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本編 最強冒険者
story151/一件落着
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アレクと2人で各教会を回る事になり、トライキーに乗り込んで出発した。
だけど教会の数が多くて、数時間じゃ回りきれない!と焦った僕は、
思考の末、成功するか分からないからと、思い付いた方法で転移してみたら成功しちゃった。
そして勢いそのままに、目の前に現れた建物にぶつかる寸前、
キキーッという派手なブレーキ音を鳴らしながら、急停止した。
「「はぁぁ」」と2人で安堵した束の間、アレクの怒声が辺りに響いた。
“ごめんなさい“そう謝ろうと思ったら「ははっ」と軽快に笑った後、お互いの額を合わせて、
「さすが規格外、怪我は無いか?」と言ってきた。
それでも申し訳なくて「ごめんねアレク、怪我は無いよ」と言ってシュンとしたら、
「ちゅっ」と軽く口付けした後、頭をナデナデしながら、優しく注意してきた。
「何かする時は1度声掛けろ。な?何か起きてからじゃ遅いだろ?
俺が怒るのは、お前が心配だからなんだぞ?」
「うん……今度から、ちゃんと言うね」
そうして2人の世界に浸ってたら、
突如アレクが「あっ!!」と声をあげ、建物の入口を指差した。
「何?」とその場所を見たら、吃驚するのと同時に、笑いがこみ上げてきた。
「!?……あっはっは!何アレ!神様の天罰を食らった神官達かな?」
トラちゃんのヘッドライトに照らされて浮かび上がってたのは、
壁に沿って横一列に並び、首からひし形の布を垂らした、顔だけ大人の子供の姿だった。
「おい、アレって王都で対峙した神官達じゃねぇか?」
「しかも見て、一際大きくて笠被ってる人、誘拐事件の時の犯人の1人じゃない??」
「まさか!アイツは牢に入ってる筈じゃ……」
「アレク!アイツの所に立て札が置いてあって何か書いてあるよ!」
そして2人顔を見合わせてから、頷き合い、恐る恐る近付いて行った。
“ボク達は悪い子です。罪人です。私が主犯です。
反省してます。これは天罰です”
立て札には、そう書いてあり、
かさこ地蔵のようなフォルムを暫し見つめ、思わず手を合わせて拝んでしまった。
その様子をアレクが不思議そうな顔して見つめ、
そのあと「あっ!!」とまた声を上げ、1箇所を指差した。
その声に驚きながらも目線を向けたら、1枚の手紙が置いてあった。
「宛先が僕の名前になってる……差出人は書いて無いけど、コレって神様からの手紙だよね……」
そう思いつつも、恐る恐る手紙を開いた。
----------------------------------------------
フェリス様の愛し子ショウマちゃん♡
マップを使った転移なんて、発想が素晴らしいわねぇ!お見事よぉ~♪
各村や街に建ってる教会は、あらかた調べ終わったから安心してちょうだい♡
今あなたが居る場所は、聖域なのよぉ。
そこに並んでる地蔵は悪事に手を染めてた神官達よ♡
その場所に送って浄化させてるだけだから心配しなくて良いわよぉ♪
囚われてた子達は、安全な孤児院に届けたから安心してちょうだいな♡
フォルティエは私が手助けするわね。ガーディアンは貴方達に任せて良いかしら?
では、健闘を祈るわぁ。そのうち、また会いましょうねぇ♪
愛と運命の神・レディスティーナ♡
----------------------------------------------
「……だって!僕達の任務って、これで完了??」
「いや、ガーディアンに戻ってユアン達に合流するぞ。そしてギルドで報告して完了だ」
一瞬の沈黙が流れた後、僕達は深いため息をついた。
そして互いの目を見つめ、ゆっくりと唇を重ねた。
口付けが終わった後、僕達は心を入れ替え、再び気合いを入れ直した。
そして、トラちゃんをイベントリに収納してから手を繋ぎ、ガーディアンの教会へと転移した。
到着した僕達の目と耳が捉えたのは、暗闇の中で激しく光る閃光と、
教会内から聞こえる、金属同士がぶつかる音と猛々しい雄叫びだった。
「不味いぞ!戦闘になってる!」
「この野生的な雄叫びは何なの!?ユアンじゃないよね!?」
「ショウマ、気配を感じ取ってみろ。声の正体は魔物だ!」
「何で教会に魔物がいるの!アレク早く行かないと!」
そう言って走り出そうとしたら、グイッと腕を引かれ止められた。
「何してるのアレク!」そう文句を言ったら「危険だ!お前はここに居ろ!」そう言われた。
「嫌だよ!何でそんな事を言うの!?」
「危険な目に合わせたくねぇんだよ!だからココに……」
「それは僕だって同じ気持ちだよ!
だけど、みんな頑張ってるのに1人安全な場所に居るのは嫌なの!
さっさと無謀な争いを終わらせて平和な明日を迎えたい!だから僕は行くよ!」
「……分かった。近くで存在を感じてた方が心配も減るか。良し!じゃあ行くぞ!」
そうして2人一斉に教会内へと走り出した。
内部には、ユアン、シェリー、マイキーが息を切らしながらも、
黒いローブを身にまとった怪しげな人々や魔物と激しい戦闘を続けていた。
ユアンは大剣を振り回し、複数の怪人たちと交戦していた。
鋭い刃物を使う相手と激しく打ち合いながら、近距離まで近付き、拳の一撃で敵を倒していく。
シェリーは妖精の力を借りて、魔弓から光を放ちながら戦っていた。
的確な狙いとフットワークで、魔物たちに立ち向かっていた。
魔弓から放たれた矢は魔物たちの弱点を突き、一瞬で倒していた。
マイキーは自在に魔法を操りながら戦闘に参加していた。
彼の周りには様々な属性の魔法が舞い、敵を攻撃していた。
マイキーは冒険者たちとの交戦でも力を発揮し、攻撃を上手く躱しながら魔法を繰り出していた。
教会内は激しい戦いの光景に包まれていた。
ユアン、シェリー、マイキーは敵に囲まれていたが、団結し、互いを守りながら戦っていた。
「何で教会に魔物がいて、冒険者が敵になってるの!?」と僕が叫んだら、
シェリーが一瞬戦いの勢いを抑え、呼吸を整えながら答えてくれた。
「俺たちが教会に向かう途中で、突如として現れたんすよ。
召喚士が魔物たちを召喚して襲ってきたっす。何者かに洗脳されてるみたいっすね」
ユアンは怒りに満ちた表情を浮かべ、剣を振り回しながら怒鳴り声を上げた。
「倒しても倒しても次々と湧いてきてキリがねぇ!雑魚魔物ばかりだから助かるが鬱陶しいぜ!」
マイキーは「はぁはぁ」と息を乱しながらも、攻撃の手を緩める事なく敵の情報を教えてくれた。
「神官の中に、強力な回復士が居て、倒した後から回復させてくから、戦闘が長引いてるんだ」
そう言いながら目線を向けた先には、聖像の前に立ちニヤニヤ笑って状況を楽しんでる男が居た。
「アレク、出来るか分かんないけど、あの男の魔力封じてみるよ。
それと、僕は後方支援するからアレクは皆の所へ行って!」
「ちゅっ。分かった。出来たら俺達の周りに結界も張ってくれ。無理すんなよ」
そう言って戦闘に加わりに行ったアレクを見送り、
一人一人に結界とヒールを掛けてから、ニヤニヤしてる男の魔力封じを試みた。
(魔力を封じるイメージって何だ?蓋をする?蛇口を閉める感じかな?……«魔力封じ!»)
術を発動させた瞬間、ニヤニヤしてた男の顔付きがガラッと変わり、僕を睨み付けてきた。
そして「神の力を封じるなど!許されぬ行為!」
そう憤怒しながら突進してきたので«スリープ»を掛けて眠らせた。
崩れ落ちた男の様子に「ほっ」と安堵してたら、マイキーが新たな情報を与えてきた。
「ショウ兄ちゃん!ここの地下で儀式が始まってるんだ!お願い!止めてきて!」
「そんな……分かった!行ってくるよ!」
そう言って慌てて走り出したら、シェリーが「一緒に行く」と言って駆け寄って来た。
そのまま2人で地下へと降り、気配を辿りながら進むと、禍々しいオーラに覆われた部屋に着いた。
息を潜め、ゆっくりと部屋の中に入ると、奥には檻に入れられた青年が2人、力無く囚われていた。
そして部屋の中央には祭壇が置いてあり、その上には仰向けで寝かせられてる青年が居た。
その手前には神官服を着た男が1人侍っていて、「さあ神よ。贄を捧げよう。この地を悪魔の脅威から救ってくれ給え」
と念じながら、その手で祭壇の上の青年の体を下卑た笑みを浮かべながら撫でてた。
その光景は、ただの変態行為でしかなく、僕もシェリーも唖然としてしまった。
「「うげぇ、気持ち悪っ!」」そう2人同時に発声した瞬間、僕達に気付いた男が振り返り、
ニタァっと笑みを浮かべながら近付いてきた。
「今度の贄は上玉じゃないか。くくくっ。
愛し子様が自らインプ族のハーフを捕らえて来たのですかな?
その善行に神々は喜んで居られましょう!」
僕もシェリーもその男の言葉に我慢ができなくなり、怒りが込み上げてきた。
「お前はただの変態だろ!」そう言って僕は怒鳴りながら雷魔法を放った。
「気持ち悪い変態っすね!背徳者じゃないっすか!」シェリーは弓に炎を纏わせ放った。
同時攻撃の衝撃に、もがき苦しむ男を見下ろし、2人で蹴りつけながら罵声を浴びせ続けた。
「この変態が!お前こそが悪魔だろ!神官服を纏った悪魔!」
「狂信者っすね!お前の行為その物が神に対する侮辱っすよ!善行じゃなく、悪行っす!」
そうして怒りのままボコボコにした後、青年達を檻から出し、
他の部屋に囚われてる子達を解放し、全員で礼拝堂まで戻った。
アレク達も無事に戦闘を終わらせたようで、犯人達を拘束し終えて居た。
そして、僕とシェリーが地下での出来事を報告したんだけど、
アレクもユアンもマイキーも唖然として固まってしまった。
その後、犯人達を地下の檻に突っ込み、全員の魔力を封じてから地上に戻った。
そして皆で顔を見合わせ「「はぁぁぁ」」と安堵の溜息を吐いたあと、
「「「一件落着ーー!!」」」と声を揃えて雄叫びを上げた。
だけど教会の数が多くて、数時間じゃ回りきれない!と焦った僕は、
思考の末、成功するか分からないからと、思い付いた方法で転移してみたら成功しちゃった。
そして勢いそのままに、目の前に現れた建物にぶつかる寸前、
キキーッという派手なブレーキ音を鳴らしながら、急停止した。
「「はぁぁ」」と2人で安堵した束の間、アレクの怒声が辺りに響いた。
“ごめんなさい“そう謝ろうと思ったら「ははっ」と軽快に笑った後、お互いの額を合わせて、
「さすが規格外、怪我は無いか?」と言ってきた。
それでも申し訳なくて「ごめんねアレク、怪我は無いよ」と言ってシュンとしたら、
「ちゅっ」と軽く口付けした後、頭をナデナデしながら、優しく注意してきた。
「何かする時は1度声掛けろ。な?何か起きてからじゃ遅いだろ?
俺が怒るのは、お前が心配だからなんだぞ?」
「うん……今度から、ちゃんと言うね」
そうして2人の世界に浸ってたら、
突如アレクが「あっ!!」と声をあげ、建物の入口を指差した。
「何?」とその場所を見たら、吃驚するのと同時に、笑いがこみ上げてきた。
「!?……あっはっは!何アレ!神様の天罰を食らった神官達かな?」
トラちゃんのヘッドライトに照らされて浮かび上がってたのは、
壁に沿って横一列に並び、首からひし形の布を垂らした、顔だけ大人の子供の姿だった。
「おい、アレって王都で対峙した神官達じゃねぇか?」
「しかも見て、一際大きくて笠被ってる人、誘拐事件の時の犯人の1人じゃない??」
「まさか!アイツは牢に入ってる筈じゃ……」
「アレク!アイツの所に立て札が置いてあって何か書いてあるよ!」
そして2人顔を見合わせてから、頷き合い、恐る恐る近付いて行った。
“ボク達は悪い子です。罪人です。私が主犯です。
反省してます。これは天罰です”
立て札には、そう書いてあり、
かさこ地蔵のようなフォルムを暫し見つめ、思わず手を合わせて拝んでしまった。
その様子をアレクが不思議そうな顔して見つめ、
そのあと「あっ!!」とまた声を上げ、1箇所を指差した。
その声に驚きながらも目線を向けたら、1枚の手紙が置いてあった。
「宛先が僕の名前になってる……差出人は書いて無いけど、コレって神様からの手紙だよね……」
そう思いつつも、恐る恐る手紙を開いた。
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フェリス様の愛し子ショウマちゃん♡
マップを使った転移なんて、発想が素晴らしいわねぇ!お見事よぉ~♪
各村や街に建ってる教会は、あらかた調べ終わったから安心してちょうだい♡
今あなたが居る場所は、聖域なのよぉ。
そこに並んでる地蔵は悪事に手を染めてた神官達よ♡
その場所に送って浄化させてるだけだから心配しなくて良いわよぉ♪
囚われてた子達は、安全な孤児院に届けたから安心してちょうだいな♡
フォルティエは私が手助けするわね。ガーディアンは貴方達に任せて良いかしら?
では、健闘を祈るわぁ。そのうち、また会いましょうねぇ♪
愛と運命の神・レディスティーナ♡
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「……だって!僕達の任務って、これで完了??」
「いや、ガーディアンに戻ってユアン達に合流するぞ。そしてギルドで報告して完了だ」
一瞬の沈黙が流れた後、僕達は深いため息をついた。
そして互いの目を見つめ、ゆっくりと唇を重ねた。
口付けが終わった後、僕達は心を入れ替え、再び気合いを入れ直した。
そして、トラちゃんをイベントリに収納してから手を繋ぎ、ガーディアンの教会へと転移した。
到着した僕達の目と耳が捉えたのは、暗闇の中で激しく光る閃光と、
教会内から聞こえる、金属同士がぶつかる音と猛々しい雄叫びだった。
「不味いぞ!戦闘になってる!」
「この野生的な雄叫びは何なの!?ユアンじゃないよね!?」
「ショウマ、気配を感じ取ってみろ。声の正体は魔物だ!」
「何で教会に魔物がいるの!アレク早く行かないと!」
そう言って走り出そうとしたら、グイッと腕を引かれ止められた。
「何してるのアレク!」そう文句を言ったら「危険だ!お前はここに居ろ!」そう言われた。
「嫌だよ!何でそんな事を言うの!?」
「危険な目に合わせたくねぇんだよ!だからココに……」
「それは僕だって同じ気持ちだよ!
だけど、みんな頑張ってるのに1人安全な場所に居るのは嫌なの!
さっさと無謀な争いを終わらせて平和な明日を迎えたい!だから僕は行くよ!」
「……分かった。近くで存在を感じてた方が心配も減るか。良し!じゃあ行くぞ!」
そうして2人一斉に教会内へと走り出した。
内部には、ユアン、シェリー、マイキーが息を切らしながらも、
黒いローブを身にまとった怪しげな人々や魔物と激しい戦闘を続けていた。
ユアンは大剣を振り回し、複数の怪人たちと交戦していた。
鋭い刃物を使う相手と激しく打ち合いながら、近距離まで近付き、拳の一撃で敵を倒していく。
シェリーは妖精の力を借りて、魔弓から光を放ちながら戦っていた。
的確な狙いとフットワークで、魔物たちに立ち向かっていた。
魔弓から放たれた矢は魔物たちの弱点を突き、一瞬で倒していた。
マイキーは自在に魔法を操りながら戦闘に参加していた。
彼の周りには様々な属性の魔法が舞い、敵を攻撃していた。
マイキーは冒険者たちとの交戦でも力を発揮し、攻撃を上手く躱しながら魔法を繰り出していた。
教会内は激しい戦いの光景に包まれていた。
ユアン、シェリー、マイキーは敵に囲まれていたが、団結し、互いを守りながら戦っていた。
「何で教会に魔物がいて、冒険者が敵になってるの!?」と僕が叫んだら、
シェリーが一瞬戦いの勢いを抑え、呼吸を整えながら答えてくれた。
「俺たちが教会に向かう途中で、突如として現れたんすよ。
召喚士が魔物たちを召喚して襲ってきたっす。何者かに洗脳されてるみたいっすね」
ユアンは怒りに満ちた表情を浮かべ、剣を振り回しながら怒鳴り声を上げた。
「倒しても倒しても次々と湧いてきてキリがねぇ!雑魚魔物ばかりだから助かるが鬱陶しいぜ!」
マイキーは「はぁはぁ」と息を乱しながらも、攻撃の手を緩める事なく敵の情報を教えてくれた。
「神官の中に、強力な回復士が居て、倒した後から回復させてくから、戦闘が長引いてるんだ」
そう言いながら目線を向けた先には、聖像の前に立ちニヤニヤ笑って状況を楽しんでる男が居た。
「アレク、出来るか分かんないけど、あの男の魔力封じてみるよ。
それと、僕は後方支援するからアレクは皆の所へ行って!」
「ちゅっ。分かった。出来たら俺達の周りに結界も張ってくれ。無理すんなよ」
そう言って戦闘に加わりに行ったアレクを見送り、
一人一人に結界とヒールを掛けてから、ニヤニヤしてる男の魔力封じを試みた。
(魔力を封じるイメージって何だ?蓋をする?蛇口を閉める感じかな?……«魔力封じ!»)
術を発動させた瞬間、ニヤニヤしてた男の顔付きがガラッと変わり、僕を睨み付けてきた。
そして「神の力を封じるなど!許されぬ行為!」
そう憤怒しながら突進してきたので«スリープ»を掛けて眠らせた。
崩れ落ちた男の様子に「ほっ」と安堵してたら、マイキーが新たな情報を与えてきた。
「ショウ兄ちゃん!ここの地下で儀式が始まってるんだ!お願い!止めてきて!」
「そんな……分かった!行ってくるよ!」
そう言って慌てて走り出したら、シェリーが「一緒に行く」と言って駆け寄って来た。
そのまま2人で地下へと降り、気配を辿りながら進むと、禍々しいオーラに覆われた部屋に着いた。
息を潜め、ゆっくりと部屋の中に入ると、奥には檻に入れられた青年が2人、力無く囚われていた。
そして部屋の中央には祭壇が置いてあり、その上には仰向けで寝かせられてる青年が居た。
その手前には神官服を着た男が1人侍っていて、「さあ神よ。贄を捧げよう。この地を悪魔の脅威から救ってくれ給え」
と念じながら、その手で祭壇の上の青年の体を下卑た笑みを浮かべながら撫でてた。
その光景は、ただの変態行為でしかなく、僕もシェリーも唖然としてしまった。
「「うげぇ、気持ち悪っ!」」そう2人同時に発声した瞬間、僕達に気付いた男が振り返り、
ニタァっと笑みを浮かべながら近付いてきた。
「今度の贄は上玉じゃないか。くくくっ。
愛し子様が自らインプ族のハーフを捕らえて来たのですかな?
その善行に神々は喜んで居られましょう!」
僕もシェリーもその男の言葉に我慢ができなくなり、怒りが込み上げてきた。
「お前はただの変態だろ!」そう言って僕は怒鳴りながら雷魔法を放った。
「気持ち悪い変態っすね!背徳者じゃないっすか!」シェリーは弓に炎を纏わせ放った。
同時攻撃の衝撃に、もがき苦しむ男を見下ろし、2人で蹴りつけながら罵声を浴びせ続けた。
「この変態が!お前こそが悪魔だろ!神官服を纏った悪魔!」
「狂信者っすね!お前の行為その物が神に対する侮辱っすよ!善行じゃなく、悪行っす!」
そうして怒りのままボコボコにした後、青年達を檻から出し、
他の部屋に囚われてる子達を解放し、全員で礼拝堂まで戻った。
アレク達も無事に戦闘を終わらせたようで、犯人達を拘束し終えて居た。
そして、僕とシェリーが地下での出来事を報告したんだけど、
アレクもユアンもマイキーも唖然として固まってしまった。
その後、犯人達を地下の檻に突っ込み、全員の魔力を封じてから地上に戻った。
そして皆で顔を見合わせ「「はぁぁぁ」」と安堵の溜息を吐いたあと、
「「「一件落着ーー!!」」」と声を揃えて雄叫びを上げた。
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