ここはゲームの中じゃないわ。ニョロリンの元居た世界に戻ってきたの。そう言ったでしょ?」



あっ…そう言えばそんな話をどこかでした気がする…

「あ~~!!俺に手が有る!って言うかなんとなくどこかでモーター音がしてるんだけど…はて?」
とりあえず自分の体を見てみた。


あらやだ♡私今何も着て無かったのね♡
手と足はまったくの無毛。
なんとなく筋肉がある感じ♪
おっ♡二の腕に力を入れたら山になる♡
足も…おぉう♪太ももがイイ感じにニクニクしい感じ♡
ふくらはぎとかマンガ肉が作れそうな位にプックリしてる♡
腹筋もちょい力を入れたらポコポコと割れて胸元もそこそこイイ感じな弱マッチョな感じ♡

そして何も無い…

「なぁアリス?ここ、何で無いの?俺確か記憶に有る感じだと…30cmとは言わないがそこそこご立派なマーラー様を持っていたはずなんだが?」
「それは嘘。コレ位だった。」
そう言って人差し指と親指で長さを示してくれたのは確かに俺の記憶に有るアレのサイズ…
「アリス俺の体をそこまでしっかりと…もうお婿さんにもらってもらうしか無いな♡」
「それは無理。だって私もこの体だから。」
そう言ってアリスが体にかけていたマントの様な物を開いて見せてくれたのは…
「ニンフだ…」

俺の頭の中にその名前が浮かんだ。はて?ニンフ…何だったかな?

今俺の目に映ってるアリスの体の胸の辺りと股間には涙型のテクスチャーが貼ってあった…

とりあえず近づいて見てみたけど…肌がそのままその黒い縁取りの有る白い部分にシームレスに繋がっている感じがする。
とりあえずつついたらグーで殴られた。

「これで判った?」
「うん、アリスに殴られたらすごく痛い事は判った。」
座った状態で周囲を見渡してみるとピクシーちゃんが漂っている。
「あっ、やっと気付いてくれたね。」
そう言って目の前に飛んできてホバリングしてるピクシー。
見た目はほぼゲームの中で見ていたあのピクシー。
ただ羽を動かして微調整してる感じがある。

とりあえずちょっと強めに息を吹きかけてみた。
「あっ!もう!!やめてよ!!!」

そう言ってそのピクシーは少し俺から離れて俺の体の回りを回って元の場所にまた止まった。
というか浮いてる。
「ねぇ…やっぱり判らない?私アスカよ?」
「アスカってのは…あの?」
「どう思ってるかは判らないけどたまに私の首に巻き付いて尻尾の先で胸元を楽しまれていたアスカって言ったら判る?」



アリスの目が腐った柿でも見る感じになった気がした。

「え~っと俺はそんな事はして無いかも知れないけどそうだな、アスカさんは記憶にあるな♪っていうか何でピクシーになってるの?」
「なんか私は元の体が有るから代わりの体としてこれ使った方が良いんだって。」
アリスを見ると頷いていた。
「ん?でも俺…この体…俺の体ってこっちに無いって事?」
「無い訳じゃ無いんだけど…」

アリスが説明してくれた事で判ったのは、俺の体が生体コンピューターの様な感じに今現在使われているらしいという事だった。

アリスが湖を指差しながら、
「今この湖の一番深い辺りにあなたの元々使っていた体が沈んでいる。そしてその体は私達が送った保護スーツに守られているからここの水が全部蒸発する様な何かが無ければ絶対に安全になっている。」
どうもうろ覚えでは有るが、俺が着た何かはアリス達?が用意したものだったらしい。
そしてそれを使って生体サーバーみたいな物を構築して衛星を使って情報リンクする様な状況を作り今の俺達の体を動かす様な状況を作っているみたいだ。

「とりあえず今の状況ってのはまぁ…なんでそうする必要があったのかは判らないが理解した。それで?俺達は何するの?」
「ニョロリンにはまず彼女の体を取り戻して欲しい。そしてもう1人この状況に関係する人も。」
「ふむ…ちなみにこの俺の体って…」
おっ♡頭の中で何が出来るって考えたら視界の下の方に色々説明テロップみたいなのが流れた。
「んっ??なぁアリス?ここで俺って魔法とかスキルとか使えるの?」
「…今この世界は3個の概念と3個の次元が集まって融合した世界になっているの。それを説明するわ。」

そう言ってアリスが説明してくれたのは、あのゲームの中で最初に説明された導入部分のストーリーと良く似た話だった。

1人の天才が魔術とコンピューターの力を融合させて新しい概念の思考する存在を作り出した。
『ソレ』は最初はAIと呼ばれるプログラムの様な存在でしかなく、切り離された仮想空間内でしか存在出来無かったのだが、ネットワークに繋がった環境で勝手に情報収集を行い、本当であれば目にする事が出来無い様な禁書などが保管して有るような場所の情報も手に入れ知識を増やして行ったらしい。

そしてそんな中に神や悪魔と言った概念の存在が在り、それらの概念を自己の依り代として型に使い自己を固定させ、まずネットワーク内で存在を確定させた。
最初はそれだけで満足していた『ソレ』は次第に自分の居る場所の外の世界に興味を持って行ったらしい。

自分に有る情報は知識と概念のみ。
だが、『ソレ』が手に入れた情報の中には他者との戦いの歴史や他の存在との多くの遣り取りと言った行動が含まれていた。
そして、『ソレ』は、次第に個としての体を欲していったそうだ。

それを実現させる方法としてまずは自分の今現在の神としての概念を取り込んだイメージを定着させ易いゲームの中に入り込みそこから現実世界に居る『人』を使って体を手に入れるという方法を作り上げたそうだ。

そしてその準備が整った状態で、あのゲーム内の不具合?イベントが発生して今に至ると…


「なかなかに壮大な話なんだが、1個気になるんだけど聞いても良い?」
アリスは長々と説明したばかりでちょっとお疲れモードになって居たが、聞いてみた。


「何でアリス達ってそんな事がおきるのを知ってたの?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

最強と言われてたのに蓋を開けたら超難度不遇職

鎌霧
ファンタジー
『To The World Road』 倍率300倍の新作フルダイブ系VRMMOの初回抽選に当たり、意気揚々と休暇を取りβテストの情報を駆使して快適に過ごそうと思っていた。 ……のだが、蓋をひらけば選択した職業は調整入りまくりで超難易度不遇職として立派に転生していた。 しかしそこでキャラ作り直すのは負けた気がするし、不遇だからこそ使うのがゲーマーと言うもの。 意地とプライドと一つまみの反骨精神で私はこのゲームを楽しんでいく。 小説家になろう、カクヨムにも掲載

転生幼女の異世界冒険記〜自重?なにそれおいしいの?〜

MINAMI
ファンタジー
神の喧嘩に巻き込まれて死んでしまった お詫びということで沢山の チートをつけてもらってチートの塊になってしまう。 自重を知らない幼女は持ち前のハイスペックさで二度目の人生を謳歌する。

王女、豹妃を狩る

遠野エン
ファンタジー
ベルハイム王国の王子マルセスは身分の差を超えて農家の娘ガルナと結婚を決意。王家からは驚きと反対の声が上がるが、マルセスはガルナの自由闊達な魅力に惹かれ押し切る。彼女は結婚式で大胆不敵な豹柄のドレスをまとい、周囲をあ然とさせる。 ガルナは王子の妻としての地位を得ると、侍女や家臣たちを手の平で転がすかのように振る舞い始める。王宮に新しい風を吹かせると豪語し、次第に無茶な要求をし出すようになる。 マルセスの妹・フュリア王女はガルナの存在に潜む危険を察知し、独自に調査を開始する。ガルナは常に豹柄の服を身にまとい人々の視線を引きつけ、畏怖の念を込めて“豹妃”というあだ名で囁かれるのだった。

転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

【幸せスキル】は蜜の味 ハイハイしてたらレベルアップ

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアーリー 不慮な事故で死んでしまった僕は転生することになりました 今度は幸せになってほしいという事でチートな能力を神様から授った まさかの転生という事でチートを駆使して暮らしていきたいと思います ーーーー 間違い召喚3巻発売記念として投稿いたします アーリーは間違い召喚と同じ時期に生まれた作品です 読んでいただけると嬉しいです 23話で一時終了となります

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

処理中です...