先生、僕って…なんか転生してるみたいなんですけど

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第一章 青葉

11 転がり始めたら勝手には止まらない

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僕は、病院の帰りに母さんに頼まれた布団一式を帰り道にある量販店で購入し、預かっているカードで支払い少しばかり重たい思いをしながら戻ってきた。

「さすがにこのサイズの荷物を持って歩いて帰るって言うのはあまり賢い奴がする事じゃないな。さすがに疲れた」
とりあえず荷物置き場になっている昨日布団を干した部屋に買ってきた布団一式を入れていたら愛奈が階段を下りてきた音が聞こえた。

「ん…お兄ちゃんおかえりなさい」
「あぁただい…どうした?」
愛奈がビキニタイプの水着を着てドアの所に立っていた。

「…変かな?」
室内で赤に白渕ラインのビキニ水着を着ているのはたぶん変だけど、おそらく愛奈は似合うかどうかを聞いてるはず。
「よく似合ってて素敵だけど…えっ?プールに行く予定でもあるの?」

「んっ…そう言う訳じゃないけど…お兄ちゃん好きかなって思って…♡」
モジモジしながらそんな事言われたら困るなぁ♡

「愛奈が見せたいって思ってくれる姿なら僕は着ぐるみでもなんでも喜んで見させてもらうよ。って言うかそれいつ買ったの?」
「ん…今日学校の帰りに買ってきたの」

6月に水着…そう言えばシーズン前に売り出すのが普通だから今売っててもおかしくないのか。

「それでね、今日こんなのも買ってきたからもしよかったらお兄ちゃんにも…着て欲しいなって…ダメかな?」
愛奈が後ろ手に持っていたラッピングされた可愛らしい小さな紙袋を差し出しながら恥ずかしそうに言ってきた。

「着て欲しいって事は…水着?」
「うん♪」
あぁ…愛奈の輝くような笑顔が眩しいよぉ…♡

「分かった。着よう」
「やった♡じゃぁこれも♡」
愛奈は差し出した紙袋以外にもう1つ袋を差し出してきた。

「これは…一緒に着たらイイ感じの何か?」
「うん♪リビングで待ってるね♡」
僕に二つの袋を渡して愛奈は軽やかに僕の目の前から消えた。

妹に期待されたら期待に応えるのが兄の定めだ。
僕はとりあえず自分の部屋に移動して袋を開けてみた。
とりあえず水着の方は、ソラ先生の所で一回穿いた事のあるブーメランタイプの水着だったので問題なし。
そのまま着替えた。


で、ナニコレ?


もう1つの紙袋からはビニール素材の真っ黒いベルトがいっぱい付いてる入れ物の様な何かが現れた。
確か着る感じかと聞いた僕の問いに愛奈はウンって答えたって事は、おそらくブーメランパンツと一緒に着られる感じの何かだと思うが…

とりあえず何かよく分からないものを床に広げて見てみたら、入れ物形状の部分の開けられそうな部位に近い辺りのベルトが短く、反対側が長くなっていて、なんとなく上半身に装備できそうな形状なのが分かった。
商品タグとかが付いていればなんとなくでもイメージが書いてあってどうすればいいか分かるのだが、この商品には何も付いてない。

とりあえず腰と首とあと左右に短いベルトが『干』の字みたいになって繋がっているので、腕辺りに付けられそうな気がするので、そんな感じに着けてみた。

僕の部屋には鏡が無いので全体像がどんななのかイメージしづらいのだが、若干サイバー系?
黒いそこそこ太いベルトが体を拘束してる感じになってる気がする。

ここで悩んでいても答えが分かる訳が無いので、とりあえずそのままリビングに行って愛奈に見せてみる事にした。



♡♥愛奈♥♡



お兄ちゃんのミズギ♡
今までトランクスタイプの水着を使ってるのしか見た事がなかったけど、大丈夫かな?
水着を着せてあったマネキンの顔の所をお兄ちゃんに頭の中で変えてみた感じだと、すごくカッコよかったから絶対に似合うと思うんだけど…

「愛奈ーこんな感じであってる?」
リビングのドアを開けて入ってきたお兄ちゃんがなんかちょっと思ってたのと違う感じに見えた。
なんか…筋肉が少ない?

頭の中でじっくり見まわしたお兄ちゃんイメージではもう少しコンガリ肌で腹筋とかもバッキバキで全身がツルンとしていた…でも、こっちのお兄ちゃんはブーメランパンツの上の所から陰毛がちょっと出てるのがすごくエッチ…

「あっ、やっぱりこれってつけ方間違ってた?」
お兄ちゃんが防水バッグを外しながら聞いてきたけど、それはなんとなく合ってる気がするけど…

「お兄ちゃんって…やっぱりエッチ」
「イヤイヤ!ちょっと待って!その評価ってなんかおかしくない?僕は着てくれって渡されたのを着て来ただけだよ!?」

あ、そうだ。あたしが着てほしくて買ってきた水着だった…
でも…これを美香ちゃん達に見せるのはさすがに…お兄ちゃんの価値が下がるって言うかエッチな人って見られてしまうって言うか…たぶん3人全員が毛抜きを持ってお兄ちゃんの股間のフサフサを抜こうとする気がする。
あたしのわきはまだ産毛しか生えてないから『まだ大丈夫だねっ』なんて言いながら美香ちゃん達はお互いのムダ毛を抜きあいっこしてるぐらいだから、出てたら絶対に寄って集って抜かれてお兄ちゃんがつるつるになっちゃう…

いや、それよりも先に聞いておかないといけない事がある。
「お兄ちゃんってもう少し筋肉なかったかな?」
「へっ?筋肉?…こんなモノだったと思うけど…もしかして僕、痩せてる?」
お兄ちゃんが腕とかさすってるけど…そんな所じゃなくてもっと全体的に…

ちなみに新之助の体は痩せている訳では無い。愛奈が勝手に美化した(マネキンのイメージに引っ張られた)イメージを新之助に当てはめて似合うと思い込んだだけだったりする。


このままだとお兄ちゃんは夏にデビューしてエッチな妹スキーってレッテルを張られてしまう…
そんなのあたしは絶対許さない。


「んっ。お兄ちゃんにお願いがあります」
「おっ?今度は何?お兄ちゃんに出来る事なら何でもやるぞ?」
お兄ちゃんは絶対こう言ってくれると思ってた♡
「夏休みまでに筋肉ムッキムキになってください♡」

「筋肉ムッキムキ…oh…ソーキタカー…分かった。頑張ってみるよ。でも思う姿になれなくても嫌いにならないでよ?」
「ん…愛奈はお兄ちゃんを嫌いになんてならないから♡」

そう言えばお帰りなさいのチューしてなかったことを思い出したあたしはお兄ちゃんに近付いて首に腕を回してキスしようとした所で、少し遠くでお兄ちゃんのスマートフォンの着信アラームが鳴ったのが聞こえた。
「お兄ちゃんのスマートフォンが鳴ってたよ」
「んっ?そう?あ、もしかしたら幸之助からかも」

コーノスケ…確かお兄ちゃんのオチンチンを狙ってる男が好きな人…かもしれない人。

ずいぶん前にお兄ちゃんの部屋でなんかエッチ声がする何かを見ながらお兄ちゃんの横でパンツ脱いで上下に小刻みに動いてたのをこっそり見た事があるから間違いない。
あの時お兄ちゃん『コイツマジカ…』みたいな顔でコーノスケの顔と、オチンチンのあたりを何度も見てたから…たぶんあってる…ハズ。

「んっ?幸之助がどうかしたのか?」
お兄ちゃんはどうしてこんなに危険な状態なのに気づけないんだろ…
「んーん。何でもない。それよりお兄ちゃん。夏までにもう一回一緒にお風呂に入ろうね」
「えっ?またあの体操着を着て入るの?」
「もうあんなの着て入らない。だってお兄ちゃんにはもう全部見せても大丈夫になってるから…」
うー…やっぱり裸で入るのは止めようかなぁ…想像しただけで顔が熱くなってきた…

「お風呂に…裸で…一緒に…さすがにそれはまずいと思うんだけど…ってそもそもなんで一緒に入りたいって思ってるの?」

あっ、そう言えば説明してなかった。

「あのね、美香ちゃん達に見せる前にその…ここらへんを少し綺麗にしておきたいなって思って…」
ブーメランパンツの上から少し出てるフサフサをそっと撫でたらお兄ちゃんの顔が真っ赤になった。
「えっ!?出てた!?マジデ!?ちゃんと入れたはずなのに…ちょっと見てくるから待ってて」
片手でパンツを押さえてもう片方の手で縁から出ていたフサフサを押し込みながらお兄ちゃんがリビングから出て行った。

あたしのここがお兄ちゃんぐらいフサフサだと、お兄ちゃんにもっと早くあたしの裸を見せられたはずなんだけど…


自分の水着の前側を少し引っ張ってため息を吐く愛奈だった。



□■新之助■□



陰毛愛奈に見られた~~!!すっごく恥ずかしい!!!

とりあえず僕は父さんと母さんの部屋に行き、クローゼットのドアの所に付いている大きな鏡を使って自分の全身を見回してみた。

「よく見たらけっこうギリギリだな。これだと動いてたら毛が出て来るな…みんなどうしてるんだろ?」
そう言えばソラ先生はチョビ髭タイプに剃っていた感じだったけど…もしかしたら愛奈も剃って…あれっ?でも昨日パンツを穿かせる時にはまったく気にならなかった…


もしかしたら愛奈…全部剃ってたりするのか?


僕の記憶にある愛奈の股間の辺りって小学校の高学年になる少し前…4年生ぐらいまでしか映像は残ってないけど、全部ツルツルだった。って言うか全部生えて無かった。



でもあの時パンツ穿かせる為に片足づつ上げた所を正面から見たはずなのに、僕は特に気にならなかった。って事は…




剃ってる訳では無く、そもそも生えて無い?




そうか、愛奈はまだそこらへんはお子様だったのか。なんかちょっとホッとしたって言うかなんというか…
まぁ愛奈のオケケ事情は今はいいだろう。問題は僕のオケケ事情だ。

やっぱり剃るしかないのかなぁ…ちょっと誰かに聞いてみるか。
って誰に聞いたらいいんだ?

幸之助は自然派だから全く剃ってなかった。あの時もブーメランの上と脚の付け根がボーボーだったからあいつに聞いてもたぶん『知らん』って答えしか返ってこないはず。

他に聞ける奴って誰だ?
って言うかとりあえず幸之助から連絡着てるかもしれないから一回スマートフォン見てみるか。

僕は水着姿で自分の部屋に戻ってスマートフォンをダブルタップして表示させた。

「あ、やっぱり幸之助からのメッセージが着てる。なになに?」

『一応これが俺が出来る精いっぱいだ。なんとかこれで勘弁してくれ』
メッセージには動画ファイルが2個ほど添付されていた。

「さっそく動画を撮ってくれたのか。ありがと幸之助」
幸之助は今ここには居ないが、一応お礼を口にしながら僕はとりあえずファイルの名前が若い数字の方を開いてみた。

「ほうほう、新海君のハダカYシャツ前開きVer.ね。一応下は学校のスラックスか、なるほど。これなら南さんもニッコリだな。今までオナニーに使ってたのが新海の爽やか笑顔だったし、こんなん見たら絶対オナニーが止められない止まらないって感じになるな。
こっちがチョイエロ系なら、もう一個の方が爽やか系のかっこいい感じの動画って事だな。
男の僕がそこまで知らん男のそんな映像を見てもイラッ☆とする事はあってもイイネ☆なんて思う訳がない。幸之助には少し悪いとは思うけど、こっちの視聴は勘弁してもらおう。チョイエロがあのレベルなんだから、明日南さんに渡したら絶対に喜んでもらえるはずだ」

っとそうだ、幸之助にもお礼を言っておかないと。

「幸之助、サンキュー。さっそく1個動画見せてもらったけど、ナカナカエッチな感じでよかったよ👍今度何か奢るな…っとこんな感じでいいだろ。送信っと」

シュワン♪

「さて、誰にオケケ事情の話をしたらいいものか…」

ピロリロリン♪

「ん?幸之助か?ナニナニ?…新海にいつでも紹介するからそんな気になったら言え?…は?いや、紹介されても困るんだけど…あっ、もしかして新しい動画が欲しければ自分でも撮ってみたらどう?って意味か?んーまぁいっか…えーっと…今の所はあの動画があれば十分なので、紹介までは必要無いよ…っと。こんな感じで」

シュワン♪

ピロリロリン♪

「返信早いな。はて?安心したって…大泣きしてるアイコンが3個も並んでる…?幸之助は何に安心したんだ?動画の事だよな?まぁ動画に関しては気に入るかどうかは南さん次第だから、感想なんかは明日南さんの反応を見て学校で伝えたらいいよな」

僕は二つ添付された動画の内の片方を見ただけで、そのまま動画ファイルを両方とも容量小さ目の今全く使ってないメモリーカードに移動させて、明日南さんに渡す用意を終えた。

そして僕はオケケ事情の事を完全に忘れたままもう一回リビングに行ってその事を思い出し、愛奈に何もいう事が出来ないまま一緒にお風呂に入って剃られる事が決まってしまったのだが…兄と妹の関係で陰毛を剃ってもらうのって法的に問題無いのかな?

妹の陰毛を剃るエロ漫画はどこかで見た事がある気がするけど、剃られるのが兄のエロ漫画はちょっと覚えが無いんだが…?
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