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本編 最強冒険者
story181/郷愁
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視界に映る破壊されたテーブルと、そのテーブルを後頭部で破壊させた「きゃはは」っと笑ってるルナ。
それを交互に見て「「ルナは頭も規格外かよ!」」と、同時に叫んだ僕とマイキー。
その声に吃驚して目を覚まし「おんぎゃぁあ!」と泣き出したエスポア。
砕けたテーブル、大声で笑うルナ、叫び声をあげた僕とマイキー、泣き喚くエスポア。
そんなカオスなリビングに、
「どうした!?」「なんにゃ??」と言いながら走って来たアレクとカイトくんなんだけど、
顔に白い粉を付けて、手にはお玉を持ち、
僕サイズのエプロンを身体に纏ってるせいで、ピチピチと、はち切れそうになっているアレクと、
髪を真っ白にして、口の回りを茶色に染め、
手に食べ掛けのチョコと、剥きすぎて細くなった玉葱を持ってるカイトくんを見て、盛大に吹き出した。
「ぶっは!あっははは!イヒヒヒ!その格好ヤバい!」
「ぎゃははは!アレクとカイト、その姿は酷い!」
「うきゃあ!パパとカイちゃ、まっちろけぇー」
僕とマイキー、ルナが、それぞれ笑いながら言葉を発したら、マイキーに抱っこされ機嫌の直ったエスポアが、
「だぁ!うーうーぶぶぅー」と声を出し、
アレクとカイトくんに対して、ヤレヤレと頭を振った。ように見えた。
「そ、それよりも!どうした……って何だその砕けたテーブルは!!」
「キッチンもブレイカーにゃが、リビングも超絶フィーバーにゃね」
(そうだアレクダディ、翔馬きゅんにパパんの名前聞いてみてあげようかにゃん?)コソッ
(あぁ…お前知らねぇんだもんな。俺キッチンに戻っから、聞いといてくれ。頼むな)コソッ
俺がいきなり聞くと怪しいし…と思い、カイトに頼んだ。
「もう少しでメシ出来っから。マイキーは、そのテーブル片付けとけ。ショウマは座ってろよ」
カイトくんと何やらボソボソと喋り合ったあと、
僕とマイキーにそう告げて、アレクはキッチンに戻って行った。
その背を見ながら、(ふふふ。何作ってるのかな?)と心で呟いていたら、カイトくんに突然質問された。
「そういえば、翔馬くんをいつも肩車して公園に来ていたお父さんって、名前なんて言うにゃ?」
「ん?僕のお父さん?なんでそんな事を聞くの??」
「にゃ!翔馬パパんは格好良くてにゃ、ママさん達の目の保養だったにゃ。
それと、子供達のヒーローだったにゃよ。オレちも憧れてたにゃから、名前知りたいにゃあと思ったにゃ」
目の保養?ヒーロー?憧れ?と、ワードに違和感を感じたが、質問に答えた。
「天城 翔陽だよ」
名前を口にした瞬間、忘れていた父親の顔を思い出した。優しい顔で笑いながら「翔馬」と呼ぶ父親の顔を。
2歳か3歳くらいの時の記憶なんて、ハッキリ覚えてるわけが無いのに、
夢を見たせいで、パズルのピースが一つ一つ嵌ってくみたいに、鮮明に思い出された。
しかし、思い出が明確になる一方で、感情の蓋がパカッと開いたように、悲しみや喪失感も沸き起こってくる。
途切れた幼い記憶の一部分が、心の中に穴を開けてしまったように感じた。
思い出は次第に広がっていき、その時の環境や人々の顔も浮かび上がってきた。
家族や大切な場所や出来事が、次々と脳裏に鮮明に蘇ってくる。
幼い頃の喜びや悲しみ、笑い声や涙、それら全てが混ざり合い、心の中で嵐を巻き起こしていった。
嗚咽が込み上げ、思わず涙がこぼれた。
もう二度と戻ることのできない過去が、突然によみがえり、喜びと切なさが入り混じる。
何度、拭いても、拭いても止まらない涙を、抑えることはできずに泣き続けた。
そして「ご飯出来たぞー!」というアレクの声で我に返り、心配する面々に何も言えぬまま、食卓についた。
でも、泣き腫らした目のまま席に就いたもんだから、心配し過ぎたアレクが慌てて走り寄って来て、
「な、何があった!?お前、目が真っ赤じゃないか!」
と叫びながらガバッと抱き締めてきた。
そんなアレクに、マイキーが、さっきの状況を説明したんだけど、お父さんの名前が出た瞬間、
「まさか…」とボソッと呟き、抱き締める腕に力を入れてきた。
それが思ったよりも苦しくて、腕をタップして「苦しいよぉ」と訴えたら、
慌てて腕を離し「ああ!あ、悪ぃショウマ。大丈夫か?」と言いながら目元に«ヒール»を掛けてくれた。
それにお礼を言い「取り敢えずご飯食べよう」ということになり、
運んできてくれた料理を見た瞬間、目が点になった。
匂いから、途中でカレーだと分かってはいたんだけど、目の前に置かれたのは、
真っ黒いドロドロしたカレー?擬きと、ナン好きな僕の為に作ってくれたであろう、真っ白い塊。
そして、裂いたササミがてんこ盛りのサラダだった。
見た目はアレだけど…うん!味は分かんないからね!
と思い、アレクとカイトくんに「ありがとう」と伝えてから、皆で「「「いただきます!!」」」
先ずは白い塊を手に取り、ちぎったんだけど、めちゃくちゃ柔らかくてフワフワ!!何コレ!!
しかもバターの匂いかな?ちぎった瞬間いい香りが鼻腔を擽り、パクっと口に入れた途端…溶けて消えた。
驚いたまま黒い液体をつけて口に入れたら、スパイシーなカレーの香りが鼻を抜け、
ピリッとした辛味と、香ばしいナッツかな?の風味が混ざり合い、口いっぱいに旨味が広がった。
そして、ゴロゴロと主張している大きい肉をスプーンで掬い、齧ったら、ホロホロっと崩れた。
そのあとも「…モグモグ…んん~!!」「凄っ!!」
と、一口食べる毎に感嘆な声をあげ、無我夢中で頬張った。
それは僕だけじゃなく、マイキーもルナも一緒で、終始無言で、目をキラキラさせながら食べ進めてた。
そんな僕達の反応で心配になったのか、アレクとカイトくんが、
「ど、どうだ?美味いか?初めての割に上手く出来たと思うんだが…」
「そ、そうにゃね。ボクサーフードを少しアレンジしたにゃよ。そのままだと味気ないと思ってにゃ」
と、それぞれ言葉を発したんだけど、心配そうに眉根を下げてる2人に対して、
「めちゃくちゃ美味しいんだけど!!パンもカレーも最高なんですけどぉ!?」と僕が叫び、
「凄く美味しくて夢中になっちゃった。お肉のサラダに掛かってるソース?が爽やかな感じで好きだな」
とマイキーが感想を述べ、
「ルナ、ちろい、ふわふわパン!しゅきよー!とろ~ってとけちゃ!おいちー!」とルナが笑顔で絶賛した。
それでアレクもカイトくんも安心し、「良かったな」と言い合い、笑顔で食べ始めた。
そのあとは、楽しく会話しながら美味しい料理を堪能した。
僕は黒カレーに嵌り、3回もオカワリしたよ。
マイキーはササミサラダを一心不乱に食いまくり、
ルナはひたすら「パンんま!パンパンんまんま!」と言いながら口いっぱいに頬張っていた。
皆、腹がはち切れそうなくらい食べ、満足したところで、「「「ご馳走様!」」」をして食事を終えた。
後片付けをしようと席を立ち、キッチンに入ったら、泥棒でも現れたの!?な惨状に立ち尽くした。
でも同時に真っ白だった理由が判明し、笑いが込み上げてきた。
ひとしきり笑ったあと「さて、こりゃ片付け大変だぁ」と声を漏らしたら、マイキーがひょこっと現れ、
「…あーあ」と呟きながら、パチンっと指を鳴らし、一瞬で元の状態に戻した。
さすがです!天才魔導師マイキー様!パチパチパチ。
と心の中で賞賛していたら、
「ママ、アレクがソファで寝ちゃった」と言われ、
「まぁ、寝てないもんね…」と答え、
「カイトが幼稚園に帰るって言ってるから、オレも行ってくるね」と告げられ、
「分かったよ。暗いから気を付けて」と送り出した。
そして、リビングのソファに目を向けたら、背もたれに頭を乗せ、天井向いて眠るアレクと、
アレクの膝に跨り、腹に抱きついて眠るルナを捉えた。
そんなホッコリ空間に近寄り、「幸せだなぁ…」と呟きながら、ゆりかごを覗いたら、
「きゃい、きゃい」と満面の笑みではしゃぐエスポアが居た。
「およよ?マイキーお兄ちゃんが居ないのに随分とご機嫌だねぇ。愛いやつめ」
「んきゃあ、、、あぶぅぅ…あだだあ!」
「くふふ。何か訴えてるんだろうけど、ルナみたいに言葉は分からないんだぞぉ」
「んーだぁ!んぶぶぶ」
眉間に皺を寄せて、手と足をバタバタさせて暴れておられますが、何を言ってるのか分かりません!
ま、何してても可愛いんだけどね。
「……エスちゃん、抱き上げて良い?」
返事は無いんだけど、抱き上げた瞬間泣かれたら大変だから、一応声を掛けてから恐る恐る籠から出した。
「ふにゃあ」と泣き出しそうになっちゃったんだけど、
「うわわ。泣かないでエスちゃん。ちょっとテラスに行こうよ」
そう言って、背中をトントンしていたら、腕の中で大人しくなったので、窓を開け、テラスへと出た。
そよそよと頬を撫でる夜風を肌で感じながら空を見上げ、目に飛び込んできた無数の星と、
青と黄色の2つの月を見つめながら、郷愁に思いを馳せた。
それを交互に見て「「ルナは頭も規格外かよ!」」と、同時に叫んだ僕とマイキー。
その声に吃驚して目を覚まし「おんぎゃぁあ!」と泣き出したエスポア。
砕けたテーブル、大声で笑うルナ、叫び声をあげた僕とマイキー、泣き喚くエスポア。
そんなカオスなリビングに、
「どうした!?」「なんにゃ??」と言いながら走って来たアレクとカイトくんなんだけど、
顔に白い粉を付けて、手にはお玉を持ち、
僕サイズのエプロンを身体に纏ってるせいで、ピチピチと、はち切れそうになっているアレクと、
髪を真っ白にして、口の回りを茶色に染め、
手に食べ掛けのチョコと、剥きすぎて細くなった玉葱を持ってるカイトくんを見て、盛大に吹き出した。
「ぶっは!あっははは!イヒヒヒ!その格好ヤバい!」
「ぎゃははは!アレクとカイト、その姿は酷い!」
「うきゃあ!パパとカイちゃ、まっちろけぇー」
僕とマイキー、ルナが、それぞれ笑いながら言葉を発したら、マイキーに抱っこされ機嫌の直ったエスポアが、
「だぁ!うーうーぶぶぅー」と声を出し、
アレクとカイトくんに対して、ヤレヤレと頭を振った。ように見えた。
「そ、それよりも!どうした……って何だその砕けたテーブルは!!」
「キッチンもブレイカーにゃが、リビングも超絶フィーバーにゃね」
(そうだアレクダディ、翔馬きゅんにパパんの名前聞いてみてあげようかにゃん?)コソッ
(あぁ…お前知らねぇんだもんな。俺キッチンに戻っから、聞いといてくれ。頼むな)コソッ
俺がいきなり聞くと怪しいし…と思い、カイトに頼んだ。
「もう少しでメシ出来っから。マイキーは、そのテーブル片付けとけ。ショウマは座ってろよ」
カイトくんと何やらボソボソと喋り合ったあと、
僕とマイキーにそう告げて、アレクはキッチンに戻って行った。
その背を見ながら、(ふふふ。何作ってるのかな?)と心で呟いていたら、カイトくんに突然質問された。
「そういえば、翔馬くんをいつも肩車して公園に来ていたお父さんって、名前なんて言うにゃ?」
「ん?僕のお父さん?なんでそんな事を聞くの??」
「にゃ!翔馬パパんは格好良くてにゃ、ママさん達の目の保養だったにゃ。
それと、子供達のヒーローだったにゃよ。オレちも憧れてたにゃから、名前知りたいにゃあと思ったにゃ」
目の保養?ヒーロー?憧れ?と、ワードに違和感を感じたが、質問に答えた。
「天城 翔陽だよ」
名前を口にした瞬間、忘れていた父親の顔を思い出した。優しい顔で笑いながら「翔馬」と呼ぶ父親の顔を。
2歳か3歳くらいの時の記憶なんて、ハッキリ覚えてるわけが無いのに、
夢を見たせいで、パズルのピースが一つ一つ嵌ってくみたいに、鮮明に思い出された。
しかし、思い出が明確になる一方で、感情の蓋がパカッと開いたように、悲しみや喪失感も沸き起こってくる。
途切れた幼い記憶の一部分が、心の中に穴を開けてしまったように感じた。
思い出は次第に広がっていき、その時の環境や人々の顔も浮かび上がってきた。
家族や大切な場所や出来事が、次々と脳裏に鮮明に蘇ってくる。
幼い頃の喜びや悲しみ、笑い声や涙、それら全てが混ざり合い、心の中で嵐を巻き起こしていった。
嗚咽が込み上げ、思わず涙がこぼれた。
もう二度と戻ることのできない過去が、突然によみがえり、喜びと切なさが入り混じる。
何度、拭いても、拭いても止まらない涙を、抑えることはできずに泣き続けた。
そして「ご飯出来たぞー!」というアレクの声で我に返り、心配する面々に何も言えぬまま、食卓についた。
でも、泣き腫らした目のまま席に就いたもんだから、心配し過ぎたアレクが慌てて走り寄って来て、
「な、何があった!?お前、目が真っ赤じゃないか!」
と叫びながらガバッと抱き締めてきた。
そんなアレクに、マイキーが、さっきの状況を説明したんだけど、お父さんの名前が出た瞬間、
「まさか…」とボソッと呟き、抱き締める腕に力を入れてきた。
それが思ったよりも苦しくて、腕をタップして「苦しいよぉ」と訴えたら、
慌てて腕を離し「ああ!あ、悪ぃショウマ。大丈夫か?」と言いながら目元に«ヒール»を掛けてくれた。
それにお礼を言い「取り敢えずご飯食べよう」ということになり、
運んできてくれた料理を見た瞬間、目が点になった。
匂いから、途中でカレーだと分かってはいたんだけど、目の前に置かれたのは、
真っ黒いドロドロしたカレー?擬きと、ナン好きな僕の為に作ってくれたであろう、真っ白い塊。
そして、裂いたササミがてんこ盛りのサラダだった。
見た目はアレだけど…うん!味は分かんないからね!
と思い、アレクとカイトくんに「ありがとう」と伝えてから、皆で「「「いただきます!!」」」
先ずは白い塊を手に取り、ちぎったんだけど、めちゃくちゃ柔らかくてフワフワ!!何コレ!!
しかもバターの匂いかな?ちぎった瞬間いい香りが鼻腔を擽り、パクっと口に入れた途端…溶けて消えた。
驚いたまま黒い液体をつけて口に入れたら、スパイシーなカレーの香りが鼻を抜け、
ピリッとした辛味と、香ばしいナッツかな?の風味が混ざり合い、口いっぱいに旨味が広がった。
そして、ゴロゴロと主張している大きい肉をスプーンで掬い、齧ったら、ホロホロっと崩れた。
そのあとも「…モグモグ…んん~!!」「凄っ!!」
と、一口食べる毎に感嘆な声をあげ、無我夢中で頬張った。
それは僕だけじゃなく、マイキーもルナも一緒で、終始無言で、目をキラキラさせながら食べ進めてた。
そんな僕達の反応で心配になったのか、アレクとカイトくんが、
「ど、どうだ?美味いか?初めての割に上手く出来たと思うんだが…」
「そ、そうにゃね。ボクサーフードを少しアレンジしたにゃよ。そのままだと味気ないと思ってにゃ」
と、それぞれ言葉を発したんだけど、心配そうに眉根を下げてる2人に対して、
「めちゃくちゃ美味しいんだけど!!パンもカレーも最高なんですけどぉ!?」と僕が叫び、
「凄く美味しくて夢中になっちゃった。お肉のサラダに掛かってるソース?が爽やかな感じで好きだな」
とマイキーが感想を述べ、
「ルナ、ちろい、ふわふわパン!しゅきよー!とろ~ってとけちゃ!おいちー!」とルナが笑顔で絶賛した。
それでアレクもカイトくんも安心し、「良かったな」と言い合い、笑顔で食べ始めた。
そのあとは、楽しく会話しながら美味しい料理を堪能した。
僕は黒カレーに嵌り、3回もオカワリしたよ。
マイキーはササミサラダを一心不乱に食いまくり、
ルナはひたすら「パンんま!パンパンんまんま!」と言いながら口いっぱいに頬張っていた。
皆、腹がはち切れそうなくらい食べ、満足したところで、「「「ご馳走様!」」」をして食事を終えた。
後片付けをしようと席を立ち、キッチンに入ったら、泥棒でも現れたの!?な惨状に立ち尽くした。
でも同時に真っ白だった理由が判明し、笑いが込み上げてきた。
ひとしきり笑ったあと「さて、こりゃ片付け大変だぁ」と声を漏らしたら、マイキーがひょこっと現れ、
「…あーあ」と呟きながら、パチンっと指を鳴らし、一瞬で元の状態に戻した。
さすがです!天才魔導師マイキー様!パチパチパチ。
と心の中で賞賛していたら、
「ママ、アレクがソファで寝ちゃった」と言われ、
「まぁ、寝てないもんね…」と答え、
「カイトが幼稚園に帰るって言ってるから、オレも行ってくるね」と告げられ、
「分かったよ。暗いから気を付けて」と送り出した。
そして、リビングのソファに目を向けたら、背もたれに頭を乗せ、天井向いて眠るアレクと、
アレクの膝に跨り、腹に抱きついて眠るルナを捉えた。
そんなホッコリ空間に近寄り、「幸せだなぁ…」と呟きながら、ゆりかごを覗いたら、
「きゃい、きゃい」と満面の笑みではしゃぐエスポアが居た。
「およよ?マイキーお兄ちゃんが居ないのに随分とご機嫌だねぇ。愛いやつめ」
「んきゃあ、、、あぶぅぅ…あだだあ!」
「くふふ。何か訴えてるんだろうけど、ルナみたいに言葉は分からないんだぞぉ」
「んーだぁ!んぶぶぶ」
眉間に皺を寄せて、手と足をバタバタさせて暴れておられますが、何を言ってるのか分かりません!
ま、何してても可愛いんだけどね。
「……エスちゃん、抱き上げて良い?」
返事は無いんだけど、抱き上げた瞬間泣かれたら大変だから、一応声を掛けてから恐る恐る籠から出した。
「ふにゃあ」と泣き出しそうになっちゃったんだけど、
「うわわ。泣かないでエスちゃん。ちょっとテラスに行こうよ」
そう言って、背中をトントンしていたら、腕の中で大人しくなったので、窓を開け、テラスへと出た。
そよそよと頬を撫でる夜風を肌で感じながら空を見上げ、目に飛び込んできた無数の星と、
青と黄色の2つの月を見つめながら、郷愁に思いを馳せた。
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