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本編 最強冒険者

story114/ ☆フラッシュバック

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「お前が欲しい」

アレクが濡れた瞳で僕を見つめながら、
「欲しい」そう囁き、口唇を奪ってきた。

最初は、ちゅ、ちゅ、と触れるだけ、
次第に口付けが深くなり、くちゅ、くちゅ、と
舌と舌が絡まる濃厚なキスに変わった。

キスの間アレクの手は、僕の頭を撫でたり、
頬を撫でたり、耳を指で軽く触れたりしてくれた。
その触れる感触が、愛おしい温もりを伝えてくる。

アレクはキスをしながら僕を見つめてくる。
その瞳は優しく細められ、
僕たちの愛情が溢れる様子を映し出していた。

アレクの熱い口唇が僕の首筋を軽くなぞると、
背筋に、ゾクゾク、と快感が走った。


「……っ……ふぁっ」


舌先で耳朶を舐め回され、僕は身を捩らせた。
彼の囁きと水音が共に僕の耳に響き渡る。


「耳気持ちいか」ぴちゃ、ぴちゃ。


「んッ……んはっ……ゾクゾクするのぉ」


「乳首舐めて欲しい?指で弄る?」


「あっ……なめてぇ……いじってぇ」


アレクの唇が乳首に触れる感触に身を震わせ、
快感が全身に広がる。
舌が絡みつき、軽やかに啜って愛撫してくる。
同時に、指の腹で乳頭を優しく擦られる快感も味わう。

快感が高まっていく中、
アレクは2本の指を使って乳首を摘み、
捻ったり引っ張ったりする愛撫が加わった。
彼の指の感触が刺激的で、僕は喘ぎ声を漏らし、
快感に酔いしれる。


「んぁッ、んはっ……ふぁっ……きもちぃ……」


アレクが徐に、乳首から口を離し、
もう片方の手指を僕の乳首に加えてきた。
両指が僕の乳首を同時に刺激することで、
快感はさらに高まっていく。


「あっ、あっ……ちくびぃ……あァ……
 きもちいぃ、アレク……もっと……」


「もっとしてやるけど、怖くないか?
セックスはしたいけど、お前の方が大事なんだ」


(まさかそんなこと言われるとは思わなかった)
「んッ、そう言いながらっ、乳首ぃ、んんッ、
弄るのはやめないの?……んッ。ふふふ」


「いや、お前のエロ顔とエロ声をな、
このまま見てたい気持ちもあるんだよ。
でも、昨日の今日だろ?魘されてたし……
だからさぁ、弄りながら葛藤してんの」


「ぷッ、あははは!アレク可愛いね♡
んッ…ありがと、僕は抱かれたいよ。
愛してるから、繋がりたい。早く愛されたい。
ただ……顔見えないと怖いかな……。
だから……僕を瞳に映しながら抱いて?」


「ああ。このまま抱いて愛してやる。ただ、
優しく抱くつもりだけど、怖くなったら言えよ?」


そう言って、乳首から指を離し、
額と口に、ちゅ、ちゅ、として、
頭を一撫でしてから、身体を下にずらし、
先端から蜜を零し勃起してる性器を握った。


「フェリの身体に触れるのは初めてだな。
裸は見たけど。それに、深い口付けもな。
そして、ちんちんを手淫するのもな……」


「あ……あァ……ふぁっ……うん」


アレクは性器を握った手を動かし、
性器を律動的になぞり、
陰部の神経を刺激していき、徐々に速さを加え、
手淫による摩擦と快楽を与えてきた。


「性器を咥えるのも舐めるのも……」


そう言って、手淫を口淫に変えた。
溢れ出る蜜をアレクの舌が絡みつけ、
“”くちゅ、くちゅ“”と激しく舐められ、
快感が全身に駆け巡る。


「んぁっ……んんッ……あァ……ァあ」


アレクは頭をピストンのように上下させながら、
口内で“”ぐちゅ、ぐちゅ“”と音を立てる。

アレクの舌技は絶妙で、その刺激は僕の体を震わせる。
口唇を窄め、亀頭を優しく吸い上げてくる。


「……あァ……あァ……きもちぃよぉ~」


舌が亀頭の先端をくるくると追いかけ、
刺激に僕は悶え、喘ぎ声を漏らしてしまう。

舌先で絶え間ない愛撫をしてくる快感に、
射精感が込み上げてきた。
絶頂が近いのを悟ったように
アレクはさらに舌を絡ませ、律動を速めた。


「あァ…ああァ、らめぇ…んぁあァ…も、らめ」


アレクの絶妙な舌使いで、僕は絶頂に近づいていく。
身体が痙攣し、快感が全身を支配する。

僕の腰が勝手に蠢き始め、もう抑えることができない。


「ンゃァああ…らめぇぇえ、あァ…イく、でるっ」


アレクは喉の奥深くまで性器を咥え込み、
その一瞬に、僕は絶頂の波に飲まれた。そして、


「イく、イ、あ、ああっ、んいっ!!!」


ビュルル、ビュクッ、ビュッ


アレクの頭を押さえつけ勢い良く白濁を飛ばし、
喉奥に飛沫をぶつけながら達した。



「ゴクッ。ショウマ、気持ち良かったか?」

「……は…はぅっ…きもちぃかった……」

「可愛かった。ちゅ。まだ平気なら続けるぞ」

「……ぅん…へいき…蕾がヒクヒクしてるの……」

「く。またお前はそういう事を……ちゅ。
アナルに指入れるのも、舌で愛撫するのも初めてだな」


指先で後孔を探り、濡れてスムーズに挿入出来る穴に、
つぷっ……と指を2本刺し込まれた瞬間……

徹夜で嬲られ続けた記憶が
一瞬フラッシュバックし、
相手はアレクなのに身体がガタガタと震えた。


「あ゙あ゙ッ、こわぃぃ、アレクぅ、だめ…あァ、
やめてぇ……ァぅん……できな……あァ」


僕の声は哀願の色を帯びていた。
身体は震え、目の前にいるのは愛しい人なのに、
涙が溢れてきて止まらない。

アレクは指を後孔から引き抜き、
泣いて震える僕を抱きあげ、
対面座位で座らせてから、優しい声音で囁き、
落ち着くまで頭を撫で続けてくれた。


「怖かったな。ごめんな?もう大丈夫、な?
あの男はもう居ない。ココにいるのは俺だよ。
お前を世界一愛してる男だ。な?わかるか?
落ち着くまで、こうしてような」


「うっ、ヒック…アレクが大好きなのに…
ぐすっ…抱かれて愛されたいのに…ゔぅ゙…
思い出したくないのにっ、ぐすっ……」


アレクの背に腕を回し抱き着きながら、
もう思い出したくもないのに、
あの時の絶望感が断片的に蘇り、
恐怖心と、虚無感が内面を侵食し、
僕を闇の中に引き摺り込んでいく感覚がした。


「さっきまではね、大丈夫だったの……
きもち良かったし、しあわせだったの……
なのにね……穴に指が入った瞬間ダメだったの」


「そうか……」ちゅっ。


「ごめんねアレク……ツラいよね……
ビクビクしてるし、滴が溢れてるもんね……」


「くくく。こんなの何時もの事だろ?
謝る必要なんてないぞ~?
愚息は放っとけば、そのうち鎮まるからな?」


「指が怖いだけで、ペニス挿入は大丈夫かもよ?
それか、手か口でしようか?」


「ははは。魅力的なお誘いだけどな……
いいか、セックスはしたい!正直言うとな。
でもな、お前の気持ちが大事なの。
お前の身体が大事なの。存在が大事なの」


「ふふふ。僕もSEXしたいのになぁ……」


「お前のその気持ちは分かってるぞ?ちゅっ。
意思は尊重するつもりではいるけど、
今日は止めとこう?な?ちゅっ。」


「うん……」


「ちゃんと自分の気持ちや、心の声に耳を傾けてくれ。
お前が本当に準備ができていると感じた時に、
たくさん愛し合おう。な?俺はずっと傍にいる」


「うん……うん……ぐすっ」


「時間は掛かるかもしれないけど、
俺はいつまでも待つよ。
お前との関係が俺にとって何よりも大事だから」


「うん……はい……ぐすっ」


「俺たちが心と体を合わせる時が来るまで、
焦らずに進もう。
俺たちの愛と絆は、性行為するも、しないも関わらず
永遠に続くものだろ?」

 
「そう……だね。SEXだけが全てじゃないしね。
ふふふ。ちゃんと心も身体も準備出来たら、
たくさん抱いて愛してね?」


「その時は任せとけ!あー、でも……
偶に大丈夫な範囲で触っていいか?
やっぱりさ、愛しい人には触りたくなるだろ?」


「それは……その時々で考えるね?ちゅっ。
……あ!そういえば、今何時だろ?
現場の後始末って……」


「「………ヤバい………」」


この後、急いで支度してテントから出たの……
そしたら、入口にエク兄様が仁王立ち!

額に青筋立てて、鬼の形相で僕達を見下ろしてた。
だから2人一瞬顔を見合わせて一緒に謝ったよ。


「「すみませんでしたぁ!!」」


そしたらエク兄が「はぁ」とため息ついて一言。


「性行為するなら遮音結界を張れ!!」


その事実に暫し思考が止まり、
森の中に悲鳴が響いたのは……ご愛嬌って事で♡


「またやっちまったぁぁああ!!!」


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