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一章
02 このすばらしい世界を楽しみ尽くそう♡2/4
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「あらあら♡横手さんおはよう♡」
お局様の機嫌がとっても良かった。
昨日までの彼女はどこに行ったのだろうか?
確か俺がクレーム対応で顧客の会社まで行って頭を下げてた間に帰宅してたみたいだけど、その後にでも何か怪異にでも襲われて中身が入れ替わったのだろうか?
他にも可能性を考えるなら、そこらを飛んでる何かにアブダクトされて変な電波を浴びさせられて思考形態が壊れたとか?
何にしても距離が近かった。
今まで1m程度離れた所から胸を持ち上げるように腕を組み、ザマスメガネをクイッと持ち上げながら駄目出しマシンガンが炸裂してたはずなんだが、今日は持ち上げる組み方ではなく寄せる手の握り方をして少し上目目線で…
すっごい渓谷が広がってた♡
全く知らないけど、グランドキャニオンってこれぐらい深いんだろうな…
そして一番奥の辺りは日が射さない世界なんだろうな…
真っ白な肌の広がる場所…俺は未だ到達した事の無い世界だな…
おっと、こんな事を考えてる場合じゃなかった。
というかお局様がおかしいだけじゃなかった。部署の同僚はなぜか卑屈な感じに変わってたし、部長はそこまで変な感じは無かった…かな?ただ…知らない女性が結構な数居た。
うちの部署って男が俺と同僚の新婚さんと部長が居て、他にも出向してる男が5人位居るはずなんだけど、それ以外には後輩の女の子2人とお局様しか居なかったと思っていたのだが、なぜか初対面の女性が3人も居た。
そろそろ気付かない振りをするのも限界だよな。
昨日と今日で何かが変わってる。
これどうやって違いを調べたらいいんだ?
この状態で「昨日は湿気るから今入るなとか言われたけど何かあったんですか?」みたいな聞き方はしない方が良い気がする。
だって俺以外の全員が今の状況にまったく違和感を持ってない感じで動いてるから。
たぶん俺を除く他の人ってこの状態が普通なんだと思う。
そんな中でどうやって調べるか…
まずは可能であれば協力してくれる人が欲しいな…
見てるだけでは特に変わってない部長とか…は、こんな話をしたら『こいつ頭がおかしくなったっのか?』なんて思われて査定に響いたら嫌だからとりあえず却下。
なぜか卑屈な感じの応対をしてる同僚とか…あの卑屈加減は「今すぐ世界が滅亡しないかな~」みたいな事を考えてる奴レベルだからできれば却下。
他には後輩の女の子とか…10分程度で限界が来る俺が持ってる対女性コミュニケーションスキルでは厳しいよなぁ…
ここで残ってるのはお局様なんだけど…彼女と話したのって記憶を総浚いしても…お小言を言われてるのしか出て来ないんだけど…無理だよな?
とりあえず今すぐ何かが分かる事も無く、昨日のクレーム処理の案件で朝イチから電話が来てすぐに会社訪問をすることになったんだが…
「あれっ?関口さん?なんでここに?」
昨日は納品したassy製品で検査不具合が頻発とかって問題で、検査治具の確認を何時間もさせられてヘトヘトになって帰ったところだったのだが、その話の席には関口さんは居なかったはず?
「うふっ♡実は昨日ここの部署の責任者さんに『ちょっとだけ厳しくしすぎたから間に入れそうな人を』みたいな提案が来てね。私ここの会社の開発部で契約社員してるの。本当は翻訳とかがメインの仕事内容になるんだけど横手さんの事を知ってるって話を前にしてたからそれで呼ばれたの。いつもは違う場所で同時通訳とかの仕事してるんだけど、とりあえずよろしくねっ♡」
その後昨日の検査治具の問題に関しては別の治具を再度納品してそっちで対応してもらうと言う話しになり、今後俺がこの案件の処理をするように話が進んでいった。
おかしい…ここでも昨日話をした責任者さんが男から女に変わってた。
インテリ男がインテリ女になってると言う若干ニアミスレベルの変化ではあったのだが、やたらと俺の半袖のYシャツから出てる腕を触ってきたのがなんとも気持ち悪かった。
何か違うところに来てるのが俺として、元の世界では今俺の腕をナデナデしながら俺の顔から10cm位の場所に顔が有る奴に対応した人はインテリ男。
それを覚えてるおかげで元の世界であればモデルさんですか?という背の高さのそこそこ凸凹が自己主張してるツナギ形状の作業着に包まれた体がまったく魅力的に見えない。
できれば俺は元の世界でも女だった人の方が…
視線を動かすと関口さんが朝から続いてる、『こんな笑顔でいつも相手してもらえる男とか羨ましいよな』レベルの笑顔がそこにあった。
「そうだ♡主任さん、今日もしあれならお仕事でも関係が出来た事だし一回一緒にご飯とかどうですか?」
関口さんが、『営業マン今昔』という悲哀を題材にしたWebコンテンツの中で『良い男しか言われない生きてる間に一回だけでも言われたい営業マンのホンネ』の中で毎回首位に近い場所にランキングされてる言葉を言った。
「そうだねっ!今日なら明日の事を考えずにいっぱい…話出来るし!」
なんだろう…今男が言ってるなら、『いっぱい』の後の言葉が想像出来るような間が有ったんだけど…
俺もしかしたら…『そんなとこ…らめ~~♡あぁ~~ん♡』レベルで触られるんじゃないか?
関口さんとこの元男のはずのインテリモデル体型の女に。
一応仕事が終わる時間の目処が立ったら連絡を入れると言う話になり、アドレスと電話番号(個人所持分)をムリヤリ渡されたんだが…
インテリ女の勢いがすごい…もしかしたら元の世界のモテる男ってこのレベルでグイグイ行ってるのか?
その後関口さんとインテリ女に見送られて会社を後にして自社の部署まで戻ってきた。
「そう言えば部長。今日の残業の予定ってどんな感じですか?いつも通り2時間ですか?」
「ん?どうした?何かあったのか?クレームの話でまだ問題があったのなら今度は私も出るが?」
「あぁいえ。今日朝から行ってたんですがそこに知り合いの女性が居たもので…あ、いや、それだけではないんですけどあっちの責任者の方が、『今後の付き合いの為にも少しメシでも』みたいな話をして来たもので」
「あぁ…そうか…」
ん?なんだ?なんでそんな遠い目をする?なんとなく哀れみの視線を感じるのと、『自分も通った道だ』みたいな感情が透けて見えるんだが??
「まぁあれだ、相手を待たせる訳にはいかんから今日は残業はしなくて良いからそっちに行きなさい。こっちはどうにかするから」
とりあえず飲みの席に行く事は部長の太鼓判まで押されたので決まってしまった。
その後定時であがれる事を二人に連絡したらとても喜んでる返信が届いた。
インテリ女さんの方からは、
「今日は午後休を取ったので連絡が必要なら個人の番号へ♡」
という返信まで有ったのだが…
そんなに忙しいなら今日で無くても良いよ…
お局様の機嫌がとっても良かった。
昨日までの彼女はどこに行ったのだろうか?
確か俺がクレーム対応で顧客の会社まで行って頭を下げてた間に帰宅してたみたいだけど、その後にでも何か怪異にでも襲われて中身が入れ替わったのだろうか?
他にも可能性を考えるなら、そこらを飛んでる何かにアブダクトされて変な電波を浴びさせられて思考形態が壊れたとか?
何にしても距離が近かった。
今まで1m程度離れた所から胸を持ち上げるように腕を組み、ザマスメガネをクイッと持ち上げながら駄目出しマシンガンが炸裂してたはずなんだが、今日は持ち上げる組み方ではなく寄せる手の握り方をして少し上目目線で…
すっごい渓谷が広がってた♡
全く知らないけど、グランドキャニオンってこれぐらい深いんだろうな…
そして一番奥の辺りは日が射さない世界なんだろうな…
真っ白な肌の広がる場所…俺は未だ到達した事の無い世界だな…
おっと、こんな事を考えてる場合じゃなかった。
というかお局様がおかしいだけじゃなかった。部署の同僚はなぜか卑屈な感じに変わってたし、部長はそこまで変な感じは無かった…かな?ただ…知らない女性が結構な数居た。
うちの部署って男が俺と同僚の新婚さんと部長が居て、他にも出向してる男が5人位居るはずなんだけど、それ以外には後輩の女の子2人とお局様しか居なかったと思っていたのだが、なぜか初対面の女性が3人も居た。
そろそろ気付かない振りをするのも限界だよな。
昨日と今日で何かが変わってる。
これどうやって違いを調べたらいいんだ?
この状態で「昨日は湿気るから今入るなとか言われたけど何かあったんですか?」みたいな聞き方はしない方が良い気がする。
だって俺以外の全員が今の状況にまったく違和感を持ってない感じで動いてるから。
たぶん俺を除く他の人ってこの状態が普通なんだと思う。
そんな中でどうやって調べるか…
まずは可能であれば協力してくれる人が欲しいな…
見てるだけでは特に変わってない部長とか…は、こんな話をしたら『こいつ頭がおかしくなったっのか?』なんて思われて査定に響いたら嫌だからとりあえず却下。
なぜか卑屈な感じの応対をしてる同僚とか…あの卑屈加減は「今すぐ世界が滅亡しないかな~」みたいな事を考えてる奴レベルだからできれば却下。
他には後輩の女の子とか…10分程度で限界が来る俺が持ってる対女性コミュニケーションスキルでは厳しいよなぁ…
ここで残ってるのはお局様なんだけど…彼女と話したのって記憶を総浚いしても…お小言を言われてるのしか出て来ないんだけど…無理だよな?
とりあえず今すぐ何かが分かる事も無く、昨日のクレーム処理の案件で朝イチから電話が来てすぐに会社訪問をすることになったんだが…
「あれっ?関口さん?なんでここに?」
昨日は納品したassy製品で検査不具合が頻発とかって問題で、検査治具の確認を何時間もさせられてヘトヘトになって帰ったところだったのだが、その話の席には関口さんは居なかったはず?
「うふっ♡実は昨日ここの部署の責任者さんに『ちょっとだけ厳しくしすぎたから間に入れそうな人を』みたいな提案が来てね。私ここの会社の開発部で契約社員してるの。本当は翻訳とかがメインの仕事内容になるんだけど横手さんの事を知ってるって話を前にしてたからそれで呼ばれたの。いつもは違う場所で同時通訳とかの仕事してるんだけど、とりあえずよろしくねっ♡」
その後昨日の検査治具の問題に関しては別の治具を再度納品してそっちで対応してもらうと言う話しになり、今後俺がこの案件の処理をするように話が進んでいった。
おかしい…ここでも昨日話をした責任者さんが男から女に変わってた。
インテリ男がインテリ女になってると言う若干ニアミスレベルの変化ではあったのだが、やたらと俺の半袖のYシャツから出てる腕を触ってきたのがなんとも気持ち悪かった。
何か違うところに来てるのが俺として、元の世界では今俺の腕をナデナデしながら俺の顔から10cm位の場所に顔が有る奴に対応した人はインテリ男。
それを覚えてるおかげで元の世界であればモデルさんですか?という背の高さのそこそこ凸凹が自己主張してるツナギ形状の作業着に包まれた体がまったく魅力的に見えない。
できれば俺は元の世界でも女だった人の方が…
視線を動かすと関口さんが朝から続いてる、『こんな笑顔でいつも相手してもらえる男とか羨ましいよな』レベルの笑顔がそこにあった。
「そうだ♡主任さん、今日もしあれならお仕事でも関係が出来た事だし一回一緒にご飯とかどうですか?」
関口さんが、『営業マン今昔』という悲哀を題材にしたWebコンテンツの中で『良い男しか言われない生きてる間に一回だけでも言われたい営業マンのホンネ』の中で毎回首位に近い場所にランキングされてる言葉を言った。
「そうだねっ!今日なら明日の事を考えずにいっぱい…話出来るし!」
なんだろう…今男が言ってるなら、『いっぱい』の後の言葉が想像出来るような間が有ったんだけど…
俺もしかしたら…『そんなとこ…らめ~~♡あぁ~~ん♡』レベルで触られるんじゃないか?
関口さんとこの元男のはずのインテリモデル体型の女に。
一応仕事が終わる時間の目処が立ったら連絡を入れると言う話になり、アドレスと電話番号(個人所持分)をムリヤリ渡されたんだが…
インテリ女の勢いがすごい…もしかしたら元の世界のモテる男ってこのレベルでグイグイ行ってるのか?
その後関口さんとインテリ女に見送られて会社を後にして自社の部署まで戻ってきた。
「そう言えば部長。今日の残業の予定ってどんな感じですか?いつも通り2時間ですか?」
「ん?どうした?何かあったのか?クレームの話でまだ問題があったのなら今度は私も出るが?」
「あぁいえ。今日朝から行ってたんですがそこに知り合いの女性が居たもので…あ、いや、それだけではないんですけどあっちの責任者の方が、『今後の付き合いの為にも少しメシでも』みたいな話をして来たもので」
「あぁ…そうか…」
ん?なんだ?なんでそんな遠い目をする?なんとなく哀れみの視線を感じるのと、『自分も通った道だ』みたいな感情が透けて見えるんだが??
「まぁあれだ、相手を待たせる訳にはいかんから今日は残業はしなくて良いからそっちに行きなさい。こっちはどうにかするから」
とりあえず飲みの席に行く事は部長の太鼓判まで押されたので決まってしまった。
その後定時であがれる事を二人に連絡したらとても喜んでる返信が届いた。
インテリ女さんの方からは、
「今日は午後休を取ったので連絡が必要なら個人の番号へ♡」
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